組 織 ア イ デ ン テ ィ テ ィ と 組 織 文 化
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(2) 組 織 ア イ デ ン テ ィテ ィ と組 織 文 化. ながら組徽 化の轍. と轡 『ついて論眼. また意 騨 ぬ文!ヒとしての糸 貝織鰍 鄭 主. 導 す る 自発 的 な文 化 が なぜ 形 成 され るか を述 べ る。. 2.組 織 ア イ デ ン テ・イ テ ィ論 の 登 場 と展 開. i)組. 織 ア イ デ ン テ ィ テ ィ論 の 登 場. 組 織 ア イ デ ン テ ィ テ ィ は 、AlbertとWhettenに 「OrganizationaHdentltyゴ(1985>で. よ って 提 唱 され た概 念 で あ る。 彼 らは論 文. 、 自 分 た ち の 大 学 で の 経 験 と既 存 の 合 理 的 な 意 思 決 定 モ. デ ル へ の 疑 問 か ら独 白 の 理 論 を 展 開.し て い る 。 後 述 の 文 章 はAlberlら. の 問題意識 だけで な. く 、 な ぜ 組 織 研 究 に ア イ デ ン テ ィ テ ィ概 念 を 導 入 す る 必 要 あ る か を 論 じ て い る 部.分で も あ る と考 え られ る。. 「「い くつ か の 新 商 品 市 場 の 中 で どの 市 場 を選 べ ば い い か 、 どの 会 社 と合 併 す れ ば い い か 、 内 部 予 算 を2⑪%削 減 す る た め に は ど うす れ ば い い か 」 な ど組 織 は 何 ら か の 選 択 に 直 面 して い る。 こ の よ うな 意 思 決 定 の.ため に さ ま ざ ま な 合 理 的 モ デ ル が 提 案 され て き た が 、 そ れ らの モ デ ル は 根 本 的 な 問 題 解 決 に は 直 結 しな い。 よ り深 刻 か つ 継 続 的 な 意 見 の 不 一 致 や 混 乱 に 陥 っ た と.き、.誰か が 「わ れ わ れ は.何者 かaわ れ わ れ の ビ ジ ネ ス は い か な る も の かaわ れ わ れ は ど う な りた い かP」 と問 い か け る。 問 題 は む しろ この と き に よ り簡 単 に も っ と.も.満 足 の い.くか た ち で 解 決 され る。 ア イ デ ン テ ィ テ ィは1..簡単 で 具 体 的 に 定 量:化.さ.れた 解 決.策.が失 敗 し た と き..に.問 わ.れる.問題 で あ る[A】bert& Whetten,1985,pp.264‑265]=. ̲. ア イ デ ン テ ィ テ ィ.問題 は 極 め て 重 要 な が ら も 難 解 な 問.題で も あ り 、.また 、 あ ま り に も哲 学 的 か つ 抽 象 的 で あ る た め 、 組 織 に 実 用 で き る か た ち で:具体 化 され な け れ ば な ら な い 。Albert ら は 実 務 に 役 立 た せ る た め に 、 概 念 と し て の 組 織 ア イ デ ン テ ィ テ.イに は 科 学 者 と組 織 み ず か ら が 組 織 を 特 徴 ・定.義 づ け る と い う2つ 265]と. の 使 い 道 が あ る[Albert&Whetten,1985,pp.263‑. す る。.言 い 換.え れ ば 、 組 織 ア イ デ.ン テaテ. ィ.は組 織 の 独 自.性あ る い は ユ ニ ー ク さ を. 解 明 す る 概 念 と し て 誕 生 した の で あ る 。 さ ら に 、AlbertとWhettenは character>、. 磁 ① 組 織 の 本 質 を 示 す 特 徴 と し て の 中 心 的 特 徴(central. ② 比 較 し う る 他 の 組 織 と 区 別 す る特 徴 と し て の 特 異 性(disfinc6veneas)、. ③ 時. 間 を 超 え て 示 さ れ る 同 一 性 や 持 続 性 の 程 度 と し て の 時 間 的 連 続 性(temporalc⑪ntinUity)と い う3つ. の 基 準 を 明 示 し 、 組 織 ア イ デ ン テ ィ テ ィ概 念 の 科 学 的 発 展 を 試 み て い る 。 こ れ ら の. 3つ の 基 準 は 、 組 織 が み ず か ら の ア イ デ ン テ ィ テ ィ を 定 義 ・理 解 す る 上 で の 必 要 か つ 十 分 条. 一34一.
(3) 組 織 ア イ デ ンテ ィ テ ィ と 組 織 文 化. 件 で も あ る[Albert&4Vhetten,1sas,PP.265‑266]。.今 テ ィ研 究 は 、AlbertとWhettenの3つ. 日まで の ほ ぼ全 て の 組 織 ア イ デ ンテ ィ. の 基 準:を採 甫 して い るぶ 」 ….一 体 何 を もっ て 中 心 的、 特. 異 的 、 連 続 的 と い え る か と い う こ と に つ い て は 多 く の 議 論 が な さ れ て い る の が 現 状 で あ る。 「OrganizationalIdentiry/に テ ィ テ ィ概 念 を 導 入 し、3つ に あ る。 第2の. は 大.き く2つ. の 貢 献 が あ る 。 第1は. 、組織研 究 に アイデ ン. の 基 準 に 基 づ い て 組 織 ア イ デ ン テ ィ テ.イの 定 義 を 行 っ た と こ ろ. 貢 献 は 、 「デ ュ ア ル ・ア イ デ ン テ ィ テ ィ(dualidentity)、. デ ン テ ィ テ ィ(mulfipleidentity)」(1概. マ ル チ プ ル ・ア イ. 念 を もっ て 組 織 の ア イ デ ンテ ィテ ィが 複 数 の 構 造 か ら. な る も の と 捉 え て い る と こ ろ に あ る 。.こ.のよ う に 組 織 ア イ デ ン テ ィ テ ィ を..一 枚 岩 とみ な さな い 考 え 方 は,後. の 組 織 ア イ デ ン テ ィ テ ィ研/uの. 土 台 と な り、 定 義 づ け と 概 念 化 を 経 て 新 た な. 展 開 を見 せ て い る。. 2)組. 織 ア イ デ ンテ ィテ ィ論 の展 開. 初 期 の 組 織 ア イ デ ン テ ィ テ ィ の 研 究(1985‑1995)は. 、Tajfe].とTurnerの. 社 会 的 ア イデ ン. テ ィ テ ィ論 を そ の 背 景 に し 、 構 成 員 が 特 定 組 織 に 属 して い る と い う 感 覚 を あ ら わ す. 「成 員 性. の 認 知 」 に 注 目 し た も の が 主 流 で あ っ た と い え る 。 成 員 が あ る 集 団 の.......損 で あ る こ と を認 知 し 、.ア イ デ ン テ ィ フ ィ ケ ー シ ョ ン(一. 体 化)す. る とい う 社 会 的 ア イ デ ン テ ィ テ ィ 論 の 基 本 的. な ア イ デ ィ ァ を 組 織 レ ベ ル に 組 み 合 わ せ た の で あ る、 し た が っ て 、 初 期 研 究 に お け る 組 織 ア イ デ ンテ ィテ ィは 、組 織 の 構 成 員 た ちの. 「わ れ わ れ は 何 者 か 」...に 対 す る共 通 の 認 知 ・価 値 と. 提 え る こ とが で き る。 今 日におけ 翻 .欄. 