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〈論 説 〉
ア メ リカ ・イ ン デ ィ ア ン法 研 究 序 説(七)
公法学 の視点か ら 一
藤 田 尚 則
目 次 は じめ に
第 一章 イ ンデ ィ ア ン問題 の規 制 に関 す る連 邦 の権 限 の 史 的展 開 第一 節 前 憲 法時 代(1532年 〜1789年)
第二 節 合 衆 国憲 法 制 定 か ら条 約 締結 の 終 了(1789年 〜1871年)(以 上 第19巻1・2合 併 号) 第 三節 土 地割 当 と同 化(1871年 〜1928年)(以 上第19巻3・4合 併 号)
第 四節 イ ンデ ィ ア ン再 組織(1928年 〜1942年)
第 五節 連 邦管 理 終結 政策(1943年 〜1961年)(以 上 第37巻1号 、第37巻2・3号 合 併号 、 第38巻1号 、 第38巻2号)
第 六節 イ ンデ ィア ン 自決 と自治 政 策(1961年 〜現 在) 1。 管 理 終 結 政策 の放 棄 とイ ンデ ィァ ン 自決 ・自治
(1)チ ェ ロ キー の昔 話
(2)イ ンデ ィア ン 自決 ・自治へ の 動 き
(3)イ ン デ ィア ン部 族 の承 認 手 続 とそ の聞 題 点(以 上 本 号) 2.具 体 的 立 法 と行 政
(Dイ ン デ ィア ンに影 響 を与 え る合 衆 国 の一 般 法 (2)イ ン デ ィァ ン文 化 の 保護
(3)経 済 発 展
(4)イ ン デ ィア ンの市 民 的権 利 (5)教 育
(6)保 健
第 二章 イ ンデ ィ ア ン、 イ ン デ ィ ア ン ・テ リ トリー、 部 族主 権 第一 節 イ ンデ ィ ア ン
第二 節 イ ンデ ィ ア ン ・テ リ トリー 第 三節 部族 主権
第 六 節 イ ン デ ィ ア ン 自決 と 自 治 政 策(1961年 〜 現 在) 1.管 理 終 結 政 策 の放 棄 とイ ン デ ィア ン 自決 ・自治
(1)チ ェ ロ キ ー の 昔 話
閑 話 休 題 一 ス ペ ー ド と ウ ォ ー カ ー(Spade&Walker)が 編 ん だ1966年 発 行 の 『チ ェ ロ キ ー の 昔 話 』(CHEROKEESTORIES)に 「か わ い ら し い 色 を した 蛇 」(The
PrettyColoredSnake)と い う昔 話 が 掲 載 され て い る とい う。 話 は こ うで あ る。1)
む か し、 む か し、 い た る と こ ろへ 猟 に 出 か け、 家 路 につ く時 に は い つ も美 味 しい 獲 物 を持 ち帰 る腕 の い い猟 師 が い た そ うな 。 或 る 日、 射 止 め た数 羽 の鳥 を 抱 え 、 家 路 を 急 い で い た 猟 師 は 、 か ら だ全 体 が か わ い ら しい色 にお お わ れ た小 さ な蛇 に 出合 った そ うな 。 そ の蛇 は 、 とて も人 なつ こ く見 え た の で 、 猟 師 が 立 ち止 ま って 、 しば ら く見 入 っ て い る と、 腹 が空 いて い る と思 え て き た の で 、 獲 物 の鳥 を 数 羽 投 げ 与 え た そ う な。 数 週 間 後 、 そ の 日手 に 入 れ た 数 匹 の 兎 を 持 っ て 同 じ場 所 を通 りか か る と、 この 前 と同 じ蛇 が い た そ うな 。 蛇 は 、 この 前 と同 じよ うに とて もか わ い ら し くて 、 人 な つ こ く思 え た が 、 ほ ん の ち ょ っ と大 き く な って い た。 猟 師 は 、 一 匹 の 兎 を蛇 に投 げ与 え、 「や あ 」 と声 をか け て か ら家 路 にっ い た 。 何 日か過 ぎて 、 また そ の蛇 に 出 会 う と、 蛇 は とて も大 き くな っ て は い た が 、 相 変 わ らず 人 なつ こ く、 腹 が 減 っ て い そ う なの で 、 猟 師 は 、 その 日の 獲 物 の 何 羽 か の七 面 鳥 の 中 か ら一 羽 の七 面 鳥 の雄 を 与 えた そ うな。 ま た あ る時 、 猟 師 は、 二 頭 の 雄 鹿 を 背 負 っ て 家 路 に つ い て い た が 、 今 度 は か わ い ら し い色 を
した 蛇 は、 とて も大 き くな っ て 、 腹 を空 か して い る よ う に見 え た の で 、 猟 師 は 蛇 に 申 し訳 な い と思 い 、 二 頭 と も与 え た そ うな 。 家 に 着 く と、 村 人 は ダ ンス に 出 か け て い る とい う。 宵 っ 張 りが 、 全 員 や っ て来 て、 そ の 夜 は焚 火 を取 り囲 み 、 踊 りに 踊 り、 古 い 歌 を 歌 って い た が 、 そ こへ か の 蛇 が や って 来 て 、 一 緒 に 焚 火
の周 りを回 り出 した。 村 人 が 、 外側 を 取 り囲 む よ うに して 踊 っ て い る と、 件 の 蛇 は 、 とて も大 き く、 胴 体 も長 い の で 、 周 りの 村 人 全 員 をか らだ で 引 っ 張 り、
村 人 を濫 に入 れ て しも うた 。 そ れ で も蛇 は、 全 身 か わ い ら しい 色 で お お わ れ 、 人 な つ こか っ た もの の 、腹 が 空 い て い るの が み えみ え だ った 。 村 人 が 、 男 の 子 ど も達 に 弓矢 を手 に と り、 か の 蛇 を 射 る よ う諭 した の で 、 男 の子 ど も達 が 弓 を 手 に入 れ 、 一 斉 に 蛇 を射 た と こ ろ 、 う ま く蛇 に 当 た っ た 。 蛇 は、 傷 つ い た もの の 、 周 りに向 か っ て 尻 尾 を の た うち まわ らせ 、 多 くの村 人 を殺 して しも うた 。 村 人 は 、 言 っ た もん だ 。 「蛇 は、 白い 人 とそ っ く りだ 。」 と さ。 一
さ て 、 フ ェ リッ ク ス ・S・ コ ーエ ン執 筆 の1948年 論 文 『原 初 的 イ ン デ ィ ァ ン
'L)
の 権 原 』 の 第 二 章 「我 々 は 如 何 に して 合 衆 国 を 購 入 し た か 」(HowWeBough.t theUnitedStates)に は 、 以 下 の 記 ・述が 見 出 さ れ る(勿 論 、 そ こに は筆 者 の エ ス ノ セ ン トリズ ム に 対 す る含 意 が あ る)。 す な わ ち 、 「ア メ リ カ の 全 男 子 生 徒 は 、 合 衆 国
