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関西学院大学産業研究所

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Academic year: 2022

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関西学院大学産業研究所×日本貿易振興機構(JETRO)×産経新聞 連携シンポジウム

「関西企業の海外展開とグローバル人材の確保・育成」

-関西経済再生に大学が果たす役割-

関西学院大学産業研究所

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関西学院大学産業研究所×日本貿易振興機構(JETRO)×産経新聞 連携シンポジウム

「関西企業の海外展開とグローバル人材の確保・育成」

-関西経済再生に大学が果たす役割-

目次

“開会挨拶”

藤沢 武史(関西学院大学産業研究所長/商学部教授)

……… p.3

“吉本興業 アジアでの挑戦”

田中 宏幸(吉本興業株式会社代表取締役専務)

………p.4

“中小企業のグローバル化とジェトロの役割”

藤井 真也(日本貿易振興機構大阪本部長)

………p.10

“パネルディスカッション「グローバル市場、いかに攻めるか、呼び込むか」”

登壇者:中井 貫二(千房株式会社専務取締役)

山下 夏実(関西学院大学国際学部3年)

藤井 真也(日本貿易振興機構大阪本部長)

登壇者/コーディネーター:市川 顕(関西学院大学産業研究所准教授)

……… p.17

“閉会挨拶”

安東 義隆(産経新聞社編集企画室長)

……… p.37 登壇者ご略歴(登壇順)

……… p.40

(4)

開会挨拶

藤沢 武史

(関西学院大学産業研究所長/商学部教授)

関西学院大学産業研究所の所長を務めています、藤沢と申します。

関西学院大学は、いわゆるスーパー・グローバル・ユニバーシティーとして全世界に 向 け て 多 く の 人 材 を 派 遣 、 ま た 受 け 入 れ る こ と で も 非 常 に 高 い 評 価 を 受 け て お り 、 産 業 研 究 所 は ス ー パ ー ・ グ ロ ー バ ル ・ ユ ニ バ ー シ テ ィ ー の 研 究 や 教 育 と 関 連 し た 活 動 を 実 施 し て い ま す 。 そ の 中 で も 産 業 研 究 所 に と っ て 、 独 立 行 政 法 人 日 本 貿 易 振 興 機 構

( J E T R O ) と の 連 携 事 業 、 E U I J 関 西 事 業 、 ジ ャ ン ・ モ ネ 事 業 は 大 き な 柱 と な っ て お り ま す 。 関 西 学 院 大 学 は 2005年 以 降 、 神 戸 大 学 、 大 阪 大 学 と 3 大 学 コ ン ソ ー シ ア ム で あ る E U I J 関 西 を 設 立 し 、 E U に 関 す る 研 究 ・ 教 育 活 動 に 従 事 し て ま い り ま し た 。 ま た 、 2016年 7 月 に E U か ら の 外 部 資 金 で あ る ジ ャ ン ・ モ ネ ・ モ ジ ュ ー ル に 採 択 さ れ ま し た 。 そ し て 、 2015年 12月 に 独 立 行 政 法 人 日 本 貿 易 振 興 機 構 ( J E T R O ) と の 包 括 連 携 協 定 を 私 立 大 学 で 初 め て 締 結 し 、 そ の 統 括 部 局 と し て 、 産 業 研 究 所 が イ ン タ ー ン や 講 座 開 講 等 の 連 携 事 業 を 進 め て お り 、 そ の 1 周 年 記 念 事 業 と し て 、 今 日 の シンポジウムが開催されるに至りました。

本日御登壇いただく方々は、関西における地方創生あるいは地域の発展に非常に貢献 し て い た だ い て い る 方 々 で あ り 、 か つ 、 グ ロ ー バ ル な 視 点 を 持 っ て 、 今 後 の 企 業 あ る いは関西の経済を活性化する役割も担っておられます。

本日のシンポジウム開催に当たっては、特に産経新聞様の非常に熱意ある計画、そし て運営のご協力をいただいております。感謝申し上げます。

大変つたない開会の御挨拶となりましたけれども、皆様方の御発展を期して、私から の 挨 拶 の 言 葉 と 代 え さ せ て い た だ き ま す 。 本 日 は 御 来 場 い た だ き ま し て 、 ま た 、 御 登 壇いただきまして、ありがとうございます。

(5)

吉本興業 アジアでの挑戦

田中 宏幸

(吉本興業株式会社代表取締役専務)

どうもこんにちは。吉本興業の田中と申します。よろしくお願いいたします。

僭越ながら基調講演なんてたいそうなものではなく、吉本興業が今、どのようなこと をやっているかということを皆さんに、知ってもらえればと思います。

吉本がどういうことをやっているかですが、まずはタレントマネジメントが基盤です。

タ レ ン ト さ ん と 向 き 合 い な が ら い ろ ん な コ ン テ ン ツ を つ く っ て い く 、 そ の 1 つ が 劇 場 運営です。なんばグランド花月をはじめとして、全国で12の劇場を運営しています。

劇場は何百年も前からありますが、今、生のものはすごくいいです。若い人は、余り テ レ ビ を 見 な く な っ て い ま す 。 今 か ら 二 十 何 年 前 は テ レ ビ の 野 球 中 継 は す ご い 視 聴 率 を と っ て い ま し た が 、 現 在 は 地 上 波 の プ ロ 野 球 中 継 は あ り ま せ ん 。 と こ ろ が 、 東 京 ド ー ム も 甲 子 園 も 満 員 で す 。 相 撲 も そ う で す 。 お か げ さ ま で 、 う ち の 花 月 も よ く お 客 さ んが入っています。まさに、生の時代ですね。

今、ライブや音楽もそうです。パッケージ商品、CD、DVD、は全く売れません。

僕 ら の 世 代 で い う ユ ー ミ ン と か 桑 田 佳 祐 さ ん み た い な 億 万 長 者 は 、 若 い ミ ュ ー ジ シ ャ ンから出ないのではないかと言われています。

一 方 で 、 何 万 、 何 十 万 と い う 人 を 集 め る D J や ミ ュ ー ジ シ ャ ン は 世 界 中 で 増 え て い ま す 。 マ ド ン ナ の マ ネ ジ メ ン ト 会 社 が レ コ ー ド 会 社 で は な く 、 イ ベ ン ト 会 社 に な り ま した。そういう風に世の中が変わってきています。

吉本では、ライブ制作、テレビ番組、スポーツマンのマネジメントもやっています。

コ ン テ ン ツ ビ ジ ネ ス 、 配 信 も や っ て い ま す 。 そ れ か ら 、 芸 人 と か パ フ ォ ー マ ー の 育 成 を す る ス ク ー ル 事 業 、 映 画 や 映 画 祭 の 運 営 も や っ て い ま す 。 ま た 、 47都 道 府 県 に 住 み ます芸人やアジアを中心とした海外展開もしています。

吉本では、芸人、アスリート、文化人、ミュージシャン、ダンサー、いろいろマネジ メ ン ト を し て い ま す 。 例 え ば 、 石 井 一 久 さ ん は 、 う ち が マ ネ ジ メ ン ト を し て い ま す 。 先 日 、 広 島 を や め た 黒 田 さ ん も 、 実 は 吉 本 が マ ネ ジ メ ン ト を し て い ま す 。 黒 田 さ ん は 今 、 ロ ス に 住 ん で い ま す 。 う ち が グ ロ ー バ ル 化 し た の で は な く 、 マ ネ ジ メ ン ト し て い る人が外国に行っています。

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他にも、ゴルファーの全美貞さん。この人は韓国の人です。全美貞さんのスポンサー は 、 J I N R O と い う 韓 国 の 会 社 で す が 、 当 然 、 マ ネ ジ メ ン ト す る 際 に 、 韓 国 の 会 社 と交渉しないといけないわけです。

他にも、エグスプロージョンの、「本能寺の変」がYouTubeから売れました。今、この 分 野 に 期 待 し て い ま す 。 ミ ュ ー ジ シ ャ ン や ダ ン サ ー は 、 ノ ン バ ー バ ル で す 。 お 笑 い は ど う し て も 言 葉 な の で 、 海 外 の 人 に は わ か り に く い の で す が 、 ノ ン バ ー バ ル で あ れ ば 世界に飛び立てるチャンスが非常に大きいのではないかと思っています。

昨 日 も ダ ウ ン タ ウ ン の I P P O N を や っ て い ま し た が 、 テ レ ビ 番 組 制 作 の 手 伝 い や 、 KawaiianTVというCSチャンネルもしています。

その他には、ふるさとアスリート。スポーツマンは、オリンピックに出てメダルを取 る と 騒 い で い た だ け る の で す が 、 そ れ か ら 1 、 2 年 す る と 、 み ん な 仕 事 が な く な り ま す 。 セ カ ン ド キ ャ リ ア を ど う し て い く か を 考 え な が ら 、 地 元 と 密 着 し た イ ベ ン ト を や っ て い ま す 。 こ の 前 は ト ヨ タ さ ん と 組 ん で 、 神 戸 で 障 害 者 の ス ポ ー ツ の 運 営 を や ら せ てもらいました。

それから、コンテンツビジネス。DVD、CD、これは今もずっと出しています。出 版はおかげさまで去年、又吉の「火花」が芥川賞を受賞しまして、235万部売れました。

今 、 台 北 の 本 屋 に 行 く と 中 国 語 版 が 並 ん で い ま す 。 ベ ス ト セ ラ ー を 海 外 で も 売 っ て い くことを一生懸命やっており、マーチャンダイジング、商品化をしています。