織 ア 伊. 渉. ・ デ1 .研 究(1996〜)は. ・.マル チ プ ル'.ア. イ デ ン テ ・テ ・ ・. ア.イ デ ・ テ ・ テ ・ の 安 定 と.御 ヒ・.ナ ラ テ グ..・ ア イ.デ ・ テ イ.テ.イ.〈..ア ザ. コ.ミiニ. ケ μ .シ.ヨン と い.う4'一).の テ̲,を. 撹. ・テ ・..1. 巾 心 に 活 発 な 展 開 を 見 せ て い る 。.これ ら の テ 「 マ. は ζ 組 織 ア イ デ ン テ ィ テ ィ の 初 期 研 死 に 多 様 性 を 付 与 す る も の で あ り 、.般. 的 に ク リテ ィカ. ル シ ン キ ン グ や 組 織 文 化 、 そ し て 、 ポ.ス トモ ダ ン 哲 学 の 領 域 か ら ヒ ン トを 得 た も の で あ る [Hatch&Schultz,2004,p.265]。. こ の よ う な 組 織 ア イ デ ン テ ィ テ ィ研 究 の.新 し い 潮 流 は 、 今 後. の 組 織 ア イ デ ン テ ィ テ ィ 論 の さ ら な る 発 展 に 大 き く貢 献 す る で あ ろ う. 学 問 的 に も 実 務 的 に も 発 展 を 遂 げ て い る組 織 ア イ デ ン テ ィ テ ィ論 で は あ る が 、 定 義 や.分析 レ ベ ル.の不 明 瞭 さ と い う 課 題 は い ま だ に 残 さ れ て い る 〔z;。 それは weare?〉. 「わ れ わ れ は 何 者 か(Who. 」 と い う 問 い が も つ 多 義 性 、.す な 豪)ち、 .アイ デ ン テ ィ テ ィの 主 体 の特 定 化 一組 織 ア. イ デ ン テ ィ テ ィ を 有 す る の は 組 織 の 中 の 個 人 か 、 サ ブ ユ ニ ッ トか 、 組 織 そ の も の か 一に 起 因 す る 問 題 で も あ る 。主 体 の 特 定 化 問 題 は 今 ま で の 組 織 ア イ デ ン テ ィ テ ィ論 の 限 界 で あ る 反 面 、 ミ ク ロ と マ ク ロ レ ベ ル を 結 合 し た 枠 組 み を 生 み 出 す 可 能 性 を 示 唆 し て い る と 考 え られ る 。 以 下 で は 、 組 織 ア イ デ ン テ ィ テ ィ の 分 析 レ ベ ル を ミ ク ロ と マ ク ロ を 分 類 し 、2つ. の 視 点 か らみ. た 組 織 ア イ デ ン テ ィ テ ィ概 念 の 特 徴 を 明 確 に し、 組 織 文 化 と の 関 係 性 を 究 明 す る 。. 一35一.
(4) 組 織 ア イデ ン テ ィ テ ィと組 織 文 化. 3.組. 1)組. 織 ア イ デ ン テ ィ テ ィ の 捉 え方.. 織 ア イ デ ン テ ィ テ ィ研 究 に お け る2つ. の 視 点(JI. 一 般 的 に組 織 は 個 人 ・組織 ・社 会 の3層 構 造 の 中 に あ る と さ.れる こ とか ら. 、組 織 ア イ デ ン. テ ィテ ィ研 究 は 組織 の 中の 個 .入に 注 目す る ミク ロ と 、 組 織 自体 とそ れ を と り ま く環 境 との 関 係 に注 目す る マ ク ロの2つ. の視 点 に分 け.られ る。 た だ し、 こ れ らの.視点 は そ れ ぞ れ の 強 調 点. が 違 うだ けで あ り、 対 立関 係 に あ る と は い え な い.個. 人 と組 織 の 関 係 を分 析 対 象 とす る ミク. ロ視 点 の 研 究 は、 組織 ア イデ ンテ ィ.ティを成 員 性 の 認 知 と捉 え る。 成 員 性 は、 あ る特 定 の 組 織 に 属 す る個 人 が そ の 組 織 を構 成 す る.一員 で あ る と認 知 す る こ とを意 味 す る。 個 人 の 所 属 感 や 帰 属 意 識 に よ って も た ら され た成 員 性 は、自分 は何 者 で あ る か とい う 自己 定 義 に結 びつ く。 同 じ組 織 の 構 成 員 ひ と りひ と りの 成 員性 が1つ に ま と ま っ て 組 織 ア イ デ ン テ ィテ ィ を形 成 す る の で あ る。 マ ク ロ視 点 の 研 究 は、 ア イデ ン デ ィ.ティを有 す る主 体 と して 組 織 を捉 え、 組 織 と組 織 を取 り巻 く 外 部 世 界 に 着 目 して い る。 哲 学 、 心 理 学 、.社会 学 な ど の 多 くの 領 域 で 自 己 概 念 の 中 に は 主 体 的側 面 と客 体 的 側 面 が あ る と され る。 この こ と か らす る と、 人 間 と同 じ く ア イ デ ンテ ィテ ィの 主 体 で あ る組 織 は 、.一.方的 に 社 会 σ)中に 自 己 を位 置 づ け るの で は な く、. 表1組. 織 ア イ デ ンテ ィテ ィ研 究 に お け る2.つ の視 点 ミク ロ. 成 員 性 を超 え た心理 的実 在牲. 捉 え方. 分析対象. 理論 的 背景. 表的 研究. (組織 の)自 己定 義. の 関 係(indMduaI actor;. 組織. 組 織 と 外 部 世 界(環. 境 、 社 会 、 制 度 、.産.. ・ 業 な ど)(corporateactorororganizationactor). 個 人 の 認 知 を重 視. ア イデ ン テ ィ テ ィ を 有 す る主 体 と し て の 組 織. 個 人 が 有 す る 社 会 的 ア イ デ ン テ ィ テ ィ の 中 の1. 組 織 メ ンバ ー の 一 体 化 の 対 象 で あ る と 同 蒔 に 産. つ 一 体 化(identification;の. 業.}}会 最 小 単位. コ ーtレ. ・環 境 ・国 へ 一 体 化 す る ー トア イ デ ン テ ィ テ ィ と混 同 さ れ や す. 組 織 文 化 と混 同 さ れ や す い. い. 心 理 学 ・社 会 学 の ア イ デ ン テ ィ テ ィ論. 心 理 学 ・社 会 学 の ア イ デ ン テ ィ テ ィ 論. 社 会 的 ア イデ ンテ ィテ ィ論. 象徴 的相 互 作 用論. 自 己 カ テ ゴ.リゼ ー シ ョ ン 論. コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 理 論.. 実 践 コ ミ ュ ニ テ ィ(GOP>. 制度 理 論. 共 有 樟 神 モ デ ル 、 交 換 記 憶(groupmind). 共 有 精 神 モ デ ル 、 交 換4a. Ashforth&Mael(1989). Albert&Whetten(1985; Alvesson(1990) Dutton&Dukerich(1991) Gioia&Schultz&Coiley(2000) Hatch&Schultz(2002. .代 Pratt&Rafaeli(1997; Lave&Wenger(1991; Gioia(1994; 佐 藤. 出 興;金. (組織 の)自 己概念. 成 員 性 の 認知 、 メ ンバ ー シ ップ .組織 の 中 の 個 人 と組 織 と. 特徴. マ クロ. 倫廷. ・ 山 田(2004). 「組 織 ア イ デ ン テ ィ テ ィ研 究 に お け る2つ. 717(2010,11),p.41.. 一36一. .(groupmind)). の 視 点 」 「fi稲 田 大 学 大 学 院 商 学 研 究 科 紀 要 』 第.
