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小学校社会科産業学習論研究

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学 位 論 文

小学校社会科産業学習論研究

2017

兵 庫 教 育 大 学 大 学 院

連 合 学 校 教 育 学 研 究 科

先 端 課 題 実 践 開 発 専 攻

( 兵 庫 教 育 大 学 )

藤 克 士

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目 次

序章 研究の意義と方法 1

第1節 研究主題 1 第2節 本研究の目的と特質 3 第3節 本論文の構成 4

第1章 社会認識形成と世界像形成の統合による「産業学習」

カリキュラム編成論 7

第1節 先行研究の特質と課題 7 第2 節 分析対象としてのイングランド地理教育とその特質 9

第 3 節 イングランド中等地理テキストブック“NEW KEY GEOGRAPHY” シリーズにおける「産業学習」の内容構成 12 第1項 第一次産業 単元「農業」の内容構成 12 1 単元構成 16 2 世界像形成としての内容構成 18 3 社会認識形成としての内容構成 18 4 本単元の全体構成 18 第2項 第二次産業 単元「工業」の内容構成 20 1 単元構成 24 2 世界像形成としての内容構成 25 3 社会認識形成としての内容構成 25 4 本単元の全体構成 26 第3項 第三次産業 単元「観光」の内容構成 27 1 単元構成 31 2 世界像形成としての内容構成 32 3 社会認識形成としての内容構成 33 4 本単元の全体構成 33 第4項 第三次産業 単元「ファッション&スポーツ」の内容構成 34 1 単元構成 38 2 世界像形成としての内容構成 39 3 社会認識形成としての内容構成 40

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4 本単元の全体構成 41

第4節 イングランド中等地理テキストブック“NEW KEY GEOGRAPHY” シリーズにおける「産業学習」カリキュラム編成論の特質と意義 42

第2章 グローバル化した社会の認識形成をめざす産業学習の授業構成論 49

第1節 先行研究の特質と課題 49 第1項 内容論的アプローチ 49 第2項 方法論的アプローチ 51 第2節 近年の空間論研究の動向が示唆するもの 54 第3節 イングランド地理教育における「産業学習」が示唆するもの 58 第4節 地理的スケールの有効性に着目した社会科授業研究 65 第5節 グローバル化した社会の認識形成をめざす産業学習の授業構成論 68 第1項 授業設計の視点 68 第2項 授業過程 69

第3章 グローバル化した社会の認識形成をめざす水産業学習 76

第1節 問題の所在 76 第2節 水産業学習で獲得させたい知識と学習対象の検討 80 第1項 獲得させたい知識 80 第2項 学習対象の検討 81 第3節 単元構成の論理と単元の概要 84 第4節 第五学年単元「日本の水産業―魚の値段のヒミツとこれからの水産業―」 の授業モデル 86 第1項 単元名 86 第2項 単元目標 86 第3項 単元の展開 88 第4項 授業の実際 99 第5節 授業実践の成果 116 第1項 評価基準と評価問題 116 第2項 評価結果 117 第3項 考 察 118

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第4章 グローバル化した社会の認識形成をめざす観光産業学習 122

第1節 問題の所在 122 第2節 観光産業学習で獲得させたい知識と学習対象の検討 125 第1項 獲得させたい知識 125 第2項 学習対象の検討 129 第3節 単元構成の論理と単元の概要 131 第4節 第五学年単元「人気観光地のヒミツと影響」の授業モデル 133 第1項 単元名 133 第2項 単元目標 133 第3項 単元の展開 135 第4項 授業の実際 147 第5節 授業実践の成果 183 第1項 評価基準と評価問題 183 第2項 評価結果 184 第3項 考 察 184

第5章 グローバル化した社会の認識形成をめざす身近な地域の農業学習 190

第1節 問題の所在 190 第2節 身近な地域の農業学習で獲得させたい知識と学習対象の検討 194 第3節 単元構成の論理と単元の概要 196 第4節 第三学年単元「梨農家ではたらく人々―梨栽培が盛んな理由と梨農家 が抱える問題―」の授業モデル 198 第1項 単元名 198 第2項 単元目標 198 第3項 単元の展開 201 第4項 資料と出典 210

終 章 本研究の成果と課題 213

参考文献 216 謝辞 225

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資料編

【資料1】 ” NEW KEY GEOGRAPHY Connections” 「Farming」の全訳 1 【資料2】 ” NEW KEY GEOGRAPHY Connections ” 「Industry」の全訳 19 【資料3】 ” NEW KEY GEOGRAPHY Interactions” 「Tourism」の全訳 39 【資料4】 ” NEW KEY GEOGRAPHY Interactions” 「Fashion and sport」の全訳 61

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表1-1 2007 年版『ナショナル・カリキュラム地理(KS3)』の鍵概念 10

表1-2 第一次産業 単元「農業」の内容構成 13

表1-3 第二次産業 単元「工業」の内容構成 20

表1-4 第三次産業 単元「観光」の内容構成 27

表1-5 第三次産業 単元「ファッション&スポーツ」の内容構成 34

表1-6 イングランド中等地理テキストブック”NEW KEY GEOGRAPHY ”シリーズにおける「産業学習」カリキュラム編成 42 表2-1 四つの空間概念の由来と学習の視点 58 表2-2 四つの空間概念によるイングランド地理教育「産業学習」の分析 60 表3-1 設問と評価基準及び集計結果 116 表4-1 観光研究の成果 127 表4-2 設問と評価基準及び集計結果 183

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序 章 研 究 の 意 義 と 方 法

第 1 節 研 究 主 題

本 研 究 は , 小 学 校 社 会 科 産 業 学 習 の 全 体 構 成 に 関 わ る カ リ キ ュ ラ ム 編 成 論 を 検 討 す る と と も に , 今 日 の グ ロ ー バ ル 化 し た 社 会 の 認 識 形 成 を め ざ す 産 業 学 習 の 授 業 構 成 論 を 提 案 し よ う と す る も の で あ る 。 わ が 国 の 社 会 科 に お い て 産 業 を 事 例 と し た 学 習 ( 以 下 , 産 業 学 習 ) は , 社 会 科 発 足 以 来 重 視 さ れ て き た 内 容 の 一 つ で あ る(1)。 そ れ は 必 ず し も 初 め か ら , 農 業 , 工 業 , 商 業 の 学 習 と い う 形 を と っ て い た わ け で は な い 。 し か し , 人 間 の 生 産 ・ 流 通 ・ 消 費 の 活 動 に つ い て の 学 習 と い う 形 で は 社 会 科 発 足 当 初 か ら 取 り 上 げ ら れ て い る 学 習 領 域 で あ る(2 )。 現 在 で も 基 本 的 に は こ の 流 れ を 受 け 継 ぐ 形 で 小 学 校 ・ 中 学 校 に お い て 展 開 さ れ て い る 。 産 業 学 習 は , 一 般 的 に 産 業 活 動 を 取 り 扱 う 教 育 全 般 を 意 味 し(3), 社 会 生 活 に つ い て の 理 解 を め ざ し 各 種 産 業 を 対 象 と す る 社 会 科 学 習 を 指 し て い る( 4)。 そ の 意 味 に 関 し て は , 広 義 に 解 釈 す る も の (5)と , 狭 義 に 解 釈 す る も の(6)の 二 つ が 存 在 す る が , 一 般 的 に は 狭 義 に 解 釈 し た 小 学 校 第 五 学 年 の そ れ を 産 業 学 習 と 呼 ん で い る 。 今 日 , わ が 国 の 一 般 的 な 小 学 校 社 会 科 授 業 は , 学 習 指 導 要 領 に 準 拠 し た 教 科 書 記 述 を 参 考 に 構 成 さ れ , 行 わ れ て い る( 7)。 現 行 の 学 習 指 導 要 領 で は , 第 五 学 年 の 目 標 と し て 「 我 が 国 の 産 業 の 様 子 , 産 業 と 国 民 生 活 と の 関 連 に つ い て 理 解 で き る よ う に し , 我 が 国 の 産 業 の 発 展 や 社 会 の 情 報 化 の 進 展 に 関 心 を も つ よ う に す る 」( 8)こ と や ,「 我 が 国 の 産 業 が そ れ に 従 事 し て い る 人 々 の 様 々 な 工 夫 や 努 力 に よ っ て 発 展 し て い る こ と や , そ の こ と に よ っ て 国 民 生 活 の 維 持 と 向 上 が 図 ら れ て い る こ と 」( 9)等 に つ い て 理 解 を 深 め る こ と が 求 め ら れ て い る 。 ま た , こ れ ら の 目 標 を 達 成 す る た め に , 産 業 学 習 で は , わ が 国 の 産 業 分 類 に 基 づ き 第 一 次 産 業 (「 農 業 と 水 産 業 」), 第 二 次 産 業 (「 工 業 」), 第 三 次 産 業 (「 情 報 通 信 産 業 」) を 体 系 的 に 学 習 す る 構 成 と な っ て い る 。 こ の よ う な 学 習 指 導 要 領 に 示 さ れ た 目 標 ・ 内 容 を 踏 ま え , 教 科 書 で は , あ る 産 業 に 従 事 す る 人 物 を 取 り 上 げ , 産 業 に 関 わ る 仕 事 の 事 実 と 人 々 の 行 為 (「 工 夫 や 努 力 」) を , 体 験 や 調 べ 活 動 な ど を 通 し て , 共 感 的 に 理 解 す る も の と な っ て い る(1 0)。 実 際 に , 水 産 業 単 元(11)を 例 に 見 て み る と ,「 水 産 業 で 働 く 人 た ち は , ど の よ う な 工 夫 を し て , わ た し た ち の 食 生 活 を 支 え て い る の で し ょ う か 」