それから、Twitter、Yahoo、LINEとも一緒に動画プラットホームの仕事もしています。

例 え ば 、 YouTube、 GyaO、 ニ コ 動 、 AbemaT V 、 ネ ッ ト フ リ ッ ク ス 、 ア マ ゾ ン 、 hulu、

ひかりTV。

ネットフリックスは、大きな良いテレビを買うと、いきなり映ります。今、地上波の セ ッ ト ・ イ ン ・ ユ ー ス を 見 る 人 の 割 合 が だ ん だ ん 減 っ て き て 、 そ の 分 、 ネ ッ ト フ リ ッ クスであるとかアマゾンビデオが増えています。「火花」は、9話一挙につくりました の で 、 ど こ か ら で も 見 る こ と が 出 来 ま す 。 著 作 権 は う ち と 電 通 さ ん と の 会 社 、 Y D ク リ エ イ シ ョ ン が 持 っ て い ま す の で 、 そ れ を ま た 地 上 波 に 売 る 。 そ れ か ら ビ デ オ 、 D V D を 売 ろ う と い う 腹 で す 。 今 ま で は 地 上 波 、 D V D と い う 順 番 だ っ た の が 、 順 番 も 変 わってきています。

それから、Pepperのお手伝いもさせてもらっています。なぜ吉本がPeppe r を 手 伝 っ て い る の か と い い ま す と 、 例 え ば 、 僕 が 藤 井 さ ん と 会 っ た 時 、 藤 井 さ ん と

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認 識 し て 何 秒 ぐ ら い で 「 こ ん に ち は 」 と 言 う の が 一 番 自 然 か と い う の は 、 ソ フ ト 部 分 に な り ま す 。 そ の ソ フ ト 部 分 を 吉 本 が や ら せ て も ら っ て い ま す 。 30度 で 腰 を 曲 げ て く だ さ い と い う の は プ ロ グ ラ マ ー が 設 定 で き ま す 。 し か し 、 ど の タ イ ミ ン グ で ど れ ぐ ら いおじぎをしたら感じがいいかはソフトの問題です。

その他にも、スクール、NSC、映画製作。国際映画祭は、沖縄でもやっていますし、

今、京都でもやっています。

それからアート事業。タレントさんは、本当に色々な才能があって、ジミーちゃん、

鉄 拳 、 今 だ っ た ら キ ン グ コ ン グ の 西 野 の 「 え ん と つ 町 の プ ペ ル 」 と い う 絵 本 、 や た ら 売 れ て い ま す 。 テ レ ビ で は 、 ほ と ん ど 宣 伝 し て い ま せ ん が 、 全 部 自 分 で ネ ッ ト 配 信 し てやっています。

それから、47都道府県プロジェクト。これは47都道府県に住みます芸人をつくって、

実 際 に エ リ ア 社 員 も そ の 地 域 に 住 ん で 、 そ の 地 域 の 地 方 団 体 と 色 々 な 事 業 を 展 開 し て い ま す 。 こ の 流 れ の 中 で 、 ア ジ ア 住 み ま す 芸 人 も や っ て い ま す 。 イ オ ン 、 フ ァ ミ リ ー マート、ダイハツ、法務省、スポーツ庁にもお世話になっています。

話 題 を 変 え て 、 こ こ か ら は ア ジ ア 海 外 事 業 の 話 を し た い と 思 い ま す 。 実 は ク ー ル ジ ャ パ ン 機 構 に 出 資 を い た だ い て 、 M C I P と い う 会 社 を 作 り 、 例 え ば 、 ハ ニ ー ワ ー ク スのアニメの映画「ずっと前から好きでした」を韓国で公開しています。1万5,000人 ぐらい動員できたそうです。

それからマネジメント。武田君は、韓国に住み、韓国でドラマに出たりしています。

た だ 、 ご 存 知 の よ う に 、 韓 国 は 日 本 の 文 化 に 対 し て 非 常 に ガ ー ド が 堅 い で す が 、 徐 々 に 武 田 君 は 仕 事 を 得 て き て い ま す 。 國 村 隼 さ ん は 有 名 な 役 者 さ ん で す が 、 こ の 前 、 韓 国で賞を受けられました。

それから、防弾少年団。韓国のとても人気のあるアイドルグループですが、彼らの日 本 に お け る イ ベ ン ト の お 手 伝 い を し て い ま す 。 C L C と い う 韓 国 の 女 性 グ ル ー プ も 支 援 し て い ま す 。 そ れ か ら 、 少 年 24と い う 韓 国 の ア イ ド ル グ ル ー プ の 日 本 に お け る マ ネ ジメント権を得ようと今、交渉中です。

日本のソフトを韓国でやることに関しては、まだまだ敷居が高いです。韓国タレント の 日 本 に お け る 活 動 の マ ネ ジ メ ン ト を や る 。 こ の 場 合 、 一 番 気 を つ け な い と い け な い の は 契 約 で す 。 韓 国 で は 、 若 い 男 の 子 た ち に 兵 役 が あ る の で 、 配 慮 し な い と い け な い。

グ ロ ー バ ル と 言 い な が ら も 、 国 に よ っ て 様 々 な 事 情 が あ る の で 、 ど の よ う に 理 解 し て、

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お互いウインウインな関係をつくっていくかというのは結構難しいです。

今、インドネシアでアイドルグループをつくっています。少女コンプレックスといい ま し て 、 今 、 レ ッ ス ン を し て い ま す 。 た だ 、 イ ン ド ネ シ ア に 初 め て 行 っ た 子 は 、 全 員 下 痢 に な っ た り す る こ と も あ る の で 、 健 康 の こ と も 気 を つ け る 必 要 が あ り ま す 。 イ ン ド ネ シ ア で は 、 東 京 外 国 語 大 学 の イ ン ド ネ シ ア 語 科 を 出 ら れ た 、 イ ン ド ネ シ ア 語 ぺ ら ぺ ら の 加 藤 ひ ろ あ き さ ん と い う シ ン ガ ー が い る の で 、 住 み ま す 芸 人 の 兄 貴 分 と な っ て も ら っ て い ま す 。 例 え ば 、 日 本 か ら 行 っ た ザ ・ ス リ ー と い う 名 前 の コ メ デ ィ ア ン が い ま す 。 イ ン ド ネ シ ア の テ レ ビ 番 組 に 出 し て も ら う の で 、 一 生 懸 命 イ ン ド ネ シ ア 語 を 勉 強 し て い ま す 。 イ ン ド ネ シ ア の 笑 い と 日 本 の 笑 い は 一 緒 の 部 分 も あ る で し ょ う け ど 、 やはり違います。言葉も違う。その中で苦労して作っています。

インドネシアでの足がかりは、COWCOWのあたりまえ体操がインドネシアでヒットした こ と で す 。 彼 ら が イ ン ド ネ シ ア で 受 け 入 れ ら れ た こ と も あ り 、 マ レ ー シ ア に も 住 み ま す ア ジ ア 芸 人 と い っ て 、 K L ( ク ア ラ ル ン プ ー ル ) キ ン ジ ョ ー も 何 と か 笑 い を つ く ろ うとしています。

タイでも、インドネシアと同様に少女コンプレックスとして、14歳から21歳までの女 の子を集めて、今、オーディションやレッスンをしています。

そ の 他 に も 、 タ イ の 人 向 け に 熊 本 の P R の 番 組 を つ く っ て い ま す 。 ペ ナ ル テ ィ の ワ ッ キ ー が タ イ 語 を 少 し で き る の で 、 ワ ッ キ ー と タ イ の 人 気 タ レ ン ト が 一 緒 に 熊 本 の 観 光スポットを紹介する番組を作っています。制作費は全て熊本県のお金です。

他にも、長崎県や鳥取県、日本の色々な県、地方局と、うちのタイ事務所が一緒にな って、番組作成をしています。

タイは結構、日本人会がしっかりしていて、ぼんちきよし、あっぱれコイズ、はなず み と い う 吉 本 の 芸 人 が 向 こ う に 住 ん で 、 い ろ い ろ や っ て い ま す 。 漫 才 を 通 じ て 日 本 語 を 教 え た り 、 あ る い は タ イ 語 も 勉 強 し た り し て い ま す 。 日 本 大 使 館 の バ ッ ク ア ッ プ を 得ながら、徐々にタイに浸透しています。

台湾は、渡辺直美がこの前ワールドツアーをやりまして、1,000人ぐらいの小屋がほ ぼ 、 即 完 、 完 売 し ま し た 。 彼 女 に は 、 台 湾 で も コ マ ー シ ャ ル の 話 が い ろ い ろ 来 て い ま す。台湾は根拠地を作って頑張っていこうと思っています。

それから、中国事業。中国も、来年、日中友好45周年らしいので、そこで何かエンタ ー テ イ ン メ ン ト を 一 緒 に や っ て い け な い か と 考 え て い ま す 。 他 に は 、 M C I P の 話 で

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J - P O P ラ イ ブ 。 T M レ ボ リ ュ ー シ ョ ン の 西 川 君 と か が 、 シ ン ガ ポ ー ル と か 台 湾 で コンサートをやる際のお手伝い。会場探し、チケット販売を、色々とやっています。

「火花」は漫才師の話ですが、漫才が世界中にあるのかというと全然そんなことはあ り ま せ ん 、 中 国 に は 「 相 声 」 と い う の が 、 も と も と 何 百 年 も 前 か ら あ る わ け で す 。 日 本の漫才とは少し違うようです。