(5) 組 織 ア イ デ ン テ ィテ ィ と組 織 文 化. 社 会 との 関 わ りの 中 で 自 らを 位 置 づ け 伯 己 カ テ ゴ りゼ ー シ ョ ン)、 自己 定 義 を行 う こ とに な る。 要 す るに 、 ミク ロの 視 点 を もつ 研 究 者 た ち は個 人 と組織 の 関 係 に 、 マ ク ロの 視 点 を も つ 研 究 者 た ち は組 織 と組 織 を取 り巻 く組織 外 部 の 世 界(環 境 、社.会、制 度 な ど)と の 関 係 に、 組 織 ア イ デ ンテ ィテ ィの 源 泉 を求 め て い るの で あ る。. 2)組. 織 ア イデ ンテ ィテ ィの定 義. 表1の. よ うに、 組 織 ア イ デ ンテ ィテ ィ研 究 は、 そ れ ぞ れ の 研 究 者 た ち が 異 な る理 論 的 背 景. を もっ て い るが ゆ え に 、 概 念 の 捉 え方 や 定 義 付 け も さ ま ざ ま で あ る,、最 近 の 動 向 と して は 、 組 織 そ の もの を ア イデ ン テ ィ テ ィの 主体 とす る研 究 が 多 くみ られ る。 筆 者 も組 織 ア イ デ ンテ ィテ ィ を 「組 織 の 自 己概 念 ・自己 に対 す る意 識(1)、 他 者 か らみ た 自己(me)、. 過 去 ・現 在 ・. 未 来 の 自 己像 、 自己 の 可 能 性 ・に よ っ て 行 わ れ る定 義 付 け」 と捉 え、 マ ク ロの立 場 を と って い る。 だ が 、 組 織 そ の も の を主 体 と して 組 織 ア イ デ ンテ ィ テ ィを 定 義 して しま う と、 組 織 の 自 己 は 何 か、 組 織 も人 間 と同 じ く思 考 能 力 を もっ て い る か、 組 織 の 自 己定 義 を 行 うの は 誰 な の か な ど とい っ た 問 題 は 未 解 決 の ま ま残 る。 組織 ア イデ ン テ ィテ ィを定 義 す る う えで 、 これ らの 問 題 は非 常 に重 要 だ が 、 そ の検 討 は今 後 の 課 題 と し、 以...ド で は ミク ロ とマ ク ロの 組 織 ア イデ ンテ ィテ ィの定 義 を提 案 し、 組 織 文 化 との 関 係 を考 察 す る. 本 稿 で は、 上 述 の 組 織 ア イ デ ンテ ィテ ィ研 究 の2つ. の 視 点 に よ る 分 類(表. わ を も と に次. の よ う な定 義 を提 案 す る。 ミク ロ の 視 点 に お け る組 織 ア イ デ ン テ ィテ ィと は 、 「あ る特 定 の 組 織 に属 す る個.人が そ の 組 織 の..一 員 で あ る と認 知 す る こ と.」で あ る。 マ ク ロ視/,'にお け る組 織 ア イ デ ンテ ィ テ ィ と は 、 「そ の 活 動 の 場 に お け る 組 織 の 主 体 的 な 定 義(組 織 そ の も0)の 存 在 意 義 も し くは 位 置 づ け〉 や 組 織 内 外 か ら映 し出 され た 自身 の 姿 に よ る 自 己 認 識 」 で あ る、 、 前 者 は 、個 人 の1̀私 は ● ● 社 の 一 員 で あ る」 とい う認 知 が ポ ジ テ ィブ な 自 己 意 識(自 己 高 揚) とな り、 そ れ が 行 動 も し く は意 思 決 定 の 前 提 と な る こ と を意 味 す る。 後 者 は 、 「● ● 社 は△ nで. あ る」 とい う組 織 の 自 己 定 義 を 意 味 す る。 これ らの 定 義 は...・ .見す る と別 の もの の よ うに. .見え るが 、.一 一般 的 に 組 織 は 個 入 ・組織 ・fit会(も しくは 環 境)の3層. 構 造の にまたがって し. て い る こ とか ら、 組 織 ア イデ ン テ ィテ ィ を もつ 主 体 と して の 個 人 と組 織 を同 時 に考 慮 しな け れ ば な ら な い。. 4.組. 1)組. 織 ア イデ ンテ ィテ ィ と組 織 文化 の 関係. 織 文 化 の 捉 え方. 組織 に お け る 文 化 研 究 は 大 き く 企 業 文 化 や 組 織 文 化 とい う名 の も と で 発 展 して き た。 佐 藤 とLl..1田(2004)に. よ れ ば.文. 化 の 強 弱 に注 目 した. 一J7一. 「セ オ リ ーZ』. や. 「エ ク セ レ ン トカ ンパ ニ.
