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ア メ リカ ・イ ン デ ィ ア ン法 研 究 序 説(八) 一 公法学 の視点か ら

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(1)

109

説 〉

ア メ リカ ・イ ン デ ィ ア ン法 研 究 序 説(八)

一 公法学 の視点か ら

藤 田 尚 則

は じめ に

第一 章 イ ンデ ィ ア ン問題 の 規 制 に関 す る連 邦 の権 限 の 史 的展 開 第 一 節 前憲 法 時代(1532年 〜1789年)

第 二 節 合 衆 国 憲 法制 定 か ら条約 締 結 の 終 了(1789年 〜i871年)(以 上 第19巻 第1・2合 併号) 第 三 節 土地 割 当 と同化(187且 年 〜1928年)(以 」二第19巻3・4合 併号)

第 四 節 イ ン デ ィァ ン再 組 織(1928年 〜1942年)

第 五 節 連 邦 管 理終 結 政 策(1943年 〜1961年)(以 」二第37巻1号 、第37巻 第2・3号 合 併 号 、 第38巻 掌有1畳 、 第38巻 第2号)

第 六 節 イ ンデ ィァ ン自決 と 自治政 策(1961年 〜 現在) 1.管 理 終 結 政策 の放 棄 とイ ン デ ィ ア ン自決 ・自治

(1)チ ェ ロ キー の昔 話 と ブラ ッ ク最高 裁 判 事 の反 対 意 見 (2)イ ンデ ィァ ン 自決 ・自治へ の 動 き

(3)イ ンデ ィア ン部 族 の承 認 手 続 とそ の問 題 点(以 上 第38巻 第3号) 2.具 体 的 立 法 と行 政

(i)一 般 連 邦法

(2)イ ンデ ィァ ンの 宗教 の保 護 立 法

(3)イ ンデ ィア ン文 化 の保 護 立 法(以 上 本 号) (4)部 族 の土 地 の 回 復 ・確 定

(5)経 済 発展

(6)イ ンデ ィ ア ンの 市 民 的権 利 (7)教 育

(8)保 健

第 二 嶽 イ ンデ ィア ン、 イ ンデ ィ ア ン ・カ ン トリー、 部 族 主権 第一 節 イ ンデ ィ ア ン

第二 節 イ ンデ ィ ア ン ・カ ン トリー 第三 節 部族 主 権

(2)

110

第 六 節 イ ン デ ィア ン 自決 と 自 治 政 策(1961年 〜 現 在)

2.具 体 的 立 法 と 行 政 (1)一 般 連 邦 法

1960年 代 に入 り、 イ ン デ ィア ン は、 ケ ネ デ ィ政 権 下 の 「ニ ュ ー ・フ ロ ンテ ィ ァ」(NewFrontier)政 策 並 び に ジ ョン ソ ン政 権 下 の 「貧 困 との戦 い 」(Waron Poverty)政 策 に お け る数 多 くの 立 法 プ ロ グ ラム の 中 に 組 み 込 ま れ て い く。

(a)防 貧 ・労 働 ・住 宅 対 策

1961年5月1日 に制 定 され た 「一 定 の 経 済 的 困窮 地 区 に お け る実 質 的及 び 持 続 的 失 業 並 び に 不 完 全 就 業 状 態 を解 消 す る為 の 効 果 的 な 計 画 の樹 立 を 目的 とす

94)

る 法 律 」、 略 称 名 地 区 再 建 法 」(theAreaRedevelopmentAct)は 、 経 済 援 助 を 要 す る 慢 性 的 な 困 窮 地 区(「再 建 地 区」(redevelopmentareas))と し て イ ン デ ィ ア ン 保 留 地 を 第5条 第b項 で 明 示 的 に 規 定 して い る 。BIAは 、 「保 留 地 再 建 地 区 」 (ReservationRedeve且opmentAreas)を 選 定 し 、 同 法 に 規 定 さ れ た 貸 付(第6 条 、 第7条)、 公 共 施 設 の 許 可(第8条)、 技 術 援 助(第10条)及 び 職 業 訓 練(第

16条)等 の 役 務 提 供 の 資 格 を 付 与 す る 「総 合 経 済 計 画 」(OverallEconomic ow

Development)の 発 展 に 関 して 部 族 を 支 援 す る権 限 を付 与 さ れ て い る。1965年 8月26日 制 定 の 「経 済 的 困 窮 地 区 に お け る実 質 的 及 び 持 続 的失 業 並 び に不 完 全 就 業 状 態 を解 消 す る為 に必 要 とさ れ る公 共 事 業 及 び 開 発 施 設 そ の他 の 財 政 援 助 及 び 計 画 並 び に協 働 の為 の 許 可 を規 定 す る法 律 」、 略 称 名 「1965年公 共 事 業 及 び 経 済 開 発 法 」(thePublicWorksandEconomicDevelopmentActofl965)

9G)

は 、 地 区 再 建 法 の 計 画 を 拡 大 し 、 地 区 再 建 局(AreaRedevelopment Administration)の 機 能 を 経 済 開 発 局(EconomicDevelopmentAdministration)

に 移 行 し、 当 該 局 は1967年 に イ ン デ ィ ア ン 計 画 の 発 展 に お け る 他 の 連 邦 行 政 機

97)

関 と の 調 整 の た め 「イ ン デ ィ ア ン 担 当 部 」(lndianDesk)を 新 設 し て い る 。 1961年 、 住 宅 ・都 市 開 発 省(DepartmentofHousingandUrbanDevelop‑

ment,HUD)公 営 住 宅 局(PublicHousingAdministration)は 、 イ ン デ ィ ァ ン 保 留 地 に 対 す る 公 営 住 宅 援 助 の 有 資 格 を 拡 大 し 、 そ の 後 、 イ ン デ ィ ア ン の 信 託 土 地 の 上 に 不 動 産 賃 借 権 の た め の 抵 当 保 険(mortgageinsurance)を 提 供 す る

(3)

ア メ リカ ・イ ンデ ィア ン法 研 究序 説(八) 1//

協 定 が 公 営 住 宅 局 と の 間 で 結 ば れ て い る 。1965年 に は 、BIAは 他 の 関 係 当 局 か ら 援 助 を 得 る こ と が で き な い イ ン デ ィ ア ン に 家 屋 の 修 理 及 び 新 築 の 住 宅 建 設 に 許 可 を 与 え る家 屋 改 善 計 画 を 打 ち 立 て て い る 。 ま た 、1970年 に 入 る と保 留 地 に 居 住 す る イ ン デ ィ ア ン も 、 農 務 省(Agricu且tureDepartment)農 場 主 家 屋 局 (FarmersHomeAdministration)に よ っ て 後 援 さ れ る農 業 住 宅 計 画 の 資 格 も 認

98)

め られ る よ うに な る。更 に 、1974年8月22日 に制 定 され た 「コ ミュ ニ テ ィ開 発 定 額 交 付 金 計 画 を樹 立 し、住 宅及 び 都 市 開 発 に関 連 す る諸 法律 を改 正 ・拡 大 し、

並 び に その 他 の 目的 の為 の 法律 」、略 称 名 「1974年住 宅 及 び コ ミュニ テ ィ開発 法」

(theHousingandCommunityDeveiopmentActof1974)‑102条 第a項 は 、 計 画 及 び そ の 他 の コ ミ ュ ニ テ ィ 開 発 活 動 の た め の 定 額 交 付 金 の 基 金 を 競 う 資 格 を 有 す る 「一 般 的 地 方 公 共 団 体 の 単 位 」 に 市 、 郡 、 町 、 村 等 と並 べ て 、 合 衆 国 の ア ラ ス カ ・イ ン デ ィ ア ン、 ア レ ウ ト(Aleuts)及 び エ ス キ モ ー(Eskimos) を 含 む イ ン デ ィ ア ン 部 族 、 バ ン ド、 グ ル ー プ 並 び に ネ ー シ ョ ン を 挙 げ て い る 。

1962年 、BIAは 、 同 年3月15日 に 制 定 さ れ た 「1962年 労 働 力 開 発 及 び 訓 練 法 」

ioo)

(theManpowerDevelopmentandTrainingActof1962)の 下 で の 職 業 訓 練 計 画 に イ ン デ ィ ア ン を 有 資 格 者 とす る よ う労 働 省(DepartmentofLabor)と 調 整 を 行 い 、 労 働 力 局(ManpowerAdministration)は 、 イ ン デ ィ ア ン の た め の 労 働 力 調 整 の た め イ ン デ ィ ア ン 担 当 部 を 設 け て い る 。 イ ン デ ィ ア ン の 職 業 訓 練 並 び に 雇 用 の た め の 基 金 は 、 そ の 後 も1973年12月23日 制 定 の 「1973年 総 合 的 雇 用 及 び 訓 練 法 」(theComprehensiveEmploymentandTrainingActof

im)