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の 土地 はイ ギ リス 、 フ ラ ンス 、 メ キ シ コ及 び ロ シ アか ら購 入 若 し くは条 約 に よ っ て 獲 得 され た もの で あ って 、 か か る方 法 で購 入 され た 全 て の 〔北 アメ リカ〕大 陸 の 土 地 の た め に財 務 省 か ら50,000,000ド ル が 国1支 出 され た と信 ず る よ う教 え こ ま られ て い る。 我 々 の大 多 数 は、 この 物 語 を電 気 や 自 治体 に信 用 を 置 くよ う に疑 い の な い もの と信 じ こん で い る。我 々 は、 歴 史 教 科 書 の 中 の 合 衆 国 の 小 さ な地 図 と、 ナ ポ レオ ン が1803年 〔4月30日 〕 に15,000,000ド ル で 我 々 に売 却 し た 〔ル イ ジ ア ナ の 〕 広 大 な地 域 や 我 々 の 国 家 拡 張 の 物 語 を つ く り上 げ る さ ま ざ ま な そ の 他 の 割 譲 を表 示 した 地 理 学 の 教 科 書 の 中 の 大 き な地 図 を見 て 来 た。 大 陸 の も と も との イ ン デ ィア ン所 有 者 に つ い て は ど うか とい え ば、 共 通 の ぼ ん や り した発 想 で は 、 我 々 が 彼 らか ら土 地 を 力 で も って 取 得 し、 「保 留 地 」 と呼 ば れ る強 制 収 容 所(concentrationcamp)に 彼 ら を収 容 す る手続 を 採 っ た とい う も の で あ る。 かか る支 配 的 な神 話(mythology)に も拘 わ らず 、歴 史 的事 実 は 、特
に1776年 以 降 合衆 国 に よ っ て取 得 され た不 動 産 はナ ポ レオ ン又 はそ の 他 の坐 帝 若 し くは専 制 君 主 か ら購 入 され た もの で は な く、 そ の土 地 の も と も との イ ンデ ィ ア ン所 有 者 か ら購 入 さ れ た も の で あ る とい う こ とで あ る。 ル イ ジ ア ナ の 購 入 で ナ ポ レオ ン か ら取 得 した とこ ろ の もの は、 不 動 産 で は な か っ た。 蓋 し、 特 に ス ペ イ ンや フ ラ ンス の移 住 者 に よ っ て 私 的 に所 有 され て い な か っ た譲 渡 さ れ た領 土 の 全 て は、 今 だ イ ンデ ィ ア ン達 に よ っ て所 有 され て い た の で あ っ て 、 住 民 の 財産 権 は譲 与 に 関 す る条 約 の 文 言 に よっ て保 護 され て いた か らで あ る 〔1803年4 月30日 条約 第3条 、第6条 の規定 を見 る限 り、 ま さに論者 の主張 す る と ころで あ る〕。 我 々 が ナ ポ レオ ンか ら取 得 した もの は、 彼 が 売 却 し得 な か っ た土 地 で あ る。 そ
れ は 、 統 治 し且 つ 課 税 す る権 限 で あ って 、 我 々 が 一 世紀 以 前 に プエ ル トリ コ若
の し く は バ ー ジ ン 諸 島 の 取 得 と 共 に 取 得 し た 権 限 と 同 一 の も の で あ る 。 … … 」。
ウ ォ ー レ ン ・ コ ー ト(WarrenCOurt,1953‑1969)は 、1955年 のri'GC‑Hit‑TOn
4)
v.Indiansv.UnitedStatesで 、合 衆 国 は究 極 的 には 正 当 な補 償 の要 求 を含 む 憲 法 の 重 要 性 に関 係 な くイ ン デ ィ ア ン達 が太 古 か ら所 有 して き た 土 地 を収 用 し 得 る と判 示 した が 、 法廷 意見 を書 い た リー ド判 衷(J.Reed)は 、 「全 ての 男 子 生 徒 は 、 こ の大 陸 の 未 開 の 部 族 は 自 らの 先 祖 伝 来 の放 牧 地 を実 力 に よ っ て 剥 恋 さ れ た こ と、 そ して イ ンデ ィ ア ン達 が 毛 布 、 食 糧 及 び装 身 具 の 見 返 りに条 約 に 基 づ き数 百 万 工 一 カ ー の 土 地 を譲 渡 した 時 、 そ れ は売 買 で は な くイ ン デ ィ ア ンか
5)
ら彼 等 の土 地 を奪 っ た征 服 者 の意 志 で あ った こ とを知 って い る。」 と述 べ て い る。
合 衆 国 国 民 が か れ らの 国家 とそ の 憲 法 につ い て 「誇 りあ る ア メ リカ」 と して っ く り上 げ て きた 仮 説 は、 か れ ら の描 くビ ジ ョ ンが 収 奪 に よ る植 民 地 化 に始 ま る ア メ リカ とい う国 家 の歴 史 的 事 実 を含 む まで に拡 大 さ れ て 描 か れ た 場 合 、 二 者 択 一 的 現 実 に 引 き込 まれ て い く。 先 住 民 の 意 志 に 反 す る強 制 的 立 退 き と自 ら 宣 言 した優 越 的主 権 に よ る とこ ろの 政 治 的征 服 は 、植 民 地 か らの独 立 を宣 言 し、
す ばや く政 治 権 力 の 濫 用 を抑 制 す る文 書 と して そ の 後 の 世 界 史 に お い て 一 つ の モ デル とな った 憲 法典 を採 択 した 国 に とっ て 、 ま さ に ア イ ロニ ー で あ る。 しか し、 合 衆 国 とイ ン デ ィ ア ン の 関 係 は、 これ まで 見 て きた よ う に当 初 か ら複 雑 そ の もの で あ っ て 、 既 に一 世 紀 以 上 前 の1886年 に刑 事 管轄 権 を め ぐっ て 争 われ た
fi)
UnitedStatesv.Kagama(第 三 節2参 照)で 、 ミ ラ ー 判 事(」.Miller)が 判 示 し て い る よ う に 、 「革 命 前 も革 命 後 も 、 合 衆 国 の 境 界 内 に 居 住 す る イ ン デ ィ ア ン部 族 と合 衆 国 国 民 との 関 係 は 、 常 に 変 則 的 な(anomalous)そ れ で あ っ て 、 複
の
雑 な 特 色 を帯 び て い る」 の で あ る。