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と い う 学 習 問 題 の も と , 漁 師 , 養 殖 業 者 , 仲 買 人 , 加 工 業 者 , 販 売 者 等 , わ が 国 の 水 産 業 に 従 事 す る 人 々 の 仕 事 内 容 や そ の 他 わ が 国 の 水 産 業 の 実 態 や 現 状 に つ い て 調 べ る こ と を 通 し て , そ こ で 働 く 人 々 の 工 夫 ・ 努 力 に 共 感 的 に 理 解 し た り , 自 分 た ち の 生 活 の 向 上 に 役 立 っ て い る こ と に 感 謝 し た り , 直 面 し て い る 課 題 に つ い て 一 緒 に 悩 ん だ り す る 学 習 と な っ て い る 。 こ の よ う な 学 習 展 開 は , 基 本 的 に 他 の 産 業 学 習 単 元 で も 同 様 に 見 ら れ る 。 そ の 特 質 は , 産 業 を 人 々 の 仕 事 と し て 捉 え , 人 々 の 「 工 夫 や 努 力 」 に 秘 め ら れ た 「 思 い や 願 い 」 を 共 感 的 に 理 解 さ せ る 構 成 に な っ て い る 点 に 見 出 さ れ よ う(12)。 こ の よ う な 特 質 に 関 し て は , 子 供 の 学 び を 主 体 的 な も の に す る こ と( 13 )や , 自 分 の 感 情 を 入 れ て 考 え る こ と が で き る た め 子 供 に と っ て 理 解 し や す い こ と(14 )に つ い て 一 定 の 評 価 が な さ れ て き た 。 し か し 一 方 で , そ の 結 果 と し て 形 成 さ れ る 認 識 が 個 人 の 行 為 レ ベ ル に 留 ま り , 社 会 全 体 レ ベ ル の 認 識 に 至 ら な い こ と や , 事 実 認 識 と 態 度 形 成 ( 価 値 認 識 ) が 一 元 的 に 結 び 付 き 郷 土 愛 や 愛 国 心 等 , 特 定 の 価 値 観 を 無 批 判 に 受 容 さ せ る 価 値 注 入 教 育 と な る こ と 等 が 課 題 と し て 指 摘 さ れ て き た(15) 先 行 研 究 で は , こ れ ら の 課 題 を 乗 り 越 え る た め , 様 々 な 産 業 学 習 が 提 案 さ れ て き た 。 草 原 は , 教 師 の め ざ す 目 標 観 の 相 違 に よ っ て 生 じ る 産 業 学 習 の 型 を 「 ① 国 民 道 徳 教 育 と し て の 産 業 学 習 」,「 ② 日 本 地 誌 教 育 と し て の 産 業 学 習 」, 「 ③ 資 本 主 義 的 エ ー ト ス と し て の 産 業 学 習 」,「 ④ 社 会 科 学 科 と し て の 産 業 学 習 」 の 四 つ に 分 類 し て い る(16 )。 こ の 分 類 に 従 え ば , 先 行 研 究 の 多 く は , ① や ② の 型 に 分 類 さ れ る 産 業 学 習 ( 学 習 指 導 要 領 の 論 理 に 基 づ く 学 習 ) の 課 題 克 服 を め ざ し , ③ や ④ の 型 に 該 当 す る 授 業 開 発 を 進 め て き た 。 具 体 的 に ③ は , 働 き 手 の 工 夫 や 努 力 を 行 為 の 目 的 ・ 手 段 の 関 係 と し て 因 果 関 係 的 に 置 き 換 え , 連 続 的 に 問 い , 合 理 的 根 拠 を デ ー タ に 基 づ き 吟 味 さ せ , 目 的 合 理 的 に ふ る ま う 経 済 人 の 行 為 と そ の 「 意 味 」 を つ か ま せ る こ と に 学 習 の 目 的 を お く も の で あ る (17)。 一 方 , ④ は , 社 会 科 学 的 な 見 方 を 養 う こ と に , な か で も 生 産 ・ 流 通 ・ 消 費 の メ カ ニ ズ ム を 解 明 し て き た 経 済 学 の 「 理 論 」 や , 立 地 や 地 域 経 済 を 扱 う 地 理 学 の 「 理 論 」 の 獲 得 に 学 習 の 目 的 を お く も の で あ る( 18)。 と り わ け ④ に 該 当 す る 産 業 学 習 は , 従 前 の 常 識 的 な 見 方 ・ 考 え 方 に 留 ま る 産 業 学 習 の 課 題 を 乗 り 越 え る と と も に , 科 学 的 な 探 求 の 論 理(1 9)に 基 づ き 社 会 科 学 的 な 見 方 ・ 考 え 方 を 保 証 す る 授 業 と し て 高 く 評 価 さ れ て き た 。 し か し 一 方 で , こ れ ら の 授 業 が , 産 業 を 窓 に し て 私 た ち の 生 き る 現 代 社 会 の 特 質 や 本 質 を 認 識 さ せ る も の と な っ て い る か と い う 点 に 関 し て は や や 疑 問 が 残 る 。 子 供 が 社 会 科 授 業 で 産 業 を 学 ぶ 意 義 は , 単 に 転 移 性 や 汎 用 性 の 高 い 知 識 を 獲 得 す る と い う こ と に あ る の で は な

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く , そ れ ら 概 念 や 理 論 の 獲 得 を 通 し て , 現 代 社 会 の 「 い ま 」 に 迫 り , そ の 特 質 や 本 質 を 科 学 的 に 認 識 す る と い う に あ る の で は な い か( 20)。 換 言 す れ ば , 社 会 諸 科 学 の 研 究 成 果 で あ る 概 念 や 理 論 の 獲 得 ・ 活 用 を 通 し て , 情 報 化 社 会 や グ ロ ー バ ル 化 し た 社 会 の 特 質 や 本 質 に 関 す る 認 識 形 成 を 保 証 す る こ と に あ る 。 さ ら に , 先 行 研 究 の 多 く が 学 習 指 導 要 領 の 枠 組 み を 所 与 と し て 個 別 単 元 開 発 に 留 ま っ て い る 点 も 課 題 と し て 指 摘 で き る 。 農 業 ・ 工 業 ・ 情 報 通 信 産 業 の 三 領 域 を 柱 と す る 単 元 構 成 は 妥 当 か , ま た そ れ ら に 代 わ る テ ー マ は な い か , さ ら に は 産 業 学 習 全 体 を 通 し て 子 供 に ど の よ う な 資 質 や 能 力 を 育 成 す べ き か と い う カ リ キ ュ ラ ム レ ベ ル で の 検 討 は ほ と ん ど な さ れ て お ら ず , 不 問 に 付 し て き た き ら い が あ る(21)。 岩 田 は , 産 業 学 習 は , 生 産 ・ 流 通 ・ 消 費 と い う 社 会 生 活 の 基 本 構 造 を 認 識 さ せ る も の で あ り , 政 治 , 経 済 , 社 会 , 地 理 , 歴 史 と い っ た 主 要 な 社 会 諸 科 学 の 研 究 成 果 を 反 映 し や す く , 社 会 事 象 間 の 関 係 の 認 識 を 可 能 に す る が ゆ え に 社 会 科 学 習 の 中 核 に 位 置 付 く 価 値 を 持 っ て い る(22 )と 論 じ た が , 国 際 化 や グ ロ ー バ ル 化 が 急 速 に 進 展 し つ つ あ る 今 日 , 教 科 教 育 学 研 究 の 本 質 に 基 づ き 社 会 の 変 化 や 現 代 の 産 業 構 造 の 変 化 に 対 応 し た 産 業 学 習 の 全 体 構 成 を カ リ キ ュ ラ ム レ ベ ル で 検 討 す る 必 要 性 に 迫 ら れ て い る( 23) 本 研 究 で は , 上 記 の よ う な 問 題 意 識 に 基 づ き , 小 学 校 社 会 科 産 業 学 習 の 全 体 構 成 に 関 わ る カ リ キ ュ ラ ム 編 成 論 を 検 討 す る と と も に , そ の 成 果 を 踏 ま え , 今 日 の グ ロ ー バ ル 化 し た 社 会 の 認 識 形 成 を め ざ す 産 業 学 習 の 授 業 構 成 論 を 提 起 す る こ と を 目 的 と す る 。

第 2 節 本 研 究 の 目 的 と 特 質

本 研 究 の 目 的 と 特 質 は , 次 の 三 点 に ま と め る こ と が で き る 。 第 一 に , 社 会 科 教 育 系 の 学 会 に お い て 定 評 が あ る イ ン グ ラ ン ド 地 理 教 育 に お け る 産 業 を 事 例 と し た 学 習 ( 以 下 ,「 産 業 学 習 」) の 内 容 構 成 を 分 析 ・ 検 討 す る こ と を 通 し て , 社 会 認 識 形 成 と 世 界 像 形 成 の 統 合 に よ る 「 産 業 学 習 」 カ リ キ ュ ラ ム 編 成 論 を 解 明 す る こ と で あ る 。 第 二 に , 近 年 の 地 理 学 や 社 会 学 を は じ め と す る 空 間 論 研 究 の 成 果 を 理 論 的 根 拠 と し て , 今 日 の グ ロ ー バ ル 化 し た 社 会 の 認 識 形 成 を め ざ す 産 業 学 習 の 授 業 構 成 論 を 提 起 す る こ と で あ る 。

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第 三 に , グ ロ ー バ ル 化 し た 社 会 の 認 識 形 成 を め ざ す 産 業 学 習 の 授 業 構 成 論 に 基 づ き 具 体 的 な 授 業 モ デ ル を 開 発 す る と と も に , そ の 有 効 性 を 実 験 授 業 に よ り 明 ら か に す る こ と で あ る 。

第 3 節 本 論 文 の 構 成

本 研 究 で は , 上 記 の 目 的 を 達 成 す る た め に , 以 下 の よ う な 構 成 で 論 を 進 め る 。 第 1 章 で は , ま ず , わ が 国 の 産 業 学 習 カ リ キ ュ ラ ム に 関 す る 先 行 研 究 の 特 質 と 課 題 を 明 ら か に す る 。 次 に , 比 較 対 象 事 例 と し て イ ン グ ラ ン ド 地 理 教 育 に お け る 「 産 業 学 習 」 を 取 り 上 げ , 社 会 認 識 形 成 と 世 界 像 形 成 の 統 合 に よ る 「 産 業 学 習 」 カ リ キ ュ ラ ム 編 成 論 の 特 質 と そ の 意 義 を 整 理 す る 。 第 2 章 で は , ま ず , わ が 国 の 産 業 学 習 に 関 す る 先 行 研 究 の 特 質 と 課 題 を 明 ら か に す る 。 次 に , 近 年 の 地 理 学 や 社 会 学 を は じ め と す る 空 間 論 研 究 の 成 果 を も と に 先 行 研 究 の 課 題 改 善 の 方 向 性 に つ い て 検 討 す る 。 最 後 に , こ れ ら の 検 討 内 容 を も と に , 今 日 の グ ロ ー バ ル 化 し た 社 会 の 認 識 形 成 を め ざ す 産 業 学 習 の 授 業 構 成 論 を 提 起 す る 。 第 3 章 ~ 第 5 章 で は , 第 2 章 で 提 起 し た 授 業 構 成 論 に 基 づ き 授 業 開 発 を 行 い , 内 二 つ ( 第 3 章 及 び 第 4 章 ) に つ い て は , 実 践 分 析 を 踏 ま え て 効 果 を 検 証 す る 。 具 体 的 な 内 容 に つ い て は , 以 下 の 通 り で あ る 。 第 3 章 グ ロ ー バ ル 化 し た 社 会 の 認 識 形 成 を め ざ す 水 産 業 学 習 第 4 章 グ ロ ー バ ル 化 し た 社 会 の 認 識 形 成 を め ざ す 観 光 産 業 学 習 第 5 章 グ ロ ー バ ル 化 し た 社 会 の 認 識 形 成 を め ざ す 身 近 な 地 域 の 農 業 学 習 そ し て 最 後 に , 終 章 で は , 本 研 究 の 成 果 と 課 題 を 論 じ る 。 【 註 】 (1) 大 野 連 太 郎 「 産 業 学 習 の あ り 方 と 探 究 学 習 」 社 会 科 教 育 研 究 セ ン タ ー 編 『 探 究 的 産 業 学 習 の 指 導 』 中 教 出 版, 1976 年 , p.8. (2) 同 上 , p.8.

