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クエリー ドリルを使用したドリル

14.13.1 定義済みのクエリー ドリル

Web Intelligence では、クエリー ドリル モードでドリルするように設定できます。このモードの動作は、この章で これまでに説明した標準ドリル モードの動作とは異なります。クエリー ドリルを有効にすると、Web Intelligence は、ドリル フィルタを適用することに加えて、基になるクエリーを変更(ディメンションやクエリー フィルタを追加 および削除)することによって、ドリルを実行します。

例月から週へのドリル ダウン

次の例では、[月]分析要素が現在クエリーで使用できる最下位の時間階層であり、[週]は[月]分析要素の 下の分析要素です。

[月]= 1 月でドリル ダウンする場合は、次の 3 つの動作が発生します。

• [週]がクエリーの分析範囲に追加されます。

• [月]を 1 月に制限するクエリー フィルタが追加されます。

• [月]を 1 月に制限するドリル フィルタが追加されます。

[週]から[月]にドリル アップする場合は、逆のプロセスになります。

• [週]がクエリーの分析範囲から削除されます。

• クエリー フィルタが削除されます。

• ドリル フィルタが削除されます。

ドリル フィルタは、クエリー ドリル モードで必ずしも必要なわけではありません。これらは標準ドリル モードと の整合性をとるために、Web Intelligence によって適用されます。たとえば、DrillFilters 関数は、クエリー ドリ ル モードで正しい値を返します。これは、Web Intelligence によってクエリー フィルタと一致するドリル フィル タが適用されるためです。

14.13.1.1 クエリー ドリルが有効なケース

クエリー ドリルを使用するのは、レポートにデータベース レベルで計算された集計メジャーが含まれる場合で す。クエリー ドリルは、特に Oracle 9i OLAP などのデータベースに合ったドリル モードを提供するように設計 されています。このようなデータベースには、Web Intelligence ではサポートされていない集計関数、またはドリ ル セッション中にレポート レベルで正確に計算できない集計関数が含まれています。

クエリー ドリル モードでドリルを実行する場合に使用できる集計関数の種類には、パーセンテージ、無重複カ ウント、順位、標準偏差と分散、集計、lead および lag 関数があります。クエリー ドリルでは、ドリル演算ごとに クエリーが変更されるため、これらの集計はドリルを実行するたびにサーバーによって再計算されます。

クエリー ドリルで、ドリル セッション中に Web Intelligence がローカルで保存する必要のあるデータの量を減ら すこともできます。クエリー ドリルによって、ドリル アップ時に分析範囲を絞り込むことができるため、Web Intelligence は不要なデータを除外できます。

14.13.1.2 Web Intelligence でクエリー ドリルを有効にする

1 メイン ツールバーの[[ドキュメント]] > [[プロパティ]]とクリックして[ドキュメント プロパティ] ダイアログ ボッ クスを表示します。

2 [クエリー ドリルの使用]を選択します。

14.13.2 クエリー ドリルを使用したドリル ダウン

ドリル ダウンを実行する場合、データが分析範囲外に移動した時点で、クエリー ドリルは標準ドリルと同様に 動作します。

Web Intelligence は、ドリルしたディメンションをクエリー ドリル モードでフィルタする場合、ドリル フィルタの他 にクエリー フィルタを追加してフィルタします。たとえば、[年]=2001 でドリルする場合、Web Intelligence はク エリー レベルでフィルタを追加し、[年]ディメンションを 2001 に制限します。このため、ドリルしたディメンショ ンのドリル ツールバーに表示される値のみがドリルした値になります(この場合 2001)。この点は、ディメンショ ンのすべての値がツールバーに表示される標準のドリル モードと異なります。その結果、クエリー ドリル モー

ドでは、標準ドリル モードと同様のフィルタ値の変更はできません([年]=2001 でドリルして[年]=2003 に切り 替えるなど)。

クエリー ドリルは自動的に分析範囲を拡大するため、これが使用できるのは BusinessObjects XI 管理者によっ て分析範囲外をドリルする権限が与えられた場合だけです。詳細については、管理者に確認してください。

14.13.3 クエリー ドリルを使用したドリル アップ

ドリル アップすると、クエリー ドリルはクエリーからディメンションを削除します。たとえば、[月]から[四半期]レ ベルにドリル アップすると、クエリーから[月]が削除されます。これによって、次の 2 つの結果になります。

• クエリー ドリルはドリル スナップショットとの互換性がなくなります。

• Web Intelligence では、レポート オブジェクトの 1 つとして表示されるディメンション レベルを超えてドリル アップすることはできません。たとえば、レポートに[年]、[四半期]、[売上げ]が表示される場合、[四半期]

から[年]レベルにドリル アップすると、レポート オブジェクトのリストから[四半期]が削除されるため、このよ うなドリル アップはできません。

関連項目

• 119 ページの「クエリー ドリルとドリル スナップショット」

14.13.4 クエリー ドリルとドリル スナップショット

クエリー ドリル モードで作業する場合は、ドリル スナップショットを使用しないでください。これは、クエリー ドリ ルではスナップショットの維持が保証できないためです。

クエリー ドリル モードでは、スナップショットに含めたディメンション レベルを超えてドリル アップすると、スナッ プショットが変更されます。これは、ドリル アップによって基になるクエリーからディメンションが削除されるため、

スナップショットからもディメンションが削除されるためです。

14.13.5 クエリー ドリルと、同じデータ プロバイダをベースとしたその他のレポート

ドキュメントにクエリー ドリル モードでドリルするディメンションを含むその他のレポートが含まれる場合、クエリー ドリルによってこれらのレポートに含まれるディメンションが変更されるため、それらのレポートにも影響がありま す。

これを回避するには、Web Intelligence で重複データを取得した上で、新しいデータ プロバイダを作成し、もう 一方のレポートを再作成します。これで、クエリー ドリル モードでドリルしても、もう一方のレポートは影響を受

例別のレポートに表示されるディメンションのドリル

[年]、[四半期]、[売上げ]を含むクエリーに基づく 2 つのレポートがあり、最初のレポートでクエリー ドリルを 使用して[年]=2001 にドリル ダウンする場合、Web Intelligence は 2 番目のレポートの年データもフィルタし て、2001 だけが含まれるようにします。

複数のデータ プロバイダのディメンションの結合