1973)第3条 第a項 に よ っ て 承 認 さ れ て い る 。1962年9月14日 に は 、 「公 共 事 業

促 進 法 」(thePublicWorksAccelerationAct)カ §制 定 さ れ た が 、 一 ヶ 月 後 の 10月15日 に 、 イ ン デ ィ ア ン 部 族(保 留 地)を 同 法 の 適 用 対 象 とす る た め に 、1955 年8月ll日 に 制 定 さ れ た 「1955年 住 宅 改 正 」(theHousingAmendmentsof

109)ユ

1955)の 改正 が 行 わ れ て い る。

1960年 代 に お い て 、BIAや イ ンデ ィ ア ン保 健 役 務 とは別 個 に保 留地 に大 きな 影 響 力 を行使 した連 邦 機 関 が 、既 に触 れ た が 、1964年8月20日 に制 定 され た 「 衆 国 内 の 貧 困 と闘 う為 に 国 家 の 人 的 及 び 財 政 的 資 源 を結 集 す る 法 律 」、 略 称 名

「1964年 経 済 機 会 法 」(theEconomicOpportunityActof1964)の 105) 下 で 設 立 さ

れ た 経 済 機 会 局(OfficeofEconomicOpportunity,OEC)」 で あ る と さ れ る 。

(4)

iiz

職 業 部 隊(JobCorps)、 地 域 青 年 部 隊(NeighborhoodCorps)、 オ ペ レ ー シ ョ

IOIi)

ン ・ヘ ッ ド ・ ス タ ー ト(OperationHeadStart)、 米 国 貧 困 地 区 奉 仕 活 動 (VolunteersinServicetoAmerica,VISTA)、 法 律 役 務(Lega1Services)及 び コ ミ ュ ニ テ ィ 活 動 計 画(CommunityActionPrograms)と い っ たOECの 定 し た 計 画 の 下 で 、 イ ン デ ィ ア ン は 援 助 を 受 け た の で あ る 。 特 に コ ミ ュ ニ テ ィ 活 動 計 画 は 、 部 族 に 対 し て 彼 ら 自 身 の 経 済 的 及 び 社 会 的 計 画 を 発 展 さ せ 、 管 理

す る機 会 を与 え た とされ る。

1970年 代 を通 じて 、 ジ ョン ソ ン政 権 下 で 採 られ たOECの 諸 計 画 は 、 徐 々 にイ ンデ ィ ア ン に よ る イ ンデ ィ ア ン計画 の管 理 を強 め る傾 向 を採 る新 た な計 画 に取 っ て代 わ られ て い くこ とにな る。 例 え ば、1972年10月20日 に制 定 され た 「州 及 び 地 方 公 共 団体 へ の 財 政 支 援 を提 供 し、 及 び 州 の 個 人 所 得 税 の連 邦 に よ る徴 収 を 権 限 づ け並 び に その 他 の 目 的 に 関 す る法 律 」、 略 称 名 「1972年州 及 び 地 方 財 政 支

援 法 」(theStateandLocalAssistanceActor1972)は 、 連 邦 地 方 交 付 金 (RevenueSharing)計 画 の 下 で 実 質 的 な 政 府 機 能 を 履 行 す る イ ン デ ィ ア ン 部 族 政 府 並 び に ア ラ ス カ 先 住 民 部 落(Alaskannativevillage)を 州 及 び 地 方 公 共 団 の 単 位 と し(第108条 第b項 第4号)、 基 金 を取 得 し得 る こ と を 可 能 な ら し め て い る 。 基 金 は 、 合 衆 国 財 務 省 か ら 計 画 受 取 人 に 直 接 的 に 流 れ 、 一 般 的 に 言 っ て 制 約 が な か っ た が た め に 、 政 治 的 下 位 部 門 に と っ て 価 値 あ る も の で あ っ た と さ れ る 。 受 領 さ れ た 基 金 は 、 そ の 他 の 財 源 か ら の 部 族 収 入 に 関 連 し て い る が 、 財 務 省 が1974年 に提 出 した 報 告 書 に よ れ ば 、1972年1月1日 か ら1973年6月30日 間 に イ ン デ ィ ア ン部 族 並 び に ア ラ ス カ 先 住 民 部 落 に7,900,000ド ル が 支 払 わ れ 、 す べ て の 有 資 格 の 政 府 組 織 体 に 支 払 わ れ た 金 額 は 、 総 額6,600,000,000ド ル に 上

る と さ れ る 。 そ して 、 部 族 に よ っ て 費 や さ れ た 地 方 交 付 金 の18パ ー セ ン トが 保 健 、 そ れ ぞ れ12パ ー セ ン トが 公 共 の 安 全 、 輸 送 、 娯 楽 並 び に 財 政 管 理 に 割 当 て

  ラ

ら れ て い る 。

1973年 に は 、OECの イ ン デ ィ ァ ン 計 画 機 能 は 、 保 健 ・教 育 ・福 祉 省(HEW) の ア メ リ カ 先 住 民 計 画 局(OfficeofNativeAmericanPrograms)に 移 さ れ 、

1975年1月4日 に は 、 「1964年 経 済 機 会 法 に 基 づ くヘ ッ ド ・ス タ ー ト、 コ ミ ュ ニ テ ィ 活 動 、 コ ミ ュ ニ テ ィ の 経 済 発 展 及 び そ の 他 の 計 画 の 拡 大 、 貧 困 防 止 へ の 州 及 び 地 方 公 共 団 体 の 関 与 の 増 進 を 規 定 し 、 並 び に そ の 他 の 目 的 に 関 す る 法 律 」、

(5)

ア メ リカ ・イ ン デ ィア ン法 研 究序 説(八) i!3

略 称 名 「1974年 ヘ ッ ド ・ス タ ー ト及 び 経 済 機 会 並 び に コ ミ ュ ニ テ ィ協 力 法 」(the Headstart,EconomicOpportunity,andCommunityPartnershipActof1974) uo)

第ll条 に よ り、1964年 経 済 機 会 法 が 第8編 「1974年ア メ リカ 先住 民計 画 法 」(the NativeAmericanProgramsActof且974)を 挿 入 す る こ とに よ って 改 正 され た 。 以 下 、 同 法 の 規 定 を見 る。 合衆 国 法 律 集 第42編 第2991条 以 下 に 法 典編 纂 され て い る(抄)。

第802条(第2991a条)〈 目 的 〉

本 編 の 目的 は 、 ア メ リカ ・イ ン デ ィ ア ン、 ハ ワイ 先 住 民並 び に ア ラス カ 先 住 民 の為 に 経 済 的 及 び 社会 的 自足(self‑sufficiency)の 目的 を促 進 す る こ

とに あ る。

第803条(第2991b条)〈 ア メ リカ 先 住 民 プ ロ ジ ェ ク トへ の 財 政 支 援 〉 (a)長 官 〔保 健 ・教 育 ・福 祉 省 長 官(以 下 同 じ)〕 は 、 連 邦 及 び 州 保 留 地 の イ

ンデ ィ ア ン部 族 、 ア ラス カ 先 住 民 部 落及 び ア ラス カ先 住 民請 求 解 決 法(the AlaskaNativeC且aimsSettlementAct)に よ って 樹 立 され た地 方 自治 団 体

(regiona且corporation)の 統 治 団 体 を 含 み これ に 限 定 され な い 公 的 機 関及 び 非 営 利 の 私 的 機 関 、 ハ ワ イ先 住 民 に奉 仕 す る公 的機 関 及 び非 営 利 の私 的 機 関 並 び に都 市 部 又 は 地 方 の非 保 留 地 地 域 の イ ン デ ィ ア ン組 織 に 本 編 の 目 的 に適 合 す る プ ロ ジ ェ ク トの為 に 財 政 支 援 を提 供 す る権 限 を付 与 され る。

本 編 の 下 で 支 援 され るべ き プ ロ ジ ェ ク トを 決定 す る場 合 、 長 官 は 同 様 の 活 動 又 は プ ロ ジ ェ ク トとの 重 複 或 い は 衝 突 を排 除 す る 目的 の 為 に 、 及 び こ れ らの プ ロ ジ ェ ク トか ら生 ず る結 果 が 連 邦 行 政 機 関 が 責 任 を有 す る一 つ 若 し くは そ れ 以 上 の 計 画 に編 入 され 得 るか 否 か を決 定 す る為 に 他 の連 邦 行 政 機 関 と協議 を行 う もの とす る。

(b)本 編 の 下 で 一 つ の機 関 に為 され る財 政 支 援 は 、 支 援 計 画 の 承 認 費用 の80 パ ー セ ン トを超 え て は な らな い。 但 し、長官が 、客観的基 準 を確立 した行 政 規 則 に 従 っ て本 編 の 目 的 の 促 進 に 当該 活 動 が 必 要 で あ る とす る決 定 に 基 づ き、80パ ー セ ン トを 超 え る援 助 を承 認 した場 合 は 除 くもの とす る。 連 邦 に よ らな い 寄 与 は 、 プ ラ ン ト、 備 品 及 び 役 務 を含 み これ に 限 定 され な い 正 当 に評 価 され た 現 金 又 は現 物 に よ る。 長 官 は、 本 編 の 下 で 支 援 され る計 画 若 し くは活 動 の 承 認 費 用 の20パ ー セ ン トを 超 え る連 邦 に よ ら な い寄 与 を 要