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(3) 草 原 和 博 「 産 業 学 習 」 日 本 社 会 科 教 育 学 会 編 『 新 編 社 会 科 教 育 事 典 』 ぎ ょ う せ い, 2012 年 , pp.108-109. (4) 岡 﨑 誠 司 「 産 業 学 習 」 森 分 孝 治 ・ 片 上 宗 二 編 『 社 会 科 重 要 用 語 300 の 基 礎 知 識 』 明 治 図 書, 2000 年 , p.243. (5) 広 義 に は , 小 学 校 第 三 ・ 四 学 年 , 第 五 学 年 , 及 び 中 学 校 地 理 的 分 野 に お い て 社 会 生 活 に 関 す る 理 解 を 図 る た め に 各 種 産 業 を 対 象 と し て 行 う 学 習 を 指 す 。 詳 し く は , 前 掲(3)及 び (4)を 参 照 。 (6) 狭 義 に は , 小 学 校 第 五 学 年 で 行 う 産 業 理 解 を 目 的 と す る 学 習 を 指 す 。 詳 し く は , 前 掲(3)及 び (4)を 参 照 。 (7) 岡 﨑 誠 司 『 変 動 す る 社 会 の 認 識 形 成 を め ざ す 小 学 校 社 会 科 授 業 開 発 研 究 ― 仮 説 吟 味 学 習 に よ る 社 会 科 教 育 内 容 の 改 革 ― 』 風 間 書 房, 2009年 , p.9. (8) 文 部 科 学 省 『 小 学 校 学 習 指 導 要 領 解 説 社 会 編 』 東 洋 館 出 版 社 , 2008 年 , p.49. (9) 同 上 , p.58. (10) 中 本 和 彦 「 小 学 校 社 会 科 ・ 単 元 『 日 本 の 水 産 業 』 の 教 育 内 容 開 発 」 四 天 王 寺 大 学 『 四 天 王 寺 大 学 紀 要 』 第 50 号 , 2010 年 , pp.175-202. (11) こ こ で は ,小 学 校 社 会 科 教 科 書 と し て 最 も シ ェ ア の 高 い 東 京 書 籍 の 『 新 編 新 し い 社 会 5 上 』( 平 成 22 年 検 定 済 ) , pp.68-81.を 分 析 し た 。 (12) 前 掲 (5), p.176. (13) 伊 東 亮 三 「 社 会 科 授 業 理 論 の 認 識 論 的 基 礎 づ け (Ⅰ )― 『 追 体 験 し 意 味 を 理 解 す る 社 会 科 』 の 場 合 ― 」 日 本 教 科 教 育 学 会 『 日 本 教 科 教 育 学 会 誌 』 第 8 巻 第 1 号 , 1983 年 , p.31. (14) 岩 田 一 彦 「 産 業 学 習 の 内 容 」 岩 田 一 彦 編 著 『 小 学 校 産 業 学 習 の 理 論 と 実 践 』 東 京 書 籍, 1991 年 , pp.67-68. (15) 池 野 範 男 「 理 解 」 森 分 孝 治 ・ 片 上 宗 二 編 『 社 会 科 重 要 用 語 300 の 基 礎 知 識 』 明 治 図 書, 2000 年 , p.98. (16) 草 原 和 博 「 産 業 学 習 」 日 本 社 会 科 教 育 学 会 編 『 新 編 社 会 科 教 育 事 典 』 ぎ ょ う せ い, 2012 年 , pp.108-109. (17) ③ の 型 に 該 当 す る 授 業 と し て , 例 え ば 以 下 の も の が 挙 げ ら れ る 。 ・ 山 根 栄 次 ・ 後 藤 浩 二 「 経 済 的 意 思 決 定 力 を 育 て る 産 業 学 習 」 三 重 大 学 『 三 重 大 学 教 育 学 部 研 究 紀 要 』No.58, 2007 年 , pp.233-245.

(12)

・ 中 本 和 彦 「『 調 べ 学 習 』 の 特 性 を 活 か し た 社 会 科 授 業 構 成 の 論 理―小 学 校 地 域 学 習 を 事 例 と し て―」 鳴 門 社 会 科 教 育 学 会 『 社 会 認 識 教 育 学 研 究 』 第 20 号 , 2005 年 , pp.11-20. ・ 米 田 豊 「 産 業 学 習 : 人 々 の 工 夫 や 努 力 の 科 学 化 」 全 国 社 会 科 教 育 学 会 編 『 社 会 科 教 育 実 践 ハ ン ド ブ ッ ク 』 明 治 図 書, 2011 年 , pp.57-64. (18) ④ の 型 に 該 当 す る 授 業 と し て , 例 え ば 以 下 の も の が 挙 げ ら れ る 。 ・ 小 山 直 樹 「 流 通 情 報 下 に お け る 産 業 の 変 化 と 小 学 校 社 会 科 授 業 」 全 国 社 会 科 教 育 学 会 『 社 会 科 教 育 論 叢 』 第 37 号 , 1990 年 , pp.17-26. ・ 小 山 直 樹 「 小 学 校 社 会 科 概 念 探 求 学 習 の 創 造 ― 『 ト ヨ タ 生 産 方 式 の 秘 密 』 学 習 と 『 ク ロ ネ コ ヤ マ ト 宅 急 便 快 進 撃 の 秘 密 』 学 習 を 中 心 に ― 」 全 国 社 会 科 教 育 学 会 『 社 会 科 研 究 』 第 38 号 , 1991 年 , pp.39-55. ・ 福 田 裕 治 「 科 学 的 な 見 方 ・ 考 え 方 を 育 て る 小 学 校 社 会 科 産 業 学 習 の 教 育 内 容 開 発 ― 『 野 菜 工 場 』 を 事 例 と し た 単 元 『 日 本 の 農 業 』 ― 」 全 国 社 会 科 教 育 学 会 『 社 会 科 教 育 論 叢 』 第 46 集 , 2007 年 , pp.10-15. ・ 前 掲(7), pp.163-251. ・ 前 掲(10), pp.175-202. (19) 科 学 的 探 求 の 論 理 に 基 づ き 科 学 的 知 識 の 獲 得 を め ざ す 社 会 科 授 業 論 に つ い て は , 森 分 孝 治 『 社 会 科 授 業 構 成 の 理 論 と 方 法 』 明 治 図 書, 1978 年 , pp.79-120.に 詳 し い 。 (20) 草 原 和 博 「 小 学 校 産 業 学 習 の 授 業 づ く り 」 星 村 平 和 監 ・ 原 田 智 仁 編 著 『 社 会 科 教 育 へ の ア プ ロ ー チ ― 社 会 科 教 育 法 ― 』 現 代 教 育 社, 2002 年 , pp.107-113. (21) 前 掲 (16). (22) 前 掲 (14), pp.8-9. (23) 例 え ば , 前 掲 (14), p.11.や 前 掲 (7),p.215 に 詳 し い 。

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第 1 章 社 会 認 識 形 成 と 世 界 像 形 成 の 統 合 に よ る 「 産 業 学 習 」

カ リ キ ュ ラ ム 編 成 論

本 章 で は , 小 学 校 社 会 科 産 業 学 習 の 全 体 構 成 に 関 わ る カ リ キ ュ ラ ム 編 成 論 に つ い て , イ ン グ ラ ン ド 地 理 教 育 の 事 例 を も と に 検 討 す る 。 ま た , そ の 分 析 結 果 を も と に , イ ン グ ラ ン ド 地 理 教 育 に お け る 「 産 業 学 習 」 の 内 容 構 成 及 び 単 元 全 体 を 貫 く カ リ キ ュ ラ ム 編 成 論 の 特 質 と そ の 意 義 を 明 ら か に す る 。

第 1 節 先 行 研 究 の 特 質 と 課 題

本 節 で は , わ が 国 の 産 業 学 習 カ リ キ ュ ラ ム に 関 わ る 先 行 研 究 を 検 討 す る こ と を 通 し て , そ の 特 質 と 課 題 を 明 ら か に す る 。 こ れ ま で 産 業 学 習 の カ リ キ ュ ラ ム に 関 し て は , 社 会 の 変 化 や 産 業 構 造 の 実 態 に 対 応 さ せ て 学 習 内 容 を 策 定 し な け れ ば な ら な い と 主 張 す る 岡 﨑( 1)や 佐 長(2 ) に よ っ て 内 容 編 成 の 方 向 性 が 提 案 さ れ て き た 。 具 体 的 に , 岡 﨑 や 佐 長 ら は わ が 国 の 産 業 構 造 や 就 業 者 人 口 割 合 が 変 化 し て い る に も か か わ ら ず , 従 来 の 産 業 分 類 に 沿 っ た 産 業 学 習 の 内 容 編 成 は 我 が 国 の 産 業 の 実 態 を 反 映 し て い な い と 指 摘 し , 現 在 の 産 業 の 実 態 を 反 映 し た 経 済 企 画 庁 総 合 統 計 局 に よ る 新 産 業 分 類(3 ) 基 づ く 産 業 学 習 の カ リ キ ュ ラ ム 改 革 の 必 要 性 を 指 摘 し て い る 。 一 方 , 産 業 学 習 を 地 理 教 育 の 一 領 域 と 捉 え る 井 川(4)や 日 本 地 理 教 育 学 会 小 ・ 中 ・ 高 一 貫 カ リ キ ュ ラ ム 研 究 グ ル ー プ ( 代 表 : 西 木 敏 夫 )( 5)ら は , 地 理 教 育 と し て の 産 業 学 習 カ リ キ ュ ラ ム の 試 案 や そ れ に 基 づ く 単 元 プ ラ ン を 提 案 し て い る 。 こ れ ら の 研 究 は , 従 前 の 学 習 指 導 要 領 の 論 理 に 基 づ く カ リ キ ュ ラ ム 編 成 と は 異 な る 構 想 を 改 革 の 方 向 性 と し て 提 起 し て き た 。 し か し , こ れ ら い ず れ の 研 究 も 改 革 の 視 点 で あ る カ リ キ ュ ラ ム 編 成 論 と そ の 具 体 で あ る 単 元 プ ラ ン の 結 び 付 き に つ い て は 曖 昧 な 点 が 多 く , 提 案 の 妥 当 性 や 有 効 性 を 検 討 す る こ と が で き な い と い う 問 題 を 孕 ん で い る 。 そ の た め , 従 前 の 産 業 学 習 カ リ キ ュ ラ ム の 改 善 を 困 難 な も の と し て い る 。 例 え ば , 岡 﨑 の 研 究 で は , 改 革 の 視 点 と そ れ に 基 づ く 単 元 プ ラ ン は 示 さ れ て い る が , そ の 提 案 は 一 事 例 ( 一 単 元 ) に 留 ま っ て お り , 他 の 単 元 を 含 む 改 革 の 全 体 像 を 示 し て い な い が ゆ え に , 提 案 の 妥 当 性 を カ リ キ ュ ラ ム レ ベ ル で 検 討 す る こ と が で き な い も の と な っ て い る 。 一 方 , 井 川 や 日 本 地 理 教 育 学 会 小 ・ 中 ・ 高 一 貫 カ リ キ ュ ラ ム 研 究 グ ル ー プ ( 代 表 : 西 木 敏 夫 ) ら の 研 究 で は , 改 革 の 視 点 と そ れ に 基 づ く 全 体 像 は 提 案 さ れ て い る が , そ の 具 体 と し て , 教 師