(6) 組 織 ア イ デ ン テ ィ テ ィ と組 織 文 化. 一』 な ど、 特 に 企 業 の 統 一 性 と独 白性 を 強 調 し、 組 織 内 の...F位 文 化 な どの 多 様 性 は あ ま り考 慮 して い ない の が 企 業 文 化 論 で あ る。 他 方 、 組 織 文化 論 は統 一 性 と独 自性 に 加 え て 、・ 同.一組 織 内 の 下 位 文 化 な ど の 文 化 の 多様性 を も.考慮 して い る 。 この よ うに 企 業 文 化 論 と組 織 文 化論 との 問 に は 、.文化 の 多様 性 が あ る とす る か否 か の 違 い が あ る と 考 え られ る.本 稿 で は 、 企 業 や 紺 織 に お け る文 化 研 究 は 統 一 的 な もの とす る議 論 か ら 多様 な もの とす る議 論 へ と発 展 し た 経 緯 を ふ ま え 、2つ の 概 念 を 同意 語 とみ な し、 こ こ で い う文 化 とは 組 織 文 化 を さす もの とす る。 文 化 概 念 の 類 似11を 導 くた め 、 い くつ か の 定 義(表2)と10の. 特 質[高 橋,2006〕. を紹. 介す る。. 表2組. 織文化 の定 義. 組 織 の 成 員 に よ っ て 共 有 さ れ 無 意 識 の う ち に 機 能 し、 しか も組 織 が 自 分 自 身 と そ の 環 境 を ど う み る か に つ い て 、 基 本 的 に 当 然 の こ と と し て み な さ れ た 方 法 で 展 開 さ れ る 基 本 的 仮 定 や 信 念 の こ と[Schein,1988, PP9‑101. 文 化 とは 人間 全 般 の共 通 でも な く、 ま た特 定個 人 の専 有 翔 で.もな く=、.あ る種 の 共 通 の背 景 をもつ ま と ま っ た数 の 人 々 に共 有 され てい る一 種 の知 性 に.関係 した概 愈 で あ う と考 .え5れ る[高 橋,1997,p.52ユ 。 企 業 の 歴 史 を通 じて 組 織 内 に 培 養 さ れ 、 蓄 積 さ れ て い る 矢1.的 ・感 性 的 資 産L1」 の こ と で あ る 。 人 間 を 人 間 た ら しめ て い る の は知 性 と 感 性 で あ り、 か つ そ の 作 用 に.よ っ て 創 造 的 成 果 が 蓄 積 さ れ る の は 人 間 な ら で は の こ と と 思 う[福 マ ー チ=サ. 原,1995,p、5]。. イ モ ン(March&Simon,1958;流. 思 決 定 と い う概 念 の 説 明a後. 述)で. に 表 現 す れ ば 、 わ れ わ れ 人 間 は 定 型 的 な 意 思 決 定 問 題(意 は 、.一定 の パ タ ー ン に 従 っ た 選 択 を す る こ と で 労 力 を 省 い て い る の で. あ る 。 ・・ヰ 略 … 個 人 の 有 し て い る 特 定 の 行 動 様 式 は 習 慣 と呼 ば れ る が 、1つ. の社 会 全 体 が そ の様 式 を共有. し て い れ ば そ れ は 文 化 で あ る 。 思 考 様 式 で も個 人 的 な パ タ ー ン は 個 性 と呼 ば れ 、 杜 会 に 固 有 の パ タ ー ンは 文 化 で あ る.とい え る[高. (1>文. 橋,1997,pp.53‑54]。. 化 は 、 あ ら.ゆ る 社 会 に 存 在 す る も の で 、 文 化 の な い.社会 も 文 化 の な い 人 間 も い. .壼.な い。 (2)文. 化 は 、 人 間 の相 互 作 用 に よ っ て 生 ず る。. (3)文. 化は、人間 の行動に影響 を及ぼす。. (4>.文 化 は 、 特 定 社 会 ・集 団 の 成 員 に よ っ て 共 有 され る 。 ⑤.文. 化 は 、 シ ンボ ル を通 じて学 習 され 、 伝 承 され る。. (s)文. 化 は 、 そ の 中 核 に お い て 価 値 、 信 念 、 意 昧 の シ ス テ ム と して 理 解 さ れ る 。. ⑦. 文 化 は 、 人 間 に 行 動 準 則(準. 拠 枠 〉 を提 供 す る。. (8>文. 化 は 遥 人 間 仁 お い.℃意 識 的 あ る..いは 無 意 識.に 存 在.す る 。.. (9)文. 化 は 、 観 念 、 規 範 、 イ デ オ ロ ギ ー とい う無 形 の もの か ら顕 在 化 した 芸 術 、 行 動. 様 式 な ど を も 広 く 示 す. (10)文. 化 は 、 単 一 で は な く 複 数 の も の が....・ 体 と な っ た複 合 体 で あ る と理 解 され 、 内 部 に は 同 質 性 を 、 外 部 に は 異 質 性 を も た らす,[高. ̲3H̲. 橋,2006,pp.67‑68].
(7) 組 織 ア イ デ ン テ ィテ ィ と 組 織 文 化. 本 稿 で は、 以 一Lの組 織 文 化 概 念 の 類 似 点 と特 質 を 踏 ま え 、 組 織 文 化 を 「共 有 され た価 値 ・ 信 念 ・仮 定 と.それ に 基 づ く思 考 ・行 動 の パ ター ン」 と定 義 す る。. 2)組. 織 ア イ デ ン テ ィ テ ィ と 組 織 文 化 の 関 係 性.. 組 織 ア イ デ ン テ ィ テ ィ と 組 織 文 化 は 研 究 者 が ど ち ら の 概 念 を 重 視 す る か に よ っ てil:反 対 の 位 置 に あ る 。.著 名 な 組 織 文 化 研 究 者 の1人. で あ るSchein(1999)は. 、 組 織 文 化 が ア イデ ンテ. ィ テ ィの 源 泉 で あ る と す る 。 そ れ に 対 して 、 日本 の 代 表 的 な 組 織 ア イ デ ン テ ィ テ ィ研 究 者 で あ る.山田 は 、 「組 織 ア イ デ ン テ ィ テ ィ の 存 立 根 拠 が 、 抽 象 的 な 自 領 域 規 定 と し て の 自 己 カ テ ゴ リ ゼ ー シ ョ ン に あ る と い う こ と 、 そ して か か る抽 象 的 な 自 己 カ テ ゴ リ ゼ ー シ ョ ン の 表 現 形 態 と し て 、 具 体 的 な 組 織 文 化 が 成 立 し て.い る 」 と.する..[山 田,..1993,p.15],言. い換 え れ ば 、. 組 織 ア イデ ン テ ィテ ィが 組 織 文 化 の 源 泉 な の で あ る。 この よ うに 組 織 に お け る ア イデ ン テ ィ テ ィ と文 化 は 、 ど こ に 重 点 を お く か に よ っ て 対 極 の 位 置 に あ る と い え よ う 。 Daftは. 、 組 織 に お け る文 化 に つ い て. 「文 化 は メ ン バ ー に 対 し て 組 織 へ の ア イ デ ン テ.イテ ィ. を 感 じ さ せ 、 一 人 で は 担 う こ と の で き な い 大 き な 信 条 や 価 値 へ の コ ミ ッ トメ ン トを 生 じ させ る 。 文 化 の 一 部 と な る も の は 組 織 の ど こ か ら で も生 じ う る が 、 特 定 の ア イ デ ン テ ィ テ ィ や 価 値 を ビ ジ ョ ン 、 理 念 、 あ る い は 事 業 戦 略 と し て 明 言 ・実 行 す る 創 業 者 な い し初 期 の リ ー ダ ー か ら 始 ま る の が 一 般 的 で あ る 。 ζ う し た ア イ デ ン テ.イ テ ィや 価 値 が 成 功 に つ なが る と 、 そ れ ら は 制 度.