2~3 (略)
製作者の死亡した暦年の末日から 70 年で消滅する。著作権侵害に対する救済措置には、
差し止め、損害賠償、利益の算定、及び資産権侵害に利用可能な他の救済措置が含まれ る。また、著作権侵害は刑事責任が生じさせる場合がある。
(2)ドイツ
・データベースは、著作権法によって著作物として保護される。また、データベース製作 者の独自の(sui generis)権利に関する条項も存在する。後者は著作権法に盛り込まれ、
データベースの法的保護を狙いとするデータベース指定 96/9/EC の規定が実施されてい る。
・著作権法では、データベース著作物を、 「組織的又は系統的に配列された、電子的な手段 などによって個別にアクセス可能な著作物の集合物である」と定義している。データベ ースが著作物であるためには、資料の選択又は配列が創造的努力の結果でなければなら ない。また、データベース製作者は、コンテンツの入手、検証、又は、提示のいずれか において、実質的な投資を行っていなければならない。データベース製作者は、データ ベースの実質的な部分に関し、排他的な権利を有し、さらに実質的でない部分でも反復 的かつ体系的に利用することを排する権利を有する。違反があった場合にはデータベー ス製作者に損害賠償請求が認められる。著作権法に基づき、データベースの保護期間は 15 年である。
(3)フランス
・データベースは、データベース指令 96/9/EC を実施し、1998 年「データベース法」によ り保護している。データベース法によれば、データベースは著作権並びに独自の(sui generis)データベース権に基づいて保護されている。著作権や独自のデータベース権の 規定を満たすことができない場合、データベースは不正競争に係わる法理論によっても 保護されている。
・データベース法による保護には、実質的な投資(要因、財務、及び技術的リソースにつ いて)が要件とされると裁判所は判断している。データベース製作者は、データベース
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の実質的な部分について、抽出、再利用することに対して保護を求めることができ、実 質的でない部分に関しても通常の利用を超える場合には利用を禁止することができる。
データベースが公開された場合には、適正なアクセス権を有する者が、実質的でない部 分を抽出、再利用しても禁じることはできない。権利はデータベースの完成後 15 年間継 続し、その間に公衆の利用に供された場合には公開のあった暦年の末日から 15 年延長さ れる。さらに実質的に新たな投資がなされた場合には、その投資が行われた翌年の1月 1日から 15 年でその保護は満了する。データベース権の民事的救済は回答Aに記載のと おり。侵害に対しては、3年以下の禁固及び 30 万ユーロ以下、法人の場合には 50 万ユ ーロ以下の罰金が科される。法人などに対しては、業務停止などの刑事罰が追加される。
・著作権法による保護には、コンテンツが構成される方法について独創性が認められるこ とが要件とされる。判断基準は定義できない。著作権が認められると、データベースの 公開、貸与、賃貸、販売、又は、複製、若しくは、改訂の権利は著作者にある。デジタ ル・データベースの複製は、複製者の私的利用であっても著作権の侵害となる。保護期 間は、著作者の死後 70 年で満了する。侵害に対する民事的救済は回答Aに記載のとおり。
保護の例外規定に該当しない無断使用があった場合、提訴することが可能であり、3年 以下の禁固及び 30 万ユーロ以下、法人の場合には 150 万ユーロ以下の罰金が科される。
法人に対しては5年以下の営業活動の全面禁止などの制裁が追加される場合がある。
(4)スイス
・スイスにおいては、欧州連合のデータベース指令は適用されない。データベースは著作 権法により保護され、不正競争防止法が追加的な保護を与えるものと解釈される。
・侵害に対する救済措置は、不正行為により経済的利益が脅かされている、又は損なわれ ている個人、業界団体、消費者保護に専ら取り組む組織などが求めることができる。民 事的救済には、差し止め、現在の侵害状況の抑止、損害賠償などが含まれ、裁判所が命 じる差し止めに従わない場合には罰金または禁固刑が科される。
(5)アメリカ
・米国最高裁判所は、データベースのような編集に係わる著作物については、著作権法に よる保護が認められるには、少なくとも最小限の創造性、独創性が存在しなければなら ず、「額に汗」や「勤勉な収集」ではないと判示した。
・著作権所有者は申立てが認められてから3年以内に、侵害行為を防止又は抑止するため に差し止めを求めることができる。また、裁判所は、複製品の押収、破棄を命じること ができる。さらに、著作権所有者には損害賠償の請求が認められている。著作権侵害が 故意に行われた場合は犯罪であり、刑事罰の対象となる。
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質問B-2
質問B-1に関して、調査対象国においてデータベースが保護される場合、実質的な投 資を要件としているか。