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の 働 き か け ( 指 示 ・ 発 問 ) や 教 材 等 , 実 際 の 授 業 で 提 示 さ れ る 教 授 ・ 学 習 過 程 の 計 画 ( 単 元 レ ベ ル ) に 関 し て は 検 証 可 能 な 形 で 明 示 さ れ て お ら ず , 提 案 の 有 効 性 を 検 証 で き な い も の と な っ て い る 。

一 方 , 諸 外 国 の 内 容 分 析 を 通 し て , わ が 国 の そ れ に 示 唆 を 与 え よ う と し た 研 究 に 高 野 や 中 村 に よ る も の が あ る 。 高 野( 6)は ア メ リ カ 合 衆 国 の 「 社 会 科 学 - 価 値 と 概 念 (The Social Sciences-Concepts & Values)」 や イ ン グ ラ ン ド の 「 地 理 研 究(Study Geography)」, ま た ド イ ツ 連 邦 共 和 国 の 「 わ れ わ れ の 新 し い 世 界(Unsere Neue Welt)」 を , 中 村(7)は ア メ リ カ 合 衆 国 の 「 ホ ル ト 社 会 科 (HOLT SOCIAL STUDIES)」 の テ キ ス ト ブ ッ ク を そ れ ぞ れ 事 例 に , 各 国 で 「 産 業 学 習 」 が ど の よ う に 行 わ れ て い る の か を 分 析 し て い る 。 し か し , 各 々 の 成 果 に 関 し て は , テ キ ス ト ブ ッ ク の 記 述 内 容 や 概 要 等 , 事 実 の 紹 介 に 留 ま っ て お り , 事 実 の 背 後 に あ る 理 論 の 抽 出 や 検 討 は 行 わ れ て い な い 。 こ れ ら の 研 究 に 対 し て 本 研 究 は , イ ン グ ラ ン ド 地 理 教 育 に お け る 「 産 業 学 習 」 を 事 例 に , 各 単 元 の 内 容 構 成 を 分 析 す る と と も に , 単 元 全 体 を 貫 く カ リ キ ュ ラ ム 編 成 論 の 解 明 を め ざ す 。 具 体 的 に は , い わ ゆ る 産 業 分 類 に 基 づ き 第 一 次 産 業 か ら 第 三 次 産 業 ま で の 学 習 を 通 じ て ど の よ う な 認 識 形 成 ・ 資 質 ( 態 度 ) 育 成 が め ざ さ れ て い る の か を , 学 習 内 容 及 び 学 習 方 法 の 視 点 か ら 分 析 す る 。 そ の 際 , テ キ ス ト ブ ッ ク に 記 載 さ れ て い る 学 習 活 動(Activity)と そ の 結 果 と し て 獲 得 さ れ る 知 識 と の 関 係 に 着 目 し て , 単 元 ご と の 特 質 を 明 ら か に す る と と も に , 「 産 業 学 習 」 の 単 元 全 体 を 貫 く 理 論 の 抽 出 に つ と め て い く 。 分 析 対 象 と し て イ ン グ ラ ン ド 地 理 教 育 を 取 り 上 げ る 理 由 は , 詳 し く は 後 述 す る が , 第 一 に 社 会 科 教 育 系 の 学 会 に お い て , 社 会 認 識 形 成 に 有 効 性 の 高 い カ リ キ ュ ラ ム と し て 定 評 が あ る こ と(8), そ し て 第 二 に ,「 産 業 学 習 」 が 地 理 教 育 の 一 領 域 と し て 位 置 づ け ら れ て お り , わ が 国 と 同 様 , 産 業 分 類 に 基 づ き 産 業 を 体 系 的 に 学 習 す る 構 成 と な っ て い る 点 な ど , 世 界 的 に 見 て も 特 異 な わ が 国 の 小 学 校 第 五 学 年 産 業 学 習 の 構 成(9 )と 類 似 点 が 多 く , わ が 国 の そ れ と の 比 較 ・ 検 討 を 通 し て 現 実 的 な 改 善 を 示 唆 す る 成 果 を 得 ら れ る こ と が 期 待 さ れ る か ら で あ る 。 こ の よ う な 理 由 を 踏 ま え , 本 研 究 で は , イ ン グ ラ ン ド 地 理 教 育 の 事 例 を も と に 社 会 認 識 形 成 と 世 界 像 形 成 の 統 合 に よ る 「 産 業 学 習 」 の カ リ キ ュ ラ ム 編 成 論 に つ い て , 社 会 科 教 育 学 研 究 の 視 点 か ら 検 討 す る 。

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第 2 節 分 析 対 象 と し て の イ ン グ ラ ン ド 地 理 教 育 と そ の 特 質

本 節 で は , わ が 国 の イ ン グ ラ ン ド 地 理 教 育 に 関 す る 先 行 研 究 を も と に , そ の 特 質 を 概 観 す る と と も に , 分 析 対 象 と し て 取 り 上 げ る 理 由 及 び 分 析 方 法 に つ い て 論 じ て い く 。 わ が 国 の イ ン グ ラ ン ド 地 理 教 育 に 関 す る 研 究 は , 中 井 ・ 岩 田 を 嚆 矢 と し て 数 多 く の 成 果 が 蓄 積 さ れ て き た(1 0)。 特 に ,1988 年 に 成 立 し た 教 育 改 革 法 に 基 づ き 導 入 さ れ た 『 ナ シ ョ ナ ル ・ カ リ キ ュ ラ ム 地 理 』 の 分 析 は , わ が 国 の 社 会 科 地 理 教 育 を 検 討 す る 上 で 大 変 示 唆 的 で あ る 。 例 え ば , イ ン グ ラ ン ド の そ れ は , 社 会 諸 科 学 の 研 究 成 果 を 反 映 し , 社 会 認 識 形 成 に 有 効 性 の 高 い 内 容 構 造 を 有 し て い る 典 型 例 と し て 高 く 評 価 さ れ て い る(11 )。 具 体 的 に 『 ナ シ ョ ナ ル ・ カ リ キ ュ ラ ム 地 理(KS3)』 で は , 教 育 段 階 を 四 つ に 区 切 っ た 各 Key stage (以 下 , KS)に お い て 子 供 に 教 え ら れ る べ き 内 容 を 示 し た 学 習 プ ロ グ ラ ム(Programme of Study)と , 各 KS の 終 わ り に 学 習 成 果 と し て 大 多 数 の 子 供 に 期 待 さ れ て い る 行 為 能 力 を 示 し た 到 達 目 標 が 体 系 的 に 配 列 さ れ て い る(1 2)2007 年 版 の KS3( 日 本 の 中 学 校 に 相 当 ) に は , 生 徒 が 理 解 ・ 習 得 し な け れ ば な ら な い 鍵 概 念 と し て ,「 場 所 」,「 空 間 」,「 ス ケ ー ル 」,「 相 互 関 係 」,「 自 然 的 プ ロ セ ス と 人 文 的 プ ロ セ ス 」,「 環 境 の 相 互 作 用 と 持 続 可 能 な 開 発 」,「 文 化 の 認 識 と 多 様 性 」 の 七 項 目 が 位 置 づ け ら れ て お り(13), こ れ ら 地 理 学 の 成 果 を 中 心 と す る 鍵 概 念 を 獲 得 し た り , 活 用 し た り す る こ と を 通 し て , 科 学 的 な 社 会 認 識 形 成 が 図 ら れ る 構 成 と な っ て い る ( 表 1 - 1 )。 ま た , わ が 国 の カ リ キ ュ ラ ム 編 成 論 と は 異 な る 多 核 的 同 心 円 拡 大 法(14)と い う 論 理 で カ リ キ ュ ラ ム が 構 成 さ れ て い る 点 も 大 変 興 味 深 い 。 多 核 的 同 心 円 拡 大 法 の 特 質 に つ い て 志 村 は ,「 小 学 校 低 学 年 段 階 (KS1 段 階 ) か ら 自 分 が 居 住 す る 場 所 周 辺 の 地 域 社 会 ( 身 近 な 地 域 社 会 ) だ け で な く , 同 じ ス ケ ー ル の 国 内 外 の 地 域 社 会 を も 学 習 す る 構 成 と な っ て い る 点 に あ る 」( 15)と 述 べ , こ の 論 理 に 基 づ い て カ リ キ ュ ラ ム を 編 成 す れ ば , 初 等 教 育 の 早 い 段 階 か ら 狭 い 空 間 的 範 囲 に せ よ , 居 住 し て い る 場 所 だ け で な く , 世 界 各 地 を 学 習 し , 世 界 像 を 構 築 す る こ と に な る と 指 摘 し て い る(16 )。 こ の よ う な 考 え 方 は , 身 近 な 地 域 を 中 心 と す る 中 心 部 と 世 界 に 関 す る 外 縁 部 を 整 合 的 に 位 置 づ け る こ と に よ っ て 一 つ の ま と ま り あ る 豊 か な 世 界 像 が 形 成 さ れ る と 主 張 し た 斎 藤 の 「 発 生 的 地 理 教 育 論 」 (17)や , 小 学 校 第 四 学 年 後 半 ~ 第 六 学 年 の 時 期 に 知 識 の 伸 長 , 思 考 力 の 発 達 , 空 間 的 視 野 の 拡 大 な ど , 地 理 意 識 が 急 速 に 拡 大 , 伸 長 す る 「 地 理 意 識 の 爆 発