合 衆 国政 府 の 対 イ ンデ ィ ア ン政 策 は、1870年 代 に始 ま る 「同化 」、1930年 代 か ら始 ま るイ ンデ ィ ア ン 「自治 の促 進 」、1950年 代 か らの管 理 終 結 政 策 に よ る 「同 化 」 へ と絶 え ず 変 遷 して き た が 、1960年 代 に 入 る と、1950年 代 後 半 に 始 ま る市 民 的権 利(civilrights)に 対 す る関 心 の高 ま りと1960年 代 に お け るそ の 加 速 化 、 更 に は それ に伴 う と こ ろの 民 族 的 少 数 派 の追 い や られ て い る窮 状 へ の 国 民 的 レ ベ ル で の 認 識 と原 因 の改 善 へ 向 けて の 相 当数 に の ぼ る大 衆 の 支 持 とが相 侯 って 、 今 再 び 大 き く政 策転 換 が 図 られ る こ とに な る(本 誌 第38巻 第2・3合 併号94頁 に 掲 載 した 「付録1」 参 照)。ダ ニ エ ル ・H・ イ ス ラエ ル(DanielH.Israel)は 、1960 年 代 の 市 民 権 運 動 が 引 金 とな っ て 同 時 並 行 的 に ア メ リカ の 少 数 者 団 体 へ の 特 別 の配 慮 へ の大 衆 の意 識 の 増 大 と共 に生 じた 「管 理終 結 政 策 の 悲 劇」 が 、 イ ンデ ィ ア ンの コ ミュ ニ テ ィ そ れ 自体 と同様 、 合 衆 国 議 会 、 行 政 府 及 び 合 衆 国最 高 裁 判 所 を 敏 感 に な ら しめた と し、1960年 代 に生 じた イ ン デ ィ ア ン部 族 に とっ て 極 め て 重 要 な三 つ の 事 象 を挙 げ て い る。 す な わ ち 、 ① イ ンデ ィ ア ンの 権 利 保 護 へ 向 け て の 合 衆 国議 会 、 行 政 府 及 び合 衆 国 最 高 裁 判 所 の重 要 な動 き、 ② 合 衆 国 へ の 歴 史 的 依 存 か ら離 れ て部 族 の 自 由 に 任 さ れ た 部 族 へ の 直 接 的 な 連 邦 の予 算 総 額 の増 大 、 そ して③ しば しば 圧 倒 的 な 非 イ ン デ ィ ア ン に よ る反 発 を招 い た が 、 他
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の部族が直接的保護 活動 に出 る刺激 となった部族 自身の発案 に基づ く部 族に よっ
・x)
て 企 て ら れ た 数 々 の 勇 敢 で 且 つ 成 功 裡 に 終 わ っ た 行 動 、 が そ れ で あ る 。 い み じ く も 、 権 原 が 合 衆 国 に 帰 属 す る 保 留 地 の 土 地 と は 対 照 的 に イ ン デ ィ ア ン 部 族 に よ っ て 無 条 件 相 続 地 と し て 保 有 さ れ て い る 保 留 地 の 土 地 は 「連 邦 動 力 法 」(theFedera且PowerAct)に 基 づ き 一 般 的 な 土 地 収 用(eminentdomain) に 服 す と 判 示 し た1960年 のFederalPowerCommissionv.Tuscarora
9)
IndianNationsで 、 反 対 意 見 を 書 い た ブ ラ ッ ク 判 衷(J.Black)が 次 の よ う に 述 べ て い る 点 に 、 筆 者 は 強 く惹 か れ る と こ ろ で あ る(ウ ォ ー レ ン主 席 判 事 及 び ダ グ ラ ス 判 嘉 が 同調)。 す な わ ち 、 「わ れ わ れ に と っ て 、 何 故 こ れ ら部 族 が 彼 ら の 土 地 と 伝 統 的 な 部 族 の 生 活 様 式 に 痛 く執 着 す る の か は 、 理 解 し難 い と こ ろ で あ る 。 訴 訟 記 録 か ら は 、 彼 ら の 保 留 地 の 土 地 が 最 も 肥 沃 で 、 景 観 が 最 も 美 し く若 し く は 彼 ら の 家 屋 が 建 築 物 の 中 で 最 も 心 血 を 注 い だ 見 本 で あ る と い う 印 象 を 拭 い 去 れ な い 。 しか し、 こ れ は 、 彼 ら の 家 屋 一 彼 ら の 先 祖 伝 来 の 家 屋 一 で あ る 。 そ こ で 、 彼 ら 、 彼 ら の 子 ど も、 そ し て 彼 ら の 先 祖 が 生 ま れ た の で あ る 。 彼 ら は 、 ま た 、 自分 た ち の 記 憶 と愛 を そ こ に 抱 い て い る。或 る物 は 、 〔イ ン デ ィ ア ン達 に とっ て 〕 金 銭 や 新 しい 事 業 の 費 用 よ り も価 値 あ る そ れ で あ る。 合 衆 国 議 会 が イ ン デ ィ ア ン と の 約 束 を 破 っ て き た 場 合 も あ り得 る と こ ろ で あ る 。 尤 も 、 そ の よ う な 行 動 の 諸 事 例 は 、 わ れ わ れ に 指 し示 さ れ て は い な い が 。 し か し な が ら 、 合 衆 国 議 会 が 以 前 そ う して き た の か 、 現 在 そ う な の か ど う か 、 わ た し は 、 議 会 が こ こ で
そ の よ う に し て き た と い う 確 信 は 持 て な い 〔1784年9月22日 に 締 結 され た 合 衆1・1ミ1 と タ ス カ ロ ー ラ部 族(TuscaroraTribe)を 含 む6つ の ネ ー シ ョ ン と の 間 の 条 約(7 Stat.15)第2条 を 破 っ た こ と を 指 す 〕。 わ た し は 、 当 裁 判 所 が こ の 従 属 的 人 民
(dependentpeople)と の 約 束 を 破 る 〔合 衆 国 〕 政 府 の 機 関 で あ る こ と を 遺 憾 と す る も の で あ る 。 偉 大 な る 国 家 は 、 偉 大 な 人 と 同 様 に 、 自 ら の 一 つ の 言 葉 を 守
io>
ら ね ば な ら な い(GreatNotions,likegreatmen,shouldkeeptheirwort!.)」 。
(2)イ ン デ ィ ア ン 自 決 ・自治 へ の 動 き (a)ト ル ー マ ン、 ア イ ゼ ン 八 ワ ー 政 権 下 の 政 策
1928年 か ら1942年 に か けて の イ ン デ ィ ア ン再 組織 時 代 に そ の根 源 を もつ 基 本 的 哲 学 と多 くの合 衆 国 の政 策 目的 が 、 今 再 び1950年 代 後 半 か ら始 動 す るが 、 合
