熱麹
念多芒
凝
地
調査員の誤差であるかも知れない。
108氷はすべて全国共通語的なので,
地図は描かなかった。
109は池の水の氷ること。110は外に干 図 10
してある手ぬぐいが「氷る」ことを何と いうかの嗣である。地図8,地図9を見 ると,sibareruを,池の水が氷ること にも,手ぬぐいが氷ることにも使う地点
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がらを言い分けるかどうかを示す図(地 図 11 図10)ができる。これを見ると,東部を 103
除いた海岸部に言い分けている地点が多いことがわかる。
なお,109は東北ではシミルが多数形で,弘前6,青森4,能代2,八芦4,
大曲0,盛岡4,隅じく110についても弘前10,青森10,能代4,八戸6,大 曲6,盛岡6である。
111で, 「つらら」のことをsiga系でいうのは半島部と一一部の海岸に見られ る。kooriというのは半島部と棄部とを除く一部に見られる。東北はsiga系統 が多いが,なお,tar◎npeもあb,能代10,大曲2である。(分布図省略)
l12は「みぞれ」のことを, ameyukiまたはamayukiという人の数であ る。これらは半島部を中心にf吏われていることがわかる。東北でのeはame−
yuki, aはamayuklを添す。漁者は東北では地域性があるようであるが,北 海道では地域差は兜られない。(地図11)
113 「まぶしい」。東北はmatuppeが能代6,大曲2,盛岡2, mazippe
が大葭4,盛岡2,ma晦oiが八戸8である。北海道のmatukoiは同じ系統
であるが,青森にmatukoi 4とあるのと無縁ではなかろう。(分;布図省略)
114F冷たい」は,全域syal〈1〈oiで,地域差は見られない。大繭だけは hakoi系である。地図は省略する。
115 手袋を「はめる」。hameruもあるが, hakuもなかなか多い。(図省略)
116 の「ス1・一ブ」をsutohuというのは,海岸部・半島部に多い。:東北 でも,盛岡を除いて,使わないまでも,「聞く」と答えた老は多い。(地図12)
117 はストーブの中をかきまわす棒。(2)のような促音のない言いかたは 半島部・海岸部,道央の炭鉱地帯に多いようである。地図13には面心を入れず に,(1)の多い地域を実線,(2)を点線で獺んだ。(1)+(2)でも少ないのは 紋別・清水・浦河である。なお,この棒を実際生活で使っていない者の数を示 すと地図14のようになる。半島部ではあまり使わないようであるが,これは東 北の生活形態の影響であろう。北海道の東半分であまり使わないのは薪ストー
ブを使っているからか。なお,レじるしは調査もれ。
118の「煙突」をentooまたはentoというもの。 entoは今は半島部には あまりないが,元来は海岸部のものであろう。entoが北海道の東半(いわゆる 道東)に多いのも特徴的である。(分布図省略)
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119の「灰」をakuというのはほとん ど全道的で,北海的語彙であるといえる が,その中でも半島部。海岸部でその色 彩が濃いことが地図15で明らかとなって
いる。
120 「眉…毛」を東北式にkon◎ke,121
「薬指」を関旧式にbenisasi(yubi)とい うものは,一度も出なかったので省略す
る。
122 「ほくろ」をazaというのは東北
地 図 鱒
式であるが,これは半島部から海岸部,
さらに中央の炭鉱部に見られる。 (地図
16)
123 「凍傷」はsimoyakeに集中して いる。地図は描かない。ただし,東北で は,能代・大強はyukiyake系,青森・
八戸はslnpare系が多い。
124「踵」をakutoという者。地図
17は言うと答えた者を実線で示し,聞い 105,22aza%三
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地 図 18
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地 図 17
たことがあると答えた者を,数字は省略 して,点線で示しておいた。聞いたこと があると答えた者のいる地域が,言うと 答えた者のいる地域のまわりに分布し,て いるのが図によく出ている。
125 「くるぶし」はkuru一というよ り,kuro一というのが海燦部に見られ る。これも東北の影響であろう。 (地図
18)
126 「塩の味」は東北系のsyoppaiが 圧倒的で,karaiという関西以西の形は ところどころに少し行なわれているにす ぎない。地図は省略する。
127 は「砂糖の昧」。葉北系のuma圭 は,上の126とは違って,おそらく同音 異義語との衝突で,それほど大きな勢力 を占めておらず,半島部と,海岸部・炭 鉱地帯にわずかにあるにすぎない。 (地 図19)
206
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地 図 21
地 図 22
128 「梅干の味」も,東北系のsukai が海岸部を中心として残っているが,東 北で非常に優勢なのに対してあまり勢力 はない。おそらく消えていく寸前と思わ れる。(分布図省略)
129 「唾」。地図20では洋数字と実線 でyodare系を,漢数掌と点線でbero系 を示す。yodareは,東北では青森(特 に津軽),秋田北部に多く,beroは爾部 に多い。なお,tanpe系がこれらの南に 分布しているが,北海道にはこれはな
い。
l30は,ほとんどすべてが共通語と同 〈1 じ「イピキオカク」で,東北系の「ha−
naotoオ〜スル」はほとんど見られなか つた。地騒は省略する。
四脚ほとんどすべ繍高調