化 さ れ 、 創 業 者 や リ ー ダ ー の ビ ジ ョ ン と 戦 略 を 反 峡 し た 組 織 の 文 化 が 出 現 す る .[Da症,'.2001,;高.木訳,2006,p,19(ト1911」.と. 述 べ て い る 。.. ζ の 記 述 は 、 組 織 ア イデ ンテ ィテ ィ と組織 文 化 は決 して そ れ ぞ れ 独 立 して い て は 存 在 しな い 関 係 性(9を 様 式(.文. も つ こ と を 如 実 に 示 し.てい る と.考え ら れ る 。 そ の た め 、 共 有 され た 価 値 や 行 動. 化).が. 前 提 と な っ て 自 分 は 何 者 か(ア. 自 分 が 何 者 か と い う 自 己 定 義(ア 式(文. イ デ ン テ ィ テ ィ)を. 定 義 す るの か 、 そ れ と も. イ デ ン テ ィ テ ィ).が 前 提 と な っ て 共 有 さ れ た 価 値 や 行 動 様. 化 〉 が 形 成 され る の か と い う既 存 議 論 は 有 意 義 で は な い 。 以 下 で は こ れ ま で の 議 論 に. 基 づ き 、 共 有 され た 価 値 と 行 動 様 式 と して の 組 織 文 化 と 、 ミ ク ロ と マ ク ロ 視 点 か らみ る組 織 ア イ デ ン テ ィ テ ィの 関 係 を 検 討 す る 。. 3)マ. ク ロ 視 点 か ら み た 組 織 ア イ デ ン テ ィ テ ィ と 組 織 文.化. ア イ デ ンテ ィテ ィは 「自 分 が 何.者で あ る か 」 に 直:結す る問 題 で あ るた め 、 自 己概 念 と捉 え る こ と も可 能 で あ る。 心 理 学 で は 一一般 に 、 自己 に対 す る 意 識U).他. 者 か らみ た 自己(me)、. 過 去 ・現 在 ・未 来 の 自a像 、 自己 の 口 ∫能 性 を 自己 概 念 の 中 身 で あ る とす る。 人 は これ らの 自 己概 念 を 規 定 す る要 素 の 相 互 作 用 を 通 じて 、 存 在 意 義 や 目的 、使 命 な ど を定 め 、 自分 が何 者 か 、 ど うな りた い か の 方 向 性 を決 定 す る。 人 間 の 意 思 決 定 と 行 動 は 、 未 来 の 自己 像 に照 ら し. 一39一.
(8) 組 織 ア イ デ ン テ ィテ ィ と組 織 文 化. 合 わ せ て実 行 ・修 正 され る もの で あ る。 未 来 の 自己 像 は人 間 が 目指 す 自 己 の 理 想 的 な 姿 で あ る とい え る。 人 間 は 自 分 が 理 想 とす る姿 に 近 づ くた め の 意 思 決 定 を行 い 、 理 想 を現 実 に す る た め の 思 考 ・行 動 パ ター ン を決 め る こ とに な る,現 在 の 行 動 パ タ ー ンに よ っ て 理 想 と す る 自 己 に 近 づ くの で あ れ ば 、 何 回 も繰 り返 され 、 習 慣 とな る。 要 す る に 、 自己 概 念 と して の ア イ デ ン テ ィテ ィは 意 思 決 定 や 思 考 ・行 動 パ ター ンを決 め る前提 で あ る。 自 己概 念 の ロ ジ ック を組 織 レベ ル に 応 用 す る と、 マ ク ロ視 点 の 組 織 ア イ デ ンテ ィテ ィ と組 織 文 化 の 関係 が 明 らか に な る。組 織 も人 閤.と同 じ く 自己 概 念 の.中身 に基 づ き 自 らの 存 在 意 義 、 使 命 、 目的 、 目標 を決 定 す る 。 特 に、 組 織 が創 られ る と き、.リー ダ ー が もつ ア イ デ ン テ ィテ ィ と強 い使 命 が組 織 自体 の あ り方 一 自 分 た ち が何 に な ろ う と して い るの か 、どの よ うな製 品 、 市場 を 開 発 しよ う と して い るの か 、 自 分 た ち は 何 者 か 、 何 の 権 限 が あ って や って い る の か 、 な どの あ り方 を 左 右 す る。 ま た 、 組 織 は 使 命 、 月 標 、.存在 意 義(理 想 の 姿)な. ど を達 成 で き. る よ う に意 思 決 定 し、 行 動 す る。 この よ う な 自.己概 念 に基 づ く意 思 決 定 と 行動 が 成 功 す る と 組 織 の 構 成 員 の 間 で そ れ らが 共 有 さ松 [Schein.1999]。. 繰::り.返 さ.れ.るうち に 行 動 パ ター ン と して 定 着 す る. す な わ ち 、 組 織 に お い て は 個 人 の 習 慣 の よ うな 性 質 を もつ の が 組 織 文 化 で. あ り、 組 織 のU的 、 使 命 、 存 在 意 義 を達 成 す る た め の具 体 的 な思:考や 行 動 様 式 と して 文 化 が 形 成 され るの で あ る。. 4)ミ. ク ロ 視 点 か らみ た 組 織 ア イ デ ン テ ィ テ ィ と.組織 文 化. ミ.クロ組 織 ア イ デ ンテ ィテ ィと組 織.文化 の 関 係 は 「一 体 何 が 組織 の 成 員 を共 有 価 値 や 行 動 パ タ ー ンに従 わ せ る か」 とい う問 題 を 考 え る こ とに よ って 説 明 可 能 で あ る 。.個人 は 、 組 織 内 に 共 有 され た価 値 や 行 動 様 式 が す で に あ る め で 、..同じ組 繊 また は 集 団 の 構 成 員 の1人. で ある. と感 じ るの か。 あ るい は同 じ背 景 や 歴 史 を もう 組 織 や 集 団 の 構 成 員 で あ る た め 、 境 界 内 の 共 有 価ti直 や 行 動 様 式 を形 成 す る の か 。 こ こで の 境 界 は 、 あ る特 定 の人 が 影 響 を 受 け た り、 力 を 及 ぼ した りす る 時 間 的 ・空 間 的 範 囲 を意 味 す る。 この 問 題 につ い て は2つ 導 く こ とが で き る61つ. の 方 面 か ら答 え を. 目 は 、 ど ち らの 概 念 を一 前 述 の 組 織 ア イ デ ンテ ィテ ィ視 点 か らみ る. か それ と も組織 文 化 視 点 か らみ る か一 議 論 め 中心 に す るか に よ る。2つ 目 は 、文 化 の ラ イ ブ ・ サ イ ク ルー た と えば 、生 成 か維 持 か一 に よ る。 本 研 究 は 組織 ア イデ ンテ ィ テ ィ概 念 を手 が か りに 組 織 文 化 を論 じ る もの で あ る。 した が って 、 組 織 の 自 己 概 念(マ. ク ロ視 点 の 組 織 ア イ デ. ンテ ィテ ィ)に よ って 文化 が 生 み 出 さ:れζ 生 み 出 され た文 化 は.そ.め 組 織 の...・ ・ 員 で あ る と感 じ る こ と か ら.維持 され る。 換 言 す れ ば 、 個 人 は 組 繊 の1員. で あ る と感 じ る こ と(ミ. ク ロ組 織 ア. イデ ン テ ィ.ティ〉 で 、 そ.の組 織 内.め共 脊 価f直や 行 動 様 式.に従 う。 文 化 と して 成 立 ・維 持 され る に は 、 組 織 成 員 の大 多 数 が 受 け 人 れ 、 そ れ に 従 う必 要 が あ る。 で は 、 現 実 に 構 成 .員で あ る と感 じな が ら も文 化 に 従 わ な い人 が い るの は な ぜ か.ア. イデ ン. テ ィ フ ィケ ー シ ョ ン、 個 人 の 価値 観 、 倫 理 性 の 問 題 が そ の原 因 と して あ げ られ る。 通m.個. 一4p̲.