衆 国 議 会 の 議 員 が 管 理 終 結 政 策 に異 を 唱 え、 これ ま で の 管 理 終 結 主 義 者 の 活 動 の 忠 実 な 支 持 者 まで もが 徐 々 に個 々 の 管 理 終 結 政 策 の不 適 切 性 が 明 らか とな っ た と して 翻 意 して い くよ う にな る。
1957年 、 大 統 領 トル ー マ ン(HarryS。Truman,1945‑1953)が1949年 の議 会 で の 就 任 演 説 で 発 表 した 発 展 途 上 国 援 助 計 画 で あ る 「政 策 の 第 四 項 目 」(the PointFourProgram)を 模 倣 した 技 術 指 導 と経 済 援 助 を 規 定 す るイ ンデ ィア ン 立 法 法 案 が提 出 され、合 衆 国 議 会 第85議 会 第1会 期 に お い て両 院共 同決 議108(第 五節2(1)参 照)を 否 認 し、 イ ンデ ィア ンの 同意 な く して 州 の刑 事 管 轄 権 を更 に 拡 大 す る こ とを禁 止 す るた め に公 法 第280号(第 五節2(3)参 照)を 修 正 す る声 明 が
n)
提 案 さ れ る(但 し、 いず れ の 提 案 も議 会 の 決 議 に は 至 ら な か っ た)。
1958年 、.ヒ院 内 国 ・島/;i」問 題 委 員 会(SenateCommissiononInteriorand
InsularAFrairs)委 員 長 ジ ェ ー ム ス ・マ ー レ ー(JamesMurray)は 、 イ ン デ ィ ア ン の 土 地 が 非 イ ン デ ィ ア ン に 譲 渡 さ れ て き た 土 地 の 価 格 を 示 す こ と に よ っ て 警 告 を 発 し 、 内 務 長 官 に イ ン デ ィ ア ン の 土 地 の 損 失 に つ い て の 詳 し い 調 査 結 果 が 出 る ま で イ ン デ ィ ア ン の 土 地 売 却 に つ い て 支 払 停 止 を 発 す る よ う説 得 して い る 。 こ の 調 査 結 果 は 、 管 理 終 結 政 策 に 基 づ く土 地 政 策 か ら生 じ た 甚 大 な 潜 在 的 影 響 を 明 ら か に す る も の で あ っ た 。 そ れ に よ れ ば 、1948年 か ら1950年 の3年 間 に 約2,600,000エ ー カ ー の イ ン デ ィ ア ン の 土 地 が 失 わ れ 、1953年 か ら1957年 の 4年 間 に1,800,000エ ー カ ー の イ ン デ ィ ア ンの 土 地 が イ ン デ ィ ア ン の 所 有 か ら 離
12) れ た と さ れ る 。
国 民 の 不 満 と議 会 の 支 持 を 背 景 に 、 ア イ ゼ ン ハ ワ ー(DwightD.Eisenhower,
1953‑1961)政 権 は 、1950年 代 初 頭 の 政 策 が 目 指 し た 目標 か ら の 後 退 を 開 始 す る 。 1958年9月18日 の 内 務 長 官 ブ レ ッ ド ・A・ シ ー ト ン(FredA,Season)の コ ロ
ラ ド高 原 と グ ラ ン ド ・キ ャ ニ オ ン を 背 後 に 控 え る ル イ ジ ア ナ 州 フ ラ ッ グ ス タ ッ ゆ
フ(FlagsCaff)に お け る ラジ オ 放送 局KCLSを 通 じて の 放 送 演 説 で 公 的 に強 制 的 管 理 終 結 の 終 焉 を示 して い る。 す な わ ち、 シ ー トンは 、 「影 響 を被 る部 族 の 成 員 の大 多 数 の 理 解 と受 け 容 れ が これ ま に得 られ な か っ た所 謂 管 理 終 結 政 策 を、 イ ンデ ィ ァ ン部 族 に強 制 す る こ とに 考 慮 が 為 され て しか るべ き で あ る と主 張 す る こ とは 、 私 に とっ て絶 対 に考 え られ ない とこ ろ で あ ります 。」 と述 べ 、 い か な る イ ンデ ィ ア ン部 族 若 し くは グ ル ー プ も、 当該 部 族 若 し くは グ ル ー プ が 、 第 一 に
アメ リカ ・イ ンデ ィ ア ン法研 究 序 説(七) S/
政 策 の 行 き着 く先 を理 解 して い る こ と、 第 二 に影 響 を 受 け る 当該 部 族 若 し くは グル ー プ が 提 案 さ れ る政 策 に 同 意 し且 つ 支 持 して い る こ とを 明 白 に立 証 して こ な か っ た 限 り、 合 衆 国 政 府 との 関 係 を終 結 す べ き で は な い。 全 て の イ ンデ ィ ア ン部 族 は 、 部 族 の教 育 レベ ル が 部 族 が 引 き受 け て きた 責 任 に 匹 敵 す る そ れ に達 しな い 限 り、 ア メ リカ ン ・ライ フの 流 れ の 外 に追 い や られ るべ きで は な い と主 張 して い る。
(b)ケ ネ デ ィー 政 権 下 の政 策
1960年 の 大 統 領 選 挙 戦 にお い て 、 ケ ネ デ ィー(JohnF.Kennedy,1961‑1963) は、 大 統 領 に就 任 した な らば 「部 族 の 同 意 が な けれ ば、 条 約 上 の 若 し くは契 約 上 の相 互 関 係 に 変 更 を加 え ず 、 イ ンデ ィ ア ンの 土 地 基 盤 の保 護 、 貸 金 援 助 並 び に経 済 発 展 の た めの 部 族 計 画 の奨 励 を実 施 す るで あ ろ う。」 と述 べ て い るが 、彼 は ス チ ュ ワ ー ト ・L・ ユ ー ドル(StewardLUdall)を 内務 長 官 に任 命 し、 新 長 官 は イ ン デ ィ ア ン問 題 に 関 す る特 別 対 策 委 員 会 を立 ち 上 げ、5ヶ 月 の 研 究 の 後 の1961年7月10日 、 連 邦 の信 託 関係 の 管 理 終 結 か らイ ン デ ィ ア ン保 留 地 の 人 民 と 自然 資 源 の 発 展 の政 策 へ の転 換 を推 奨 す る報 告 書 を公 に して い る。 しか し、
同報 告書 は 、 同 時 に特 別 な連 邦 事 業 は実 収 入 が あ り、高 等教 育 を受 け た イ ン デ ィ ア ンか らは 、 彼 らが 多 くの 非 イ ン デ ィ ア ン と同 様 自 らの 世 話 を す る能 力 が あ る 場 合 、 引 き上 げ られ るべ き で あ る と して い る。 従 っ て 、 管 理 終 結 は、 合 衆 国 の イ ン デ ィ ア ン政 策 の 究 極 的 目的 を残 して い るの で あ って 、 社 会 的 、 経 済 的 並 び に政 治 的 援 助 の拡 張 され た 計 画 は、 結 果 と して来 るべ き 同化 の た め に 「新 た な