じ「ニオィ」で,菓北系のkamariはほ とんど髭られなかった。地図は略す。
132は「においをかぐ3ことを棄北流 にkamuというかどうかを見ようとし た。これはまだ半島部・海岸部には比較 的濃厚:に残っているようである。 (地図 21)
133 の「ごはんが腐る」ことをいう ameruも同様に海岸部的である。この 語を知らない者は炭鉱部,海岸部を揮い た道央から道東に多いようである。この 語は,東北的語彙が北海道に根をおろし le7
たものである。(地図22)
134の「かわいい」の意味のmenl〈oiは,東北的語彙であるが,北海道で も圧倒的多数形として使われている。地域差は見られない。地図は略す。
135の「疲れた」の意味のkowaiは,東北的語彙であるが,北海道でも圧 倒的多数形として使われている。地域差は見られない。地図は略す。
136の「草や木の大きくなる」意味のogaruは海摩部的である。東北的語 彙が北海道に根をおろしたものである。地図は省略する。
137は「正座する」で,多数形はhizamazukuである。、ほかに,海岸部や 炭鉱部にnemaruやhizao〜が分布するが,この二つはすでに弱まって,い まや消えようとしている(地図は略す)。h呈zamazukuは,東北地方にはあまり 見られなくて,むしろ中国や九州に見られる語である。なお,東北地方では,
北部にhizao〜,岩手・秋田南半・宮城・山形北半にnemaruが分布する。
138の,夜,人の家を訪ねたときのあいさつのことばはoban desuに集中
してv.・るので・地図は省略する・
139の,物の値段を尋ねるときのnanboという語は,おそらくnanboが 多数形であろうと推定されるが,調査員による誤差があるようなので,ここで は地図を描くことを省略する。
140は「あさって」を何というかである。地図23を晃ると,共通語流にsi一.
asatteというのは道央部に多い。東北流にyanaasatteというのは半島部・
海岸部に多い。yanaasatte系のうち,はじめの部分をyana一というかyano一
地 図 23
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地 図
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地図25 地図26
というかyane一というかによって分類してみると,地図24で見るように yana一は半島部に強い。東北地方の直接の影響であることがわかる。 yano一 はそれ以外の海岸部に多い。yane一は特別の地域を持たないようであるが,ど ちらかというと道央部に多い。地図ではyana一の多い地域を実線, yano一の多 い地域を点線で示し,それぞれ数字を省略し,yane一は数字だけをあげてみた。
141140の次のlllのことをsiasatteと東北流にいうのは半島部・海岸都・
道話に多く,yanaasatteと共通語流にいうのは道央に多い(地図省略)。
142は重いものを持ち上げることを何というかである。おもな形として,
tanakttとtagakuとがある。前者が東北北部的で,後者は磁北南部的といわ れている。地図25,地図26で見るように,北郡的なほうが半島部や海岸部を占 め,南部的なほうが道央部・道東部を占めている。地図25では,tanaku系統 と認められるtanaguを特に四角で閉んで数字で示す。東北北部系の語彙と 南部系の語彙とが北海道の中で,このような地域性をもって分布していること は興味がある。
143一生懸命になることを「ハッチャキになる」というように使うかどうか は,ほとんどの地点で,使うと管えているから,地図を描くことを省略する。
144r煎える」という意味でrカテル」などということばを「使う」かどうかを 聞いた。 「聞く」というのも加えて地図を描くと,地図27のようになる。カテ ルは実線でそのままの数字,カゼルは数字を四角で囲んで点線,カデルは数字 le9
を丸で囲む。この語は調査盈で,小地域
iAAn7fレー.唱@ の中でも地域差があると考えられたもの
カゼル
.噸捌レ@ であるが,北海道全体から見たときも地
ll:6薦 も ,
ε誰 ことを省略する。
地.翻 27
146「乞食」の意味のホイ トも, 「使 う」が各地で圧倒的なので,地図を描くことを省略する。
147「きたならしい」「むさくるしい」をヤバチイというのは東北的語彙で あり,したがって,半島部・海岸部,さらに中央の炭鉱部で多く使われている ようである。ヤバシイという語もあるが,これはそんなに多くはない。おそら く,ヤバチィという音が方言的な印象を与えるのを嫌って, 「奨しい」などに 類推してあとから生まれた形であろう。地図は省略する。
148は「気楽だ」「ゆったりしている」「きまずくない」などの意味で,アズ マシイという語を使うかどうかを聞いているが,これも圧倒的に「使う」と答 えているので,地図は省略するこ.とにする。
以上の語彙についての記述からわかるように,北海道で行なわれている語彙 の分布にはいろいろのタイプがある。これをタイプごとに説明していくことに
しよう。
まず,半島部・海岸部(この場含内陸の炭鉱地帯を含む)が東北的なもの。
これが調査語の中では比較的多い。 103tooklmi,111 siga,112 ameyuki など,113matukoi,117 derek:kiなど,119 aku,122 aza,124 akuto,
125kuro一, 132 kamu, 133 ameru, 140 yaRaasatte, 141 siasatte, 142 ta鍛aku,144 kateruなどがこれである。
これに似ているが,この半島部・海岸部が北海道的なものがある。110si−
bareru,116 sutohu,118 entoなどであるが,北海道的といっても,まった 110