(9) 組 織 ア イ デ ン テ ィテ ィ と組 織 文 化. 人 の ア イ デ ン テ ィ テ ィは.「私 は私 で.あ.る1と:い う主.体.的な側 面 ① と い う客 体 的 な 側 面(me)が. と、 「私 は △ △ で あ る 」. あ る と され る。 客 体 的 側 面 は社 会 的 ア イデ ンテ ィテ ィ と言 い. 換 え る こ とが で き、 「△ △」 は 社 会 か らの要 講 に よ って 決 め られ る。 社 会 か らの 要PEJは大 き く時 間 と空 間 に 分 け る こ と が で き る.た と え ば 、 時代 、 年 齢 、 国 、.地域 、生 活 の 場 で あ る準 拠 集 団一 家 庭 、.学校 、 職 場 、 地域 社 会 な ど7が 考 え られ る。 個 人o>#t会 的 ア イ デ ンテ ィテ ィ は 多重 構 造 を もつ 。個 入 が ど ち らの 準 拠 集iiiに強 く ア イ デ ンテ ィ フ ィケ ー シ ョ ン して い る か に よ り、個 人 が優 先 す る価 値 も変 わ って く る 。 他 の 準 拠 集 団 に比 べ て 組 織 に ア イ デ ン テ ィ フ ィケ ー シ ョ ンす る度 合 い が低 け れ ば 低 い ほ ど 、 個 人 は 組 織 内 あ 思 考 と行 動 パ タ ー ンに従 わ な く な る.ま た 、 文 化 そ れ 自体 が個 人 の 倫 理 、 道 徳 に 反 して い る場AFI.個 人 は他 の 集 団 や 自 分 の 価 値 観 を優 先 し、 組織 内 の 思 考 と行 動 パ ター ン に従 わ ない の で あ る。 以 上 の こ とか ら組 織 ア イ デ ンテ ィテ ィと組 織 文 化 は 次 の よ う な関 係 に あ る と い え る。 マ ク ロ視 点 に お け る組 織 ア イ デ ンテ ィテ ィは文 化 の 源 泉 で あ り、 文 化 は ミク ロ視 点 にお け る組 織 ア イデ ンテ ィ テ ィの 源 泉 で あ る。 次 節 で.は、 組 織 文 化:を 「 意 図 され た 文 化 」 と 「意 図 せ ぬ 文 化 」 に 区 別 して その 形 成 と維 持 を説 明 し、 「組 織 構 成 員 に よ つ て 自 発 的 に生 成 され る文 化 」 を ア イデ ン テ ィテ ィの 観 点 か ら詳 説す る 。. 5,組. 織文 化 の 形成 と維 持. これ ま で述 べ て き た と お り、人 間 も組 織 もた だ主 体 的 に その あ り.方を決.定す る だ けで な く、 他 者 や 準 拠 集 団 か ら求 め られ る行 動 や価 値 とい っ た 他 剖 生に考 慮 した 自己 を想 定 す る 。 組 織 を 主体 と して 考 え る と 、 図.iの.モ デル を提 示 す る こ とが で き る。 組 織 は 自 らが 提 示 す る ア イ デ ン テ ィテ ィと、 個 人 と環 境 が組 織 に よ っ て 提 示 され た ア イ デ.ンテ ィテ ィを認 知 し、 組 繊 に 対 して 期 待 す る特 定 の ア イデ ンテ ィテ ィに よ り 自 己像 を 見 出 す 。 組 織 は これ ら方 向 性 を もつ ア イ デ ンテ ィ テ ィ(図1の. ① ② ③ ④)が..一 致 す る よ う に調 整 しな が ら存T/Lを遂 げ る こ とに な. る。 組 織 文 化 は個 人 と組織 の 間 に位 置 す る。 環 境 か ら期 待 され る組 織 の あ り方 す な わ ち環 境 に お け る 組 織 の 社会 的 存 在 意 義 が 、構 成 員 に組 織 の ア イデ ン テ ィテ ィ を表 す ビ ジ ョ ン と 目標 の か た ち で 提 示(図1の. ④ と①)さ. れ る。 ビジ ョン や 目.標な どの.実現 に 向 け た思 考 ・行 動 様. 式 は主 に 創 業 者 、初 期 リー ダ ー 、戦 略 的 決 定 の権 限 を もつ 人(ト. ップ ・マ ネ ジ メ ン ト)に よ. っ て定 義.され た 組 織 の 自 己概 念 に よ って 意 図 的 に 作 られ る、,トップ ・マ ネ ジ メ ン トは 、 意 図 され た 組 織 文 化 を組 織 に 定 着 させ よ う とす る.ト. ップ ・マ ネ ジ メ ン トが 提 示 した ア イデ ン テ. ィ テ ィ と構 成 員 が 認 知 した ア イデ ン テ ィテ ィの 間 に ズ レ(乖 離)が. な い 場 合 、組 織 の 中 のf固. .人は 「わ れ らの 組 織 と は何 で あ るか 」 を認 知 す る こ と に な り、 ビ ジ9ン や 目標 を 実 現 す る 具. 一q7一.