また、どのような場合に実質的投資があるものと認められるのか明らかにされたい(例;
情報収集、情報の分析、情報の入力など、どの段階での投資が実質的な投資として認めら れるのかなど)。
回答B-2
(1)イギリス
・データベース権では、情報の入手、検証、及び、データベースでの提示に対する投資が 要件とされる。
・著作権で保護される場合には、独創的であることが要件とされる。
(2)ドイツ
・欧州連合のデータベース指令に基づき、データベース製作者はコンテンツの入手、検証、
又は、提示において実質的な投資を行っていなければならない。
(3)フランス
・データベース法では「データの内容の構成、検証及び呈示に対する実質的な財政的、物 的又は人的投資」については規定していない。したがって、その解釈は裁判所に委ねら れる。
(4)スイス
・不正競争防止法によれば、実質的な投資は要件とされないが、複製者の行為は、データ ベースの所有者が行った投資額に照らして評価される。
(5)アメリカ
・実施的な投資はデータベースの保護要件ではない。データベースの保護が認められるに は、実質的な投資(額に汗)だけでは不十分である。データベースが保護されるには、
選択、調整及び整備において独創的でなければならない。
質問B-3
調査対象国において、データベースを保護することにより実務上、有益な効果は生じて いるか。
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回答B-3
(1)イギリス
・不明。
・データベース指令が導入されたことにより、著作権でのみ保護していた時期よりも保護 は強化されたが、独創性要件も厳しくなり、著作権による保護をデータベースに適用す ることが制限されている。
(2)ドイツ
・不明。
・EC委員会によるデータベース指令 96/9/EC の調査結果報告書によると、データベース 権が経済に及ぼすと予測されていた影響は立証できなかった。
(3)フランス
・不明。
・EC委員会によるデータベース指令 96/9/EC の調査結果報告書によると、データベース の生産に対し、データベース権が経済的な影響を及ぼしたか否かは証明できなかった。
(4)スイス
・データベースに法的保護を与えるような特別法は存在せず、データベース保護が産業に どのような影響を与えたかは明らかでない。
(5)アメリカ
・著作権保護は、創造的な著作物のみを対象とするものであるが、データベースに対する 現在の著作権保護によって、その事実データや集合物は幅広く企業や公衆に利用可能と されている。このように、データの利用が容易なものとされることによって、健全な競 争と情報の自由な交換が促進されている。
質問B-4
調査対象国において、データベースを保護することにより業務を行う上で障害や懸念(萎 縮効果)が発生し、問題となっているか。
もし問題が発生しているならば、どのような点が問題となっており(例;保護要件が不 明確である、保護期間が長すぎるなど。 )、この問題点に対処するために法制度の見直しな どが検討されているのか。
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回答B-4
(1)イギリス
・データベースに与えられる保護は制限的であるため、多くのデータベースが法的保護の ないまま放置される可能性があるが、業務上の問題については明らかでない。
(2)ドイツ
・問題点について明らかにできなかった。
(3)フランス
・問題点について明らかにできなかった。
(4)スイス
・知りうる限り、問題は発生していない。
・ただし、最高裁判決においてデータベースを保護する法律を制定する必要性が示されて いるとの考え方もある。
(5)アメリカ
・インターネットにより、データベースの所有者のコスト負担によって維持されている膨 大な情報が、容易に複製されるという状況が出現しており、著作権によるデータベース の保護は不十分であると考えている意見が多い。データベース保護に対するもっと効果 的な措置は、契約法によって実現できると考えられている。
・現時点で、データベース保護のための立法措置が支持されるか否かは明らかではない。
質問B-5
調査対象国において、デザインの集合物(タイプフェイス、木目模様の化粧紙データベ ースなど)を保護する法律(制定法・判例法を問わない。 )はあるか。
法律により保護されている場合は、法律ごとに以下の点について調査・報告されたい。
また、判例法により保護されている場合は、代表的事件の概要と判決理由について、以下 の点が明らかになるように紹介・報告されたい。
①規制している法律名と該当条文
②保護することとなった経緯及び保護の趣旨
③保護されるデータベースの定義
④保護の要件
⑤保護期間(バージョンアップされた場合の保護の対象と期間を含む。)
⑥侵害行為に対する救済の請求主体
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ドキュメント内
Microsoft Word - 01お知らせ doc
(ページ 118-200)