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表 1 - 1 2007 年 版 『 ナ シ ョ ナ ル ・ カ リ キ ュ ラ ム 地 理 (KS3)』 の 鍵 概 念 鍵 概 念 内 容 場 所 a 実 際 の 場 所 の 自 然 的 ・ 人 文 的 特 色 の 理 解 b 場 所 の 「 地 理 的 想 像 力 」 の 開 発 空 間 a 様 々 な 場 所 と , 情 報 ・ 人 ・ 物 の 流 れ に よ り 生 み 出 さ れ た ネ ッ ト ワ ー ク の 間 の 相 互 作 用 の 理 解 b 場 所 と 景 観 が ど こ に 立 地 し , な ぜ そ こ に 位 置 し て い る の か , そ の パ タ ー ン や 分 布 が な ぜ 生 ま れ た の か に つ い て の 理 解 。 さ ら に , な ぜ 場 所 や 景 観 が 変 化 し , そ の 変 化 が 人 々 に と っ て ど の よ う な 意 味 を も っ て い る の か に つ い て の 認 識 ス ケ ー ル a 個 人 か ら ロ ー カ ル , 国 家 , 国 際 , 全 地 球 ス ケ ー ル に わ た る 様 々 な ス ケ ー ル の 認 識 b 地 理 的 思 想 の 認 識 を 発 展 さ せ る た め の 諸 ス ケ ー ル 間 の つ な が り 相 互 関 係 a 場 所 間 に お け る , 社 会 的 ・ 経 済 的 ・ 環 境 的 ・ 政 治 的 関 係 の 探 究 b あ ら ゆ る ス ケ ー ル で の 変 化 の 相 互 関 係 の 理 解 自 然 的 プ ロ セ ス と 人 文 的 プ ロ セ ス a 自 然 界 や 人 間 界 で の 一 連 の で き ご と や 諸 活 動 が い か に 場 所 ・ 景 観 や 社 会 に お け る 変 化 に 影 響 を 及 ぼ す の か に つ い て の 理 解 環 境 の 相 互 作 用 と 持 続 可 能 な 開 発 a 環 境 の 自 然 的 / 人 間 的 次 元 が 相 互 に 関 連 し 合 い , ど の よ う に 環 境 の 変 化 に 影 響 を あ た え る の か に つ い て の 理 解 b 持 続 可 能 な 開 発 が , 環 境 の 相 互 作 用 や 気 候 変 化 に 与 え る 影 響 を と ら え る 生 徒 の 能 力 開 発 文 化 の 認 識 と 多 様 性 a 彼 ら の 社 会 と 経 済 を 理 解 さ せ る た め の 人 , 場 所 , 環 境 , 文 化 の 間 の 違 い と 類 似 性 に つ い て の 正 し い 理 解 b 人 々 の 価 値 や 態 度 が い か に 異 な り , 社 会 問 題 , 環 境 問 題 , 経 済 的 ・ 政 治 的 諸 問 題 に ど の よ う な 影 響 を 及 ぼ す か に つ い て 正 し い 理 解 と , そ れ ら の 問 題 に 対 し て , 自 分 た ち の 価 値 や 態 度 を 発 展 さ せ る こ と (18 を も と に 筆 者 作 成 ) 期 」 で あ る と 主 張 し た 山 口 の 「 地 理 意 識 発 達 の 実 証 的 研 究 」 の 成 果(19)と も 符 合 す る 。 本 節 で は ,『 ナ シ ョ ナ ル ・ カ リ キ ュ ラ ム 地 理(KS3)』 の 特 質 が 社 会 認 識 形 成 と 世 界 像 形 成 の 二 つ の 論 理 を 基 盤 と す る 内 容 編 成 に あ る と い う 前 提 の も と , そ の 論 理 が 子 供 用 テ キ ス ト ブ ッ ク に ど の よ う に 反 映 さ れ て い る の か を 明 ら か に す る 。 子 供 用 テ キ ス ト ブ ッ ク を 分 析 対 象 と す る 理 由 は ,『 ナ シ ョ ナ ル ・ カ リ キ ュ ラ ム 地 理(KS3)』 や 単 元 計 画 例 ( A Scheme of work) の 構 造 を 分 析 し た 先 行 研 究(20)は あ る も の の , そ れ ら と テ キ ス ト ブ ッ ク と の 結 び 付 き ( 反 映 ) に つ い て 明 ら か に し た 研 究 成 果 が 少 な い こ と が 挙 げ ら れ る 。 荒 井 の 研 究( 21)が 示 唆 す る よ う に , 外 国 研 究 の 成 果 を 実 践 レ ベ ル で 生 か そ う と い う 発 想 に 立 つ な ら ば , 授 業 開 発 に 資 す る 具 体 的 な 内 容 を 明 ら か に す る 必 要 が あ る 。 例 え ば , ど の よ う な 内 容 を , ど の よ う な 方 法 ( 指 示 ・ 発 問 を 含 む ) で 指 導 展 開 し て い け ば よ い の か , 単 元 及 び カ リ キ ュ ラ ム レ ベ ル に お け る 内 容 構 成 を 解 明 し た 研 究 成 果 が 求 め

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ら れ よ う 。 ま た , こ の よ う な 成 果 は , わ が 国 の そ れ と の 比 較 材 料 や 改 善 の 方 向 性 を 示 す こ と が で き る 点 で , 教 科 書 研 究 に も 寄 与 す る こ と が 期 待 で き る 。

本 研 究 で は 分 析 対 象 と し て ,『 ナ シ ョ ナ ル ・ カ リ キ ュ ラ ム 地 理(KS3)』 の 内 容 を 忠 実 に 反 映 し て い る と い う 評 価 を 受 け , 検 定 制 度 の 無 い 英 国 に お い て ベ ス ト セ ラ ー と な っ た 中 等 地 理 テ キ ス ト ブ ッ ク”NEW KEY GEOGRAPHY”シ リ ー ズ(Nelson Thornes 社 ) (22)を 手 が か り と す る 。 本 シ リ ー ズ は ,11-14 歳 を 対 象 と し た テ キ ス ト ブ ッ ク で あ り , 単 純 に わ が 国 の 小 学 校 第 五 学 年(10-11 歳 )の 学 習 内 容 と 比 較 す る こ と は で き な い 。 し か し こ れ は , イ ン グ ラ ン ド 初 等 地 理 教 育 に お い て 「 産 業 学 習 」 が 展 開 さ れ て い な い こ と に 依 る も の で あ る 。 こ の よ う な 事 情 を 踏 ま え , 本 研 究 で は 上 述 し た テ キ ス ト ブ ッ ク に お い て , 社 会 認 識 形 成 と 世 界 像 形 成 の 両 方 の 論 理 が 「 産 業 学 習 」 に ど の よ う に 組 み 込 ま れ て い る の か を 単 元 及 び カ リ キ ュ ラ ム レ ベ ル で 分 析 す る 。 こ れ ら の 成 果 は , 共 感 的 理 解 と 同 心 円 拡 大 の 論 理 に 基 づ い て 編 成 さ れ て い る わ が 国 の 産 業 学 習 カ リ キ ュ ラ ム に 具 体 的 で 現 実 的 な 改 善 の 方 向 性 を 示 唆 す る と と も に , 産 業 学 習 研 究 に 新 た な 視 点 を 提 供 す る こ と が 期 待 さ れ る 。

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第 3 節 イ ン グ ラ ン ド 中 等 地 理 テ キ ス ト ブ ッ ク “ NEW KEY

GEOGRAPHY” シ リ ー ズ に お け る 「 産 業 学 習 」 の 内 容 構 成

本 節 で は , い わ ゆ る 産 業 分 類 ご と に 第 一 次 ~ 第 三 次 産 業 の 各 産 業 を 個 別 に 学 習 す る 構 成 と な っ て い る 2006 年 度 版 ”NEW KEY GEOGRAPHY”シ リ ー ズ ( 以 下 , 本 シ リ ー ズ ) を 分 析 対 象(23)と し て 各 単 元 の 内 容 構 成 を 明 ら か に す る 。 本 シ リ ー ズ は , 第 一 巻 『 基 礎 』Y7(11-12 歳 ), 第 二 巻 『 関 連 』 Y8(12-13 歳), 第 三 巻 『 相 互 作 用 』 Y9(13-14 歳 )の 全 三 冊 ( 各 巻 7 単 元 , 全 21 単 元 ) で 構 成 さ れ て い る 。 そ の 中 で 「 産 業 学 習 」 に 該 当 す る 単 元 は ,「 農 業 」,「 工 業 」, 「 観 光 」,「 フ ァ ッ シ ョ ン&ス ポ ー ツ 」 の 四 つ で あ る 。

第 1 項 第 一 次 産 業 単 元 「 農 業 」 の 内 容 構 成

第 一 次 産 業 の 単 元 「 農 業 」 に お け る 指 導 展 開 を ま と め た の が 表 1 - 2 で あ る 。 表 1 - 2 は , 左 か ら 小 単 元 名 , 主 要 な 学 習 内 容 , 事 例 ( 地 )・ 位 置 及 び 地 理 的 ス ケ ー ル (24 ), 主 な 学 習 活 動(Activity), 学 習 の 結 果 と し て 獲 得 す る 鍵 概 念 ( 以 下 , 鍵 概 念 ), そ し て 単 元 の 内 容 構 成 を 小 単 元 ご と に 整 理 し て い る 。 学 習 活 動 に 関 し て は , 岩 田 の 知 識 論(25)を 参 考 に 学 習 活 動 を 通 し て 獲 得 す る 知 識 の 質 を 「 記 述 ( 記 述 的 知 識 及 び 分 析 的 知 識 を 求 め る 問 い ・ ま た は 課 題 )」,「 説 明 ( 説 明 的 知 識 及 び 概 念 的 知 識 を 求 め る 問 い ・ ま た は 課 題 )」,「 判 断 ( 規 範 的 知 識 を 求 め る 問 い ・ ま た は 課 題 )」 の 三 つ に 分 類 し た 。

