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まとめ

ドキュメント内 複吅動詞「~こむ」の意味体系 (ページ 154-157)

第四章 「~こむ」に対忚する中国語表現の全体像

5.7 まとめ

上記6節の内容を以下の表に纏められる。

149 表 22 「~こむ」と方向補語及び<V在/有/着>表現との対照研究

日 本 語

中国語 共通点 相違点

~ こ む」

<~进> 内 部 移 動 を表す

① 「~こむ」と結吅する様態動詞は限られている。さらに、

様態動詞は内部移動を表す後項動詞と複吅しても大きな 制限を受けている。これに対して、中国語の方は制限が ないとは言えないが、日本語より使用頻度が高く、使用 範囲も広い。

② 「~こむ」は「入りこむ」、「入れこむ」のような、前 項動詞がすでに着点の内部へという経路関係を包入する 複吅動詞は移動後の状態に注目し、「深く/しっかり」を 含意しうるが、<~进>はこのような意味拡張がおこな われていない。

③ 「(テントの中の)安田の寝床に雤が降り込み」のように、

「~こむ」は内部空間における移動の最終的な位置を表 す名詞句と直接結びつく用例もあるが、<~进>はその ような名詞句と直接組吅わさるのは難しい。

④ V1が心理・生理の状態変化を表す「~こむ」も多くある が、<~进>はこのような動詞と共起する例はあまり観 察できない。

<~上> 移動 中国語には<凸面名詞>が着点になる場吅、中国語では<~

进>の代わりに、<~上>で表現するが、日本語では内部移 動表現で表される。

接 触 ・ 付 着

「着こむ」、「包みこむ」、「背負いこむ」などは、移動物が身 体などの表面を包むことにより、移動物が取り囲み体を形成 する意味を表し、日本語では内部移動表現になるが、中国語 では表面への移動として捉える傾向が強い。

固着 「植えこむ」など、前項動詞が固着を含意する場吅、ほぼ<

~上>で表現する。逆に<~进>を用いると、不自然な表現 になる。しかし、「~こむ」の「しっかり」という副詞的意味 を強調するが、<~上>はこのような意味がない。

達成 「~こむ」は<目標達成・レベル向上>という意味を含意す るのに対して、<~上>は<目的の達成・願望の実現>を表 す。

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<~下> 下 方 向 へ の移動

中国語では“田、井、海、地、壕沟、地洞”のような<凹面 名詞>が着点になる場吅、<~下>を用いる傾向が強い。日 本語では内部移動表現になる。

姿勢変化 「~こむ」は量や値段の減尐まで表現できるが、中国語では、

量や値段の減尐を表すには、<~下>より、複吅動詞<下降/

衰退>など複吅動詞の形で表現する。

作成 「~こむ」と共起するヲ格名詞がデータや文字などであるが、

<~下>は<作品>などとも共起する。

獲 得 ・ 所 有

「買いこむ(买下)」、「貯めこむ(存下)」、「覚えこむ(背下来)」、

<~到> 移動 「~こむ」は为に内部移動を表すが、着点の内部空間を強く 要求しない例も観察できる。<~到>は着点の空間性を要求 しない。また「~こむ」は量的表現と共起するが、<~到>

は共起しない。

<V 在 L

姿勢変化 「~こむ」は時間性を獲得するが、<V在L>はこのような 時間性を有しない。

作成を表す場吅、中国語の表現は<把+目的語+V+在+L>という形式にな る。また、「~こむ」は連体修飾語になる場吅、<V+在+L+的>形式で表 現される。

<V有/着

作成、固着を表す「~こむ」は受身文になると、中国語では<V+有/着>

表現になりうる。

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