VI Client には、クラスタが有効か、オーバーコミットされているか(黄色)、あるい は無効か(赤)が示されます。 クラスタは、DRS 違反のためにオーバーコミットされ る場合があります。 クラスタは、DRS 違反または HA 違反のために無効になることが あります。 [ 概要(Summary)] タブに表示されるメッセージは、問題を表します。
有効なクラスタ
有効なクラスタには、すべての予約を満たして、実行中のすべての仮想マシンをサ ポートするのに十分なリソースがあります。 クラスタは、クラスタをオーバーコミッ トするか、無効にするようなできごとが起きないかぎり有効です。
DRS クラスタは、ホストに障害が起きた場合にオーバーコミットされることがあ ります。
DRS クラスタは、VirtualCenter が使用不能で、ESX Server ホストに直接接続した VI Client を使用して仮想マシンのパワーをオンにした場合に、無効になることがあ ります。
注意 DRS および HA を使用するクラスタで、HA 許可制御がオンになっている場合、
メンテナンス モードに入るホストから仮想マシンを退避できないことがあります。 こ れは、フェイルオーバー レベルを維持するために予約されているリソースが原因で す。 この場合、VMotion を使用して、手動でホストから仮想マシンを移行する必要が あります。
HA クラスタは、現在のフェイルオーバー キャパシティが、構成されたフェイル オーバー キャパシティよりも小さい場合、またはクラスタ内のどのプライマリ ホストも応答しない場合に、無効になります。 「プライマリ ホストとセカンダリ ホスト (P.79)」を参照してください。
DRS クラスタまたは HA クラスタは、仮想マシンのフェイルオーバーの最中に ユーザーが親リソース プール上で予約を減らした場合に、無効になることがあ ります。
次の例について考える前に、用語の定義に注意してください。
予約(リソース プール) ユーザーが入力した、固定で保証されたリソース プー ルの割り当て。
使用済みの予約(クラスタまたはリソース プール) それぞれの子の予約または 使用済みの予約(いずれか大きな方)の合計。再帰的に加算されます。
未予約(クラスタまたはリソース プール) 負でない値で、リソース プールのタ イプによって異なります。
クラスタの場合、合計容量 - 使用済みの予約
拡張不能なリソース プールの場合、予約 - 使用済みの予約
拡張可能なリソース プールの場合、(予約 - 使用済みの予約)+ 上位リソース プールから借りることができる未予約リソース
例 1: 有効なクラスタ、タイプ [ 固定(Fixed)] のすべてのリソース プール 図 4-10は、有効なクラスタを表し、そのクラスタの CPU リソースがどのように計算 されるかを示しています。 このクラスタの特性は次のとおりです。
12 GHz の合計リソースを持つクラスタ。
それぞれタイプ [ 固定(Fixed)] の([ 拡張可能な予約(Expandable Reservation)]
が選択されていない)3 つのリソース プール。
3 つのリソース プールを統合した予約の合計は、11 GHz(4+4+3 GHz)です。 合計 は、クラスタの [ 使用済みの予約(Reservation Used)] フィールドに示されます。
RP1は、4 GHz の予約を使用して作成されました。 それぞれ 2 GHz の 2 つの仮想マシ ン(VM1 と VM7)のパワーがオンにされています ([ 使用済みの予約
(Reservation Used)]: 4 GHz)。 追加の仮想マシンのパワーをオンにするリソース は、残っていません。 VM6 は、パワーオンされていないものとして表示されてい
RP3 は、3 GHz の予約を使用して作成されました(予約)。 3 GHz を持つ 1 つの仮想 マシンのパワーがオンにされています。 追加の仮想マシンのパワーをオンにする 使用可能なリソースは、ありません。
図 4-10 有効なクラスタ(固定リソース プール)
例 2: 有効なクラスタ、タイプ [ 拡張可能(Expandable)] のいくつかのリ ソース プール
例 2(図 4-11)は例 1 と同様の設定を使用しますが、RP1 と RP3 は、予約タイプ [ 拡 張可能(Expandable)] を使用します。 有効なクラスタを次のように構成できます。
16 GHz の合計リソースを持つクラスタ。
RP1 と RP3 は、タイプ [ 拡張可能(Expandable)] で、RP2 は、タイプ [ 固定 ] です。
3 つのリソース プールを統合した使用済みの予約の合計は、16 GHz です(RP1 の 6 GHz、
RP2 の 5 GHz、および RP3 の 5 GHz)。 16 GHz は、最上位レベルのクラスタの [ 使 用済みの予約(Reservation Used)] として表れます。
RP1は、4 GHz の予約を使用して作成されました。 それぞれ 2 GHz の 3 つの仮想マシ ンのパワーがオンになっています。 これらの仮想マシンのうちの 2 つ(たとえ ば、VM1 と VM7)は、RP1 の予約を使用でき、3 番目の仮想マシン(VM6)は、