(10) 組 織 ア イ デ ン テ ィテ ィ と組 織 文 化. 図i個. 人 ・組 織 ・環 境 と ア イ デ ン テ ィ テ ィ. ' ̲z. ① .一. 個人. ③. s. 組織. 晒. 環境. ぐ V. 瑚 (X?組. 織 に よ っ て 提 示 さ れ た ア イ テ ン テ ィテ ィ(自 己 像). ⑥ ④ 期 待 さ れ る ア イ テ ン テ ィ テ ィ、認 知 され た ア イ テ ン テ ィ テ ィ. 出典. 金倫 廷. 「組 織 ア イデ ン テ ィ テ ィ 研 究 に お け る2つ. の 視 点 〕 τ早 稲 田 大 学 大 学 院 商 学 研 究 科 紀 要 』 第71. 号(2010,11),p.44.. 体 的 な 方 法 で あ る 文 化 に 従 う 。 こ の よ う な 思 考 ・行 動 パ タ ー ン と し て の 文 化 が ア イ デ ン テ ィ テ ィ(存. 在 意 義 、 使 命 、 目 的 な ど)の. 達 成 に 貢 献 す れ ば 、 意 図 さ れ た 思 考 ・行 動 パ タ ー ン は. 制 度 化 さ れ 、 文 化 と し て 成 立 し、 維 持 さ れ る 。 こ の 関 係 を 示 し て い る の が 図2で 図2に. は示 して な い が 、 構 成 員 の. ア イデ ン テ ィテ わ. あ る。. 「わ れ わ れ の 組 織 と は 何 か 」 と い う 認 知(ミ. に ト ッ プ ・マ ネ ジ メ ン トが 意 図 し た 文 化 が 一 致 せ ず. ク ロの 組 織. 〔 図1の. ① と③ に ズ. レ が 生 じ た 場 合 〉、m,,,,考・行 動 様 式 が 文 化 と し て 成 立 し な い こ と も あ り う る 。 ま た 、 創 業 者. 華蕪. や リ ー ダ ー た ち が 意 図 的 に 形 成 し よ う と す る 文 化 が 、 構 成 員 か ら み て 組 織0)ビ. 図2個. 自書齢 嘩 駅 ゆ 耳駄薦髄. 郭魂轡 粒 タ ・ 甕 恋. 蓉鰯擁蔚鱒購轡 禦. 「 ・ 組織 文化. 、『 価 婦. 簸 鋤 飾・ 'ジ1ぎ ☆騰 ジ ぞ ". r」,「. 欝. ビジ凝 調 幾壷:蜜 毅 蚤瀞. 様議1毒輪 罐 灘. 鑑℃ て成立 く. ビ ノ・ 帽. 個人. 一42一. が. 講 莚難. 嚢. 〆'. 簸 も ・ 灘 蒙難欝. .『. 欝1錘!〆tt. 購棄 轟 繍羅. 組織. ヤ. ㍗ 残菱. ご. 二・ 〉"詩. 籍灘 ぐ 諜 撚綴 諜嚥. アひ か. " r ̀. ,,'ち 灘i難 声i三 二で}辮. 講 際 濾羨・. 窮. 懸. ︑ ︑ レ甑 ︑麟. アガ ア ドア や. 社r轡鱗 織 磯. 無 蜘 轡 蝉 化・. 二. 嶺灘. モ ヨ. ル. 姓慧 繊・ 職鳶. 環境囎 懸i無:磯 雛 .〜ご.㌦ ぽ. コ モモら コ け ブ. 鏡i難 ド ピ. 環境. き、}郵. 灘 齢 灘 から. 淫 ギおが れ ド き. '誰. 人 ・組 織 ・環 境 の 中 に位 置 す る文 化. 麟蟹麟 麟辮饗. 姦 蕪. ジ ョ ン や 目標.
(11) 組 織 ア イ デ ン テ ィテ ィ と組 織 文 化. 達 成(組 織 の 自 己実 現)に 結 び つ か な い と判 断 され た 場 合 、 意 図 せ ぬ.文化 が 出 現 す る 契 機 と な る 。 図1の ① と③ に ズ レが 生 じた 場 合 で も. 構 成 員 の 問 で 「わ れ らの 組織 は 何 か」 と い う. 共 通 した 認 知 が あれ ば 、 トップ ・マ ネ ジ メ ン トの 意 図 した 文 化 で は な く、 組 織 の 自 己 実 現 に ふ さわ しい 意 図 せ ぬ文 化 が創 り,'L,さ れ るの で あ る。 意 図 せ ぬ 文 化 は組 織 の 中 で 自 発 的 に形 成 され た 思 考 と行 動 の パ ター ン と もい え る。 こ の 点 は、 ア イ デ ン テ ィテ ィ概 念 を組 織 に 導 入 す る こ とで 、 組 織 構 成 員 に よ る 自生 的 組 織 文 化 の形 成 と.いう既 存 の組 織 文 化 論 の 限 界 を克 服 す る 可 能 性 を示 唆 して い る。. 6.む. すび. 今 日で は単 に統 一 性 や 独 自性 ば か りを 謳 う文 化 で は な く、 内 外 の 諸 要 素 に 対 して 濃 や か な 配 慮 を め ぐ らす 、 よ り オ ー プ ンで 柔 軟 な 企 業 文 化.のあ り方.が脚 光 を集 め つ つ あ り、 今 後 の 道 筋(文. 化 論 の 今 後 の 行 方)の1つ. 藤 ・山 田,2004].本. と して め 組 織 ア イ デ ンテ イTイ 概 念 が 注 目 され て い る[佐. 研 究 は 、 組織 を め ぐ る ア イ デ ン テ ィテ 君 こは4つ の 方 向性(図1)が. あ. る と仮 定 し、 組 織 文 化 を 意 図 され る 文 化 と意 図 せ ぬ 文 化 に 切 り分 け、.「 組織構 成 員に よる自 発 的 な文 化 」 の 発生 原 因 を明 ら か に した。 し た が っ て 、 本 研 究 は 組織 ア イ デ ンテ ィ テ ィ論 と 組 織 文 化論 に 次 の4つ の 点 で貢 献 し た とい え る. 1つ 目は 、 今 まで 組 織 ア イデ ン テ ィテ ィの 課 題 と され て い た 分 析 レベ ル と定 義 づ け の 問 題 を 解 決 した こ とで あ る 。2つ 目は 、 既 存 の 文 化 論 に抜 けtl/ちて い た 「組 織 構 成 員 に よ る 自発 的 な 文 化 」 の 問 題 に ア イ デ ンテ ィテ ィ概 念 を 手 が か りに して 新 た な視 点 を提 供 し た こ とで あ る.b3.つ 目 は、 組織 ア イデ ンテ ィ テ.イと組 織 文 化 の 定 義 上 の 違 い を.明ら か に した 後. 両概念. の 関 係 性 を説 明 した こ とで あ る。4つ 目は 、 組 織 ア イ デ ン テ ィテ ィ とい う概 念 が ミク ロ.とマ ク ロのbJf究.a2.を 橋 渡 しす る.可能 性iを指 摘 し た こ とで あ る。 と は い え 、 本 稿 で は組 織 ア イデ ン テ ィテ ィ と組 織 文 化 の機 能 や 構 成 要 素 に 関 す る議 論 は ほ と ん ど言 及 して い な い た め 、 今後 両 理 論 を 一.層吟 味 す.る必 要 が あ る。 そ の他 、今 後 の 研 究 に は次 の.ような 課 題 が 残 さ.れて い る 。 本 研 究 でitさ れ た枠 組 み の 裏 付 け と な る実 証研 究 と その た めの 方 法論(測 定 尺 度)の 探 究 、 よ.り精 練 化 した 組 織 の 自 己 分析 ツ ー 一ル と して の ミク ロ ・マ ク ワ ・ .リ ン ク モ デ)Lの 開 発}各. ア. イ デ ン テ ィ.ティの コ ン ト.ロー ル お よ び 調 整 に よ.る組 織 へ の.影響 、 ア イ デ ンテ ィテ ィ形 成 プ ロ セ ス の 解 明 、組 織 ア イデ ンテ ィテ ィの 主 体 の 特 定 化 な ど がxえ.ら れ る。. 【注. 】. ̀1;Albert&Whetten(1985)は. .組. 織 の マ ル チ プ ル な ア イデ ン テ ィ テ ィ を 説 明 す る た め に 、 ハ イ ブ リ ッ ド. 組 織 ア イ デ ン テ ィ テ ィ(HybridOrganizationalIdentity)と. 一43一. い う概 念 を 用 い て い る。 ハ イ ブ リ ッ ド組 織.
