3.動
第1節 研究仮説と分析視点
第IV章 理解説明型授業=構成原理に基づく
社会科授業の分析
本章では,これまでの理解説明型授業構成原理の研究成果をもとに,分析フ レームワークを作成し,社会科授業実践及び教科書記述の分析を行う。
また分析結果の考察を通して,社会科学的認識形成における授業構成および,
教育内容の抽出論理の課題を明らかにする。
(1)分析の視点
分析の視点は,授業構成,教育内容抽出,行為の意味(動機),法則的知 識を構成する基本概念(産業をとらえる視点),以上4点である。
①分析視点11授業構成の原理
分析視点1では,授業構成の原理は,
に,次のようなタイプを設定した。
i叙述型 且理解型 壷説明型
どのようなものか明らかにするため
:社会事象を描写のままに状態,状況(記述的知識)の把握を 目指した授業構成の原理。
:人間の行為の意味理解,事象の構造的把握(分析的知識)を 目指した授業構成の原理。
:説明するための理論・法則的知識(概念的説明的知識)の獲 得を目指した授業構成の原理。
iv理解説明型:社会的行為における意味連関の理解を通して,原因一結果を 追求し,動機の意味理解と法則的知識(概念的・説明的知識)
の獲得を目指した授業構成の原理。
② 分析視点2:教育内容抽出論理
分析視点2では,教育内容の抽出論理は,どのようなものか明らかにする ために,次のようなタイプを設定した。
i情報網羅型:教育内容は,記述的知識を中心に羅列的に配置し,より多く の情報を提供しようとする論理。知識と知識の関係は相互独
立的。
h構造分析型:教育内容は,分析的知識を構造分析することにより,分析的 知識,記述的知識での情報を獲得しようとする論理。知識と
知識の関係は並列関係的。
iii概念分析型:教育内容は,法則的知識(概念的・説明的知識)を中核に,
その構造が,因果的関係で結ばれている。
③分析視点3:動機の理念型
分析視点3では,動機の理念型は設定されているかその有無,また動機の 理念型を明らかにするために,次のようなタイプを設定した。
i利害状況 :利益と損害の状況,自己にとって利益を最優先する,損 害のできるだけ少ないものを最優先する,という動機。
例)多くの利潤,収入を得たい,等。
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五思想(ヴィジョン):展望を持ち,社会や人生に対する考え,ヴィジョン。
例)環境に優しい車をつくりたい,人に喜んで食べても らえる米をつくりたい,等。
④ 分析視点4:法則的知識を構成する基本概念「産業をとらえる視点」
分析視点4では,産業学習に焦点化し,法則的知識を構成する基本概念「産 業をとらえる視点」を明らかにするために,過去の研究成果1及び今日の産 業界の現状から,次のような視点を設定した。
i生産 生産工程,生産体制,等。
五技術 :技術改良,技術革新(製品革新,工程革新),等。
ih経営 :経営状況及び経営改善,経営戦略,等。
iv社会条件 政策 内外を問わず政治的影響,等。
消費者:市場の動向,消費者ニーズ,等。
v自然条件 :地形,気候,等。
以上の分析視点のもとに,分析フレームワークを作成し,社会科授業を分析 していく。以下分析フレームワークについて,説明する。
(2)分析フレームワークと分析方法
本節末(次頁)に示した分析フレームワーク1(【図IV−1−1】)に,社会 科授業実践を分析視点①から④に即して分析し,記入する。
分析フレームワーク2(【図IV−1−21)に,教科書内容記述を分析視点③
④に即して分析し,記入する。以上の方法で授業分析を行った。
(3)分析対象
社会科の授業実践について,小学校5年産業学習,25事例を対象とした。
[詳細は,【表IV−1−1】を参照のこと。]
社会科の教科用図書記述の内容について,小学校5年産業学習,6社,10 事例を対象とした。
[詳細は,【表IV−1−2】を参照のこと。]
Nα 学年: 単元名:
授業者: 出典:
【分析1】
@i叙述型 h理解型 ii説明型 杓理解説明型
授業構成のポイント 〈記述する〉
【分析2】
抽出論理のホ.イント
@ 〈記述する〉
i 五 預
【分析3】
於?Q h思想(ゲイシ㌔ン)
〈記述する〉 〈記述する〉
【分析4】i生産
ワ技術
奄奄煙o営
シ社会条件
q政策・消費者〉
@自然条件
〈とらえ
轤黷トい
スら囲゙〉
【図W−1−1二授業実践分析フレームワーク】
Nα1 単元名:
出典,
i利害状況 五思想(ヴィジョン)
〈記述する〉 〈記述する〉
〈記述する>i生産・ ・1五経営 〈記述する〉
1曹一■一甲一■
〈記述する〉蓋技術・ ・W(社会・自然)条件
【図IV−1−2:教科書記述分析フレームワーク】
一48一