(6)

114

求 す る こ とは で き な い 。

(c)如 何 な る プ ロ ジ ェ ク トも、長 官 が 当該 プ ロ ジ ェ ク トの 下 で 遂 行 され る 活 動 が これ まで に連 邦 支 援 を受 けな い で遂 行 され て き た活 動 に 加 わ る もの で あ り、 且 つ それ に取 っ て代 わ る も の で は な い と認 定 しな い 限 り、 本 編 に基 づ く援 助 は承 認 され な い。 但 し、 長 官 が 、 客 観 的基 準 を確 立 した行 政 規 則 に従 っ て 、 上 記 資 格 要 件 の 適 用 が 無 益 な 困 難 を 招 来 し、 若 し くは そ の 他 の 方 法 で本 編 の 目的 に矛 盾 す る と決 定 す る事 例 に 於 い て 、 当 該 資 格 要 件 の 適 用 を 見 送 る こ とが で き る場 合 を除 く。

第804条(第2991c条)〈 技 術 的 支 援 並 び に訓 練 〉

長 官 は 、直 接 的 に 又 は その 他 の 取 決 め に 従 って 以 下 の 各 号 に 定 め る事 項 を提 供 し得 る。

(1)本 編 の下 で の プ ロジ ェ ク トを 開 発 し、 行 動 し及 び 管 理 す る公 的 機 関 並 び に私 的機 関 へ の 技 術 支 援 。

(2)本 編 の 下 で 財 政 支 援 を受 け る プ ロ ジ ェ ク トと結 び つ い て 必 要 と され る 専 門 家 若 し くは そ の 他 の人 材 の 為 の 短期 間 の現 職 教 育 。

第805条(第2991d条)〈 調 査 、 論 証 並 び に予 備 計 画 〉

(a)長 官 は 、 許 可 又 は 契 約 を通 じて 、特 別 問 題 の 克 服 を援 助 し、 又 は その 他 の方 法 で の 本 編 の 目的 の促 進 を援 助 す る新 た な試 み 又 は方 法 の 発 展 を分 析 し若 し くは援 助 す る こ とに 向 け られ る公 的 機 関 又 は私 的機 関 に よ って 行 わ れ る調 査 、 論 証 若 し くは予 備 計 画 の為 に財 政 支 援 を提 供 し得 る。

(b)長 官 は 、本 編 の 下 で の 調 査 、論 証 及 び予 備 計 画 の承 認 並 び に 全 て の調 査 機 関 の 使 用 の 基 準 とな る全 体 計 画 を設 定 す る もの とす る。 計 画 は、 達 成 さ れ るべ き特 別 の 目的 並 び に当 該 目的 の 間 の優 先 順 位 を その 内容 と しな け れ ば な ら な い 。

(b)教 育 対 策

1965年4月ll日 制 定 の 「国家 の 初 等 並 び に 中 等 学 校 に お け る教 育 の 質 及 び教 育機 会 を強 化 ・改 善 す る為 の 法 律 」、 略 称 名 「1965年初 等 及 び 中 等 教 育 法 」(the

uq

ElementaryandSecondaryEducationActof1965,ESEA)第1編 低 所 得 家 族 の 子 弟 の 教 育 の 為 の 地 方 教 育 機 関 に 対 す る 財 政 援 助 並 び に 第81議 会 制 定 の 公

(7)

ア メ リカ ・イ ンデ ィ ァ ン法 研 究 序説(八) //S

法 第874号 〔1950年9月30日 、20U.S.C.236‑244〕 の 拡 大 」 の 下 で の教 育 的 に恵 まれ な い生 徒 へ の 基 金 の提 供 が 、 部 族 学 校 に 関 して はBIAを 通 じて 爽 施 さ れ て い る。BIAは 、 第1編 の 有 資 格 目的 に とって 第51番 目の 州 と君 倣 され て い

II$)113)

た 。ESEAは 、1974年8月21日 に 改 正 さ れ 、 「1974年 教 育 改 正 」(theEducation Amendmentofl974)と 改 称 さ れ た が 、 部 族 学 校 は 、 同 改 正 法 で 挿 入 さ れ た 第

7編 「国 語 読 解 力 改 善 計 画 」(NationalReadingImprovementProgram)の で バ イ リ ン ガ ル 教 育 計 画 基 金 を 受 領 して い る(1978年 に 同 法 が 廃 棄 さ れ る ま で の 期 間)。

イ ン デ ィ ア ン は 、 ま た 、 合 衆 国 議 会 第88議 会 に お い て 制 定 さ れ た1963年12月 18日 成 立 の 「国 家 の 職 業 教 育 の 質 を 強 化 、 改 善 し 、 職 業 訓 練 の 機 会 を 拡 大 し 、 1958年 国 防 教 育 法 、 第81議 会 に 於 い て 制 定 さ れ た 公 法 第815号 及 び 公 法 第874号 を3年 間 延 長 し、 並 び に そ の 他 の 目 的 の 為 の 法 律 」、 略 称 名 「1963年 職 業 教 育 法 」

)w)

(theVocationalEducationActofl963)、 更 に は1966年11月3日 、 第89議 に お い て 制 定 さ れ た 「1966年 初 等 及 び 中 等 教 育 改 正 」(theElementarydllCI

SecondaryEducationAmendmentsofl966)第3編 「1966年 成 人 教 育 法 」(the

115)

AdultEducationActofl966)の 適 用 を 受 け て い る(特 に 、 イ ンデ ィ ア ン を対 象 とす る 教 育 対 策 に つ い て は 、 後 に 詳 述 す る)。

(c)そ の 他 の連 邦 法 (ア)具 体 的 立 法

そ の 他 の 連 邦 法 と して 、 イ ン デ ィ ア ン に特 に は 触 れ て い な い幾 つ か の 一 般 連 邦 法 は 、 下 級 裁 判 所 に お い て イ ンデ ィ ア ン の土 地 に対 す る連 邦 並 び に 州 の権 限 を及 ぼ す も の と解 され て きた が 、 か か る法 律 は 、 その 性 質 上 しば しば 取 締 り的 乃 至 規 制 的 な規 定 で あ って 、 そ の結 果 、部 族 の 自治 を制 限 し得 る もの で あ った 。

こ の よ う な 法 律 と し て 、1946年6月IlE1成 立 の 「行 政 手 続 法 」(the

IIG)

AdministrativeProcedureAct)、1947年6月23日 成 立 の 「国 家 労 働 関 係 法 改 正 」

117)

(theAmendmentofNationalLaborRelationsAct)、1970年1月1日 成 立 の

「1969年 国 家 環 境 政 策 法 」(theNationa且Environmenta且PolicyActof IIA)

1969)、1972年10月18日 成 立 の 「1972年 連 邦 水 質 汚 染 管 理 法 改 正 」(theFedera1

119)

WaterPollutionControlActAmendmentofl972) 、1977年8月7日 成 立 の

(8)

116

120)

「1977年 大 気 清 浄 法 改 正 」(theCleanAirActAmendmentof1977)を 挙 げ る こ と が で き る 。

ま た 、 特 に イ ン デ ィ ア ン に つ い て 言 及 す る 法 律 を 見 出 す こ と も で き る 。 例 え ば 、lb77年8月3日 制 定 の 石 炭 の 露 天 掘 り操 業 に 関 す る 内 務 省 及 び 州 と の 協 業 、 廃 鉱 の 取 得 及 び 再 開 発 に 関 し規 定 し 、 並 び に そ の 他 の 目 的 の 為 の 法 律 」、 略 称 名 「1977年 露 天 掘 り管 理 及 び 再 開 発 法 」(theSurfaceMiningControland

1'LI)

ReclamationActofl977)第7編 第710条 イ ン デ ィ ア ン の 土 地 〉 第a項 は 、

「〔内務 〕 長 官 は 、本法 の 目的 を達成 す るで あ ろうイ ンデ ィアン ・テ ロ トリー に お け る露 天 掘 り規 制 の 問題 を調 査 し、 及 び 当 該 テ リ ト リー へ の特 別 の権 限 的 地 位 を承 認 す る こ とを指 図 され る。 調 査 を実 施 す る に あ た り、 長 官 は イ ンデ ィ ア ン部 族 と協 議 を しな けれ ば な ら ない 。調 査報 告書 は 、 イ ンデ ィ ア ン ・テ リ トリー で の 石 炭 の露 天 掘 りの規 制 の 管 理 並 び に執 行 に関 す る完 全 な る規 制 的権 限 を 引 き受 け る為 に 、 イ ン デ ィ ア ン部 族 に選 挙 を 実 施 す る こ とを認 め る提 案 立 法 を そ の 内 容 と しな けれ ば な ら な い 。」 と規 定 して い る。