YouTube上に、英語版をわざわざ吉本がつくって流したり、「火花」のプロモーション の 1 つ と し て 、 漫 才 と は 何 や と い う の を 流 し た り も し て い ま す 。 笑 い を そ の ま ま ア ジ ア へ 持 っ て い く の は 難 し い 話 で す が 、 言 葉 を 使 わ な い 芸 も 含 め て 、 何 と か 世 界 的 な 拡 がりを我が社も持っていきたいと思っています。

来年、うちの創業者である吉本せいのことが朝ドラになります。創業104年になりま す が 、 戦 前 に は 、 海 外 の シ ョ ー を 呼 ん で き て 、 日 劇 で マ ー カ ス ・ シ ョ ー を や っ た り 、 当 時 の 中 国 雑 技 を 呼 ん で き た り と 、 エ ン タ ー テ イ ン メ ン ト の 世 界 に お け る 交 流 を し て い ま し た 。 今 は 、 ア ジ ア に お け る 1 つ の プ ラ ッ ト ホ ー ム と し て 、 吉 本 興 業 と い う 会 社 があればいいなと思っています。

先日、MCIP海外事業統括の30代後半の女性に、海外で仕事をする上で一番何が大 切 で す か と 聞 い た ら 、 違 い や 多 様 性 を 認 め る こ と 、 人 間 は 皆 同 じ で あ る と い う 思 い 、 その2つではないかと言っていました。

例えば、女の子はみんな綺麗になりたい。男の子もそうでしょう。その時に、整形を ど う 考 え る か 。 韓 国 は 整 形 オ ー ケ ー で す 。 タ イ も 大 体 オ ー ケ ー ら し い で す 。 と こ ろ が、

イ ン ド ネ シ ア で は 、 整 形 は も っ て の ほ か 。 マ ニ キ ュ ア も だ め 、 肌 も 余 り 出 し た ら だ め。

そ う い う 違 い が あ り ま す 。 し か し 、 き れ い に な り た い と い う 気 持 ち は 世 界 一 緒 。 そ こ を認めて、どう事業を進めていくかだと聞きました。

韓国の人に聞くと、たくさんの中国人が韓国で整形して帰っていると言います。とこ ろ が 、 ジ ョ ー シ ン の 方 に 聞 く と 、 美 容 家 電 、 特 に パ ナ ソ ニ ッ ク の 美 容 家 電 が す ご く 売 れ て い る そ う で す 。 ど ち ら か と い う と 中 国 人 も 整 形 は 嫌 だ か ら 、 美 容 家 電 で き れ い に なりたいという人が多いのではないか、と。

多分、中国の人には、いろんな人がいる、ということだと思います。僕らはついつい、

あ の 国 っ て こ う だ 、 例 え ば 台 湾 は 親 日 だ 。 そ ん な こ と を 言 う け れ ど 、 少 し 歴 史 を 調 べ た ら 、 霧 社 事 件 等 も あ っ た わ け で 。 特 に 笑 い な ん て 、 本 当 に 層 に よ っ て 全 然 違 う と 思 い ま す 。 う ち に 、 国 境 な き 芸 能 団 と か い っ て 、 紛 争 の あ る と こ ろ に 、 ボ ラ ン テ ィ ア で

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パ ペ ッ ト シ ョ ー を や っ て い る 笑 福 亭 鶴 笑 が い ま す 。 彼 に 聞 い た 話 で す が 、 ポ ー ラ ン ド では、犬を「かわいい」と言いながら、ナイフで切るとみんなが笑うそうです。

なぜかというと、ポーランドという国の歴史が、ロシアの人にかわいいかわいいと言 っ て 、 バ バ ン と 打 た れ た り 、 ド イ ツ の 人 に か わ い い か わ い い と さ れ て 、 バ バ ン と 打 た れ た り 、 そ う い う 歴 史 が 積 み 重 な っ て い る か ら だ と 。 そ こ ま で い く と 、 僕 ら に は 理 解 ができません。笑いといっても、国によって本当に違います。

実際、ベトナムにおいても、笑いというのは、庶民の笑いもあるし、各種各層におい て い ろ ん な 違 い が あ り ま す 。 け れ ど 、 人 間 笑 い た い 、 笑 う の が 大 好 き と い う の は ど こ の国も一緒だと思います。

みんな綺麗になりたい、かわいくなりたいのが共通点であるのと同様に、どこかで笑 い た い と 思 っ て い る 。 笑 い は 生 き る 力 で あ り 、 そ う い う 力 を 求 め て い る 人 は 世 界 中 に い ま す 。 そ の た め に 、 吉 本 と し て ど の よ う な コ ン テ ン ツ を 提 供 し て い け る の か 、 常 に 考えています。

104年前、吉本は、キャパシティー200人ぐらいの天満の第2文芸館という小さな小屋 か ら 始 ま り ま し た 。 で す か ら 、 吉 本 の D N A は 、 や は り 目 の 前 の 生 の お 客 さ ん を 楽 し ま せ る 、 笑 わ せ る こ と 。 そ れ が 僕 ら 吉 本 の 第 一 歩 で す 。 吉 本 も 毎 年 20人 ぐ ら い 新 卒 の 人 に 入 っ て も ら っ て い ま す が 、 僕 の 個 人 的 な 意 見 と し て は 、 ま ず 決 め つ け な い 人 、 柔 軟 な 人 、 そ れ と 体 の 強 い 人 、 少 々 違 っ た 人 が い て も 認 め ら れ る 人 材 、 を 吉 本 は 求 め て います。

今日はこれから色々なお話があると思いますが、私自身、このような仕事をさせてい た だ い て 、 社 会 は 多 様 で あ る 。 多 様 だ か ら お も し ろ い 。 そ う 思 っ て い ま す 。 大 変 雑 駁 に な り ま し た け ど 、 僕 の 基 調 講 演 は こ れ で 終 わ り に し た い と 思 い ま す 。 ど う も 御 清 聴、

ありがとうございました。

(11)

中小企業のグローバル化とジェトロの役割

藤井 真也

(日本貿易振興機構大阪本部長)

皆 さ ん 、 こ ん に ち は 。 御 紹 介 い た だ き ま し た ジ ェ ト ロ の 大 阪 本 部 長 、 藤 井 で ご ざ い ま す 。 本 日 は 、 自 己 紹 介 と 、 ジ ェ ト ロ の 紹 介 の 後 、 私 自 身 の ア メ リ カ と イ ン ド の 駐 在 経 験 の 話 、 最 後 に グ ロ ー バ ル 化 の 現 状 と 課 題 に つ い て 、 駆 け 足 に な り ま す が 、 お 話 を させていただきたいと思います。

まず簡単な自己紹介です。実は、私の出身は三重県の伊勢、伊勢神宮の内宮から歩い て 5 分 ぐ ら い の と こ ろ で す 。 昔 は 、 水 泳 の 授 業 は 五 十 鈴 川 で や っ て い て 、 時 々 、 神 宮 の 神 聖 な る 鯉 が 流 れ て き て 、 そ の 鯉 と 一 緒 に 泳 い で い ま し た 。 そ こ で 高 校 ま で を 過 ご し 、 大 学 で 東 京 に 出 て 、 民 間 企 業 に 就 職 、 縁 あ っ て ジ ェ ト ロ に 来 た と い う 経 歴 で ご ざ います。

ジェトロは、政府系の独立行政法人で、英語名JAPAN EXTERNAL TRADE ORGANIZATION の頭文字をとったものです。主な業務として、日系企業の海外展開支援、最近は外国 企業の対日投資促進を双方向で支援する貿易投資機関です。

日系企業の関心が高い国々を中心に55ヶ国・74拠点に海外事務所を設置、駐在員を派 遣 し て お り 、 国 内 各 地 の 事 務 所 と も 併 せ て 国 内 外 ネ ッ ト ワ ー ク を フ ル 活 用 し な が ら グ ローバルビジネス展開支援を日々実施している組織です。

具 体 的 に は 日 本 政 府 が 掲 げ る 政 策 ( 日 本 再 興 戦 略 ) に 沿 っ て 我 々 は 事 業 を 展 開 し て お り 、 近 年 で は 対 内 直 接 投 資 倍 増 計 画 、 農 林 水 産 物 ・ 食 品 輸 出 倍 増 計 画 へ の 貢 献 、 そ して地域経済を支える中小企業の海外展開支援を三本柱として実施しております。

1つ目の対日投資。日本がどのくらい外資への開放が遅れている国か数字で見ると一 目 瞭 然 、 対 内 直 接 投 資 残 高 の 対 G D P 比 を 比 較 す る と 日 本 は 5 % 弱 と な っ て お り 、 世 界 順 位 で は 主 要 先 進 国 の み な ら ず ア ジ ア 新 興 国 よ り も 低 く 最 下 位 グ ル ー プ と な っ て い る の が 現 状 で す 。 日 本 政 府 は 「 世 界 で 一 番 ビ ジ ネ ス が し や す い 国 に す る 」 を キ ャ ッ チ フ レ ー ズ に 投 資 環 境 整 備 に 取 り 組 ん で い る と こ ろ で す が 、 私 ど も ジ ェ ト ロ は 誘 致 目 標 を 定 め 外 国 企 業 の 対 日 投 資 支 援 を 実 施 し て い ま す 。 一 部 の 投 資 規 制 分 野 を 除 き 、 製 造 業 ・ サ ー ビ ス 業 問 わ ず 欧 米 、 ア ジ ア な ど か ら あ ら ゆ る 分 野 の 企 業 の ビ ジ ネ ス ス テ ー ジ に 沿 っ て 支 援 メ ニ ュ ー を 提 供 し て お り ま す 。 皆 様 の 身 近 な 話 題 で は 、 今 日 も 着 て い る

