第7章 デザインシートを利用した設計
7.1 デザインシートの利用方法
デザインシートは、Excelが導入されているPC上に、Information Integratorクライアントをインストールして利用します。
以下に、デザインシートの利用方法を説明します。
なお、デザインシートの各項目についての説明は、“デザインシート操作ヘルプ”を参照してください。
また、デザインシートを利用するために必要なExcelアドインファイルをExcelに登録する必要があります。デザインシート用のExcelアド インファイルの登録方法については、“セットアップガイド”を参照してください。
7.1.1 デザインシートの新規作成
Excelをスタートメニューから起動し、Excelアドインメニュー「Integratorデザインシート」の[定義の新規作成]メニューを選択して、デザイ ンシートを作成します。
作成するデザインシートごとのメニューを選択すると、各デザインシートのテンプレートが作成されます。
処理プロセスおよび各ファンクション処理を設計するためのデザインシートは、[定義の新規作成]のサブメニュー[処理プロセス]の中か ら、作成するデザインシートを選択してデザインシートを作成します。
デザインシートを新規に作成すると、Excel上でアクティブになっているExcelブックの最後に、デザインシートがExcelシートとして追加 されます。Excelブックがない場合は、新規にExcelブックを作成した上で、デザインシートが作成されます。
注意
Excelを利用して、Information Integratorでの設計作業以外の作業を行っている場合は、編集中のExcelブックをすべて閉じてから、デ ザインシートを作成してください。
ポイント
・ デザインシートの各定義シートで作成した定義情報は、定義ごとに設定する定義ID(プロセス定義ID、ファンクションIDなど)で管 理します。定義IDは、Information Integratorサーバのシステム上で一意である必要があります。
そのため、デザインシートで設計を行う際には、各種定義シートに設定する定義IDが重複しないように、システムで一意になる定 義IDを、プレフィックスの付け方などの規約により事前に設計をしておくことを推奨します。
・ 統合管理オプションとファイル転送エージェントを併用する場合は、運用後に処理プロセス間の関連性を確認できるようにIDを付 与してください。例えば、ファイル転送エージェントで利用するプロセス定義IDは、連携するプロセス定義ID(Information Integrator サーバで利用する処理プロセス)に通番を付与するなどしてください。
7.1.2 デザインシートの入力内容のチェック
デザインシートの各種パラメタを入力後、入力したパラメタをチェックします。
チェックする対象のデザインシートをアクティブにした状態で、Excelアドインメニュー「Integratorデザインシート」の[定義内容チェック]メ ニューを選択します。
・ 入力内容が正しい場合
以下のメッセージが表示されます。
チェックが終了しました
・ 入力内容に誤りがある場合
[定義内容チェック確認画面]画面で入力内容の誤りの内容がリスト表示されます。
リストの各行をダブルクリックすると、デザインシート上の該当のセルが選択されるので、入力内容を確認して修正を行います。
7.1.3 デザインシートをサーバに登録
デザインシートで設計した内容を、サーバに登録します。
サーバに登録するデザインシートを作成したExcelブックをアクティブにした状態で、Excelアドインメニュー[定義をサーバに登録]メ ニューを選択します。登録方法の詳細は、“セットアップガイド”を参照してください。
[処理プロセス]を選択すると、Excelブックに作成したプロセス定義シートおよびプロセス定義に指定された各ファンクション処理のデザ インシートが一括でサーバに登録されます。その他の定義は、デザインシートごとに登録します。
ポイント
デザインシートをサーバに登録するには、Information Integratorサーバと接続する必要があります。
また、Information Integratorサーバと接続するには、デザインシートの登録用のセットアップを完了し、Information Integratorサーバを
起動する必要があります。デザインシートの登録用のセットアップ、およびInformation Integratorサーバの起動方法については、“セッ トアップガイド”を参照してください。
デザインシートの登録用セットアップが完了していない場合は、PC上に一時保存してください。デザインシートの一時保存について
は、“7.1.5 デザインシートの一時保存”を参照してください。
サーバに登録すると、入力内容のチェックを自動的に行います。チェック結果については、“7.1.2 デザインシートの入力内容のチェッ ク”を参照してください。
また、デザインシート間やサーバに登録された定義情報との関係の整合性をチェックし、問題がある場合はエラーメッセージが表示さ れ、エラーの詳細情報がファイルに出力されます。エラーメッセージが表示された場合は、エラーメッセージに記載されたファイルを参 照して対処してください。
サーバに登録された定義情報は、定義管理クライアントを利用して一覧で確認することができます。
定義管理クライアント上では、それぞれのデザインシートで入力した定義IDが、表示されます。
図7.1 定義IDと定義管理クライアントの表示の関係
注意
サーバに登録した定義は、デザインシートで設定した定義IDで管理されます。
サーバへの登録時に定義IDがなければ新規に登録されます。定義IDがすでに存在する場合は、該当するサーバ上の定義が編集中 の状態の場合に、上書きされます。
7.1.4 サーバに登録した定義内容の修正方法
デザインシートでInformation Integratorサーバに登録した定義内容を修正する場合は、定義管理クライアントを利用して定義内容を サーバから取得します。定義内容はデザインシートとして取り出すことができるので、デザインシート上で定義内容の変更を行い、サー バに再登録します。
Information Integratorサーバから定義内容を取得する操作手順を以下に説明します。
デザインシートの取得
1. 定義管理クライアントを起動します。
[スタート]メニューから[すべてのプログラム]-[Interstage Information Integrator]-[定義管理クライアント]を選択します。
→[接続]画面が表示されます。
2. 接続するユーザー名、パスワードおよびInformation Integratorサーバ名を入力し、[ログイン]ボタンを選択します。
→Information Integratorサーバに接続されます。
3. デザインシートを取得します。
右ウィンドウの一覧から、定義内容を変更するデザインシートを選択して、右クリックメニューの[取得]を選択します。
→取得したデザインシートがExcel上に展開します。
注意
サーバに登録した定義内容をデザインシートで取得する際、定義情報だけが取得できます。登録時に作成したデザインシートにExcel の機能で編集したレイアウト情報(列や行の幅、罫線、色設定など)は復元されません。
7.1.5 デザインシートの一時保存
作成中のデザインシートは、Excelブックとしてパソコンに一時保存することができます。再度編集する際は、保存したExcelブックをExcel で開くことにより、デザインシートでの設計作業を継続することができます。
注意
デザインシートの保存を行う場合、Excelのバージョンに応じて以下の保存形式を選択してください。
Excel 2003の場合:「Microsoft Office Excelブック (*.xls)」
Excel 2007/2010の場合:「Excelマクロ有効ブック(*.xlsm)」または「Excel97-2003ブック(*.xls)」
「*.xls」形式で保存したデザインシートをExcel 2007/2010で利用する場合、Excelが互換モードで動作します。
7.1.6 デザインシートの複写
Excelの機能を利用してデザインシートを複写することで、同じような定義を大量に作成する場合に、設計作業を効率化することができ ます。
デザインシートは、Excelブック単位での複写と、Excelシート単位での複写が可能です。
複写したデザインシートの定義IDを変更し、定義内容を編集して登録することで、同じ定義の設計を繰り返し行うことなく定義作成が 可能になります。