(イ)一 般 連 邦 法 の イ ンデ ィ ア ンへ の 適 用 問 題

とこ ろ で 、 一 般 連 邦 法 が イ ンデ ィ ア ン若 し くは イ ン デ ィ ア ン部 族 に 適 用 され るか 否 か は、 合 衆 国議 会 の 意 図(intent)に 依 拠 す るが 、 特 に イ ン デ ィ ア ン に関 連 す る 法 律 の 所 期 の 適 用 範 囲 は一 般 的 に 明 確 で あ り、 法律 の 文 言 に よ っ て 、領 域 的 に イ ン デ ィ ア ン ・テ リ ト リー に 限 定 され るか 、 主 題 的 に イ ンデ ィ ア ン、 部 族 、 イ ンデ ィ ア ン役 務 又 は イ ン デ ィ ア ン の財 産 に の み に適 用 さ れ るか で あ る。

しか しな が ら、例 え ば税 法 、 営 業 活 動 規 制 法 、 環 境 法 、 市 民 的 権 利 に 関 す る法 律 及 び 労 働 関係 規 制 とい った 多 くの 他 の 法 分 野 に 関連 す る連 邦 法 は、 合 衆 国 全 土 の す べ て の 人 、 財 産 若 し くは 団 体 に適 用 され る。 従 って 、 イ ン デ ィ ア ン に っ い て 特 に言 及 して い な い 連 邦 法 が 、 イ ン デ ィ ア ン及 び イ ンデ ィ ア ン部 族 に適 用

され るか は 、 多 くの 解 釈 問 題 を 生 じせ しめ る こ と に な る。

か か る 問題 が 生 ず る背 景 は 、 これ まで 縷 々 述 べ て き た と こ ろか ら明 らか で あ るが 、 要 約 す る な らば 、 イ ンデ ィ ア ン ・テ リ トリー 内 に お け る部 族 及 び 当 該構 成 貝 の 異 な っ た地 位 に 関連 す る。18世 紀 か ら19世 紀 にか けて 、合 衆 国 とイ ン デ ィ

ア ン の 関係 は、 主 と して 条 約 に よ っ て統 治 さ れ 、 イ ンデ ィ ア ン達 はイ ンデ ィ ァ ン部 族 の市 民 で あ っ て 、 合 衆 国 の 市 民 で は な か っ た。 しか し、1871年 を も っ て

(9)

ア メ リカ ・イ ンデ ィア ン法 研 究序 説(八) i17

条 約 締 結 時 代 は終 了 し、 合 衆 国 の領 土 内 で 出 生 した す べ て の イ ン デ ィ ア ン は、

ア メ リカ 市 民 とさ れ(合 衆 国法律 集第8編 第1401第b条)、 部 族 は 自 らの 構 成 員 及 び 自 らの テ リ トリー に 対 す る実 質 的 主 権 を保 持 して い る。 か か る 「主 権 の 伝 統 」 (traditionofsovereignty)の 故 に、 合 衆 国 最 高 裁 判 所 は 、 一 般 的 に言 っ て部 族 の独 立 を侵 害 す る合 衆 国 議 会 の 意 図 が 明 確 に 表 明 さ れ るべ き で あ る こ と を要 求

しヒ ラ

して き た の で あ る。

一 般 連 邦 法 が、 条 約 若 し くは そ の 他 の 法律 に基 づ く特 別 の イ ン デ ィ ア ンの 権 利 と衝 突 した場 合 、 合 衆 国 最 高 裁 判 所 は 、解 釈 に 関 す る3つ の原 則 を適 用 して き て い る。 す な わ ち 、 第 一 に推 定 に よ る取 消 しは適 切 で は な い と い う原 則 で あ

の124)

り、 第 二 に 「特 別 法 は 一 般 法 に優 先 す る」 の 原 則 で あ る。 こ れ らの 原 則 は す べ て の 法 律 の 司 法 審 査 に 際 し適 用 され るが 、第 三 の 原 則 は 、 イ ンデ ィ ア ン問 題 に とっ て 独 特 の そ れ で あ り、 疑 義 あ る法 律 の文 言 は 国家 の 被 後 見 人 で あ る弱 体 で

125)

非 防 御 的 で あ る 人 々 の 利 益 と な る よ う解 釈 さ れ る べ き で あ り、 イ ン デ ィ ア ン と の 協 定 及 び 条 約 の 解 釈 原 則(canonsofconstruction)に よ れ ば 、 多 義 性 は イ ン

12G)

デ ィ ア ンの 立 場 か ら解 釈 され る べ きで あ る。 す な わ ち 、 法 律 に お け る多 義 性 の あ る又 は疑 義 あ る規 定 は 、 イ ン デ ィ ア ン に優 位 に解 釈 され な け れ ば な らな い と され る原 則 で あ る。 更 に 付 言 す れ ば 、 条 約 並 び に協 定 は 、 イ ンデ ィ ア ン が それ

らを理 解 し得 る よ う解 釈 され な け れ ば な らな い とい う解 釈 原 則 、 イ ン デ ィ ア ン の 財 産 権 並 び に 主権 は、 合 衆 国 議 会 の それ とは 反 対 の意 図 が 明 白且 つ 一 義 的 で

128)

な い 限 り保 留 さ れ る とい う それ を挙 げ る こ とが で き る。

一 般 連 邦 法 か らイ ン デ ィ ア ン を 除 外 す る との原 則 に つ い て、 合 衆 国 最 高 裁 判 所 は、 合 衆 国 憲 法修 正 第1条 第1節 に 言 う合 衆 国 市 民 に部 族 の 権 限 の 下 で 出 生 した イ ンデ ィア ンは含 まれ な い と した1884年 のEIkv.Wilkins事 件 判 決(以 下 、

Elk事 件 判 決 と い う。)で 、 「合 衆 国 憲 法 の 下 で 、 当 初 制 定 さ れ た … … 合 衆 国 議 会 の 一 般 法 律(Generalacts)は 、 明 白 に イ ン デ ィ ア ン を 含 む と の 意 図 を 明 示 す る よ う 表 明 さ れ な か っ た 限 り、 イ ン デ ィ ア ン に 適 用 さ れ な か っ た 。」 と判 示 し て い 130)

る 。 し か し な が ら、 タ ス カ ロ ラ ・イ ン デ ィ ア ン ・ネ ー シ ョ ン(TuscaroraIndian Nation)が ニ ュ ー ・ヨ ー ク 州 レ ー ヴ ィ ス ト ン 町 に 近 い ナ イ ア ガ ラ 川 流 域 に 単 純 不 動 産 権 を 有 す る 土 地 の 収 用 補 償 問 題 が 争 わ れ た1960年 のFederalPower

131)

Comm'nv.TuscaroraIndianNation(以 下 、Tuscarora事 件 判 決 と い う 。)で

(10)

lIS

は 、 合衆 国 最 高 裁 はElk事 件 判 決 の上 記 判 示 部 分 を引 用 し、 「確 か に 〔Elks件 判 決 に お い て は 、 そ れ は 〕 そ うで あ っ た か も しれ な いが 、 現 在 で は 、 合 衆 国最 高 裁 判 所 の 多 くの 判 決 に よ っ て 明 確 に す べ て の人 に 適 用 され る一 般 法 律 は 、 イ

isz)

ン デ ィ ア ン及 び 彼 ら の 財 産 利 益 へ の 適 用 を 〕 を 含 め て い る 。」 と述 べ て い る 。 し か し、Tuscarora+件 判 決 で 問 題 と な っ た 「連 邦 動 力 法 」(theFederalPower Act(ActofAug.21,且957,Pub.L.No.85‑159,71Stat.40L))の 制 定 に 際 し て 、 合 衆 国 議 会 は 、 特 に イ ン デ ィ ア ン 保 留 地 を 扱 い 、 明 確 に 同 法 を イ ン デ ィ ア ン並 び に イ ン デ ィ ア ン部 族 に 適 用 す る こ とを 意 図 し て い た の で あ っ て 、Tuscarora事 件 判 決 の 文 言 そ れ 自 体 は 広 き に 失 し 、 同 事 件 の 争 点 を 超 え て 判 断 し て い る 。 ま た 、 本 件 は 個 人 と し て の イ ン デ ィ ア ン に 関 す る 問 題 で は な く して 部 族 に 関 す る そ れ で あ っ て 、 部 族 の 独 特 の 地 位 は 多 く の 法 律 に お い て 人 」(person)と し て 部 族 を 関 連 せ し め る こ と を 正 当 化 す る も の で は な く、 更 に 言 え ば 、Tuscarora 事 件 判 決 が 依 拠 す る初 期 の 判 例 は 、 イ ン デ ィ ア ン ・テ リ ト リー に お け る 自 治 部

133)