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方 が 多 く い ら っ し ゃ る 欧 米 の フ ァ ス ト フ ァ ッ シ ョ ン 、 小 売 業 。 関 西 に 製 造 業 の 研 究 開 発拠点を誘致するなど幅広く活動しております。

次は、アウトバウンドです。日本の、特に日本各地で操業する中小企業の海外展開支 援 で す 。 我 が 国 と 主 要 欧 州 各 国 に お け る 中 小 企 業 の 海 外 ビ ジ ネ ス 展 開 状 況 を 比 較 し て み る と 、 日 系 企 業 で 輸 出 を し て い る 中 小 企 業 は 3 % 弱 、 こ れ に 対 し て 欧 州 企 業 は 軒 並 み20~30%程度となっています。海外進出の場合に目を向けると日系企業は0.3%、欧 州 企 業 は 2 % 前 後 。 輸 出 ・ 投 資 い ず れ も 、 欧 州 企 業 と 比 較 し て 極 め て 低 い 状 況 に な っ て い ま す 。 こ れ を 打 破 す る 為 に 日 本 政 府 は 新 た に 1 万 社 に 上 る 中 小 企 業 の 海 外 展 開 を 実 現 す る 目 標 を 掲 げ 、 ジ ェ ト ロ も 個 別 ビ ジ ネ ス 支 援 を 日 々 実 施 し て お り ま す 。 具 体 的 に は 初 心 者 向 け 海 外 貿 易 実 務 講 座 、 輸 出 未 経 験 企 業 向 け 支 援 パ ッ ケ ー ジ 、 海 外 企 業 と の 商 談 会 事 前 勉 強 会 、 戦 略 策 定 か ら 商 流 獲 得 ま で 専 門 家 を 通 じ て 一 貫 し て 支 援 す る 新 輸 出 大 国 コ ン ソ ー シ ア ム 、 国 内 外 で の 商 談 会 開 催 、 そ の 後 の フ ォ ロ ー ア ッ プ 、 契 約 ま で、多彩な支援メニューを準備して支援しています。

最後に、日本のすぐれた農林水産物・食品を海外に輸出する。ここも一生懸命やって い ま す 。 日 本 政 府 は 、 2020年 ま で に 日 本 か ら の 輸 出 を 倍 増 し 1 兆 円 と す る 目 標 を 掲 げ て い ま し た が 、 1 年 、 前 倒 し し ま し た 。 今 や 諸 外 国 で は 軒 並 み 日 本 食 人 気 は 高 い の で す 。 外 国 人 の 方 が 自 国 料 理 は 別 に 、 外 食 で 何 が 一 番 食 べ た い か ヒ ア リ ン グ 調 査 し た 結 果 、 大 多 数 の 国 で 日 本 食 が 一 番 人 気 で す 。 こ の ビ ジ ネ ス チ ャ ン ス を 日 本 は 獲 得 す べ き で、我々は日本産の農林水産物食品の輸出と結び付けたいと思っています。

日 本 の 全 国 津 々 浦 々 に は 、 非 常 に す ぐ れ た 農 林 水 産 物 ・ 食 品 が 沢 山 あ り ま す の で、

我 々 組 織 内 で は 、 最 低 、 1 都 道 府 県 1 つ の 品 目 は 輸 出 を 成 功 さ せ ま し ょ う と い う プ ロ ジ ェ ク ト ( 一 県 一 支 援 ) を 実 施 し て お り 、 生 産 者 さ ん 、 事 業 者 さ ん 、 関 係 者 さ ん と 一 緒にチャレンジしています。

いつもであれば、ここから各事業の詳しい紹介をして、どんどん具体的な話に行くの で す が 、 ビ ジ ネ ス 関 係 者 の み な ら ず 学 生 の 人 、 一 般 の 人 も 数 多 く 来 て い た だ い て い る の で 、 仕 事 の 話 は こ の く ら い に し て 、 私 の 海 外 体 験 を も と に 、 グ ロ ー バ ル 化 を 一 考 い ただく一石を投じるため、ここからは私の経験談を話させていただきます。

最初は、米国で暮らし働く、をテーマにしたいと思います。民間企業時代にシリコン バ レ ー で 、 ジ ェ ト ロ で は ニ ュ ー ヨ ー ク に 5 年 以 上 駐 在 し ま し た が 、 そ こ で 体 験 し た こ とをお話しします。

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皆さんご承知のように、米国シリコンバレーは世界最先端のICT技術、企業の集積 地 と な っ て お り ま す が 、 実 は シ リ コ ン バ レ ー と い う 町 は あ り ま せ ん 。 複 数 の 地 方 自 治 体 か ら 構 成 さ れ る 産 業 集 積 地 の 呼 称 で あ り 、 世 界 的 な シ リ コ ン バ レ ー の ポ ジ シ ョ ニ ン グ は 、 業 界 の 方 は お 分 か り だ と 思 い ま す が 、 技 術 開 発 力 、 高 度 人 材 、 V C 投 資 額 、 創 業支援環境など、あらゆるもの全てで起業に必要な環境がナンバーワンです。

渡米した当時、子供は2歳と9歳だったのですが、5年余りの勤務をして日本に帰ろ う よ と 子 供 に 言 う と 、 日 本 に 帰 り た く な い 、 ア メ リ カ に 残 り た い と 言 う 。 日 本 に 帰 っ て し ば ら く 経 っ て 日 本 が 嫌 な 理 由 を 下 の 子 に 聞 く と 、 給 食 の 時 間 が 嫌 だ と 言 い ま し た。

ア メ リ カ の ラ ン チ タ イ ム は 、 ピ ザ と か パ ス タ を 食 べ な が ら 、 ク ラ ス メ イ ト と の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 場 と な り ま す 。 ラ ン チ タ イ ム が コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 場 だ と 思 っ て い る ア メ リ カ 帰 り の 子 ど も に と っ て は 、 お 喋 り ば か り し て い る と 怒 ら れ る 、 静 か に お 行 儀 よ く 、 し か も 嫌 い な 食 べ 物 を 残 し て は い け な い な ど 、 米 国 と の 正 反 対 の 環 境 が 苦 痛 で 、 し ば ら く 学 校 に 行 き た く な い と 言 っ て い ま し た 。 ラ ン チ タ イ ム の 違 い か ら 学 校 が 嫌 に な る と は 、 ず っ と 日 本 で 育 っ た 親 に は 全 く 気 づ か な い 点 で あ り 、 目 か ら う ろ こ で した。

他にも、米国と日本の小学校教育の差についても、親なりにいろいろ体験しました。

例 え ば 、 宿 題 や 課 題 を 、 授 業 で 順 番 に 発 表 す る 機 会 が あ っ た と し ま す 。 日 本 で あ れ ば、

レ ポ ー ト を 記 載 し た ノ ー ト を 持 っ て 、 皆 の 前 で 下 を 向 き な が ら ノ ー ト を 読 み 上 げ る 。 終 わ っ た ら 礼 儀 的 に 拍 手 。 こ れ が 日 本 に お け る 小 学 校 の 発 表 光 景 で す 。 米 国 の 現 地 校 で は 、 ま ず 自 分 が プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン す る 日 は 、 と に か く 、 身 だ し な み か ら 違 い ま す。

あ る お 子 さ ん は タ キ シ ー ド を 着 て 来 た よ う で す 。 発 表 当 日 は 先 生 か ら 、 あ な た は フ ァ ッ シ ョ ン セ ン ス の 採 点 、 あ な た は ア イ コ ン タ ク ト 、 ボ デ ィ ー ラ ン ゲ ー ジ の 採 点 、 あ な た は 宿 題 の 中 身 の 採 点 と 、 先 生 が そ れ ぞ れ の 生 徒 に チ ェ ッ キ ン グ ポ イ ン ト を 役 割 分 担 し ま す 。 米 国 人 の 非 常 に 意 気 揚 々 と し て い て 、 多 く の ア ク シ ョ ン を 使 い な が ら 動 き 回 り 、 多 く の 聴 衆 に 語 り か け る プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン ス タ イ ル は 、 小 学 校 時 代 か ら 養 わ れ ているのだと思います。

米国の先生に聞いたら、日本は集団生活、集団労働、協調性を養う教育、例えば自動 車 メ ー カ ー の 生 産 現 場 で チ ー ム ワ ー ク を 主 体 と し て 働 く よ う な 人 を 育 て た い の で し ょ う と 言 わ れ ま し た 。 そ れ に 対 し て 米 国 の 小 学 校 教 育 は 次 の 大 統 領 を 生 み 出 す 教 育 を し て い る 、 そ こ が 違 う の で す 、 と 語 り ま し た 。 だ か ら 、 個 人 個 人 の 適 性 を 伸 ば し 個 性 的

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な 能 力 が 発 揮 で き る よ う な 教 育 を 小 学 校 か ら や っ て い る の だ と 言 う の で す 。 非 常 に 印 象的でした。