14)
手 掛 か り」 を 提 供 す る こ と に あ っ た と さ れ る 。 ケ ネ デ ィ ー は 、 対 策 委 員 会 の 委 員 で あ る フ ィ レ ロ ・ナ ッ シ ュ(PhilleoNash)をBIA局 長 に 任 命 す る が 、ナ ッ シ ュ
は 他 の 政 府 機 関 並 び に 民 間 団 体 と上 記 対 策 委 員 会 の 提 唱 を 実 行 な ら しめ る 開 発 計 画 に お い て 協 働 し、合 衆 国 議 会 を 説 い て ケ ネ デ ィ ー の 選 挙 公 約 で あ る 「ニ ュ ー ・
フ ロ ン テ ィ ア 」(NewFrontier)の 社 会 的 、 経 済 的 計 画 の 中 に イ ン デ ィ ア ン を 取 り組 ん で い く よ う努 め て い る 。BIAは 、 イ ン デ ィ ア ン に 対 し て 教 育 、 職 業 訓 練 及 び 職 業 紹 介 、 住 宅 供 給 、 産 業 並 び に コ ミ ュ ニ テ ィ の 発 展 に 拡 大 化 さ れ た 事 業 提 供 を 始 め て い る 。 尤 も 、 か か る 動 き の 中 に あ っ て 、 ウ ィ ス コ ン シ ン 州 の ミ ノ ミ
ニ ー 部 族 と オ レ ゴ ン 州 の ク ラ マ ス 部 族 の 管 理 終 結(第 五 節2(2)参 照)は 、 終 結 期 限 が 延 長 さ れ 、当 初 の 計 画 に 修 正 が 加 え ら れ て い る(26Fed.Reg.3,726(1961);
にら 26Fed.Reg.7,326(1961).)o
l944年ll月 に コ ロ ラ ドで 結 成 さ れ たNCAI(第 五 節1(1)参 照)の 運 動 に 目 を 転 じ て み よ う 。1961年7月 、67部 族 か ら の 代 表 が 、 彼 ら の 意 見 表 明 の た め に シ カ ゴ に 結 集 し 、 「イ ン デ ィ ア ン の 目 的 宣 言 」(DeclarationofIndianPurpose)
を 採 択 し た の で あ る 。 こ の 宣 言 は 、 「全 て の 人 び と の 精 神 的 及 び 文 化 的 価 値 を 保 持 す る 固 有 の 権 利 」 へ の 確 信 と 「こ れ ら の 価 値 の 自 由 な 実 践 は 全 て の 人 び と の 発 展 に と っ て 必 要 で あ る こ と 」 へ の 言 及 に 始 ま り 、 広 範 囲 に 亘 る 政 策 提 言 と計 画 変 更 を そ の 内 容 と し て い る が 、F・ コ ー エ ン は 、 当 該 宣 言 の 主 た る 重 要 性 は 、 イ ン デ ィ ア ン が 彼 ら 自 身 の 計 画 の 開 発 に 参 加 す る権 利 を 望 み 、 彼 ら 自 身 の 問 題
16)
を 解 決 す る 能 力 を 確 信 して い る 点 に こ そ あ る と述 べ て い る 。 (c)ジ ョ ン ソ ン 政 権 下 の 政 策
自 決(self‑determination)政 策 に 向 け て の 動 き は 、 ジ ョ ン ソ ン(LyndonB.
Johnson,1963‑69)政 権 下 に お い て 勢 い を 増 し 、 イ ン デ ィ ア ン は ジ ョ ン ソ ンの 公 約 で あ る 「偉 大 な 社 会 」(GreatSociety)立 法 の 中 に 組 み 込 ま れ て い く。1962年
9月14日 、 合 衆 国 議 会 は 、 「公 共 事 業 促 進 法 」(thePublicWorksAcceleration
ア
Act)を 制 定 す る が 、 イ ン デ ィ ア ン 保 留 地 は 適 切 に 当 該 法 律 の 対 象 と は さ れ て い な か っ た の で あ る。 翌 年 の10月15日 、 上 院 議 員 メ トカ ル フ(Metcalf)に よ っ て
ia)
提 案 され た修 正 法 の制 定 に よ っ て 、 イ ン デ ィア ン部 族 が 公 共 事 業 並 び に公 共 施 設 へ の財 政 援 助 の た め に連 邦 の貸 金 の借 入 資 格 を 付 与 され て い る。1964年1月 、 ジ ョ ン ソ ン は 、 一 般 教 書 の 中で 貧 困 問 題 に言 及 し、 イ ンデ ィ ア ン保 留 地 の 援 助
ゆ
の 必 要 性 を 訴 え て い る 。1964年8月20日 、 貧 困 問 題 に 対 す る 戦 い を 具 体 化 し 、 イ ン デ ィ ア ン 部 族 に よ っ て 企 画 さ れ た コ ミ ュ ニ テ ィ 計 画 と 「地 域 青 年 部 隊 」 (NeighborhoodYouthCorps)へ の イ ン デ ィ ア ン の 参 加 を公 認 す る 「1964年 経
zo)
済 機 会 法 」(theEconomicOpportunityActofl964)が 制 定 さ れ 、1964年 ま で に 二 っ の 行 政 機 関 、 す な わ ち 、 経 済 機 会 局(OfficeofEconomicOpportunity)
と労 働 省(DepartmentofLabor)が イ ン デ ィ ア ン の 土 地 で 活 動 を 開 始 して い る 。 地 域 再 開 発 局(AreaRedevelopmentAdministration)が 経 済 開 発 局(Economic DevelopmentAdministration)に 置 き換 え ら れ た 際 、 イ ン デ ィ ア ン部 族 へ の 婁 業 は 、 改 編 さ れ た 機 関 の 主 要 な 仕 事 と して 残 さ れ て い る 。
保 留 地 で の 生 活 を よ り良 くす る た め の 連 邦 行 政 機 関 の 事 業 は 、BIAに 加 え て 、
アメ リカ ・イ ンデ ィ ア ン法研 究 序 説(七) S3
公 衆 衛 生 局(PublicHealthService,PHS,1955年 にBIAの 保 健 衛 生 躯 業 が 公 衆 衛 生 局 に移 管 され て い る)、 住 宅 援 助 局(HousingAssistanceAdministration,以 前
は 「1937年 合 衆 国 住 宅 法 」(theUnitedStatesHousingActofl937,50Stat.