クラスタのリソース プールから予約を使用できます (このリソース プールのタ イプが [ 固定(Fixed)] であった場合は、追加の仮想マシンのパワーをオンにで きませんでした)。
RP2 は、5 GHz の予約を使用して作成されました。 1 GHz と 2 GHz の 2 つの仮想マシン のパワーがオンにされています([ 使用済みの予約(Reservation Used)]: 3 GHz)。 2 GHz が未予約で残っています。
RP3 は、5 GHz の予約を使用して作成されました。 3 GHz と 2 GHz の 2 つの仮想マシン のパワーがオンになっています。 このリソース プールのタイプが [ 拡張可能
(Expandable)] であっても、親の余分のリソースがすでに RP1 によって使用され ているので、追加の 2 GHz の仮想マシンのパワーをオンにすることはできません。
図 4-11 有効なクラスタ(拡張可能リソース プール)
黄色のクラスタ
クラスタが黄色で表示されるのは、リソース プールと仮想マシンのツリーが内部的
通常、クラスタは、クラスタの容量が突然減少した場合、たとえば、クラスタ内のホ ストが使用不能になった場合に黄色になります。 クラスタが黄色にならないように、
十分な追加クラスタ リソースを残すことを推奨します。
図 4-12で示す、次の例について考えます。
それぞれ 4 GHz の 3 つのホストからの合計 12 GHz のリソースを持つクラスタ。
合計で 12 GHz を予約する 3 つのリソース プール。
統合した 3 つのリソース プールによって使用される予約の合計は、12 GHz
(4+5+3 GHz)です。 これは、クラスタ内の [ 使用済みの予約(Reservation Used)]
として表れます。
4 GHz ホストの 1 つが使用不能になり、合計リソースが 8 GHz に減ります。
同時に、障害の起きたホスト上で実行されていた VM4(1 GHz)および VM3(3 GHz)
は、すでに実行されていません。
クラスタは、合計で 6 GHz を必要とする仮想マシンを実行中です。 クラスタではま だ 8GHz が使用可能であり、これは、仮想マシンの要件を満たすのに十分です。
リソース プールの 12 GHz の予約を満たすことはすでにできないので、クラスタ は黄色で表示されます。
図 4-12 黄色のクラスタ
赤のクラスタ
クラスタは、DRS 違反または HA 違反のために赤で表示されることがあります。 クラ スタの動作は、このセクションで説明するように、違反のタイプに依存します。
赤の DRS クラスタ
DRS が有効に設定されているクラスタは、ツリーが内部的に整合性がない、すなわ ち、リソース制約が遵守されていない場合に赤になります。 クラスタ内のリソースの 合計量は、クラスタが赤になるかどうかに影響を与えません。 ルート レベルで十分な リソースがあっても、子レベルで不整合がある場合、クラスタは DRS が赤で表示さ れることがあります。
赤の DRS クラスタの問題は、1 つ以上の仮想マシンのパワーをオフにするか、十分 なリソースがあるツリーの一部に仮想マシンを移動するか、あるいは赤い部分のリ ソース プール設定を編集することによって解決できます。 一般的に、リソースの追加 は、黄色の状態のときにのみ役立ちます。
仮想マシンのフェイルオーバーの最中にリソース プールを再構成した場合も、クラ スタが赤で表示されることがあります。 フェイルオーバーの途中である仮想マシン は、切断され、親リソース プールによって使用される予約の計算に含まれません。
フェイルオーバーが完了する前に、親リソース プールの予約を減らすことができま す。 フェイルオーバーが完了したら、仮想マシンのリソースが親リソース プールに再 びチャージされます。 プールの使用量が新しい予約よりも多くなった場合、クラスタ は赤になります。
図 4-13の例を考慮してください。
図 4-13 赤のクラスタ
図 4-13の例で示すように、ユーザーがリソース プール 2 の下で、3 GHz の予約で仮想 マシンを(サポートされていない方法で)起動した場合、クラスタは赤になります。
赤の HA クラスタ
HA が有効に設定されているクラスタが赤で表示されるのは、パワーオンされた仮想 マシンの数がフェイルオーバー要件を超えた場合、つまり、現在のフェイルオーバー キャパシティが、構成されたフェイルオーバー キャパシティよりも小さい場合です。
厳密な許可制御が無効の場合は、ホストがフェイルオーバーを保証できるかどうかに かかわらず、クラスタは赤になりません。
フェイルオーバー キャパシティが不十分になることがあるのは、たとえば、非常に 多くの仮想マシンのパワーをオンにしたために、指定された数のホストについてフェ イルオーバーを保証できる十分なリソースがすでにクラスタにない場合です。
4 つのホストのクラスタにおいて 2 つのホストの障害が HA に設定されていて、1 つ のホストに障害が起きた場合も、フェイルオーバー キャパシティが不十分になるこ とがあります。 残りの 3 つのホストは、すでに 2 つのホストの障害を保証できない場 合があります。