もう一つ、住み始めて数週間したら、隣のお父さんが怒りながら我が家に来まして、

「 お 前 の と こ ろ は 、 奥 さ ん に い つ も ご み 出 し を さ せ て 、 何 を 考 え て い る の か 。 奥 さ ん は小間使いじゃないぞ。」と言われました。確かに、米国はレディーファーストの社会 で す か ら 、 ア メ リ カ の お 父 さ ん 方 は 自 分 で ご み を 出 し て い ま す 。 裕 福 な 家 庭 で は お 手 伝 い さ ん の 仕 事 で す 。 日 本 で は 当 た り 前 だ と 思 っ て い る 姿 を 、 ア メ リ カ で は 怒 ら れ て しまう、こんな体験をしながら、米国ビジネス生活を10年近く致しました。

今度はインドでの体験をお話します。ニューヨーク駐在後、1度東京に戻りまして、

3 年 ぐ ら い し て 、 次 に イ ン ド 赴 任 の 辞 令 が 出 て 3 年 半 働 き ま し た 。 赴 任 先 は 南 イ ン ド の 主 要 都 市 の ひ と つ タ ミ ル ナ ド ゥ 州 チ ェ ン ナ イ ( 昔 の マ ド ラ ス ) で す 。 イ ン ド は 12億 人 を 超 え る 人 口 の 国 で 、 29州 と 7 つ の 連 邦 直 轄 地 か ら な り 、 各 州 は 独 立 し た 地 方 政 治 を 行 っ て お り 、 州 ご と に 民 族 、 言 語 が 異 な る よ う な 国 で す 。 2025年 の 人 口 ピ ラ ミ ッ ド 予 測 で は 、 日 本 は 高 齢 化 社 会 が 更 に 拡 大 し 高 齢 者 大 国 に な り ま す が 、 イ ン ド は ど ん ど ん 若 い 人 が 出 て 来 て 高 齢 者 よ り も 若 年 層 多 数 の 元 気 な 国 で す 。 12億 人 の 人 口 を 抱 え る 国 な の で 、 朝 夕 の ラ ッ シ ュ ア ワ ー で は 、 公 共 交 通 機 関 が 圧 倒 的 に 不 足 、 例 え ば バ ス に 乗 り き れ ず 、 屋 根 に 乗 っ た り 、 ド ア に ぶ ら 下 が っ た り が 当 た り 前 の 光 景 と し て 街 の あ ら ゆ る と こ ろ で 見 受 け ら れ ま す 。 原 付 バ イ ク は 1 人 乗 り が 我 々 日 本 人 の ル ー ル で す が、

イ ン ド で は 1 台 に 複 数 人 、 場 合 に よ っ て は 一 家 全 員 の 4 ~ 5 人 乗 っ て い る こ と も 少 な くありません。

インドの自動車生産台数は、今後の予測で、2020年には合計で4,000万台を超えると 言われています。特に二輪車の生産台数は3,000万台市場を越える予想です。日本の二 輪 市 場 は 、 ど ん ど ん 減 少 し て お り 年 間50万 台 を 切 っ て い て 、 今 や20~30万 台 程 度 で す。

片やインドは3,000万台超の国、この市場の伸びには目を見張るものがあります。

インドに赴任する前、送別会をビジネス関係者、友人達に開催してもらったのですが、

大 半 の 人 か ら 誘 わ れ た 店 は 、 焼 肉 屋 と か ス テ ー キ 屋 で し た 。 イ ン ド に 行 っ た ら 牛 肉 が 食 べ ら れ な い だ ろ う か ら 、 今 の う ち に た ら ふ く 食 べ て ね と 言 わ れ ま し た 。 確 か に イ ン ド で は 牛 は 神 聖 な る も の 、 食 べ る こ と は で き な い の で 、 お 言 葉 に 甘 え て 頂 き ま し た 。 し か し 、 い ざ 赴 任 し て み る と ス テ ー キ 屋 で イ ン ド 人 が 牛 肉 を 食 べ て い る の で す 。 頭 の 中 が 混 乱 し ま し た 。 後 で 知 っ た こ と で す が 、 実 は 、 北 イ ン ド と 南 イ ン ド の 食 文 化 は 違

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います。また、宗教ごとに禁じられている食物が異なります。

我々が日本で想像や体験をしている、とろみのあるチキンカレーにナンをつけて食べ て 、 食 後 に チ ャ イ を 飲 む ス タ イ ル は 、 基 本 的 に は 北 イ ン ド 料 理 で す 。 私 が 暮 ら し た 南 イ ン ド は さ ら さ ら の シ ー フ ー ド カ レ ー を 米 に か け て 手 で ぐ ち ゃ ぐ ち ゃ に ま ぶ し て 食 べ る 、 食 後 に は 南 イ ン ド で 栽 培 さ れ て い る コ ー ヒ ー を 飲 ん で い ま し た 。 北 と 南 と で は 全 然違います。

インドは非常に多くの人が暮らす他宗教国家です。また、食文化の嗜好もベジタリア ン と ノ ン ベ ジ タ リ ア ン に 分 か れ ま す 。 宗 教 は ヒ ン ズ ー 教 徒 、 イ ス ラ ム 教 徒 、 キ リ ス ト 教 徒 、 仏 教 な ど 多 数 信 仰 さ れ て い ま す が 、 最 も 崇 拝 す る 人 々 が 多 い ヒ ン ズ ー 教 徒 は 牛 を 食 べ ま せ ん 。 ヒ ン ズ ー 教 徒 が 7 ~ 8 割 な の で 、 イ ン ド = ヒ ン ズ ー 教 徒 が 多 い 、 だ か ら 、 牛 は 食 べ ら れ な い 図 式 で 日 本 で は 認 識 さ れ て い る と い う こ と で し ょ う が 、 イ ン ド に 住 ん で い る 他 宗 教 徒 、 例 え ば イ ス ラ ム 教 徒 で ノ ン ベ ジ タ リ ア ン の 人 々 は 牛 を 食 べ ま す 。 街 に は ス テ ー キ ハ ウ ス 、 焼 肉 屋 が 店 舗 を 構 え 、 聖 な る 牛 が 食 さ れ て い る 。 南 イ ン ド で は 食 肉 生 産 が 盛 ん で I T の 街 と し て 有 名 な バ ン ガ ロ ー ル は ブ ラ ン ド 牛 と な り 輸 出 までされている、この矛盾に大変驚いた経験があります。

よくよく考えてみると、多宗教の人が住んでいる国なので、宗教ごとの規律を見れば 食 生 活 も 理 解 で き る の で す が 、 し か し 、 我 々 日 本 人 に は 、 そ の よ う な 感 覚 が 日 常 生 活 で は 無 い も の で す か ら 赴 任 し て み な い と わ か ら な い 世 界 で し た 。 こ れ は 我 々 日 本 人 が、

ど ち ら か と い う と 単 一 民 族 で 、 緩 や か な 宗 教 感 で 過 ご し て き て い る か ら 、 多 宗 教 ・ 多 人 種 、 多 様 性 の あ る 人 々 か ら 構 成 さ れ る イ ン ド 人 を 理 解 で き な い 。 こ れ は イ ン ド 人 の 中に飛び込んでみて初めて気づきました。

次に、グローバル化時代について話をします。今、皆さんが乗っている航空機を見て く だ さ い 。 世 界 中 の す ぐ れ た 技 術 、 パ ー ツ が 寄 せ 集 ま っ て 、 す り 合 わ さ れ て 、 で き て い ま す 。 皆 さ ん の お 手 持 ち の ス マ ー ト フ ォ ン も 、 メ ー カ ー の 調 達 担 当 者 が 、 世 界 中 の す ぐ れ た 部 品 を く ま な く 探 し て 生 産 さ れ て お り 、 航 空 機 に も ス マ ー ト フ ォ ン に も 日 本 の 技 術 は た く さ ん 使 わ れ て い ま す 。 O E M メ ー カ ー は グ ロ ー バ ル に 調 達 し 、 企 業 は 製 品 を グ ロ ー バ ル に 提 供 し て い く 時 代 に な っ て い ま す 。 皆 さ ん も 、 日 本 の 企 業 も 、 グ ロ ー バ ル に 認 め ら れ な い と 、 こ れ か ら 世 界 的 な 製 品 と し て は 採 用 さ れ な い 、 ビ ジ ネ ス も 獲得できない、そういう時代になっています。

2つ目のポイント。自動車は、日本で生産する台数よりも海外で生産する台数が多く

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な っ た 2007年 が 、 一 つ の タ ー ニ ン グ ポ イ ン ト で す 。 以 来 、 海 外 で の 自 動 車 生 産 は 国 内 生 産 を ど ん ど ん 上 回 っ て い ま す 。 で す か ら 、 今 ま で 国 内 の 自 動 車 メ ー カ ー に 対 し て 卸 し て い た 日 本 の 中 小 部 品 メ ー カ ー は 、 好 む ・ 好 ま ざ る に 関 わ ら ず 、 海 外 ビ ジ ネ ス を し ないといけない時代になってきました。

3つ目のポイント、市場です。所得ピラミッドのトップにくる富裕層、そして今後そ の 予 備 軍 に な っ て い く 中 間 所 得 者 層 、 こ こ が 我 々 の 商 売 相 手 で す 。 2020年 に 、 ア ジ ア の 中 間 所 得 者 層 は 20億 人 に な る と 言 わ れ て い ま す 。 そ れ か ら 、 同 タ イ ミ ン グ で ア ジ ア の お 金 持 ち 、 富 裕 層 は 2 億 人 を 超 え る と 言 わ れ て い ま す 。 合 計 す る と 22~ 23億 人 の 市 場が、お隣、アジアにあるという事実です。