族 或 い は条 約 上 の権 利 に 関連 す る事 例 で は な い の で あ る。 そ の 後 の諸 判 決 は 、 Tuscarora件 判 決 の 上 記 引用 部分 を 、合 衆 国議 会 が 明 確 に イ ンデ ィ ア ンの権 利 の 侵 害 を 意 図 しな い 限 り、 イ ン デ ィ ア ンの 権 利 が 争 点 とは な らな い場 面 に制 限

coal

して 判 決 を 下 し て い る 。

上 記 の 解 釈 原 理 を 合 衆 国 最 高 裁 判 所 が 維 持 し て い る こ と は 、 以 下 の 二 つ の 事 例 か ら 明 ら か で あ る 。 そ の 一 つ が 、 州 法 に よ る イ ン デ ィ ア ン 保 留 地 の 不 動 産 へ の 従 価 税(advaloremtax)と 販 売 税(taxonthesales)の 賦 課 が 争 わ れ た1992 年 のCountyofYakimav.ConfederatedTribe&BandsoftheYakima

135)

IndianNationで あ る。1887年2月8日 制 定 の 「ドー ズ 単 独 土 地 所 有 法 」(第 四 節1参 照)は 、 合 衆 国 大 統 領 に影 響 を被 るイ ンデ ィ ア ンの 同意 無 くして 多 くの イ

ンデ ィ ア ンの 土 地 を個 々 の部 族 の 構 成 員 に割 当 て る権 限 を認 め、 同法 第5条(合 衆 国 法 律 集 第25編 第348条)は 、 各 々 の 被 割 当 地 す べ て の 土 地 に 対 す る負 担

(encumbrance)が っ か な い 単 純 不 動 産 権 譲 渡 証 書(feepatent)が イ ンデ ィ ア ン の被 割 当 人 に交 付 され る ま で は 合衆 国 に よ っ て25年 期 間 で信 託 保 有 され る 旨 を規 定 し、 同法 第6条(合 衆国法 律集第25編 第349条)は 、 単 純 不 動 産 権 譲 渡 証 書 の交 付 に基 づ い て被 割 当 人 は州 法 に 服 し、 及 び 内務 長 官 は被 割 当 人 に25年 の 信 託 期 間 の 満 了 に 先 だ っ て 単 純 不 動 産 譲 渡 証 書 を交 付 す る こ とが で き、 当 該 譲 渡

(11)

ア メ リ カ ・イ ン デ ィ ァ ン 法・研 究 序 説(八) 119

証 書 の 交 付 以 後 被 割 当 地 へ の 売 却 、 土 地 に 対 す る 負 担 又 は 課 税 制 限 は 除 去 さ れ る 旨 を 規 定 し て い る 。1934年6月10日 に 制 定 さ れ た 「イ ン デ ィ ア ン 再 組 織 法 」 は 、 更 な る 割 当 を 中 止 し 、 割 当 て ら れ た イ ン デ ィ ア ン の 土 地 へ の 既 存 の 信 託 期 間 を 無 制 限 に 延 長 し た が 、 同 法 は 「単 独 土 地 所 有 法 」 の 下 で 既 に 単 純 不 動 産 権 譲 渡 証 書 が 交 付 さ れ て き た 土 地 へ の 譲 渡 若 し くは 土 地 に 対 す る 負 担 制 限 を 課 さ な か っ た 。 土 地 割 当 時 代 に 配 布 さ れ た 特 許 の 結 果 と し て 、 ほ と ん ど が ワ シ ン ト ン 州 ヤ キ マ 郡(YakimaCounty)内 に 位 置 す る1855年 条 約(12Stat.951.)に よ っ て 設 置 さ れ た ヤ キ マ ・イ ン デ ィ ア ン保 留 地(YakimaIndianReservation)の20

パ ー セ ン トの 土 地 は 、 単 純 不 動 産 権 付 き と して ヤ キ マ ・イ ン デ ィ ア ン ・ネ ー シ ョ ン 、 個 人 と し て の イ ン デ ィ ア ン 又 は 非 イ ン デ ィ ア ン に よ っ て 所 有 さ れ て い る 。 ワ シ ン トン 州 法(Wash.Rev.Code§ §84.52.030,82.45.070)に 従 っ て 、 ヤ キ マ 郡 は 、 当 該 管 轄 権 内 の 課 税 不 動 産 に 対 す る 従 価 税 と 当 該 土 地 に 対 す る販 売 税 を 課 して い る 。 郡 に よ っ て こ れ ら の 税 金 は 、 ヤ キ マ 保 留 地 の 単 純 不 動 産 権 付 き 土 地 に 課 さ れ 、 付 随 条 件 な しで 徴 収 さ れ て き た 。1987年 、 し か しな が ら 、 部 族 又 は 部 族 の 構 成 員 が 利 益 を 有 す る 数 多 く の 保 留 地 の 土 地 区 画 を 含 む ヤ キ マ 郡 が 郡 の 全 領 域 を 通 し て 財 産 権 へ の 抵 当 権 設 定 権 者 を 排 除 す る 手 続 を と っ た 。 こ れ に 対 して 、 ヤ キ マ ・ネ ー シ ョ ン は 、 連 邦 法 は 部 族 又 は 部 族 の 成 員 に よ っ て 所 有 さ れ て い る 単 純 不 動 産 権 譲 渡 証 書 を 交 付 さ れ た 土 地 へ の 上 記 課 税 を 禁 止 し て い る と主 張 して 、 宣 言 的 救 済 と 差 止 命 令 に よ る 救 済 を 求 め て 訴 訟 を 提 起 した 。

ス カ リ ア 判 事(Scalia,J.)が 法 廷 意 見 を 書 い て い る(レ ン ク ィ ス ト、 ホ ワ イ ト、

ス テ ィー ブ ンス 、 オ コ ナ 、 ケ ネ デ ィ 、 ス ー タ 、 トー マ ス の 各 判 躯 が 同 意 して い る)。 ス カ リ ア 判 事 は 、..年 法 は 郡 に 従 価 税 を 課 す 権 限 を 認 め て い る が 、 土 地 へ の 課 税 に 言 及 す る 同 法 第6条 は 明 白 に 土 地 へ の 課 税(taxationorIand)の み を 認 め 、 土 地 に 関 す る課 税(taxationwithrespecttoland)、 土 地 に 関 連 す る取 引 行 為 へ の 課 税(taxationoftransactionsinvolvingland)若 し く は 地 価 に 基 づ く課 税(taxationbasedonthevalueofland)は 認 め て い な い と 理 由 づ け 、 郡 が 物 品 税 を 課 す 権 限 を 有 し な い と判 示 した 。 す な わ ち 、 土 地 へ の 課 税 を 土 地 の 売 却 か ら の 売 上 金 額 へ の 課 税 を 含 む も の と し て 解 釈 す る こ と は 、 許 し得 る 解 釈 の 範 囲 を 超 え る も の で は な い 。 そ し て 、 か か る 解 釈 が 譲 渡 可 能 性 の 結 果 に 璽 点 を 櫨 くGoudyv.Meath(203U.S.146(1906).)に 完 全 に 調 和 し て い る とす る こ

(12)

/20

と は 、 正 当 で さ え あ る 。 しか し な が ら 、 そ れ は 、 確 実 に 「ドー ズ 単 独 土 地 所 有 法 」 第6条 の 文 言 上 の 明 白 な 意 味 と は 言 え な い 。 例 え ば 、 ワ シ ン ト ン 州 最 高 裁 判 所 は 、Mahlerv.Tremper(243P.627(1952).)で 財 産 の 売 却 へ の 課 税 は 当 該 売 却 の 内 容(subjectmatter)へ の 課 税 で は な い と判 示 して い る(ld.at629.)。

換 言 す れ ば 、 本 件 の 売 却 の 対 象 は 土 地 で あ る が 、 そ れ は 土 地 を 課 税 の 対 象 に す る こ と で は な く、 そ し て そ れ 故 に 「1906年 バ ー ク 法 」(34Stat.182,州 の 民 事 及 び 刑 事 管 轄 権 は 、 「土 地 が 単 純 不 動 産 権 付 き土 地 と して 譲 渡 証 書 に よ りイ ンデ ィ ア ン に 譲 渡 され て き た 場 合 、 信 託 期 間 の満 期 の 際 」 に あ る 旨 を 規 定 し て い る。 筆 者 註)の 条 項 を 実 施 す る の で は な い 。 か か る 二 つ の 可 能 性 あ る 解 釈 に 直 而 し た 場 合 、 そ れ ら の い ず れ を 選 択 す る は 、 合 衆 国 最 高 裁 判 所 の イ ン デ ィ ア ン 法 の 解 釈 に つ い て の 法 理 、 す な わ ち 法 律 は 、 イ ン デ ィ ア ン の 利 益 と な る よ う 解 釈 さ れ る べ き 不 明 確 な 規 定 を 持 つ 場 合 、 寛 大 に 、 イ ン デ ィ ア ン の 利 益 と な る よ う に 解 釈 さ れ る べ き で あ る(Montanav.BlackfeetTribe,471U.S.759,766(1985).)」 と い う原

136)

則 に 指 図 さ れ な け れ ば な ら な い 。

第 二 の 判 例 と して 、1999年 のMinnesotav.MillerLacsBandofChippewa 137)