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表 1 - 2 第 一 次 産 業 単 元 「 農 業 」 の 内 容 構 成 小 単 元 名 主 要 な 学 習 内 容 世 界 像 形 成 社 会 認 識 形 成 単 元 構 成 事 例 ( 地 ) ( 位 置 / 地 理 的 ス ケ ー ル ) 主 な 学 習 活 動 【 記 述 ○ , 説 明 ◎ , 判 断 ● 】 鍵 概 念 英 国 の 農 業 は ど の よ う な も の か ? ○ 本 単 元 に お け る 主 な 学 習 内 容 , 農 業 を 学 ぶ 意 義 ○ ど の よ う な 農 業 が , 写 真 A の よ う な 田 園 地 方 の 農 業 の 姿 を 変 化 さ せ た の か 。 ○ 写 真 B の 農 民 は , ど の よ う な 問 題 に 直 面 し て い る の か 。 ○ 写 真 C で は 何 が 起 こ っ て い る の か 。 あ な た は こ れ に つ い て 良 い 面 と 悪 い 面 は 何 だ と 思 う か 。 ○ 農 民 と 買 い 物 客 の 両 方 に と っ て , 写 真 D の 市 場 の 良 さ は 何 か 。 場 所 単 元 の 主 な 学 習 内 容 及 び 意 義 の 把 握 農 業 を 視 点 と し た 英 国 地 誌 学 習 空 間 ( 農 業 立 地 ) を 中 核 と し た 地 理 的 見 方 ・ 考 え 方 の 育 成 を め ざ す 「 産 業 学 習 」 英 国 に は ど の よ う な 種 類 の 農 業 が あ る か ? ○ 英 国 に お け る 主 な 農 業 の 種 類 ( 穀 作 農 業 ・ 牧 羊 ・ 畜 産 農 業 ・ 混 合 農 業 ) ○ そ れ ぞ れ の 農 業 の 種 類 が 依 存 し て い る 物 理 的 要 因 と 人 的 要 因 ○ 農 業 に 影 響 を 与 え る 物 理 的 問 題 と 人 的 問 題 穀 作 農 業 , 牧 羊 農 業 , 畜 産 農 業 , 混 合 農 業 【 典 型 事 例 】 ( 国 内 / ロ ー カ ル ) ○ 以 下 の 用 語 ( 穀 作 農 業 , 畜 産 農 業 , 混 合 農 業 ) と そ れ を 説 明 し た 文 を 組 み 合 わ せ な さ い 。 ○ 図 E は , 農 業 に 影 響 を 与 え る 問 題 ( 物 理 的 要 因 ・ 人 的 要 因 ) に 関 す る い く つ か の 新 聞 の 見 出 し を 示 し て い る 。 下 記 の 表 F を コ ピ ー し , 正 し い 項 目 に E の 見 出 し を 分 類 し な さ い 。 自 然 的 プ ロ セ ス と 人 文 的 プ ロ セ ス 国 内 に お け る 農 業 の 種 類 と 特 色 英 国 の 農 業 に お け る 最 適 地 穀 作 農 場 と は ど の よ う な も の か ? ○ 穀 作 農 家 の 一 年 間 の 仕 事 ○ 穀 作 農 場 の 特 色 ( 場 所 , 土 地 の 起 伏 , 土 壌 , 気 候 , 方 法 , 機 械 の 使 用 , 収 入 源 , 困 難 ) 東 ア ン グ リ ア の ホ ー ソ ン 農 場 ( 国 内 / ロ ー カ ル ) ○ ( 穀 作 ) 農 家 の 一 年 間 が 示 さ れ た 図 D を 見 な さ い 。 三 つ の う ち , 最 も 温 か い 月 は ど れ か 。 ○ 土 地 が 小 麦 を 育 て る 準 備 に 使 用 さ れ る の は , ど の 期 間 か 。 ○ 小 麦 が 成 長 す る の は , ど の 期 間 か 。 ◎ 穀 作 農 家 の 休 暇 に 適 し た 時 期 は , い つ か 。 そ の 理 由 も 述 べ な さ い 。 ○ 穀 作 農 業 の 主 な 特 色 を 示 す 要 因 リ ス ト を 作 り な さ い 。 そ の 際 , こ こ に 示 さ れ た 見 出 し ( 場 所 , 土 地 の 起 伏 , 土 壌 , 気 候 , 方 法 , 機 械 の 使 用 , 収 入 源 , 困 難 ) を 参 考 に し な さ い 。 場 所 , 空 間 , 自 然 的 プ ロ セ ス と 人 文 的 プ ロ セ ス

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牧 羊 農 場 と は ど の よ う な も の か ? ○ 牧 羊 農 家 の 一 年 間 の 仕 事 ○ 牧 羊 農 場 の 特 色 ( 場 所 , 土 地 の 起 伏 , 土 壌 , 気 候 , 方 法 , 機 械 の 使 用 , 収 入 源 , 困 難 ) 湖 水 地 方 の ベ ッ ク サ イ ド 農 場 ( 国 内 / ロ ー カ ル ) ○ ( 牧 羊 ) 農 家 の 一 年 間 が 示 さ れ た 図 D を 見 な さ い 。 四 つ の う ち , 最 も 温 か い 月 は ど れ か 。 ○ 四 つ の う ち , 最 も 湿 っ た 月 は ど れ か 。 ○ 一 月 に は ど れ く ら い の 雨 量 が あ る か 。 ◎ 羊 が 特 別 な 食 物 を 必 要 と す る の は い つ か 。 そ の 理 由 も 述 べ な さ い 。 ○ 牧 羊 の 主 な 特 色 を 示 す 要 因 リ ス ト を 作 り な さ い 。 そ の 際 , こ こ に 示 さ れ た 見 出 し ( 場 所 , 土 地 の 起 伏 , 土 壌 , 気 候 , 方 法 , 機 械 の 使 用 , 収 入 源 , 困 難 ) を 参 考 に し な さ い 。 場 所 , 空 間 , 自 然 的 プ ロ セ ス と 人 文 的 プ ロ セ ス 英 国 の 農 業 様 式 と は ど の よ う な も の か ? ○ 英 国 に お け る 農 業 の 分 布 パ タ ー ン ( 北 西 部 と 南 東 部 の 違 い ) 英 国 の 農 業 分 布 の パ タ ー ン ( 国 内 / ナ シ ョ ナ ル ) ○ 農 業 の 五 つ の 種 類 は , 地 図 A に 示 さ れ て い る 。 そ れ ぞ れ の 種 類 と 以 下 の 説 明 ( 牛 乳 と 肉 用 の 動 物 を 保 持 す る , 自 給 農 業 の 形 , 作 物 を 栽 培 す る , 作 物 を 栽 培 し , 動 物 を 飼 う , 牧 羊 ) の 一 つ を 組 み 合 わ せ な さ い 。 ○ 地 図 D の 数 字 と 下 記 の 農 業 の 種 類 ( 羊 , 畜 牛 , 混 合 , 穀 作 , 小 作 ) を 組 み 合 せ な さ い 。 一 部 は 数 回 使 わ れ る か も し れ な い 。 地 図 A が 参 考 に な る だ ろ う 。 ● あ な た は 穀 作 農 家 で , も は や 助 成 金 を 受 け 取 る こ と が で き な い と 言 わ れ た と し た ら , ど う す る か ( そ れ で も 作 物 を 栽 培 し 続 け る , 芝 生 と し て 一 部 の 土 地 を 休 耕 地 に す る , 数 ヘ ク タ ー ル の 土 地 に 木 を 植 え る )。 そ の 理 由 も 挙 げ な さ い 。 場 所 , 空 間 , ス ケ ー ル , 自 然 的 プ ロ セ ス と 人 文 的 プ ロ セ ス ○ 農 業 様 式 を 変 化 さ せ る 要 因 ア ブ ラ ナ 農 場 ( 国 内 / ロ ー カ ル ) 農 業 が 与 え る 影 響 と 変 化 農 業 は 景 色 を ど の よ う に 変 化 さ せ た か ? ○ 農 業 の 発 展 が 景 観 に 与 え た 影 響 ○ 垣 根 の 長 所 と 短 所 ○ 土 壌 浸 食 に よ っ て も た ら さ れ る 影 響 景 観 を 変 化 さ せ た 農 業 地 域 【 典 型 事 例 】 ( 国 内 / ロ ー カ ル ) ○A の 二 つ の 絵 に お け る 異 な る 点 を 見 つ け な さ い 。 以 下 の そ れ ぞ れ に 一 つ の 違 い を 見 つ け よ う と し な さ い ( 農 場 の 規 模 , 農 家 の 建 物 , 機 械 , 垣 根 , 湿 地 )。 ● ク ラ ス メ イ ト と ペ ア に な り な さ い 。 そ の う ち , 一 人 は 農 家 で , も う 一 人 は 環 境 保 護 論 者 に な り な さ い 。 も し , あ な た が 農 民 で あ る な ら ば ( そ も そ も そ こ に 垣 根 を 植 え た 理 由 , そ れ を 今 , 外 し た 理 由 ) を 聞 き な さ い 。 場 所 , 空 間 , 自 然 的 プ ロ セ ス と 人 文 的 プ ロ セ ス

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● も し , あ な た が 環 境 保 護 論 者 で あ る な ら ば , あ な た は 垣 根 を 保 持 す る こ と が 非 常 に 重 要 で あ る と 感 じ る 理 由 を 説 明 し な さ い 。 二 人 と も 写 真 C が 助 け に な る は ず で あ る 。 ◎ 土 壌 と は ど の よ う な 意 味 な の か 発 見 し な さ い 。 東 イ ン グ ラ ン ド の 一 部 は , 強 い 風 が 吹 い た 時 , 土 壌 に よ っ て な ぜ 影 響 を 受 け た の か 。 風 に よ っ て 失 う も の と は 別 に , 他 に 農 家 は ど の よ う に 土 壌 を 失 う 可 能 性 が あ る か 。 農 業 は ど の よ う に 変 化 し た か ? ○ 現 代 の 農 業 の 特 色 ○ 現 代 の 農 業 が も た ら し て い る 影 響 ○ 一 部 の 農 民 が 観 光 農 場 を 行 う 理 由 観 光 農 場 【 典 型 事 例 】 ( 国 内 / ロ ー カ ル ) ◎ グ ラ フ C を 見 な さ い 。 そ れ ぞ れ の グ ラ フ に よ っ て 示 さ れ る 農 業 の 変 化 を 説 明 し な さ い 。 ◎ ト ラ ク タ ー の 数 と 農 場 で 働 く 人 々 の 数 の 間 の 関 係 性 と は 何 か 。 あ な た は , こ の 関 係 性 の 原 因 を ど う 考 え る か 。 ◎ あ な た の 地 元 新 聞 に 二 つ の 手 紙 を 書 き な さ い 。 そ れ ぞ れ の 手 紙 は ,1 頁 の 半 分 ぐ ら い の 長 さ ま で 書 か な け れ ば な ら な い 。 最 初 の 手 紙 で は , 食 物 を 生 産 し た り , 生 計 を 立 て た り す る こ と が ま す ま す 難 し く な っ て い る と 心 配 す る 農 民 の 見 方 を 示 し な さ い 。 ◎ 次 の 手 紙 で は , 環 境 に 損 害 を 与 え な い 方 法 を 使 用 す る 農 家 の 人 々 を 好 む 都 会 の 人 々 の 見 方 を 示 し な さ い 。 ◎ な ぜ , い く つ か の 農 民 達 は 自 ら の 農 場 で 観 光 活 動 を 開 発 し て い る の か 。 ○ 農 場 で 可 能 な 観 光 活 動 の 一 部 を 示 す た め に 星 形 の 図 を 描 き な さ い 。 空 間 , 自 然 的 プ ロ セ ス と 人 文 的 プ ロ セ ス , 環 境 の 相 互 作 用 と 持 続 可 能 な 開 発 農 業 に 関 す る 調 査 ○ 最 近 , 農 園 を 購 入 し た 四 組 の 農 民 へ 適 し た 農 業 の 種 類 を 気 候 , 土 壌 , 輸 送 , 政 府 の 方 針 な ど の 要 因 を 踏 ま え て 提 案 す る 。 ス コ ッ ト ラ ン ド 北 西 部 の 農 場 , ス コ ッ ト ラ ン ド 北 東 部 の 農 場 , イ ン グ ラ ン ド 南 西 部 の 農 場 , イ ン グ ラ ン ド 南 東 部 の 農 場 ( 国 内 / ロ ー カ ル ) ◎ あ な た は , こ こ で 地 図 , 文 章 を 使 う 必 要 が あ る 。 星 形 の 図 ま た は リ ス ト も 参 考 に し な さ い 。 初 め に , 慎 重 に 調 査 課 題 を 確 認 し , あ な た が 発 見 す べ き こ と を 詳 し く 説 明 し な さ い 。 ○ 主 な 農 業 の 種 類 と 各 農 業 の 異 な る 必 要 条 件 に つ い て 記 述 し な さ い 。 ◎ い く つ か の 地 域 が , 他 の 地 域 よ り 特 定 の 農 業 の 種 場 所 , 空 間 , 自 然 的 プ ロ セ ス と 人 文 的 プ ロ セ ス 獲 得 し た 知 識 ( 概 念 ) の 活 用