888))に よ っ て 設 立 さ れ た 公 共 住 宅 局(PublicHousingAdministration))及 び 経 済 発 展 局 並 び に 地 域 青 年 部 隊 を 含 ん だ イ ン デ ィ ア ン の 土 地 に お け る 事 業 に 提 携 さ せ られ た 諸 機 関 の 努 力 を 伴 う こ と に な っ た の で あ る 。 ま た 、1968年8月1日 制 定 の 「1968年 住 宅 及 び 都 市 開 発 法 」(theHousingandUrbanDevelopment'LI)
Actof置968)に よ っ て 、 イ ン デ ィ ア ン部 族 は 、 住 宅 ・都 市 開 発 省(Department ofHousingandUrbanDevelopment)か ら計 画 の 承 認 を 取 得 す る こ と が 可 能
と な り、 同 法 に よ っ て コ ミ ュ ニ テ ィ 開 発 の た め の イ ン デ ィ ア ン の 計 画 に 便 宜 が 与 え ら れ 、 全 て の イ ン デ ィ ア ン保 留 地 内 の 家 族 に 公 共 住 宅 の 援 助 を 受 け る 資 格 が 付 与 さ れ た 。 ま た 、 イ ン デ ィ ア ン 保 留 地 の 家 族 は 、 「1968年 非 行 少 年 防 止 及 び
YY)
統 制 法 」(theJuvenileDelinquencyPreventionandControlActof1968)
と 「1968年 犯 罪 防 止 及 び 街 路 の 安 全 性 に 関 す る 包 括 法 」(theOmnibusCrime 'L3)
ControlandSafeStreetsActof1968)に 従 っ て 司 法 省(Departmentof Justice)か ら許 可 を 受 け る 資 格 を 得 た の で あ る 。 更 に は 、 連 邦 住 宅 局(FederaI HousingAdministration)と 農 場 主 家 屋 局(Farmer圏sHomeAdministration)
も 、 イ ン デ ィ ア ン の 土 地 で 活 動 す る 連 邦 行 政 機 関 の 一 員 に 加 わ っ て い る 。 新 た な 貧 困 と コ ミ ュ ニ テ ィ 開 発 計 画 を 管 理 ・運 営 す る た め に 創 出 さ れ た 諸 機 関 は 、 イ ン デ ィ ア ン 政 策 に お け る 現 状 打 破 の 責 任 を 負 い 、 こ れ ら の 機 関 に よ っ て 執 行 さ れ る 許 可 計 画 の 下 で 、 イ ン デ ィ ア ン ・コ ミ ュ ニ テ ィ は 、 関 わ り の あ る 人 に 事 業 を 提 供 す る資 格 を も つ 地 方 政 府 の 独 立 可 能 な 構 成 部 分 と して 扱 わ れ 、 従 っ て 、R・ シ フ タ ー(RichardSchifter)に 言 わ し め れ ば 、1934年 の ホ イ ラ ーe
ハ ワ ー ド法(第 四 節3参 照)制 定 か ら 四 分 の 一 世 紀 が 過 ぎ て 、 同 法 の 発 案 者 の 考 え が 、 漸 く実 を 結 ん だ と言 う こ とが で き 、 も は や イ ン デ ィ ァ ン 部 族 政 府 は 、 行
za)
政 機 関 の 長 に よ っ て 操 ら れ る 人 形 で は な く な っ た の で あ る 。
1966年 、 ジ ョ ン ソ ン 大 統 領 は 、 一 世 紀 前 の エ リ ・S・ パ ー カ ー(EliS.Parker) 以 来 始 め て の 先 住 民 出 身 の ロ バ ー ト ・ペ ネ ッ ト(RobertBennett)をBIA局 長 に 任 命 す る が 、 以 後 、 非 イ ン デ ィ ア ン は 当 該 職 に 任 命 さ れ ず 、 ま た イ ン デ ィ ァ ン 問 題 に 関 す る 内 務 次 官 補 に 登 用 さ れ る こ と に な る。 ベ ネ ッ トは 、BIAの 計 画 の
開 発 と管 理 運 営 の あ ら ゆ る レベ ル に イ ンデ ィ ア ンを 関 わ ら しめ る よ う試 み、 更 に 、BIA職 員 が これ まで イ ン デ ィ ア ン ・サ ー ビス 計 画 と され て きた もの を機 能 さ せ る 目的 で イ ンデ ィ ア ン との 交 渉 を推 し進 め に 際 して 、BIAの 権 限 を最 大 限利 用 す る よ う督 促 した と言 わ れ る。
1968年3月 、 ジ ョ ン ソ ン大 統 領 は 、 イ ンデ ィ ア ン問 題 に関 して、 「忘 れ られ た ア メ リカ人 」(TheForgottenAmerican)な る特 別 教 書 を合 衆 国 議 会 に提 出 し、
そ の 中 で 管 理 終 結 政 策 を終 了 し、 民 族 自決 政 策 を強 調 し、 新 政 策 の 中心 とな る 要 素 と して イ ンデ ィ ア ンが 故 国 に残 る機 会 と都 市 に移 住 す る機 会 と を選 択 す る 自 由 を 挙 げ て い る。 同時 に 、 大 統 領 は、 イ ンデ ィ ア ン問 題 に従 事 す る多 くの 行 政 機 関 を調 整 し、 イ ン デ ィ ア ン計 画 の 策 定 に イ ンデ ィ ア ンの 参 加 を 促 進 させ る 目的 で 、 副 大 統 領 の オ フ ィ ス に居 を構 え る新 た な イ ン デ ィ ア ン機 会 全 国 評 議 会 (NationalCouncilonIndianOpportunity)を 設 立 す る行政 命 令 を 発 出 して い
25) る。
とこ ろで 、1961年 、 上 院 司 法 委 員 会 の 「憲 法 上 の権 利 に 関 す る小 委 員 会 」 は、
イ ン デ ィア ン部 族 の 支 配 下 に あ る人 の市 民 的 権 利 に 関 す る問 題 を調 査 す る た め に 公 聴 会 の 開 催 を 開 始 し、 合 衆 国 憲 法 が 合 衆 国政 府 に対 して 課 す と同様 の 制 限 を 部 族 に対 して 課 す 法案 を企 図 し、 同 委 員 会 で採 択 した修 正 案 が 、1968年4月 ll日 に ジ ョン ソ ン政 権 下 の合 衆 国議 会 第90議 会 に お い て公 法 第90‑284号 と して 制 定 され た 。 同法 は 、 「一 定 の 暴 行 若 し くは 脅 迫 に対 す る刑 罰 を規 定 し及 び そ の 他 の 目的 に 関 す る法 律 」 と表 題 され 、10編 か ら成 るが 、特 に 第2編 は 「1968年