(12) 組 織 ア イ デ ンテ ィテ.イと 組 織 文 化. ア1デ. ン テ ィ テ ィ と は 、...一 般 的 に 両 立 し な い と 思 わ れ る 二 つ 以 上 の タ イ プ の ア イ.デン テ ィテ ィ に よ っ て. 組 み 立 て ら れ た組 織 ア イ デ ン テ ィ テ ィ.をい う.。 さ ら に 、 こ の ハ イ ブ リ ッ ド組 織 ア イ デ ン テ ィ テ ィ は 、 イ デ オ グ ラ フ ィ ック(ideographicform)と. ホ ロ グ ラ フ.イ ッ ク. 〔holographicform>の. 二つ の 形態 に分 け ら. れ る 。 イ デ オ グ ラ フ ィ ッ ク 型 組 織 ア イ デ ン テ ィテ.イ は 、 組 織 内 部 に 存 在 す る さ ま ざ ま な サ ブ ユ ニ ッ トが そ れ ぞ れ の ア イ デ ン.テ ィ テ ィ を も っ て お り 、 そ れ らの ア イ デ ン テ ィ テ ィが 表 出 さ れ る..一 方 、 ホ ロ グ ラ フ ィ ヅ ク型 組 織 ア イ デ ンテ ィ テ ィは、 組 織 の さ ま ざ ま な ア イ デ ン テ ィテ ィが 全 体 と して 表 現 され る [Albert&Whetten,1985,PP266J、. こ の ハ イ ブ リ ッ ド組 織 ア イ デ ン テ ィ テ ィの 場n多. 時 に 維 持 ・表 現 さ れ る ア イ デ ン テ ィテ ィ を2つ(規. 範 的 ア イ デ ン テ ィ テ ィ と 功 利 的 ア イ デ ン テ ィテa/. にKP〈一〉て 議 論 さ れ る こ と が 多 い の が 特 徴 で 、 こ れ を も っ て [間 嶋,200$Pp1210ハ. 様 とい え ど も同. 「多 様 .」と 詫 え る か 否 か 議 論 の 余 地 が あ る. イ ブ リ ッ ド組 織 ア イ デ ン テ ィ テ ィ と い う 概 念 は 、 後 に 、Yratt、Hatch.,Rafaeliな. ど の マ ル チ プ ル ・ア イ デ ン テ ィ テ ィの 研 究 へ と 受 け 継 が れ て い く が 、 そ れ ぞ れ の ア イ デ ン テ ィ テ ィ間 の コ ン フ リ ク トを 想 定 す る か い な い か と い う.点で 大.き:な違 い を 見 せ て い る 。 ,暫. 詳 細 に つ い て は.Ravasi,D,and].V,Rekom(2003;を 詳 細 に つ い て は.金 梅 澤(1995)は. 倫廷. 〔2010;を. 参 照 の こ と。. 参 照 の こ と。. 、 企 業 に 蓄 積 さ れ て い る 知 的 ・感 性 的.資 産 に つ い て 次 の よ う に 述 べ て い る 。 企 業 に は 、. 社 歴 の 長 短 を 問 わ ず 、 た と え ば 研 究 開 発 の 成 果.と.そこ.か ら も た ら.され た 特 許 権 ・商 標 権 、 商 品 づ く り の 方 法 論 、 そ の 会 杜 独 自 の 会 計 原 則 や 販 売 上 の ノ ρ ノ.、 ウ な ど炉 蓄 積 され て い る。 これ らは間 違 い な く知的 資 産 で あ る 。 ま た 、 包 装 紙 や パ ッ ケ ー ジ ン グ に 関 わ る 美 意 識 、 広 告 や 宣isE=お. け る視聴 覚 文 化 に対 す る. デ ザ イ ン感 覚 とい っ た もの に は 、 その 企業 の経 営 理念 に基 づ く独 特 の もの が必 ず 存 在す る。 これが 感性 的 資 産 で あ る[梅 澤,1995,p.5]。 ㈲. Hatch&Scholl.z(2000;は. 、 組 織.に お け る ア イ デ ン テ ィ テ ィ と 文 化.の 概 念 をSaussorcの. (relationaldi.fference;を 11‑35)を. 惨. 考. も っ て 説 明 して い る.詳. 細 に つ い て は..Hatch,M.J.andM.Schultz〔200G.;. 参 照 の こ と。. 文 献 】. NliBft;:S.andD.A.Whetien,"OrKauizationalidenGlp;"ResearchaxOyg「naz「toraafBehav「or,(7,/985),pp263‑ 295. Alvesson,M.,ーOrganizafioaFromSubstancetoImage?,ーOrg「naz「tannStudaes,(‑‑一3,1990),pp.373‑394. Ashforth,B.F,.xndFMael,"SodalldentityTheoryandtheOrganization;'Ac「derroyofM「nagementXeview, (/4‑L,1989),pp20‑39. lla$RL.,ESSENTIALSOFORGANIZATIONTHEORY&UESIGN,2ndEdation(South‑WesternCollege, 2001};高. 木 晴 夫 訳. 「組.織 の 経 営 学 』(ダ. イ ヤ モ ン ド 祉,2006).. DuttoqJ.andDukerich,].,"KeepinganeyconfleemirrorImageandidenfityinorganizafionaladaptation," Ac「derrryofMan(tgementJourn「1,(34.1990,pp‑517‑554. Gioia,D.A.andSchaltz,J.andKG.Coney,"OrganizationalIdenuLy,Image,andAdaptiveInatability;'Academy ojM「nagevnentRevaew,(25,2000)}ppB49‑376. Hatch,M.].andM.Schultz,"ScalingtheTowero[Label:RelationalDifferencesbetweenldentity,lmage,and CultureinOrganizations、. 鱒IllM.」.Hatch&M.Schultzeds,,㍑gLxprz∬iveOrg「ndzatanLinka'ng/dentity,. Reputation,「ndtheCorporatef3r「nd,〔Ox.rordしlniversiryPress,20{io),pp.11‑35, Ha{:Ch,M.J.andM.SChUltZ,"TheDynamicsOωrganiZatiOnalIdentity,"Hum「nRelatdons,(55‑8,2002), pp989‑1018.. 一as. ロジ ック.
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スルメイカでは,1970
【結果】対象職員 347 人中 248 人から回答を得た(回収率 71.5 %) 。確証的因子分析の結 果、モデル適合度指数は GFI=0.85 、 AGFI=0.80 、 CFI=0.93
るように、
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済の原理︑あるいは資本主義の原理を前提に
が生じるようなことが起こると、その防護層の数が多く、相互作用も複雑になりやすいため、 十分な検査や監視が行き届かなくなる1)。
Rather, Pakeha identity will emerge as a fragmented and ever- developing entity, characterized by a sense of displacement which shakes the very foundations
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