• 検索結果がありません。

2. 貿易

日墨間の貿易は、日本への原油輸出の減少や日本からの工業製品輸入の増加などに伴い、

1980年代後半以降、メキシコ側の赤字(輸入超過)が続いている。2005年の日墨EPA締 結以降、双方向で貿易が飛躍的に増加したが、2013年のメキシコの貿易額全体に占める日 本の割合は、輸出が0.6%で輸入が4.5%にすぎない16

2007年以降の両国間の貿易を日本側の統計(財務省貿易統計)で見ると、メキシコから 日本への輸出は、世界経済低迷などを背景に、2009年に2,611億円まで減少したが、これ を底に回復へと向かい、2013年には4,119億円となった。一方、日本からの輸入は、2007

年の1兆2,045億円から2009年に6,366億円まで減少し、その後、回復基調にあるが、2013

年は9,459億円と2007年~2008年の水準までは戻っていない。

図表 5-1 日本・メキシコ間の輸出入

(出所)日本財務省「貿易統計」より作成

(注)輸出統計が仕向地主義、輸入統計が原産地主義を採るため、メキシコ側の貿易統計と比べて、

上記の日本側貿易統計では、「日本からの輸入(日本のメキシコへの輸出)」が、米国経由での メキシコへの輸出が計上されないため、過小評価となっている。

16 メキシコ中央銀行。

4,119.4 9,458.7

-5,339.3 -10,000

-5,000 0 5,000 10,000 15,000

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013

(億円)

(年)

日本への輸出 日本からの輸入 貿易収支

メキシコから日本への輸出品目の内訳を見ると、かつては、原油、工業用岩塩、銀、綿 花等、燃料・原材料などの一次産品が中心であった。近年は、銀、非鉄金属鉱、豚肉、果 実などの一次産品に加えて、電気機器、科学光学機器、一般機械、自動車、コンピュータ ー部品などの工業製品が増えている。

2013年のメキシコから日本への最大輸出品目は「機械類及び輸送機器」である。内訳と しては、TVなどの電気・電子機器(全体の24.8%)、自動車や自動車部品などの輸送機器

(同7.6%)、コンピューターやガスタービンなどの一般・産業機器(同7.3%)である。ま

た、「食料品及び動物」では、豚肉などの食肉(同10.2%)、アボカドなどの果実・ナッツ

(同4.9%)の割合が大きい。

図表 5-2 日本への輸出の品目別内訳

(出所)日本財務省「貿易統計」より作成

一方、日本からメキシコへの輸出は、全体の約7割が「機械類及び輸送機器」である。

内訳としては、TV・ラジオ部品などの電気・電子機器(全体の29.3%)、機械類などの一 般・産業機械(同21.4%)、乗用車や自動車部品などの輸送機器(同19.7%)である。これ らは主に中間財や原材料で、メキシコへ進出している日系企業によって最終製品に組み立 てられ、米国などへ再輸出されている。ただし、日系自動車部品企業などによるメキシコ 国内での生産が増加しているため、日本からメキシコへの中間財・原材料の輸出は減少傾 向にある。

21.7 11.7 5.54.1 39.6 17.3

0%

20%

40%

60%

80%

100%

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 (年)

その他

機械類及び輸送機器 原料別製品

化学製品

食料に適さない原材料 食料品及び動物

図表 5-3 日本からの輸入の品目別内訳

(出所)日本財務省「貿易統計」より作成

3. 投資

日本からメキシコへの直接投資は、2005年の日墨EPAの発効が追い風となり、メキシ コ国内や北米市場向けの輸送機器分野や電気・電子機器分野を中心に活発化している。近 年は、物流分野などへの投資も始まっている。

メキシコ財務省の統計で見た日本からの投資は累計(2000年~2013年)で63.1億ドル であり、メキシコの対内直接投資全体(3,376.0億ドル)の1.9%にすぎない。これは、日 系企業のメキシコへの投資の多くが他国を迂回して行われ、メキシコの統計に計上されな いためである。従って、日本企業による実際の投資額は統計数値を大きく上回ると考えら れる。

日本からの投資累計を分野別に見ると、自動車産業を中心に製造業が87.0%を占め、商

業が7.9%で続く。これら2分野で日本の対メキシコ投資の94.9%を占める17

2012年の日本からの直接投資は、マツダ、本田技研工業、日産自動車などの自動車メー カーの大型投資が実行されたことなどを反映して、現行統計で過去最大となる18.1億ドル を記録した。2013年は前年比15.1%減の15.4億ドルであったが、自動車メーカーや自動 車部品メーカーの新規・追加投資が相次いでいることから、当面、高水準の投資が持続す るものとみられる。2013年10月時点での進出日系企業数は、679社(外務省「海外在留 邦人数調査統計(平成26年要約版)」)で、そのうち6割前後は製造業と推測される。

17 JCIF「基礎レポート第8章 日本との関係」201382日参照。

2.7 17.6 70.9 8.9

0%

20%

40%

60%

80%

100%

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 (年)

その他

機械類及び輸送機器

原料別製品

化学製品

図表 5-4 日本からの対内直接投資

(出所)メキシコ中央銀行より作成

ひとくちメモ(7): メキシコの日本食

メキシコ人は食べ物の嗜好に関して保守的で、あまり他国の料理を好まないとも言われている。実 際メキシコシティを歩いてみると、中華料理、イタリア料理など、東京をはじめ多くの国の大都市によく ある外国料理のレストランは比較的少なく、メキシカンとタコス等の屋台が目立つ。

JETROの資料によれば、日本食レストランはメキシコシティだけで150件以上存在しているそうだ。

しかしシェフが日本人である場合とそうでない場合、日本と同じ味付けである場合とそうでない場合が あり、また、想像以上に1品あたりの量が多いなど、私たちの知っている「日本食」とは異なるものを提 供されることもしばしばある。メキシコ滞在中に「日本で食べているものと同じもの、かつ同程度の値段 のもの」を求めることは容易ではないが、日本人シェフが日本と同様の料理を提供する有名店がある 一方で、現地人向けにアレンジされているが、それがかえっておいしい店もある。自分のお気に入りの 店を開拓することもメキシコ滞在の楽しみの一つかもしれない。

15.4

0 5 10 15 20

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013

(億ドル)

(年)