イ ン デ ィ ア ン の 市 民 的 権 利 に 関 す る法 律 」(theIndianCivilRightsActor
'LG)
1968,1968年ICRA)と 呼称 され て い る。
1968年ICRAの 内 容 及 び そ の 間 題 点 に つ い て は、 本 節2‑(4)で 詳 細 に論 ず る が 、1968年ICRAの 制 定 に よ っ て 、 部 族 裁 判 所 に お い て 審 理 され る す べ て の 被 告 人(被 告)に 対 して 基 本 的 な手 続 的権 利 及 び実 体 的権 利 が 拡 大 ・保 障 され る こ とに な った の で あ る。 ロバ ー ツ ・N・ ク リ ン トン(RobertN.Clinton)は 、 本 法 は 明 らか に イ ン デ ィ ア ンの 部 族 裁 判 所 に英 米 流 の法 構 造 と諸 機 能 を課 そ う と す る努 力 の 成 果 で あ る が 、 この 努 力 は、 イ ンデ ィ ア ン部 族 は 自 らの 運 命 を コ ン トロ ー ル し、 別 個 の 土 地 基 盤 を持 つ 別 個 の文 化 的 伝 統 と して 発 展 す る こ と にお い て 自由 で あ る こ とを保 証 す る た め に立 案 され た と考 え られ る今 日の 合 衆 国 の
アメ リカ ・イ ンデ ィ ア ン法研 究 序 説(七) SS
イ ン デ ィア ン政 策 の趣 旨 とあ る程 度 矛 盾 す る もの で あ る。 従 っ て 、 イ ンデ ィ ア ンの 権 利 章 典 は、 イ ン デ ィ ア ン部 族 の間 の み な らず 、 注 釈 者 の 間 に お い て も必 ず し も好 意 的 に は 捉 え られ て い な い。 同 法 が 部 族 裁 判 所 の機 能 に課 した 制 約 の 結 果 、 部 族 法 の情 勢 、 部 族 の 発 展 状 況及 び 部 族 コ ミ ュニ テ ィの 要 望 に 対 処 す る た め の 部 族 政 府 と裁 判 所 を 成 形 す るの に 必 要 な基 準 を部 族 か ら奪 い 去 る虞 が 出 来 した 。 そ れ故 に 、 同法 に よ っ て イ ンデ ィ ア ンの 権 利 章 典 を組 み込 ん だ 司 法構 造 は 、 イ ン デ ィ ァ ン の 自治 と文 化 的 自立 性 に つ いて の連 邦 の 関 心 事 に照 ら して 発 展 させ られ な けれ ば な ら な い 。 か か る理 由 に 基 づ い て 幾 つ か の 裁 判 所 は 、 既 に本 法 にお いて 保 障 され た 準 憲 法 的 権 利(quasi‑constitutionalright)は 時 と し て 憲 法 上 の 権 利 章 典 に よ っ て保 障 され る確 立 され た権 利 と異 な った 意 味 内 容 を
zアコ
も つ よ う に な る こ と を 示 唆 し て き て い る と 論 じ て い る 。 (d)ニ ク ソ ン 政 権 下 の 政 策
大 統 領 ニ ク ソ ン(RichardM.Nixon,1969一 且974)は 、 就 任 直 後 、 ア ル ビ ン ・ M・ ジ ョ セ フ ィ ー ・Jr.(AlvinM.Josephy,Jr.)に 将 来 の 勧 告 に 加 え て 、 イ ン
デ ィ ア ン の 現 状 に つ い て 報 告 書 を 提 出 す る よ う 依 頼 す る 。1969年2月 に 提 出 さ れ た ジ ョ セ フ ィ ー の 研 究(報 告 書 の テ ー マ は イ ン デ ィ ア ン の 民 族 自 決 に あ る)は 、 大 統 領 に 過 去10年 の 出 来 事 を ブ リ ー フ ィ ン グ し、 イ ン デ ィ ア ン 自 らが 表 明 し た 要 求 に 根 ざ し た 勧 告 と イ ン デ ィ ア ン の 要 求 に 対 す る解 決 策 と を 提 案 す る も の で
28)
あ っ た。1970年7月8日 、 大 統 領 の 特 別 教 書 が 合 衆 国 議 会 へ 提 出 さ れ る。 イ ン デ ィ ア ン計 画 の 立 案 と履 行 に 対 す る イ ンデ ィ ア ンの 管 理 とい う広 く受 け 容 れ ら れ た 目的 が 、 教 書 の 基 礎 を成 して い るが 、 それ は公 式 に イ ンデ ィ ア ン計 画 の新 た な管 理 運 営 を宣 言 す る 内 容 とな っ て い る。
29)
F・ コー エ ンの 記 述 に従 っ て 、 特 別 教 書 の 内 容 を要 約 す る と以 下 の とお りで あ る。 す な わ ち 、 ニ ク ソ ンは 、 イ ンデ ィ ア ンに 対 す る過 去 の 政 策 を 批 判 し、 圧 倒 的 障害 が あ った に も拘 らず イ ンデ ィ ア ンの 想 像 性 と生 き残 りの 歴 史 を賞 賛 し、
極 端 な 管 理 終 結 とパ タ ー ナ リズ ム の 拒 否 を要 求 す る。 そ れ は、 管 理 終 結 は 部 族 と合 衆 国 政 府 との 特 別 な 関 係 に含 まれ る道 徳 上 、 法 律 上 の 義 務 を 無 視 す る もの で あ り、 パ タ ー ナ リズ ム は 「イ ンデ ィ ア ン の イ ニ シ ア チ ブ とモ ラー ル の 侵 食 」 を結 果 す るか らで あ る。 合 衆 国 議 会 は 、 両 院 協 働 決 議108(第 五 節2(1)参 照)に 示 され た管 理 終 結 政 策 を明 白 に 否 定 す る新 た な解 決 策 を決 議 す べ き で あ って 、
新 た な 立 法 に 沿 って イ ンデ ィ ア ン ・コ ミュ ニ テ ィ を連 邦 の イ ンデ ィ ア ン計 画 の 実 行 へ の 管 理 に 関 わ ら しめ るべ き で あ る。 そ して 、 ニ ク ソ ン の合 衆 国 議 会 へ の 勧 告 に は、以 下 の7項 目が 挙 げ られ て い る。① タ オ ス ・プエ ブ ロ部 族 へ の ブル ー ・ レ イ クの 返 還 、 ② イ ン デ ィ ア ン学 校 の 管 理 権 の イ ン デ ィ ア ン ・コ ミ ュニ テ ィへ の 移 管 、③ 経 済 的 発 展 の促 進 法 の制 定 、④ 都 市 中 心 部 に お け る イ ンデ ィ ア ンの 生 活 援 助 、 ⑤ イ ンデ ィ ア ン の 天 然 資 源 の 権 利 の た め の 独 立 の 法 的 代 表 を保 障 す る信 託 協 議 機 関(TrustCounselAuthority)の 創 設 、⑥ 内務 省 と司 法 省 との 利 益 衝 突 の 回避 、 及 び⑦BIA局 長 の イ ンデ ィ ア ン及 び 領 土 問題 担 当 の 内 務 次 官 補