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(26 を も と に 筆 者 作 成 ) 類 に 適 す る よ う に , 農 業 の 影 響 は 場 所 に よ っ て ど の よ う に 変 化 す る の か , そ の 要 因 に つ い て 説 明 し な さ い 。 ○ 四 つ の 異 な る 農 場 の 主 な 特 色 に つ い て 簡 単 に 記 述 し な さ い 。 ま た , そ れ ら が 位 置 し て い る 場 所 を 地 図 上 に 示 し な さ い 。 ● 気 候 と い う 要 因 に 基 づ い て , そ れ ぞ れ の 農 場 に 最 も 適 し て い る 農 業 の 種 類 を 決 め な さ い 。 ● 次 に , 気 候 の 他 に 農 業 の 必 要 な 要 因 を 検 討 し , あ な た が 選 択 す る 農 場 が そ れ で も 適 当 か を 確 認 し な さ い 。 そ の 際 , 表 A と 図 B を 参 考 に し な さ い 。 ◎ 農 場 の 事 実 表 D の コ ピ ー を 作 っ て そ れ を 完 成 さ せ , あ な た が 選 択 し た 農 業 を 説 明 し な さ い 。 ◎ ● 次 に , あ な た は あ な た が 取 り 組 ん だ 課 題 と 調 査 課 題 へ の 解 答 を 慎 重 に 見 な け れ ば な ら な い 。 こ こ で は 二 つ の 課 題 に 取 り 組 む 。 第 一 に , あ な た は , 農 業 の ど の よ う な 種 類 が そ の 人 の 農 業 に 最 も 適 し て い る か を , 一 人 一 人 の 農 民 に 提 案 す る た め に 短 い 手 紙 を 書 か な け れ ば な ら な い 。 そ の 際 , あ な た が 選 ん だ 理 由 も 述 べ な さ い 。 ◎ 第 二 に , あ な た は 英 国 に お け る 農 業 の 違 い の 理 由 を 説 明 し , そ の 理 由 を 提 案 し よ う 。 こ れ は 地 図 に 書 い た り , 印 を 付 け た り す る こ と を 含 ん で い る 。

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1 単 元 構 成

本 単 元 は ,「 単 元 の 主 な 学 習 内 容 及 び 意 義 の 把 握 」,「 国 内 に お け る 農 業 の 種 類 と 特 色 」,「 農 業 が 与 え る 影 響 と 変 化 」,「 獲 得 し た 知 識 ( 概 念 ) の 活 用 」 と い っ た 四 つ の 段 階 で 構 成 さ れ て い る 。 第 一 段 階 ( 小 単 元 1) で は , 本 単 元 の 主 な 学 習 内 容 (「 英 国 に お け る 主 な 農 業 の 種 類 」,「 穀 作 農 場 や 牧 羊 農 場 」,「 英 国 に お け る 農 業 の 分 布 パ タ ー ン 」,「 農 業 が 景 観 を 変 化 さ せ る 過 程 」,「 農 業 と そ れ ら の 影 響 の 変 化 」) と 農 業 を 学 習 す る 重 要 性 ( 農 業 に つ い て の 知 識 は :「 仕 事 を 供 給 し , 富 の 創 出 を 手 助 け す る こ と 」,「 私 た ち が 食 べ る 物 と そ の 食 べ 物 に 私 た ち が 費 や す 費 用 が 影 響 を 与 え て い る こ と 」,「 私 た ち の 田 園 地 方 に 対 す る 見 方 を 変 え る こ と 」,「 野 生 動 物 に 影 響 を 与 え て い る こ と 」) に つ い て 把 握 さ せ る こ と が 企 図 さ れ て い る 。 第 二 段 階 ( 小 単 元 2~ 5 の 前 半 ) で は , ま ず 英 国 に お け る 農 業 の 主 な 種 類 が 穀 作 農 業 , 畜 産 農 業 , 混 合 農 業 で あ る こ と を 確 認 し た 後 , そ れ ぞ れ の 農 業 が 物 理 的 要 因 と 人 的 要 因 に 依 存 し て い る た め , 農 家 は そ れ ら の 要 因 を 踏 ま え て 農 業 の 種 類 や 最 適 地 を 選 択 し な け れ ば な ら な い こ と を 確 認 す る 。 次 に , 穀 作 農 場 や 牧 羊 農 場 を 事 例 に , そ れ ぞ れ の 農 業 の 特 色 を 学 習 す る 。 そ し て , 英 国 に お け る 農 業 の タ イ プ が 物 理 的 要 因 と 人 的 要 因 に よ っ て , 大 き く 穀 作 , 畜 牛 , 羊 , 混 合 , 小 作 の 五 種 類 に 分 け ら れ る こ と を 学 習 す る 構 成 と な っ て い る 。 第 三 段 階 ( 小 単 元 5 の 後 半 ~ 7) は , ま ず 1970 年 代 中 頃 か ら EU の 決 断 に よ っ て 英 国 内 で ア ブ ラ ナ を 栽 培 す る 農 家 が 増 加 し た 事 例 を も と に , 英 国 で 一 般 的 に 見 ら れ る 農 業 様 式 が 様 々 な 要 因 を 背 景 に 現 在 に 至 る ま で 変 化 し 続 け て い る こ と を 確 認 す る 。 次 に , 農 業 の 発 展 に よ っ て , 現 在 の 景 観 が 作 ら れ , 未 だ 変 化 し 続 け て い る と い う 事 実 を も と に , 農 業 の 発 展 に よ っ て も た ら さ れ る 正 負 の 影 響 に つ い て 認 識 す る 。 そ し て , 現 代 農 業 が も た ら し た 正 負 の 影 響 と , 負 の 影 響 を 少 な く す る た め の 政 府 の 取 り 組 み や , 新 た な 農 業 の 展 開 と し て 一 部 の 農 家 の 人 々 が 「 観 光 農 場 」 を 始 め て い る 理 由 に つ い て 学 習 す る 構 成 と な っ て い る 。 第 四 段 階 ( 小 単 元 8) で は , 最 近 , 農 園 を 購 入 し た 四 組 の 農 民 に と っ て 最 も 適 し て い る 農 業 の 種 類 を 選 択 す る こ と を 援 助 す る こ と が 課 題 と し て 提 示 さ れ る (MQ: 英 国 の 異 な る 地 域 の 農 業 は ど の よ う に 変 化 す る か ? ま た , そ れ は な ぜ か ? )。 子 供 は こ の 課 題 を 解 決 す る た め に , こ れ ま で 獲 得 し た 知 識 や 概 念 を 用 い て 探 究 す る 展 開 と な っ て い る 。 具 体 的 に は , 最 近 , 農 園 を 購 入 し た 四 組 に 最 も 適 し て い る 農 業 は ど の よ う な も の か を , 一 人 一 人 の 農 民 に 提 案 す る 短 い 手 紙 ( 選 ん だ 理 由 を 含 む ) を 書 い た り , 英 国 の 異 な る 地 域 の 農 業 が 変 化 す る 要 因 を

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地 図 な ど に ま と め て 説 明 さ せ た り す る 作 業 を 行 う 。 こ れ ら の 活 動 を 通 し て 子 供 は , 主 と し て 「 場 所 」 や 「 空 間 ( 農 業 立 地 )」 等 の 鍵 概 念 を 活 用 し て 合 理 的 に 判 断 す る こ と を 迫 る 構 成 と な っ て い る 。

2 世 界 像 形 成 と し て の 内 容 構 成

本 単 元 を 世 界 像 形 成 の 視 点 か ら 整 理 す る と , 国 内 に お け る 主 要 な 農 業 の 特 色 を 場 所 , 土 地 の 起 伏 , 土 壌 , 気 候 , 方 法 , 機 械 の 使 用 , 収 入 源 , 困 難 等 の 視 点 か ら 分 析 的 に 検 討 し た り , そ の 結 果 と し て 明 ら か に な る 農 業 分 布 の パ タ ー ン を 概 観 し た り す る 学 習 を 通 し て , 農 業 を 視 点 ( 手 段 ) と し て ① 産 業 と し て の 農 業 の 特 色 , ② 農 業 が 行 わ れ て い る 地 域 の 地 理 的 特 色 , ③ 農 業 を 視 点 と し て 概 観 し た 場 合 に み ら れ る 英 国 全 体 ( 国 土 ) の 地 理 的 特 色 を 認 識 さ せ る 構 成 と な っ て い る 。 具 体 的 に は , 種 類 の 異 な る 複 数 の 農 業 を ロ ー カ ル ・ ス ケ ー ル で 捉 え さ せ た 後 , さ ら に ナ シ ョ ナ ル ・ ス ケ ー ル で 概 観 さ せ る こ と を 通 し て , 農 業 が 盛 ん な 地 域 の 地 理 的 特 色 と 農 業 を 視 点 と し て 概 観 し た 場 合 に み ら れ る 国 土 の 地 理 的 特 色 の 二 つ を 認 識 さ せ る 構 成 と な っ て い る 。 こ の よ う な 単 元 構 成 を 世 界 像 形 成 の 視 点 か ら ま と め る と 「 農 業 を 視 点 と し た 英 国 地 誌 学 習 」 と 位 置 づ け る こ と が で き る 。