Indiansを 挙 げ る こ と が で き る 。 ミ ル ・ラ ク ス ・バ ン ド(MilleLacsBand)を

含 む チ ッ ペ ワ ・イ ン デ ィ ア ン(ChippewaIndians)の 幾 つ か の バ ン ドは 、 合 衆 国 と1837年7月29日 に 条 約 を 締 結 した(7Stat.536)。 当 該 条 約 は 、 ① バ ン ドが 所 有 す る 今 日 の ミ ネ ソ タ と ウ ィ ス コ ン シ ン に 位 置 す る ミ シ シ ッ ピ ー 川 東 部 の 土 地 を 合 衆 国 に 割 譲 し 、 ② 合 衆 国 が 、 合 衆 国 大 統 領 の 望 む 間 、 割 譲 さ れ た 土 地 で の 狩 猟 、 漁 携 及 び マ コ モ の 採 集 を バ ン ドに 保 障 す る こ と を そ の 内 容 と し て い た 。 1850年2月6日 の 行 政 命 令 で 、 大 統 領 テ ー ラ ー(ZacharyTaylor)は 、 チ ッ ペ ワ ・イ ン デ ィ ア ン の 本 件 割 譲 さ れ た 土 地 か ら の 移 住 を 命 じ 、1837年 条 約 の 下 で 保 障 さ れ て き た 用 益 権(usufructuaryrights)、 ①1873年 条 約 第5条 で ミ シ シ ッ ピ ー の チ ッ ペ ワ ・イ ン デ ィ ア ン に 認 め ら れ た 割 譲 さ れ た テ リ ト リ ー の 土 地 、 河 川 、 湖 沼 で の 狩 猟 、 漁 携 及 び マ コ モ の 採 取 の 特 権 、 ②1842年10月4日 条 約(7

Stat.592)第2条 で ミシ シ ッ ピ ー 並 び に ス ペ リオ ル 湖 の チ ッペ ワ ・イ ン デ ィ ア ン に 承 認 さ れ た 当 該 条 約 で 割 譲 さ れ た 領 土 で の 狩 猟 権 を 取 消 し た 。 合 衆 国 は 、 最 終 的 に 移 住 政 策 を 放 棄 し た が 、 チ ッペ ワ の 土 地 を 取 得 す る 試 み は 続 い た 。 チ ッ ペ ワ と の1854年 条 約(10Stat,llO9)で 、 条 約 に 加 盟 し た チ ッ ペ ワ ・バ ン ド(ミ

(13)

ア メ リカ ・イ ン デ ィア ン法 研 究序 説(八) i2/

ル ・ラクス ・バ ン ドは加盟 してい ない)は 、 合 衆 国 に追 加 土 地 を割 譲 し、一定の土 地 が バ ン ドの 保 留 地 と され 、 当 該 条 約 で割 譲 され た テ リ トリー 内 で の狩 猟 及 び

漁掛 権 が新 た に設 定 され た(第ll条)。 翌1855年 に締 結 され た条 約(10Stat.ll65) 第1条 は、 チ ッペ ワ ・イ ン デ ィ ア ンの ミシ シ ッ ピー 、 ピ ラガ ー及 び レイ ク ・ウ ィ

ニ ビゴ シ ッシ ュ(Mississippi,Pillager,andLakeWinnibigoshish)の 各 バ ン ド は ミネ ソ タ準 州 内 で 所 有 され 且 つ主 張 され て い る土 地 の 全 て の彼 らの 権 利 、権 原 及 び 利 益 を合 衆 国 に割 譲 、 売 却 並 び に譲 渡 す る 旨 を、 また 、 同条 約 第2条 加 盟 部 族 に保 留地 と して土 地 を保 留 す る 旨 を規 定 して い た 。 しか し、条約 は、

新 た な用 益 権 を保 留 す るの か 否 か、 或 い は これ まで の 条 約 で 保 障 さ れ た 権 利 を 廃 棄 す るの か 否 か 、狩 猟 及 び漁 携権 につ い て何 ら言 及 して い な い。1858年5月

ll日 、 ミネ ソ タ は合 衆 国 に編 入 され た(llStat.285)。1990年 、 チ ッペ ワ ・イ ン デ ィ ア ン の ミル ・ラ クス ・バ ン ド及 び そ の構 成 員 は 、1837年 条 約 の下 で用 益 権 を 保 留 して い る との宣 言 的 判 決 及 び か か る権 利 へ の 州 に よ る侵 害 の 排 除 を 求 め

る差 止 を 求 め て 訴 訟 提 起 した。

オ コナ 判 事(OIConner,J.)が 法 廷 意 見 を書 き(ス テ ィー ブンス、ス ー タ、 ギ ン スバー グ、 プ レイ ヤーの各 裁判 官が 同意 し、 レン クィス ト主席 判事 が反対 意見 を書 き、

スカ リア、 ケネ デ ィ、 トーマ スの各 裁判官 が これ に同調 して い る)、① 以前 に割譲 さ れ た土 地 か らの チ ッペ ワ ・イ ンデ ィ ァ ンの 移 転 を 命 ず る1850年 行政 命 令 は 、1837 年 条 約 の下 で の チ ッペ ワ の地 役 権 を終 結 させ る もの で は な い。 ② ミル ・ラ クス ・ バ ン ドは 、 当 該 部 族 が1855年 条 約 に 加 盟 した際 に用 益 権 を放 棄 して い な い。 そ

して ③ チ ッペ ワ ・イ ン デ ィ ア ンの 用 益 権 は、 ミネ ソ タが 合 衆 国 に編 入 され た際 に 失 効 させ られ て い な い と判 示 した 。

1855年 条 約 第1条 の文 言 は、1837年 条 約 に言 及 して は お らず 、狩猟 、漁携及 び採 取 権 に つ い て 触 れ て は い な い。 事 実 、1855年 条 約 は、 明 確 に用 益 権 に 言 及 す る如 何 な る文 言 も含 ん で お らず 、 同 様 に、 条 約 は、 そ れ まで に保 持 され た権 利 の廃 棄 へ の補 償 額 に関 して も何 等規 定 を置 いて い な い。 これ らの 手 抜 か りは、

お お きな 手 掛 か り とな る。 蓋 し、 合 衆 国 の 条 約 起 草 者 は 、 条 約 上 の権 利 の 廃 棄 の た め に明 確 な 文 言 を使 用 す るた め の 高度 の 知 識 と経 験 を有 して い た の で あ る。

1855年 条 約 第1条 の 文 言 が チ ッペ ワの 条 約 上 の 権 利 を廃 棄 す る もの か 否 か を決 定 す る に際 して 、 わ れ わ れ は 、成 文 の文 言 を超 え て 「条 約 の歴 史 、交 渉並 びに

(14)

rzz

当 事 者 に よ っ て 採 用 さ れ た 実 際 上 の 解 釈 」 を 含 む 条 約 を 構 成 す る よ り大 き な 前 後 関 係 を 調 べ る 必 要 が あ る(ChoctawNationV.UnitedStates,318U.S.423,

432(1943).)a

l955年 条 約 に 関 す る 歴 史 的 記 録 を 見 る に 、 用 益 権 に つ い て 沈 黙 を 守 っ て い る が 、 こ の こ と は 、 チ ッ ペ ワ が 、 提 案 さ れ た 条 約 が 他 の 条 約 に よ っ て 保 障 さ れ た 用 益 権 を 廃 棄 す る も の で あ る と は 理 解 して い な か っ た こ と を 示 唆 す る。1855年

の 段 階 で チ ッ ペ ワ が 、1837年 に 保 持 し よ う と 闘 っ て き た 用 益 権 を 明 確 な 文 言 が な い に も か か わ ら ず 放 棄 す る こ と に 同 意 し た と は 考 え られ な い と こ ろ で あ る 。 歴 史 的 記 録 は 、1855年 条 約 第1条 が1837年 条 約 の 下 で 保 障 され た 用 益 権 を 廃 棄 す る た め に 立 案 さ れ た も の で あ る と す る 理 論 を 支 持 す る な に も の も提 供 せ ず 、 む し ろ 、 当 該 条 約 及 び 特 に 第1条 は 、 チ ッ ペ ワ の 土 地 を 合 衆 国 に 譲 渡 す る た め に 立 案 さ れ た と い う 理 論 を 支 持 す る も の で あ る 。 少 な く と も 、 歴 史 的 記 録 は 、 1855年 条 約 は 「明 白 に 」1837年 条 約 で 認 め ら れ た 狩 猟 、 漁 携 及 び 採 集 の 特 権 を 廃 棄 す る も の で あ る と す る 州 の 主 張 を 論 駁 す る 。 当 法 廷 は 、 イ ン デ ィ ア ン条 約 は 寛 大 に イ ン デ ィ ア ン の 利 益 と な る よ う解 釈 さ れ るべ き で あ り(Washingtonv.

WashingtonStateCommercialPassengerFishingVesselAssn,443U.S.

