緊急援助により、家を失ったソロモン諸島の人々に支援が提供された
全体的に、 2007 年は南アジアにとって成功した年 となった。南アジア局はポートフォリオ管理の改善、
貸付および非貸付業務の規模の拡大と適切性の向上、
そしてクライアントに対する革新的かつ柔軟な融資 商品の導入を目標として業務を行った。
南アジア
バングラデシュ、ブータン、インド、モルジブ、
ネパール、スリランカ
業務のあらゆる側面に開発成果マネジメント・アプローチを導入し、南アジアにおける強力な業務知識 にかかるデータベースを構築する取組みが著しく進んだ。
貸付は順調で、従来の水準を超え、電力、教育、地方インフラ、都市インフラおよび金融の各セクター における新商品および新融資形態の供与が大幅に増加した。
ADB
は23
件・計28
億ドルのソブリン貸付 およびアジア開発基金グラント・プロジェクト(うち11
件はマルチトランシェ融資ファシリティ(MFF
) に基づくサブプロジェクト、2
件は貸付とグラントの複合案件)ならびに1
件・1,000
万ドルのノンソブ リン公共セクター貸付を承認した(表27
)。南アジア地域に対する2007
年末時点の累計貸付額は339
億ドルとなった(表
31
)。ADB
はまた、3,690
万ドルの技術協力、4
件・計17
億ドルの新規MFF
、4
件・計
2,150
万ドルの外部財源による無償援助、および民間セクター業務を通じて計1
億7,630
万ドルの貸 付を供与した。同地域に対するノンソブリン承認総額は4
億1,130
万ドルとなった(統計付録10
)。地域協力
南アジア地域協力戦略・プログラム(
2006
〜2008
年)に基づき、ADB
は3
つの地域協力イニシアティ ブ、すなわち南アジア地域協力連合(SAARC
)、南アジア地域経済協力(SASEC
)およびベンガル湾多分野 技術経済協力イニシアティブ(BIMSTEC
)に対する支援を継続した。ADB
はSAARC
の地域複合輸送調査を支援し、その勧告は第14
回SAARC
首脳会議で承認された。ADB
はまた、地域エネルギー市場に関する技術協力を提供し、政策対話を喚起したほか、SAARC
エネル62
アジア開発銀行南アジア
借入人および実施機関との関与を深めることを通
U
じてプロジェクトの監理・運営の向上への取組み を強化した。その結果、過去最高水準の実行額、
予想を上回る契約締結額が達成され、リスクのあ るプロジェクトの件数は過去最低水準に減少した。
堅調な貸付プログラムを通じて過去の水準を超え
U
る支援を提供した。より多くの新しい貸付商品や 融資形態が導入されたほか、民間セクターとの共 同努力により南アジア局初のノンソブリン・プロ ジェクトが実現した。
南アジア地域経済協力プログラムの参加
4
カ国のU
支援を得て、南アジアにおける情報通信技術の開 発を目的とする初の地域投資プロジェクトを開始 した。
復興および経済発展を通じ、ネパール政府の平和
U
維持に大きく貢献した。
成果重視姿勢を強化し効果的な成果重視型パート
U
ナーシップを維持するために、あらゆるレベルで 開発成果マネジメントを強化し、南アジアの全開 発途上加盟国における開発成果マネジメント能力 の向上を強力に支援した。
ハイライト
ギー・センターの技術能力の向上を支援した。6
月4
日から5
日にかけて、マニラのADB
本部で第4
回SASEC
国家アドバイザー会議が開催された。SASEC
加盟4
カ国が共同で取り組んだ最初の地域投資プロジェクトである
SASEC
情報ハイウェイ・プロジェクト以外にも、ADB
は技 術協力を通じて、地域観光の開発、運輸ロジスティクスの改善、貿易の促進、および環境協力の促進を目的とする
SASEC
の イニシアティブを支援した。ADB
はBIMSTEC
運輸インフラ・ロジスティクス調査が 勧告した運輸ロジスティクス政策の枠組みと戦略ならびに実 施メカニズムの実現を支援した。ポートフォリオ管理
ADB
が案件監理とポートフォリオ管理に関する取組みを強 化した結果、主要なポートフォリオ指標が大幅に改善された。実行額は
2006
年から48
%増加して20
億ドル(うち15
億 ドルはプロジェクトの実行額)となり、最高記録が更新された。契約締結・約定額は
21
億ドルと予想を26
%上回り、2006
年の
23
億ドルに近づいた。リスクのあるプロジェクトの比 率は2006
年の12.3
%から9.7
%に低下した(表29
)。バングラデシュでは、
ADB
の政府に対する働きかけ、お表
27
南アジア:2007
年の国別支援額(単位:百万ドル)
国
貸付 信用補完 無償援助
マルチ トランシェ融資 ファシリティd
OCR ADF ADB計
公的協調
融資a 保証a
シンジケー ションa 出資
無償プロ ジェクトb
技術協力 無償c
バングラデシュ 500.0 465.7 965.7 – – – – – 7.7 –
ブータン – – – – – – – 21.7 2.7 –
インド 1,386.4 – 1,386.4 – – 225.0 – – 10.8 1,693.0
モルジブ 4.5 5.3 9.8 – – – – – – –
ネパール – – – 10.0 – – – 111.0 7.2 –
スリランカ 327.5 115.0 442.5 – – – – 32.5 0.6 –
合計 2,218.4 586.0 2,804.4 10.0 – 225.0 – 165.2 29.0 1,693.0
– =該当データなし、ADF =アジア開発基金、OCR =通常資本財源。
注:(i)ソブリン貸付およびノンソブリン貸付の承諾については、統計付録1(ソブリン貸付およびノンソブリン貸付の承認(国別))および統計付録10(ノンソブリン投融資の承認と総事 業費(国別))を参照のこと。(ii)貸付と無償援助には、外部財源による公的協調融資であってその一部または全体をADBが管理するものが含まれる。(iii)小数点以下の処理により合 計と一致しない場合がある。
a 表6aと6b(直接付加価値協調融資)を参照。
b 統計付録2(無償援助プロジェクト承認(国別))を参照。
c 統計付録17(技術協力)を参照。技術協力(地域分)を除く。
d マルチトランシェ融資ファシリティは貸付を行うファシリティである。ファシリティから行われる貸付は、ADBの承認時に貸付として計上される。