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第五章 地域生活定着支援センターからの実態調査

第六節 【援助の目標】について

図表5-12

1.「ニーズを重視した個別支援」

支援者は、本人の意向をもとにニーズに沿った支援を目標としている。十人十色でそ

れぞれの暮らし方や居心地のいい場所があるはず、とその人にとって何が必要か、重要 かということを個別に判断しているが、そこでは、本人に特性に合わせるということで、

必ずしも高齢者施設というわけではない。この点は、第四章の課題検討の中でも示した ように高齢者は長い間の生活習慣があり、福祉的生活とははずれても自分のなりの生活 の仕方を選ぶ場合が少なくない。

個別ニーズの着目点は、今までと同じにならないためには、どこを支援すればいいか、

本人のやり方やそれまでの失敗箇所をつかみ、同じ失敗を繰り返さないための支援方法 を考える、と述べているように、過去の罪を犯した状況分析をしている。

「援助の目標」

個別ニーズ へ着目した支援

・個別の困ったところへの支援

・それぞれの暮らし方や居心地 のいい場所への定着支援

・ニーズ充足は再犯防止になる

社会に認められる支援

・支援の失敗としての再犯罪

・社会的認知との整合性

・法にそった支援

つなげる支援

・地域の中に相談できる人を探す

・新しい支援者がきっちりつくこと

・職人芸になってはいけない

・再犯しても戻ってこれるように 地

域 への 社 会 復帰

2.支援の目標としての「つなげる支援」

地域生活定着支援センターの業務のひとつとしてコーディネートがある。長期的な

視点から地域生活を実現するためには、地域への関係機関、人へつなげることが重要に なる。地域での生活の可能性を重視する語りもある。

具体的支援には、チームで、何人かの人の、あるいは外部の意見を聞いて、みんなで 話し合う、一人ではバランスがとれない、思い込みとか、どんな支援が必要か、他の専 門職につなぐとか、つなげるのが支援、として、他機関や人につなげるようにしている。

②支援者:要するにニーズ、本人のニーズが満たされないからお金がないから物をと るか、仕事がないから罪を犯すとか、ニーズが欠けているから罪を犯すの ですよね。仕事が欲しい人には仕事ができるように調整してあげて、友だ ちが欲しい人には友だちづくりを調整する。

⑧支援者:本人に合った受け入れ先の準備が必要、十人十色でそれぞれの暮らし方や 居心地のいい場所があるはず、本人の能力にあった生活を送ることが必要 だと思う。

⑨支援者:個別の困ったところを見つけることをやっている。早い話しがどこで困っ ていて、今までと同じにならないためには、どこを支援すればいいかと考 えるだけ、本人のやり方、方法を調べる。どこでいつも転んで(犯罪を犯 す)いるか、失敗する所が見えてくる。

⑤支援者:その人の人生にかかわるので、支援を受けてよかったなーと思ってもらえるよ うにすることですね。面接をするときに、どんなふうになりたいか聞くんで すよ、長期目標というか、刑務所に入らないで本人が生活できれば、と思って。

⑩支援者:シェルターが居心地よかったみたいで、掃除の仕事をシェルターの人が斡旋し てくれて1日500円くらいでるんですよね。そんなむちゃくちゃ高いわけで はないけど、小遣いくらいにはなるんですよ。そしたら、掃除が楽しみになっ たみたいで、で、どんどん顔が変わってきましたよ。

3.「社会に認められる支援」と支援者のジレンマ

現状は、罪を犯した経験のある人を福祉で支える取り組みがまだ社会的認知され ていない。そのような中で支援者は事業の目的である「再犯防止」を、再犯罪をと支援

の失敗という言い方はしないんですけど、事業所として失敗になるかもしれない、と捉 えている。再犯が支援センターの業務のひとつの評価軸になっていると考えられる。社

⑤支援者:今の業務は矯正施設から施設につなげるので、コーディネートですね 行政につなげたり、目の前のことをやるということですね。

⑥支援者:地域の中に相談できる人を探すというか繋ぐというのが定着(地域生活 定着支援センター)の仕事なんですよね。

①支援者:うれしいなーと思うのは、自分が関わった人に、新しい支援者がきっち りつく時ですね。そういうスタイルや地域が出来た時、人から人につな がったって感じますね。

④支援者:地域で2年間支援を受けながら再犯罪をした人がいました。 (対象者) は、異性関係のトラブルで東京へ行ってしまったんですけど、東京から 電話があったんです。相談する場所が(本人)に入ったみたいで、繋がっ ていたなーって、嬉しかったですね。

⑥支援者:定期的な訪問を繰り返して、できるだけ「一人ではないんですよ、相談 相手がいるんですよ」ということを伝える。そうしないと、また、犯罪 を繰り返す。そういう役割を持たないとね。でも、今回、いろいろな人、

施設の人とかに関わってもらって応援してもらって、「そういうひとた ちのために悪いことは出来ないって思えるようになりました」って、嬉 しいですよね。地域の中でひとりぽっちの人だったんです。

②支援者:チームで、何人かの人の、あるいは外部の意見を聞いて、みんなで話し 合う、一人ではバランスがとれない、思い込みとか、どんな支援が必要 か、他の専門職につなぐとか、つなげるのが支援。職人芸になってはい けない、仕事の内容はだれでもできるようにする、そのためには自分の 考えを皆に話して、援助の共有化をするということで、センター(地域 生活定着支援センター)では、ノーマルな仕事ができるようにする。も ちろん、援助のスキルとしては、社会福祉で、その人(対象者)の特徴と か生活歴とかは配慮しますがね。新しい技術を創造しようということで はない、権利擁護とか、ソーシャルアクション、ネットワークとかね。

会の中に認められるものでなくてはいけない、でも簡単にはいかないとのジレンマが ある。再犯をする、しないの決定は支援者の認識外のところで行われる。福祉的価値を 中心に本人の意向やニーズを重視する支援では、限界があることを述べていると思わ れる。それらの不可避的、予測がつかない状況を考えると、法で決まった通りにしない と社会からは受けいれられない、という支援の選択につながるのであろう。

刑事司法と社会福祉の協働事業には、支援に対しての共通認識が求められていると

考えられる。

②支援者