一方で、日本は御承知のように、人口減少が進み、1億人を下回り、高齢化社会にな っ て く る 。 片 や ア ジ ア は 23億 人 の 市 場 が 2020年 に は 存 在 し 、 こ れ が ど ん ど ん 増 え て く る 。 こ ん な 中 で 、 日 本 市 場 で し か 商 売 を し て な い 企 業 さ ん は 結 構 し ん ど く な っ て く る と市場データが示しています。

4つ目。TPPからのアメリカ離脱。トランプ大統領で非常に話題になっているTP P で す が 、 実 は よ く 考 え て み る と 、 T P P が 注 目 さ れ 出 し た の は 、 こ こ 数 年 で あ り 、 そ れ ま で は 、 ア ジ ア を 中 心 に 広 域 経 済 連 携 協 定 が 結 構 話 題 に さ れ て い ま し た 。 A S E A N + 3 と か A S E A N + 6 と い う ニ ュ ー ス 報 道 が 数 年 前 ま で あ っ た と 思 い ま す 。 + 3 で い く の か 6 で い く の か 、 こ れ ら は T P P が 話 題 に な っ て い る 間 も 継 続 交 渉 さ れ て お り 、 最 近 で は 首 相 が R C E P も 重 要 と 発 言 し て い る の は こ の 事 で す 。 そ れ か ら 、 日 本 と E U の 関 係 。 E U は 英 国 の 離 脱 が 最 近 話 題 で す が 、 E U に は 5 億 人 を 越 え る 市 場 が あ り 、 日 本 が E U と 広 域 な 経 済 連 携 協 定 を 締 結 す る こ と は 大 変 重 要 で す 。 そ れ か ら、

日 中 韓 F T A 。 日 本 政 府 は 多 岐 に 渡 る 経 済 連 携 協 定 締 結 に 向 け て 交 渉 を 継 続 し て い る のです。

い ず れ に し て も 、 自 由 貿 易 が 世 界 的 に 広 が る 方 向 で あ る こ と は 間 違 い な い 。 T P P が 若 干 足 踏 み し た と し て も 、 広 域 の 経 済 連 携 協 定 は 必 ず や 進 ん で い く こ と で し ょ う 。 T P P 参 加 国 で 市 場 規 模 が 大 き い の は 米 国 で す 。 R C E P の 枠 組 み に は 、 私 が 駐 在 し て い た イ ン ド 、 中 国 が 入 っ て い ま す 。 イ ン ド も 中 国 も 10億 人 を 超 え る 人 口 を 持 つ 2 大 大国です。米国は3位で10億人に届いていません(約3億人強)。RCEPは2大大国 が入っています。

多くの経済連携協定がどんどん進んでいく中で、我々は貿易投資無くして成り立たな

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い 国 で す か ら 、 自 由 貿 易 協 定 締 結 を 利 用 し て 日 本 か ら 海 外 に 打 っ て 出 る チ ャ ン ス と 捉 え る べ き で す 。 一 方 で 、 外 国 企 業 も 日 本 参 入 チ ャ ン ス が 出 て き ま す 。 そ う す る と 、 ま す ま す グ ロ ー バ ル な ビ ジ ネ ス 競 争 が こ れ か ら 余 儀 な く さ れ ま す か ら 、 今 の う ち か ら 備 えておくべきだと思います。

お隣、ASEANの話もしておきます。昨年12月をゴールとしてASEAN経済共同 体 ( A E C ) の 枠 組 み が 議 論 さ れ て 来 ま し た 。 こ れ を 受 け 、 日 本 の 自 動 車 メ ー カ ー は A S E A N の そ れ ぞ れ の 国 で 生 産 し た も の を 相 互 補 完 し 合 う こ と で A E C の 活 用 が 進 み 出 し て い ま す 。 現 代 は こ の よ う な 時 代 に な っ て き て お り 、 世 界 で は 大 き な 潮 流 が 起 きています。

最 後 に グ ロ ー バ ル 化 時 代 の ビ ジ ネ ス に 臨 む メ ッ セ ー ジ で す が 、 私 は 、 よ く 言 わ れ る

「 虫 の 眼 、 鳥 の 眼 、 魚 の 眼 」 を 持 ち 、 生 き 抜 い て い く こ と が 必 要 と 考 え て い ま す 。 我 々 が 普 段 生 活 し て い る の が 虫 の 目 線 だ と し た ら 、 今 の 時 代 は 鳥 の 眼 を 磨 く こ と 。 グ ロ ー バ ル 目 線 で 何 が ど う 動 い て い る の か 、 上 空 か ら 自 分 の ビ ジ ネ ス 、 立 ち 位 置 を 冷 静 に分析しながら、これからどうするか見極めなければならない時代です。

現在は、激動の時代です。魚は激流の中をうまく泳いで生き抜きます。激動の時代で あ る が ゆ え に 、 魚 の 眼 の よ う に な っ て 、 世 界 の 潮 流 を 読 み 、 こ れ か ら の 企 業 経 営 、 皆 さんの人生設計をしていくことも必要だと思います。

ま た 、 物 事 を グ ロ ー バ ル 目 線 で 考 え る こ と も 必 要 で す 。 大 阪 の ミ ナ ミ を 中 心 に 非 常 に 多 く の 外 国 人 が 来 て い ま す 。 外 国 人 も ど ん ど ん 日 本 に 観 光 に 来 た い 、 日 本 で 暮 ら し た い 、 日 本 で 働 き た い と な っ て い ま す し 、 我 々 も 海 外 ビ ジ ネ ス も 避 け て 通 れ な い 時 代 で す 。 日 本 で 生 活 し て も 海 外 で も 、 正 に 異 文 化 理 解 、 多 文 化 共 生 が 求 め ら れ て い ま す。

私のつたない経験を、短時間で話しまたが、要は外国人と暮らして、一緒に働く経験 が 必 要 に な っ て き ま す の で 、 ど ん ど ん 皆 さ ん も 積 極 的 に グ ロ ー バ ル に 飛 び 込 ん で い た だ け れ ば と 考 え て お り ま す 。 つ た な い 話 で す が 、 私 か ら の 話 は 以 上 で 終 了 さ せ て い た だ き ま す 。 最 後 に 皆 さ ん が グ ロ ー バ ル 人 材 に な る こ と を 期 待 し て い ま す 、 と い う こ と で終わりたいと思います。どうも御清聴、ありがとうございました。

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パネルディスカッション

「グローバル市場、いかに攻めるか、呼び込むか」

中井 貫二(千房株式会社専務取締役)

山下 夏実(関西学院大学国際学部3年)

藤井 真也(日本貿易振興機構大阪本部長)

市川 顕(関西学院大学産業研究所准教授)

○ 市川 皆さん、こんにちは。

関 西 学 院 大 学 産 業 研 究 所 の 市 川 と 申 し ま す 。 第 2 部 は パ ネ ル デ ィ ス カ ッ シ ョ ン で 、

「 グロ ー バ ル 市場 い か に攻 め る か 、呼 び 込 む か」 と い う 話題 で 、 お 話を し て ま いり た いと 考 え て おり ま す 。 パネ ル デ ィ スカ ッ シ ョ ンと い う と 堅苦 し く 感 じま す が 、 ざっ く ばら ん な 形 で、 今 後 、 関西 経 済 に 必要 と さ れ る人 材 、 国 際ビ ジ ネ ス 人材 と は い かな る もの で あ る か、 現 場 で はど ん な 人 材が 欲 せ ら れて い て 、 大学 は い か に必 要 な 人 材を 育てあげることができるか、などの諸点についてお話していきたいと考えています。

今回のシンポジウムは、「関西企業の海外展開とグローバル人材の確保・育成」とい う タ イ ト ル で す 。 グ ロ ー バ ル 人 材 の 中 で も 、 私 た ち が 今 回 注 目 し て い る の は 、 グ ロ ー バ ル 「 ビ ジ ネ ス 」 人 材 で す 。 御 案 内 の と お り 、 関 西 学 院 大 学 は ス ー パ ー ・ グ ロ ー バ ル ・ ユ ニ バ ー シ テ ィ ー に 指 定 さ れ ま し て 、 自 ら を グ ロ ー バ ル ・ ア カ デ ミ ッ ク ・ ポ ー ト と 称 し 、 そ の 基 幹 的 な 事 業 と し て 、 国 連 外 交 コ ー ス の 設 立 が ご ざ い ま す 。 た だ 、 こ れ は ど ち ら か と い う と 、 日 本 の 縦 割 り 行 政 の 中 で 言 う と 外 務 省 的 な グ ロ ー バ ル 人 材 で ご ざ い ま す 。 本 日 は ど ち ら か と い え ば 経 産 省 的 な グ ロ ー バ ル 「 ビ ジ ネ ス 」 人 材 に つ い て 考えてまいりたいと思います。

まず、第1巡目といたしまして中井様から、今、求められているグローバルビジネス 人 材 と は 何 な の か 、 自 己 紹 介 を 兼 ね て お 願 い し た い と 思 い ま す 。 中 井 様 、 ど う ぞ よ ろ しくお願いします。

○中井 皆さん、はじめまして。

御紹介いただきました、お好み焼き千房の中井と申します。今日はこのような会にお 招 き い た だ き ま し て 、 関 西 学 院 大 学 産 業 研 究 所 様 、 ジ ェ ト ロ 様 、 産 経 新 聞 様 、 本 当 に 感謝しております。ありがとうございます。

