(1 + ) R
9/8 C
R
0τR
0
0 0
− 3 4 −
τ Θ
R
0− 4 3 −
Θ
τ − 4 τR
09 −
Θ τ
R
R
0τR
(a) (b)
0 0
図 3.7 (a)複注入モデルの半導体領域での等価回路, (b)ωΘが十分に小さ い場合の等価回路.τは再結合時間,R0 =V0/I0は直流信号に対す る抵抗,C0は幾何容量,Θ = 3R0C0/2である.
となり,等価回路は図3.8に示すものとなる.つまり上式によっても実験により決定し
た図3.4(a)の等価回路をよく説明することができる.
以上のように,発光閾値電圧以上の実験結果は,半導体領域もしくは絶縁体領域に おける複注入モデルで説明できる.いずれの等価回路を見ても,キャリアが注入され てから再結合するまでのキャリア再結合時間τ が等価回路定数に含まれていることが 分かる.そのため,発光閾値電圧以上の実験結果に一致させることにより,再結合時 間を決定することが可能である.
R
R
0/2 τ R /2
0
0
図 3.8 複注入モデルの絶縁体領域での等価回路.τ は再結合時間,R0 = V0/I0は直流信号に対する抵抗,Θ = 3R0C0/2である.
3.6 まとめ
有機高分子発光材料の基本骨格であるF8を用いた単層構造有機EL素子(ITO/F8/LiF
/Ca/Al)のIS測定を行い,等価回路を決定した.得られた結果を,電荷輸送方程式を
微小信号解析することによって考察した.その結果得られた知見は以下の通りである.
1. 発光閾値電圧以下では,電荷輸送に対応する抵抗と素子の幾何容量に対応するキャ パシタンスの並列回路に,電極等の接触抵抗を直列に接続した等価回路となる.
2. 発光閾値電圧以下の等価回路は単電荷注入モデルで説明でき,発光閾値電圧以下 のインピーダンス解析によってキャリア走行時間(すなわち移動度)が測定できる.
3. 発光閾値電圧以上では低周波域で誘導成分が現れた.
4. 従って,発光閾値電圧以上の等価回路は,発光閾値電圧以下の等価回路にR-L直 列回路を並列に加えた形となる.
5. 発光閾値電圧以上の等価回路は複注入モデルで説明でき,誘導成分を評価するこ とによりキャリア再結合時間が得られる.
参考文献
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第 4 章
二層構造素子
(ITO/PEDOT:PSS/F8/LiF/Ca/Al)
のインピーダンス分光測定
4.1 はじめに
本章では,poly(3,4-ethylenedioxythiophene)/polystyrenesulfonic acid (PEDOT:PSS) を陽極バッファ層として用いた二層構造素子ITO/PEDOT:PSS/F8/LiF/Ca/Alの測定 結果について述べる.単層構造素子と同様に発光閾値電圧前後で等価回路を決定し,電 荷輸送方程式を解析することによって得られた等価回路の妥当性を検討する.