658,675‑76(1979);ChoctawNationv.UnitedStates,318U.S.at432。)、 昧 な 語 句 は イ ン デ ィ ア ン の 利 益 に な る よ う 解 決 さ れ る べ き で あ る と判 示 して き た(Winterv.UnitedStates,207U。S。564,576‑77(1908);CountyorYakimav.

13tl)

ConfederatedTribesandBandofYakimaNation,502U.S.251,269(1992).)0

州 は 、 チ ッ ペ ワ の1837年 条 約 の 下 で の 用 益 権 は ミネ ソ タ が1858年 に 合 衆 国 に 編 入 さ れ た 時 に 放 棄 さ れ た と主 張 す る が 、 「合 衆 国 議 会 が 、 一 方 に お い て そ の 意 図 さ れ た 行 動 と他 方 に お い て イ ン デ ィ ア ン の 条 約 上 の 権 利 と の 間 の 衝 突 を 考 慮 し、 条 約 を 廃 棄 す る こ と に よ っ て 当 該 衝 突 を 解 決 す る 途 を 選 択 し た と い う 明 ら か な 証 拠 」 が 存 在 し な け れ ば な ら な い(UnitedStatesv.Dion,476U.S.734,

740(1986).)。 本 件 に お い て 、 チ ッ ペ ワ の 条 約 上 の 権 利 を 廃 棄 し よ う と した 合 衆

13J)

国議 会 の意 図 に つ い て の か か る明 らか な証 拠 は、 存 在 しな い 。

(2)イ ン デ ィ ア ン の 宗 教 の保 護 立 法

1978年 の合 衆 国 議 会 第95議 会 に お い て 、 イ ンデ ィ ア ン部 族 の 文 化 並 び に社 会

(15)

ア メ リ カ ・イ ン デ ィ ア ン 法 研 究 序 説(八 /23

を保 全 す る た め の 二 つ の 主 要 な 立 法 が 議 決 さ れ て い る 。 そ の 一 つ が 同 年8月ll 日 の 両 院 合 同 決 議 「ア メ リ カ ・イ ン デ ィ ア ン 信 教 自 由 」(theAmericanIndian

140)

ReligiousFreedom,)で あ る(通 例 、 こ の 決 議 は 、 ア メ リカ ・イ ン デ ィ ア ン信 教 自曲 法(theAmericanIndianReligiousFreedomAct,AIRFA))と 呼 称 さ れ て い る)。

下 院 報 告 書 第1308号 に よ れ ば 、 合 同 決 議(既 に述 べ た よ うに 、 法 的 拘 束 力 が あ る) の 目 的 は 、 「種 々 の 連 邦 機 関 の 政 策 及 び 手 続 は 、 伝 統 的 な イ ン デ ィ ア ン の 宗 教 的 活 動 に 影 響 し得 る の で 、 そ れ ら が 、 合 衆 国 議 会 は 宗 教 の 自 由 な 活 動 を 減 殺 す る 法 律 を 制 定 して は な ら な い と い う 憲 法 上 の 命 令 に 応 じ て 為 さ れ る こ と を 保 障 す

14q

る」 に あ る。 以 下 、 両 院 合 同 決 議 の 全 文 で あ る。

宗 教 の 自 由 は 、 全 て の 民 族 に と って 固 有 の権 利 で あ り、 合 衆 国 の 民 主 的機 構 に とっ て基 本 を な す もの で あ り、 且 つ 合 衆 国 憲 法 修 正 第1条 に よ っ て保 障 され るが 故 に;

合 衆 国 は、 個 人 に対 して 自 らの 宗 教 を実 践 す る権 利 を否 定 す る政 府 を伝 統 的 に 拒 否 し、 そ して 、 そ の 結 果 、 この 国 に お け る様 々 な 宗 教 的伝 統 の 豊 か さ か ら利 益 を得 て き た が 故 に;

ア メ リカ ・イ ンデ ィ ア ンの(ア ラス カ及 びハ ワイ先住 民 を含 む)宗 教 的 活 動 は、

彼 らの 文 化 、 伝 承 並 び に 伝 統 の一 部 分 と して 絶 対 的 に必 要 で あ り、 か か る 活 動 はイ ン デ ィ ア ン の ア イ デ ンテ ィテ ィ と価 値 体 系 の基 礎 を形 成 す るが 故

に;

伝 統 的 な ア メ リカ ・イ ンデ ィ ア ンの 宗 教 は、 イ ンデ ィ ア ンの 生 活 の 一 部 分 と して 、 不 可 欠 で 、 か けが い の な い もの で あ る が 故 に;

明 白 で 、 総 合 的 な 且 つ 首 尾 一 貫 した連 邦 政 策 の 欠 如 が 、 しば しば 、伝 統 的 な ア メ リカ ・イ ンデ ィ ア ン に とっ て信 教 の 自由 の 減 殺 を結 果 して きた が 故 に;

か か る宗教 の侵 害 は 、認 識 の欠 如 若 し くは連 邦 の 政 策 と規 制 の無 感覚 且 つ様 々 な法 律 の 前 提 とな る変 更 を許 され な い 強 制 に起 因 す るが 故 に;

か か る法 律 は、 自 然 種 並 び に資 源 の 保 護 と保 存 とい った 相 当 の 目 的 の為 に 目 論 ま れ た が 、 イ ンデ ィ ア ンの 宗 教 的活 動 に関 連 す る こ とが 決 して 意 図 され ず 、 そ して それ 故 に 伝 統 的 な ア メ リカ ・イ ン デ ィ ア ンの 宗 教 へ の 影 響 を考 慮 す る こ とな く可 決 され たが 故 に;

か か る法 律 と政 策 は 、 しば しば埋 葬 地 を含 む と ころ の ア メ リカ ・イ ン デ ィ ア

(16)

ノ24

ン の 宗 教 に必 要 とさ れ る聖 地 の 利 用 を彼 ら に認 め な か っ た が 故 に;

か か る法 律 は、 時 と して 、 宗 教 的 儀 式 と儀 礼 に必 要 とされ る聖 な る物 の 使 用 と所 有 を禁 止 す るが 故 に;

伝 統 的 な ア メ リカ ・イ ンデ ィ ア ンの 儀 式 は 、 妨 害 さ れ 、 干 渉 され 、 且 つ 幾 つ か の 場 合 に お い て 禁 止 され て きた が 故 に:今 、 そ れ 故 に

アメ グカ 合衆 国 五 院 及 び7瀦 に よ っ て瀦 ξされ た講 会 に お い て、 今 後 、 ア メ リカ ・イ ンデ ィ ア ンに 対 して、 ア メ リカ ・イ ン デ ィ ア ン、 エ ス キモ ー 、 ア レウ ト並 び にハ ワイ 先 住 民 の 遺 跡 の 利 用 、 聖 な る物 の 使 用 と所 有 、 儀 式 と伝 統 的儀 礼 に よ る礼 拝 を含 み 、 こ れ に 限 定 さ れ な い伝 統 的 宗 教 を信 仰 し、表 現 し、 及 び 実 践 す る固 有 の 自 由権 を保 護 し、 保 存 す る こ とが 、 合 衆 国 の 政 策 と され な けれ ぼ な ら な い と 決謬 され る。

第2条 大 統 領 は、 関 連 法 律 を執 行 す る責 任 を有 す る様 々 な 連 邦 の省 、 行 政 機 関 並 び に他 の 手 段 に 対 して、 ア メ リカ ・イ ン デ ィ ア ン の宗 教 上 の 文 化 的 権 利 及 び 実 践 を保 護 し且 つ 保 存 す る に必 要 な る適 切 な 変 更 を決 定 す る為 に 、 原 住 の 伝 統 的宗 教 指 導 者 と協 議 の 上 、 政 策 及 び 手 続 を 評価 す る よ う指 図 しな けれ ば な ら な い。 本 合 同 決 議 の採 択後 の12ヶ 月 以 内 に 、大 統 領 は、 管 理 政 策 及 び 手 続 に於 い て 採 られ た 全 て の 変 更 を含 む 評価 の結 果 並 び に 大 統 領 が 立 法 行 為 に 行 い得 る全 て の勧 告 を合 衆 国 議 会 に報 告 しな け れ ば な らな い。