お好み焼き千房は、全国63店舗ある、お好み焼き・鉄板焼きの全国チェーン店です。

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西 宮 に も 1 店 舗 あ り ま し た が 、 残 念 な が ら こ の 間 潰 れ て し ま い 、 今 は 店 舗 が ご ざ い ま せん。北は北海道から南は鹿児島までございます。

2年ほど前から海外展開を本格的に再稼働させていただくということで、もともとハ ワ イ に も ご ざ い ま し た が 、 ベ ト ナ ム と タ イ と フ ィ リ ピ ン で 、 ア ジ ア を 中 心 に 海 外 展 開 をスタートさせております。

訪日外国人観光客が1,000万人超えたぐらいから、インバウンドという言葉が新聞、

テ レ ビ 、 雑 誌 な ど で も 出 て い ま す 。 今 、 ミ ナ ミ 、 大 阪 千 日 前 道 頓 堀 の 弊 社 の お 店 に 関 し て も 、 売 上 の 約 5 割 か ら 6 割 ぐ ら い が 、 外 国 人 観 光 客 の 方 で す 。 本 当 に イ ン バ ウ ン ド 様 々 で す 。 そ の た め 、 イ ン バ ウ ン ド に 向 け て の 取 り 組 み を し て い か な い と い け ま せ ん。

今、求められているグローバルビジネス人材ということですが、海外に展開している 店 舗 の マ ネ ー ジ ャ ー に も 、 常 日 頃 か ら 言 っ て い る こ と が あ り ま す 。 や は り 文 化 や も の の 考 え 方 が 、 日 本 と 世 界 で は 全 く 違 い ま す 。 グ ロ ー バ ル ・ マ ネ ジ メ ン ト は 、 ま さ に ダ イ バ ー シ テ ィ ・ マ ネ ジ メ ン ト だ と 思 い ま す 。 海 外 の 文 化 や 多 様 性 を い か に 受 け 入 れ ら れ る か と い う こ と が 、 グ ロ ー バ ル 展 開 で 一 番 重 要 だ と 思 い ま す 。 海 外 の 考 え 方 、 海 外 の 店 舗 で 働 い て い る 従 業 員 の 考 え 方 、 文 化 、 仕 事 に 対 す る 考 え 方 を し っ か り と 受 け と め て い く 器 と い い ま す か 、 多 様 性 を 受 け 入 れ ら れ る 寛 容 度 を し っ か り と 持 っ て 働 く よ うにと現場に伝えております。

後ほどお話をさせていただきますけれども、多様性を受け入れると同時に、日本の文 化 や 考 え 方 を 海 外 に し っ か り と 輸 出 す る の も 非 常 に 重 要 だ と 思 い ま す し 、 当 然 、 当 社 は 、 グ ロ ー バ ル 展 開 に 向 け て 、 バ ラ ン ス 感 覚 を し っ か り と 持 っ て 取 り 組 ん で い こ う と 思っております。

以上、自己紹介を兼ねてお話しさせていただきました。よろしくお願いいたします。

○市川 中井様、ありがとうございました。藤井様は先ほど特別講演をいただいておりま す が 、 も う 一 度 強 調 さ れ た い 点 も 含 め ま し て 、 今 求 め ら れ る グ ロ ー バ ル ビ ジ ネ ス 人 材 についてお話しいただければと思います。どうぞよろしくお願いします。

○藤井 藤井でございます。改めてよろしくお願いします。

先ほど自己紹介を含めて話しましたので、言い足りなかったところを、補足的にさせ ていただきたいと思います。

イ ン ド の 生 活 で 目 か ら 鱗 だ っ た 話 で す が 、 イ ン ド 人 は ノ ー と 絶 対 言 い ま せ ん 。 No

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problemは言ってもノーは言わない人達なのです。そういう人が世界の大多数の人口に いるのです。

我々ジェトロも多くの日系企業支援をしていますが、インドを含めて途上国で物を売 り 込 む 時 に 、 一 番 考 え な い と い け な い の は 、 ま ず 価 格 で す 。 い い も の で あ っ て も 安 く な い と 売 れ な い 。 日 本 製 品 は 高 い け れ ど 、 そ の 分 、 信 頼 性 が あ る 、 壊 れ ま せ ん 、 10年 保 証 が つ き ま す 、 こ れ が 通 じ な い 世 界 で す 。 こ う い う 場 合 に 、 ど う や っ て グ ロ ー バ ル 展開をするか。

解決策は1つしかないと思っています。日本で製品を開発して、現地でローカライズ し て 売 る の は 絶 対 無 理 で す 。 で す か ら 、 そ の 国 に 飛 び 込 み 、 社 員 に そ こ に 行 っ て も ら っ て 生 活 し て 、 そ こ で 現 地 で 必 要 な 商 品 を 開 発 す る こ と が 必 要 に な り ま す 。 こ れ が で きる企業は成功しています。

例えば、日本のエアコンは静かです。インドで、日本のエアコンを買ってくれた家庭 か ら ク レ ー ム が 出 ま し た 。 高 い 日 本 製 品 を 買 っ た の に 動 い て い な い 。 実 は 静 か に 動 い て い る け れ ど 、 静 か だ か ら 壊 れ て い る と 思 う 世 界 で す 。 だ か ら 、 あ え て 稼 動 音 を 出 す ように現地製品は開発する。

日本製品は24時間電気が使えることが当たり前の世界で商品企画した製品なので、停 電 が 多 発 す る 国 々 で は 、 不 幸 な 結 果 に な り ま す 。 例 え ば マ イ コ ン 搭 載 炊 飯 器 と か 最 先 端 の エ レ ク ト ロ ニ ク ス 機 器 が あ り ま す が 、 停 電 に な る と 途 中 か ら 再 炊 飯 で き ず 最 初 か ら や り 直 し 、 生 煮 え の 御 飯 を 食 べ な い と い け な い 。 で も 、 オ ン ・ オ フ の ス イ ッ チ だ け の 炊 飯 器 だ っ た ら 、 停 電 が あ っ て も 復 旧 す れ ば 、 ス イ ッ チ を 再 度 入 れ れ ば 炊 く こ と が で き ま す 。 世 界 の 中 に 直 接 飛 び 込 ん で 、 生 活 し て 、 本 当 に 市 場 で 必 要 と さ れ る 商 品 を 企画していく。それが出来るグローバル人材を育成することが重要だと思います。

インドに行きたいという女性はいっぱいいますが、男性のインド赴任希望者は残念な が ら 本 当 に 数 え る ほ ど し か い ま せ ん 。 男 性 だ け に 頼 っ て は い け ま せ ん 、 女 性 の 力 も 必 要 で す 。 こ ん な こ と を 日 々 感 じ な が ら 仕 事 し て い る と い う と こ ろ で 、 ま ず は 終 わ り た いと思います。

○市川 藤井様、ありがとうございました。それでは山下さん。学生の山下さんの目から 見 て 、 今 求 め ら れ る グ ロ ー バ ル ビ ジ ネ ス 人 材 に つ い て 考 え る こ と と 、 自 己 紹 介 を よ ろ しくお願いします。

○山下 御紹介にあずかりました、関西学院大学国際学部の山下夏実と申します。本日は

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御 来 場 い た だ き ま し て 、 あ り が と う ご ざ い ま す 。 ま た 、 こ の よ う な 機 会 を い た だ き ま して、本当に関係者の皆様に感謝の気持ちで一杯です。

3つお話させていただきます。まず、私の考えるグローバル人材とは何か、そして海 外やジェトロ様と私自身の関わりについて、最後に将来の展望についてです。

私は、将来グローバル人材になることを目標に掲げていますが、これ自体の定義は本 当 に 難 し い と 思 っ て い ま す 。 私 に と っ て の グ ロ ー バ ル 人 材 と は 、 人 々 の 多 様 性 を 認 め て、他者を受け入れながら協働できる人物です。

私が世界に目を向けたきっかけは国際交流への参加でした。奈良女子大学附属中等教 育 学 校 在 学 中 に 、 ユ ネ ス コ が 提 唱 す る プ ロ グ ラ ム で フ ィ リ ピ ン に 行 き ま し た 。 そ こ で 初 め て 異 文 化 体 験 を し ま し て 、 英 語 で 自 分 の 思 い を し っ か り 伝 え ら れ な い も ど か し さ を 感 じ ま し た 。 そ の ツ ー ル を 身 に つ け る た め に 交 換 留 学 を 志 し 、 高 い 国 際 性 が 魅 力 的 に 感 じ ら れ た 関 西 学 院 大 学 に 入 学 し 、 国 際 学 部 で 勉 強 を 進 め て お り ま す 。 特 に 、 異 な る 価 値 観 を 持 つ 人 た ち が ど の よ う に 協 働 す る の か に 関 心 が あ っ た の で 、 政 治 学 や 社 会 学 を 中 心 に 履 修 し て い ま す 。 ま た 、 2 年 時 に は シ ド ニ ー 大 学 に 1 年 間 、 交 換 留 学 を さ せ て い た だ き ま し た 。 そ の 際 、 単 な る 語 学 留 学 で 終 わ ら せ た く な い と い う 思 い か ら 、 現 地 で ク レ ア と い う 財 団 法 人 に 自 ら お 願 い し て 、 3 週 間 の イ ン タ ー ン シ ッ プ を さ せ て い た だ き ま し た 。 多 様 な 価 値 観 に 囲 ま れ な が ら 働 く こ と で 、 自 分 の 視 野 が 広 が っ て 成 長できる環境にとても魅力を感じました。

