検 索 膨大な量の紙データから 様々なデータを関連づけ 瞬時に,あるデータを検索 て保存できるので,検索が瞬 するのは時間がかかる 時にできる
利便性 量が膨大になると持ち運 コンピュータのハードデ びにくくなり,ポートフォ イスクやCD−ROMに保存する リオを作成する場所が限ら と持ち運びが容易になる。ま
れる。 た,サーバーに電子ポートフ
オリオを開発することでイ ンターネット上において環 境さえ整えば,世界のどこか
らでも学習内容をポートフ オリオとして保存できる。
意見交換 他者から意見をもらった 保存されたポートフォリ 情報交換 りアセスメントしてもらっ オに対して,他の学校の生徒 アセスメント たりする場合,他者は生徒 や学校を越えた人々とイン
のポートフォリオを直接閲 ターネット上で意見交換や 覧しなければならず,継続 情報交換ができ,さらにアセ 的な学びにおいて生徒の変 スメントが非同期で容易に 容を捉えながらアセスメン なる。
トすることが困難iである。
しかし,電子ポートフォリオを開発することで短所も考えられる。情 報教育が進展すると解決する短所もあるが,現段階では教師は,次の短 所も考慮し,授業を構築する必要がある。
(1)「紙ポートフォリオは,気づいたことをその場で書き込むことが できるが,電子ポートフォリオは,書き込みにコンピュータの起動時間
がかかり,その間,気づきを忘却するおそれがある。
(2)電子ポートフォリオは,情報を電子化して保存するので,キーボ ード操作や画像・動画・音声等のデータを取り込むことが苦手な生徒に とっては作業に時間がかかり,苦痛である。
(3)紙ポートフォリオは,広げて全体を傭鰍することができるが,電 子ポートフォリオは,一部分しか見ることができない。そのため,個々 の情報の関係に気づきにくい。
(1)については,気づきを忘れないように,付箋紙を用いてメモし,
貼り付けるような工夫が必要である。(2)については時間をかけてコ ンピュータに慣れさせていくことで徐々に解決されるが,心理的な面で,
不安を取り除くなどのケアも共に必要であることを忘れてはならない。
(3)については,システム上で個々の情報を一つの画面に関連づけて 表示することである程度は解決できる。しかし,模造紙などあまりにも 広い紙に書かれた情報を詳細に保存することは不可能なので,その点は 紙ポートフォリオとの共存が望ましい。
以上の長所と短所を考慮し,機能面での特徴を生かした電子ポートフ ォリオシステムの開発を進めていく。
2.2.3 「総合的な学習の時間」における電子ポートフォリオの位 置づけ
問題解決的な学習の過程で学習ファイルとして収集した情報をポート フォリオとして編集するとき,教師との対話や振り返りカードへの記入,
また,同じ学校の友だちで編成する興味・関心グループ内での話し合い 等により,振り返りを実現させる。しかし,離島・へき地学校等におい
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ては地理的要因からくる情報量の不足や人的交流の機会の不足が原因 となり,生徒の学習が受け身的になったり,マンネリ化したりすること につながっている。そのため,振り返りが浅いレベルにとどまってしま い,振り返りによる効果があまり期待できない。
そこで本研究では,図2.2−2のように,インターネット上での電 子ポートフォリオを遠隔共同学習に活用する。そして,学習に関わる人 のなかにおいてポートフォリオを公開し,意見交換・情報交換をするこ とで,振り返りがより深いものになるように支援する。そこで生起した 新しい発想や深い振り返りを,さらなる問題解決に生かし,学習をより 積極的に展開させていこうとする授業を組み立てる。
学習に関わる人のなかにおいて公開する理由は,生徒が自分の考えを 自分のなかに閉じこめるのでなく,オープンにして見てもらい,さらに アドバイスをもらうことで,将来の生き方について生徒自身がより多様 に振り返ることができるし,より深く振り返りができるメリットがある からである。つまり,生徒の「知」が再構成されて,深く「生き方」を 考えるまで結びついていくためには,学習に関わる他者の存在が必要で あり,ポートフォリオに対する教師や他者のアセスメント・意見交換・
情報交換により,より深い振り返りをめざすためである。そのことによ り,特に離島・へき地学校門においては,他の学校と「共同」で学習す ることで,相手校の友だちの違った考えに触れる機会が増え,互いに思 いや考えを分かち合い,学ぶことの楽しさや新しい発想を知ることが容 易になる。
なお,ポートフォリオを公開するかしないかは,それぞれの学習の目 的に応じて考えるべきである。生徒のプライバシーを傷つける恐れがあ
イバシーが守られるように,生徒のモラルの育成やシステム上でセキュ リティを厳重にするなどして,しっかり教師が管理していく必要がある。
振
り
返
り
の レ
ベ ル
浅い 問題解決的な学習 ターネット
ノ !!
ノ!
ノ!
ノ,
!!
*教師との対話
*振り返りカード
* グループの話し合い
電子ポートフォリオ ノノ ノ!
!!
/ *意見交換 *情報交換
* アセスメント
新しい発想 深い振り返り
*他の学校
*学習の目的 に応じて選
定された人
深い