3 社 会 認 識 形 成 と し て の 内 容 構 成

本 単 元 を 社 会 認 識 形 成 の 視 点 か ら 整 理 す る と , 学 習 活 動 を 通 し て 獲 得 す る 知 識 の 質 に つ い て は , 国 内 に お け る 農 業 の 種 類 や 各 農 場 の 特 色 に 関 し て は 「 記 述 」 を 求 め る 問 い や 課 題 が , 農 業 が 与 え る 影 響 や 変 化 に 関 し て は 「 説 明 」 を 求 め る 問 い や 課 題 が 設 定 さ れ て い る 。 こ れ ら の 知 識 は , 最 終 小 単 元 に お い て , 最 近 , 農 園 を 購 入 し た 四 組 の 農 民 に と っ て 最 も 適 し て い る 農 業 の 種 類 を 「 判 断 ( 意 志 決 定 )」 さ せ る 場 面 で 活 用 を 迫 る 展 開 と な っ て お り , 本 単 元 で は 「 英 国 に お け る 農 業 の 最 適 地 ( 農 業 立 地 )」 が 学 習 の 中 心 と な っ て い る 。 一 方 , 学 習 の 結 果 と し て 獲 得 す る 鍵 概 念 に 関 し て は , 東 ア ン グ リ ア の ホ ー ソ ン 農 場 や 湖 水 地 方 の ベ ッ ク サ イ ド 農 場 の 自 然 的 ・ 人 文 的 認 識 に 関 す る 「 場 所 」, そ れ ら の 場 所 に 種 類 の 異 な る 農 業 が 立 地 し て い る 理 由 及 び 英 国 に お け る 農 業 分 布 の パ タ ー ン に 関 す る 「 空 間 」 を は じ め , 六 つ の 鍵 概 念 の 獲 得 を め ざ す 構 成 と な っ て い る 。

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こ の よ う な 単 元 構 成 を 社 会 認 識 形 成 の 視 点 か ら ま と め る と ,「 空 間 ( 農 業 立 地 ) を 中 核 と し た 地 理 的 見 方 ・ 考 え 方 の 育 成 を め ざ す 『 産 業 学 習 』」 と 位 置 づ け る こ と が で き る 。

4 本 単 元 の 全 体 構 成

単 元 「 農 業 」 で は , 英 国 の 主 要 な 農 業 を 学 習 対 象 と し て 取 り 上 げ , 学 習 さ せ る こ と を 通 し て , 世 界 像 形 成 の 視 点 か ら は 「 農 業 を 視 点 と し た 英 国 地 誌 学 習 」 と し て , 社 会 認 識 形 成 の 視 点 か ら は 「 空 間 ( 農 業 立 地 ) を 中 核 と し た 地 理 的 見 方 ・ 考 え 方 の 育 成 を め ざ す 『 産 業 学 習 』」 と い う 二 重 構 造 の 構 成 に な っ て い た 。 本 単 元 で は こ れ ら 二 つ の 視 点 に 基 づ き 内 容 を 構 成 す る こ と で , 全 体 を 通 し て 英 国 の 農 業 を 事 例 に し て 自 国 の 主 要 な 農 業 の 種 類 と 国 土 の 地 理 的 特 色 , 及 び 「 空 間 ( 農 業 立 地 )」 を は じ め と す る 諸 概 念 の 獲 得 と そ の 活 用 能 力 を 育 成 す る 学 習 と な っ て い る の で あ る 。 こ の よ う な 内 容 構 成 は , わ が 国 の 農 業 学 習 と 比 較 す れ ば , ① 国 内 の 種 類 の 異 な る 複 数 の 農 業 を 取 り 上 げ , そ れ ら 様 々 な 農 業 の 特 色 を 学 習 す る こ と を 通 し て 農 業 を 視 点 と し た 英 国 全 体 ( 国 土 ) の 傾 向 を 認 識 さ せ よ う と し て い る 点 , ② 農 業 従 事 者 の 行 為 そ の も の を 認 識 の 対 象 と す る の で は な く , 各 農 業 ( 立 地 や 生 産 物 ) を 規 定 し て い る 要 因 を 探 究 さ せ る こ と を 通 し て 鍵 概 念 「 空 間 ( 農 業 立 地 )」 の 獲 得 及 び 活 用 が 企 図 さ れ て い る 点 , ③ 農 業 の 営 み を 自 然 的 要 因 か ら の み 認 識 さ せ る の で は な く , そ れ ら の 要 因 に 加 え , 物 理 的 要 因 や 人 的 要 因 ( 鍵 概 念 「 自 然 的 プ ロ セ ス と 人 文 的 プ ロ セ ス 」) 等 の 視 点 か ら も 多 面 的 ・ 多 角 的 に 認 識 さ せ よ う と し て い る 点 に 違 い を 見 出 す こ と が で き る 。

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第 2 項 第 二 次 産 業 単 元 「 工 業 」 の 内 容 構 成

第 二 次 産 業 に お け る 単 元 「 工 業 」 の 指 導 展 開 を 表 1 - 2 と 同 様 に ま と め た の が 表 1 - 3 で あ る 。 表 1 - 3 第 二 次 産 業 単 元 「 工 業 」 の 内 容 構 成 小 単 元 名 主 要 な 学 習 内 容 世 界 像 形 成 社 会 認 識 形 成 単 元 構 成 事 例 ( 地 ) ( 位 置 / 地 理 的 ス ケ ー ル ) 主 な 学 習 活 動 【 記 述 ○ , 説 明 ◎ , 判 断 ● 】 鍵 概 念 産 業 と は 何 か ? ○ 本 単 元 に お け る 主 な 学 習 内 容 , 農 業 を 学 ぶ 意 義 ○ 写 真A の 中 で 産 業 を 場 所 に 引 き 付 け た も の は 何 か 。 ○ も し ,あ な た が 働 く と し た らA,B,C に 示 さ れ た 職 場 の 中 で ど れ を 選 ぶ だ ろ う か ( 最 も 働 き た い の は …, 最 も 働 き た く な い の は … )。 ○ ど の よ う な 産 業 が 写 真 B で 示 さ れ て い る か 。 こ れ は 他 の 産 業 と ど の よ う に 異 な る か 。 場 所 単 元 の 主 な 学 習 内 容 及 び 意 義 の 把 握 工 業 を 視 点 と し た 英 国 地 誌 学 習 空 間 ( 工 業 立 地 ) を 中 核 と し た 地 理 的 見 方 ・ 考 え 方 の 育 成 を め ざ す 「 産 業 学 習 」 産 業 の 種 類 に は ど の よ う な も の が あ る か ? ○ 産 業 の 種 類 と 特 色 ( 第 一 次 産 業 , 第 二 次 産 業 , 第 三 次 産 業 ) ○ 英 国 の 就 業 構 造 の 変 化 第 一 次 産 業 , 第 二 次 産 業 , 第 三 次 産 業 【 典 型 事 例 】 ○ 以 下 の 用 語( 第 一 次 産 業 の 活 動 , 第 二 次 産 業 の 活 動 , 第 三 次 産 業 の 活 動 ,天 然 資 源 )と そ れ を 説 明 し た 文 を 組 み 合 わ せ な さ い 。 ○ 四 角 E の 仕 事 リ ス ト を 見 な さ い 。 そ れ ら を 第 一 次 産 業 の 活 動 , 第 二 次 産 業 の 活 動 , 第 三 次 産 業 の 活 動 分 類 し な さ い 。 ○ あ な た の 学 級 の そ れ ぞ れ の 生 徒 の 家 族 の 仕 事 を 見 つ け , 調 査 を 完 成 さ せ な さ い 。 ○ そ れ ら を 第 一 次 , 第 二 次 , 第 三 次 産 業 を 分 類 し な さ い 。 ○ あ な た の 調 査 結 果 を 示 す た め に 棒 グ ラ フ か 円 グ ラ フ の ど ち ら か を 描 き な さ い 。 ◎ あ な た の 示 す グ ラ フ の 内 容 を 説 明 し な さ い 。 相 互 関 係 国 内 に お け る 工 業 の 種 類 と 特 色 英 国 の 工 業 に お け る 最 適 地 と 変 化 の 要 因 工 場 の 最 適 地 と は ど の よ う な も の か ? ○ 工 場 の 最 適 地 と そ の 要 因 ( 原 材 料 , 輸 送 , 労 働 力 , エ ネ ル ギ ー 源 , 市 場 , 地 価 な ど ) ○ 繊 維 工 場 の 最 適 地 と そ の 要 因 ヨ ー ク シ ャ ー 地 域 と ラ ン カ シ ャ ー の 毛 織 物 工 場 ( 国 内 / ロ ー カ ル ) ○ 下 記 の は じ め と 終 わ り を 合 わ せ な さ い ( 原 材 料 , 動 力 , 労 働 力 , 市 場 , 輸 送 )。 ◎ あ な た が 住 ん で い る 場 所 に 近 い 工 場 か , こ の 頁 で 説 明 さ れ て い た 毛 織 物 工 場 の ど ち ら か を 選 択 し な さ い 。 参 考 と し て 図 C を 使 用 し , そ の 工 場 が そ こ で , な ぜ 成 長 し た の か を 説 明 し な さ い 。 場 所 , 空 間 , 相 互 関 係 , 自 然 的 プ ロ セ ス と 人 文 的 プ ロ セ ス , 環 境 の 相 互 作 用 と 持 続 可 能 な 開 発

表 1 - 2 第 一 次 産 業 単 元 「 農 業 」 の 内 容 構 成 小 単 元 名 主 要 な 学 習 内 容 世 界 像 形 成 社 会 認 識 形 成 単 元 構 成事 例 ( 地 )( 位 置 / 地 理 的 ス ケ ー ル ) 主 な 学 習 活 動 【 記 述 ○ , 説 明 ◎ , 判 断 ● 】 鍵 概 念 英 国 の 農 業 は ど の よ う な も の か ? ○ 本 単 元 に おけ る 主 な 学習 内 容 , 農業 を 学 ぶ 意義 ○ ど の よ う な 農 業 が
表 1 - 6 イ ン グ ラ ン ド 中 等 地 理 テ キ ス ト ブ ッ ク ” NEW KEY GEOGRAPHY” シ リ ー ズ に お け る 「 産 業 学 習 」 カ リ キ ュ ラ ム 編 成 第 一 次 産 業 第 二 次 産 業 第 三 次 産 業 世 界 像 形 成 事 例 地 選 定 国 内 の 特 色 的 な 地 域 国 内 外 の 特 色 的 な 地 域発 達 段 階 の 異 な る 地 域 内 容 構 成 ナ シ ョ ナ ル ・ ス ケ ー ル を 基 盤 と す る 英
表 4 ― 1 観 光 研 究 の 成 果 領 域 基 本 概 念 下 位 概 念 ( 抽 出 さ れ た 概 念 ) 分 析 視 点 観 光 需 要 及 び 観 光 形 態 に 影 響 を 与える要因 経 済 情 勢 景 気 ( デ フ レ , イ ン フ レ , バ ブ ル , 為 替 )価 格 変 動 経 済経 済 成 長所 得 向 上社 会 情 勢国 際 情 勢 ( テ ロ , 戦 争 等 )社 会余 暇 の 増 大情 報 化技 術 革 新産 業 構 造少 子 高 齢 化消 費 者 ニ ー ズ 観

参照

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