今 年 の 夏 に は ジ ェ ト ロ 大 阪 本 部 に て 、 イ ン タ ー ン シ ッ プ を 経 験 さ せ て い た だ き ま し た 。 海 外 バ イ ヤ ー の 方 の 商 談 会 に 立 ち 合 わ せ て い た だ い て 記 録 を 取 っ た り 、 日 系 企 業 を 視 察 さ れ る と き に 同 行 し た り し ま し た 。 そ の 中 で 、 相 手 国 に 対 し て い ろ ん な 角 度 か ら の 理 解 を 深 め な け れ ば い け な い こ と 、 そ し て 、 交 渉 は 何 よ り も 人 対 人 の コ ミ ュ ニ ケ ーションのため、相手と真摯に向き合い信頼関係を築く難しさを体感しました。

ま た 、 現 在 、 私 は 関 西 学 院 大 学 と ジ ェ ト ロ の 連 携 講 座 を 受 講 し て い ま す 。 圧 倒 的 な 経 験 値 、 情 報 量 、 広 大 な ネ ッ ト ワ ー ク を 世 界 中 に 持 っ て お ら れ る ジ ェ ト ロ 様 こ そ 、 グ ローバル人材を体現している組織ではないかと思っております。

最後に、具体的な私の将来の展望についてです。現在、私は留学を経て、「世界から 見 た 日 本 」 を 研 究 す る 丸 楠 ゼ ミ に 所 属 し て お り ま す 。 将 来 、 日 本 人 と し て の 誇 り を 持 っ て 世 界 を 舞 台 に い き い き と 働 き た い と 考 え る 私 自 身 に と っ て 、 日 本 が 世 界 か ら ど の よ う に 期 待 さ れ て い る の か 、 ま た 、 日 本 が 学 び 改 善 せ ね ば な ら な い こ と は 何 な の か に

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つ い て 考 え る こ と が 必 要 で は な い か と 考 え た か ら で す 。 具 体 的 に は 、 多 様 性 の 共 存 を 研 究 テ ー マ に 、 日 本 が こ れ か ら 受 け 入 れ 得 る 移 民 問 題 に つ い て 、 オ ー ス ト ラ リ ア や カ ナダと比較しながら考えたいと思っております。以上です。

○市川 山下さん、どうもありがとうございました。

最後に、私から、グローバル人材をいかに育成するかということで、「大学附置研究 所の挑戦」と題してお話をさせていただきたいと思います。

自己紹介で申し上げましたように、私は学部所属の教員ではございません。正式には 学 長 直 属 の 、 実 質 的 に は 産 業 研 究 所 に 配 置 さ れ た 教 員 に な り ま す 。 そ う い っ た 立 場 か ら 、 私 も し く は 大 学 附 置 研 究 所 で あ る か ら こ そ 可 能 な グ ロ ー バ ル 人 材 育 成 に つ い て 考 えていきたいと思います。

私は交換留学の面接官などをすることも多々あるのですが、その時に必ず、あなた自 身 の グ ロ ー バ ル 人 材 の 定 義 は 何 だ と 思 い ま す か と 学 生 に 聞 い て み ま す 。 そ う す る と 、 おもしろい答えがたくさん返ってきます。

私はグローバル人材です、なぜなら英語力があるからです。私はグローバル人材です、

な ぜ な ら 私 は 将 来 、 外 資 金 融 志 望 / 外 資 コ ン サ ル 志 望 だ か ら で す 。 私 は グ ロ ー バ ル 人 材 で す 、 な ぜ な ら 留 学 に 行 っ た こ と が あ る か ら で す 。 私 は グ ロ ー バ ル 人 材 で す 、 な ぜ な ら 外 資 系 企 業 で の イ ン タ ー ン 経 験 が あ る か ら で す 。 さ ら に は 、 私 は グ ロ ー バ ル 人 材 で す 。 な ぜ な ら 海 外 旅 行 が 好 き だ か ら で す 、 も し く は レ イ キ ャ ビ ッ ク の 景 色 が 大 好 き だからです、などの答えがくることがあります。

ただ、これはグローバル人材の定義にはならないだろうと思います。恐らく、グロー バ ル 人 材 育 成 と い う 言 葉 の 最 大 の 盲 点 は 、 グ ロ ー バ ル と い う 形 容 詞 に あ る の で は な い か と 思 い ま す 。 つ ま り 、 よ く People Make a Placeと い い ま す 。 人 々 が 場 を つ く る 。 我 々 は 場 を つ く る 一 員 で あ る 。 ど ん な 場 を つ く る か は 、 我 々 が ど ん な 参 画 の 仕 方 を す るかによって決まる。

では、いかにして場を作るのか。その手法としては、アイデアの交換、ネットワーク 作 り 、 積 極 的 に 多 様 な 視 点 を 受 け 入 れ る 、 多 様 性 と い う 原 則 を 取 り 入 れ る 、 自 分 に で き な い こ と が あ っ た と し て も 、 あ る も の と あ る も の を つ な ぐ こ と で 自 分 の 外 側 、 自 分 の 周 辺 に シ ナ ジ ー 効 果 を 引 き 起 こ す 。 こ れ ら が グ ロ ー バ ル 人 材 に 問 わ れ て い る 資 質 で はないかと、私自身はいつも考えています。

ではなぜ、こういった能力のある人材を、我々はいつもグローバルという形容詞をつ

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け て 呼 ん で し ま う の か と い う と 、 そ う な る た め の 場 が 海 外 に 多 か っ た り 、 そ う な る た め に は 世 界 中 の 人 と 触 れ 合 う 必 要 が あ っ た り 、 リ ン ガ フ ラ ン カ で あ る 英 語 を 運 用 し な け れ ば な ら な か っ た り 、 大 学 で 教 養 を 学 ば な け れ ば な ら な か っ た り 、 キ ャ ン パ ス を 出 て 地 域 や 海 外 に 出 て い く 必 要 が あ っ た り 。 だ か ら こ そ 、 我 々 は グ ロ ー バ ル と い う 形 容 詞をつけているのだろうと考えています。

関 西 学 院 大 学 は ス ー パ ー ・ グ ロ ー バ ル ・ ユ ニ バ ー シ テ ィ ー と し て 、 自 ら を グ ロ ーバ ル ・ ア カ デ ミ ッ ク ・ ポ ー ト と 称 し て お り ま す 。 グ ロ ー バ ル な 人 材 の 交 流 、 そ の 一 拠 点 となることが我々の大きな課題であります。

そこで、なぜ産業研究所という小さな研究所が、関西学院全体のグローバル化に貢献 し よ う と い う 大 き な 目 標 を 掲 げ ら れ る の か と 申 し ま す と 、 ま ず 1 つ は 、 学 部 の 垣 根 を 取り払うことができるからです。

かつて、国連PRIMEという国際ビジネス人材を育てる国連のイニシアチブの会議で、

私 が あ る 参 加 者 と 話 し て い た 時 に 、 驚 き と と も に 言 わ れ た の が 、 日 本 人 は 文 学 部 出 身 で も 国 際 ビ ジ ネ ス 人 材 に な る の で す ね 、 と 。 海 外 で は 、 国 際 ビ ジ ネ ス 人 材 に な る 人 は 経 営 学 部 に 行 っ て い る も の で す 。 と こ ろ が 、 日 本 の 場 合 に は 、 就 職 シ ス テ ム に よ る と こ ろ も 大 き く 、 社 会 学 部 で あ ろ う が 、 文 学 部 で あ ろ う が 、 国 際 ビ ジ ネ ス 人 材 に な り 得 る わ け で す 。 だ と す れ ば 、 学 部 の 垣 根 を 取 り 払 っ た イ ン タ ー デ ィ シ プ リ ナ リ ー な 環 境 のもとで、多様性を分かち合う、そういった教育が必要ではないかと思うわけです。

さらに、学部には学部の論理がありますので、大学全体での取り組みを行う時には、

あ る 意 味 、 学 部 か ら 見 れ ば 外 部 ア ク タ ー で あ る 、 研 究 所 の ほ う が よ い と い う の も あ り ま す 。 研 究 所 は 、 相 対 的 に 機 動 性 に 長 け て い て 、 産 経 新 聞 様 や ジ ェ ト ロ 様 な ど 、 学 外 の ア ク タ ー と の 連 携 に も 強 み を 持 っ て い ま す 。 研 究 所 は こ れ ま で 、 教 員 や 研 究 者 の た め の も の で あ る 傾 向 が 強 か っ た わ け で す が 、 今 日 で は 、 学 生 の グ ロ ー バ ル ビ ジ ネ ス 人 材育成にも貢献できる、そういった機関に転換する必要があります。

本日、お手元に関西学院大学産業研究所が何をしているのかという資料をまとめてお り ま す 。 そ の 中 で 私 が 申 し 上 げ た い こ と は 、 研 究 所 で あ る か ら こ そ ジ ェ ト ロ 様 と の 協 定 の 窓 口 に な り 得 た し 、 研 究 所 で あ る か ら こ そ 産 経 新 聞 様 と の 長 い お つ き 合 い も 可 能 に な っ た し 、 関 経 連 ・ 大 商 を 初 め と す る 関 西 経 済 界 と の つ な が り も 研 究 所 で あ る か ら で き た こ と で あ り ま す 。 こ う い っ た リ ソ ー ス を 教 員 、 研 究 者 だ け で な く 、 学 生 に い か に還元していくか。これが、今、私にとって目下最大の課題であります。

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