1988年 、 合 衆 国 最 高 裁 判 所 は 、Lyngv.NorthwestIndianCemetery

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ProtectiveAss'nで 、 ア メ リカ ・イ ン デ ィ ア ンの 聖 地 利 用 を 真 っ向 か ら否 定 す る判 決 を 下 す に至 る。 合 衆 国 森 林 局 は 、 カ ル フ ォル ニ ア 州 の 町 ガ ス ケ ッ ト とオ ル レア ンズ を 結 ぶ75マ イ ル の舗 装 道 路 建 設 計 画 の 一 部 と して 既 に舗 装 され た 道 路49マ イ ル を完 備 して き たが 、 当 該 計 画 を完 成 させ る た め に シ ック ス リバ ー ズ 国 有 林 の チ ム ニ ロ ッ ク地 区 を通 過 す る6マ イ ル の 舗 装 部 分 を建 設 しな け れ ば な らな か っ た 。1982年 、 森 林 局 は道 路 建 設 に 関 して最 終 環 境 評 価 を準 備 した 。 地 方 森 林 監 督 官 は 、 考 古学 上 の遺 跡 の あ る土 地 を 回避 し、 且 つ イ ン デ ィ ア ン に よ っ て 宗 教 活 動 に使 用 され て い る場 所 か ら可 能 な 限 り移 行 した ガ ス ケ ッ トか らオ ル レ ァ ン ズ に至 る6・02マ イル のG‑O道 路 ル ー トを選 択 した。 チ ム ニ ロ ッ ク地 区 を 回避 す る代 替 的 諸 ル ー トは、 私 有 地 の 取 得 、 土 地 基 盤 の 安 定 度 等 の 問 題 を 含 ん で い た た め に 拒否 され た。同 時 に 、森 林 局 は今 後80年 間 に7,330万 ボ ー ドフ ィ ー

(17)

ア メ リカ ・イ ン デ ィア ン法研 究 序説(八) 12S

トの 木 材 の 伐 採 を 、 全 て の 宗 教 的 場 所 の 周 囲 に1・5マ イ ル の 保 護 ゾ ー ン を 設 け る こ と を 条 件 に 許 可 す る 管 理 計 画 を 採 択 し た 。

行 政 救 済 が 尽 さ れ た 後 、 イ ン デ ィ ア ン協 会 、 自 然 保 護 団 体 等 が 森 林 局 の 決 定 は 宗 教 の 自 由 な 活 動 条 項 、 連 邦 水 質 汚 濁 統 制 法(FWPCA)、 国 家 環 境 政 策 法 (NEPA)、 ア メ リ カ ・イ ン デ ィ ア ン 信 教 自 由 法(AIRFA)等 を 侵 害 す る と主 張 し、

訴 訟 を 提 起 した 。 カ リ フ ォ ル ニ ア 北 部 地 区 合 衆 国 地 方 裁 判 所 は 、G‑0道 路 の 建 設 と管 理 計 画 の 執 行 の 両 者 を 禁 止 す る 永 久 差 止 命 令(permanentinjunction) を 命 じ た(NorthwestIndianCemeteryProtectiveAss'nv.Peterson,565

F.Supp.2d586(1983)。)。 合 衆 国 第 九 巡 回 区 控 訴 裁 判 所 は 、 厳 格 審 査 基 準 を 適 用 し 、 政 府 は や む に や ま れ ぬ 政 府 利 益 」 を 有 す る こ と を 立 証 し て い な い と し て 第 一 審 判 決 を 支 持 し た(NorthwestIndianCemeteryProtectiveAss,nv.

Peterson,795F.2d688(1986) .)。 合 衆 国 最 高 裁 判 所 は 、 実 質 的 に 先 例 を 変 更 し、

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破 棄 、差 戻 しの判 決 を下 した の で あ る。

続 く1990年6月 、 合 衆 国最 高 裁 判 所 は、 ア メ リカ ・イ ン デ ィ ァ ン教 会 の信 徒 が オ レ ゴ ン州 法 に よ りそ の所 持 が 禁止 され て い るペ ヨー テ(peyote)を 宗 教 目的 で 使 用 し、 雇 用 者 か ら解 雇 され 、 州 当局 に失 業 補 償 給 付 金 を 申 請 した が 拒 否 さ wa) れ たE mploymentDivision,DepartmentofHumanResourcesv.Smith

で 、 宗 教 活 動 を 付 随 的 に 規 制 し又 は 妨 げ る 中 立 的 な 法 律 は い か な る 合 憲 性 審 査 に も 服 せ し め られ る こ と な し に お よ そ 合 憲 と さ れ る と 判 示 し た 。 す な わ ち 、 合 衆 国 最 高 裁 判 所 は 、 本 判 決 に お い て 厳 格 審 査 は 特 定 の 宗 教 的 行 為 を 標 的 に す る 法 律(lawsthattargetparticularreligiouspractices)に の み 適 用 さ れ る べ き

で あ り、宗 教 に 対 し て 中 立 且 つ 一 般 的 に 適 用 可 能 な 法 律(a且awthatisneutral towardreligionandgenera11yapplicable)に は 厳 格 審 査 を 適 用 す る ま で も な

く 、 お よ そ 合 憲 で あ る と す る 新 た な 判 断 を 示 した の で あ る 。

1990年 最 高 裁 判 決 の 後 、 相 異 な る 宗 教 団 体 の 全 国 的 連 合 に 駆 り立 て ら れ 、 合 衆 国 議 会 は 、1994年10月6日 、 「イ ン デ ィ ア ン に よ る ペ ヨ ー テ の 宗 教 的 目 的 の 伝 統 的 使 用 を 規 定 す る 為 に ア メ リ カ ・イ ン デ ィ ア ン信 教 自 由 法 を 改 正 し、 及 び そ の 他 の 目 的 の 為 の 法 律 」、 略 称 名 「1994年 ア メ リカ ・イ ン デ ィ ア ン 信 教 自 由 法 改

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正 」(theAmericanIndianReligiousFreedomActAmendmentor1994)を

制 定 し(合 衆 国 法 律 集 第42編 第1996a条 に 法 典 編 纂)、1978年8月ll日 法 に 、 以 下

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の第3条 を追 加 規 定 して い る。 抄 訳 で あ る(一 部 、手 を加 え た)。

第3条(a)合 衆 国議 会 は 、 以 下 の 各号 に定 め る事 項 を認 定 し、及 び宣 言 す る。

(1)多 くの イ ンデ ィ ア ンに と っ て 、 宗 教 的 象 徴 と して の ウバ タ マ ・サ ボ テ ン の 伝 統 的 儀 式 の 使 用 は 、 何 世 紀 に も亘 っ て 生 活 様 式 に とっ て 絶 対 的 に 必 要 で あ り続 け、 イ ンデ ィ ア ン部 族 及 び そ の 文 化 を永 続 させ るに 重 要 な

もの で あ っ た 。

(2)1965年 以 降 、 イ ンデ ィ ア ン に よ るペ ヨ ー テ の儀 式 的 使 用 は 、 連 邦 の 規 制 に よ っ て保 護 され て き た。

(3)少 な く と も28州 が 、 イ ンデ ィ ア ン の宗 教 的 実 践 者 に よ るペ ヨー テ の 儀 式 的 使 用 を保 護 す る連 邦 規 制 と類 似 の若 し くは そ れ に一 致 す る法 律 を 制 定 し、22州 が か か る法 律 を制 定 して お らず 、 及 び か か る統 一 性 の 欠如 が 、 当 該 宗 教 的 儀 式 に参 加 す るイ ンデ ィ ア ン人 民 に対 して 苦 渋 を課 して きた 。 (4)合 衆 国最 高 裁 判 所 は、EmploymentDivisionv.Smith(494U.S.872

(1990).)に お い て修 正 第1条 は イ ンデ ィア ンの宗 教 的儀 式 に於 い て ペ ヨー テ を使 用 す る宗 教 的 実 践 者 を保 護 せ ず 、 及 び また か か る宗 教 的実 践 が や む にや まれ ぬ政 府 利 益 基 準 の 下 で保 護 され るか 否 か に つ い て の不 確 定 性 の 問題 を生 ぜ しめ た 。 そ して 、

(5)イ ン デ ィ ア ン に よ るペ ヨ ー テ の宗 教 的 利 用 の 為 の適 切 且 つ 明 白 な法 的 保 護 の 欠 如 が 、 イ ン デ ィ ア ン部 族 及 び そ の文 化 に烙 印 を押 し、社 会 的 に 無 視 す る こ とに 一 役 買 い 、 当該 部 族 及 び そ の 文 化 が差 別 的 取 扱 い に晒 さ

れ る危 険 性 を増 長 して い る。

(b)(1)法 律 の 他 の 規 定 に も拘 らず 、 伝 統 的 な イ ン デ ィ ア ン の宗 教 実 践 と結 合 した真 正 な る伝 統 的 な儀 式 目的 の為 の個 々 の イ ン デ ィ ア ン に よ るペ ヨ ー テ の使 用 、 所 持 又 は運 搬 は、 合 法 的 で あ り、且 つ合 衆 国若 し くは州 に よ っ て 禁 止 され て は な らな い。 如 何 な る イ ンデ ィ ア ン も、 そ の使 用 、 所 持 又 は運 搬 に基 づ い て 罰 せ られ 又 は差 別 され る こ とは な く、 これ に は公 的 な 援 助 計 画 の 下 で 他 の 点 で は適 用 し得 る利 益 の否 定 を含 み 、 これ に 限 定 さ れ る こ と は な い 。

(2)本 条 は、 本 法 の 目的 に適 合 す る よ う、 ペ ヨー テ を栽 培 、 収 穫 又 は運 搬 す る者 の 薬 物執 行局(DrugEnforcementAdministration)に よ る合 理 的

参照