へ の 昇 格 。
合 衆 国 議 会 は、 これ を受 け て 、 公 式 に は 管 理 終 結 政 策 を否 認 す る決 議 を可 決 した わ けで は な い な い が 、1973年12月22日 、 第93議 会 で 「ミノ ミニ ー 回復 法 」
ao)
(theMenomineeRestorationAct)が 可 決 さ れ た こ と は 、 管 理 終 結 政 策 の 象 徴 的 な 破 棄 を 意 味 す る も の と言 っ て 良 い で あ ろ う 。 同 法 の 内 容 は 、 そ の 正 式 名 称 で あ る 「ウ ィ ス コ ン シ ン の ミ ノ ミ ニ ー ・イ ン デ ィ ア ン 部 族 の 財 産 並 び に 成 員 に 対 す る 連 邦 の 管 理 を 終 結 す る 法 律 を 破 棄 し、 ウ ィ ス コ ン シ ン の ミ ノ ミ ニ ー ・イ ン デ ィ ァ ン 部 族 を 連 邦 に よ っ て 承 認 さ れ た 主 権 を 有 す る イ ン デ ィ ア ン 部 族 と し て 再 組 織 し、 及 び ア メ リカ ・イ ン デ ィ ア ン と い う地 位 の 故 に ア メ リ カ ・イ ン デ ィ ア ン に 供 給 さ れ る 連 邦 役 務 を ウ ィ ス コ ン シ ン の ミ ノ ミ ニ ー 部 族 に 回 復 し並 び に そ の 他 の 目 的 に 関 す る 法 律 」 と い う表 題 か ら推 して 明 ら か で あ る が 、 イ ン デ ィ ァ ン 立 法 史 に お い て 当 該 法 律 の 制 定 は 画 期 的 事 件 で あ る と捉 え ら れ る と 同 時 に 、 そ の 後 の 類 似 の 法 律(後 述)を 知 る 上 で 有 益 と考 え る の で 、 以 下 、8ヵ 条 か ら成 る 法 律(合 衆 国 法 律 集 第25編 第903条 乃 至 第903f条 に法 典 編 纂)を 訳 出 して み よ う。
第1条 本 法 は 、 「ミ ノ ミニ ー 回 復 法 」 と 引 用 さ れ 得 る も の と す る 。 第2条 こ の 法 律 に お い て 、 次 の 各 号 に 掲 げ る用 語 は 、 そ れ ぞ れ 当 該 各 号 に
定 め る と こ ろ を 意 味 す る 。
(1)「 部 族 」 と は 、 ウ ィ ス コ ン シ ン の ミ ノ ミ ニ ー ・イ ン デ ィ ア ン 部 族 を い う。
(2)「 長 官 」 と は 、 内 務 長 官 を 指 して い う 。
(3)「 ミ ノ ミニ ー 回 復 委 員 会 」(MenomineeRestorationCommittee)と は 、 本 法 第4条 第a項 並 び に 第4条 第b項 の 規 定 に 従 っ て 選 挙 さ れ た9人 の ミ ノ ミ ニ ー ・イ ン デ ィ ア ン に よ っ て 構 成 さ れ る委 員 会 を い う 。
アメ リカ ・イ ンデ ィ ア ン法研 究 序説(七) 57
第3条(a)改 正1954年6月17日 法(68Stat250;25U.S.C.891‑902)〔 第:Li.
節2(2)参 照 〕 の 規 定 若 し く は そ の 他 の 法 律 に も 拘 ら ず 、連 邦 の 承 認(Federal recognition)は ウ ィ ス コ ン シ ン の ミ ノ ミニ ー ・イ ン デ ィ ア ン 部 族 に 、 以 後 、 及 ぼ さ れ 、 改 正1934年6月18日 法(48Stat.984;25U。S.C.etseq.)〔 第11q 節3参 照 〕 は 当 該 部 族 に 適 用 さ れ る 。
(b)改 正1954年6月17日 法(68Stat250;25U.S.C.891‑902)は 以 後 、 破 棄 さ れ 、 及 び 連 邦 条 約 又 は 法 律 の 下 で の 若 し く は 当 該 法 に よ っ て 減 少 又 は 喪 失 さ せ ら れ て き た そ の 他 の 方 法 の 下 で の 部 族 若 し くは 当 該 部 族 の 構 成 貝 の 全 て の 権 利 並 び に 特 権 は 、 復 権 さ れ る も の とす る。
(c)本 法 の 如 何 な る 規 定 も 、 連 邦 条 約 、 法 律 の 下 で 若 し く は 本 法 の 規 定 と 矛 盾 し な い そ の 他 の 方 法 の 下 で 現 在 又 は1954年6月17日 以 前 に 部 族 又 は 当 該 部 族 の 成 員 に よ っ て 享 有 さ れ る 如 何 な る 権 利 若 し く は 特 権 を 減 少 さ せ る も
の で は な い 。
(d)本 法 に 特 別 の 定 め が あ る 場 合 を 除 い て 、 本 法 に 規 定 さ れ る 如 何 な る 定 め も全 て の 財 産 権 又 は 義 務 、 漁 業 権 若 し く は 既 に 徴 収 さ れ た 課 税 を 含 む 全 て の 契 約 上 の 権 利 若 し く は 義 務 を 変 え る も の で は な い 。
(e)本 条 第a項 の 規 定 に よ る承 認 に 基 づ い て 付 与 さ れ る 役 務 を 部 族 に提 供 す る 場 合 、 内 務 長 官 及 び 保 健 ・教 育 ・福 祉 長 官 は 、1921年11月2日 法(42Stat.
208;25U.S.0.§13)〔BIAに よ る歳 出 予 算 の 支 出 規 定 〕、 改 正1954年8月5日 法(68Stat.674)若 し くは イ ン デ ィ ア ン 問 題 の 管 理 の 為 の 歳 出 配 分 を 承 認 す る そ の 他 の 法 律 に よ っ て 歳 出 さ れ る基 金 か ら 、 部 族 の 要 請 に 基 づ き 且 つ 相 互 に 合 意 さ れ る 期 間 並 び に 条 件 に 従 い 、 基 金 が 充 当 さ れ る 一 般 的 目 的 を 達 成 す る 交 付 金 を 支 出 す る 為 に 許 可 及 び 契 約 を 行 う権 限 を 付 与 さ れ る 。 ミ ノ ミ ニ ー 回 復 委 員 会 は 、 当 該 契 約 を 締 結 し並 び に ミ ノ ミ ニ ー 回 復 委 員 会 の 為 の 後 継 者 と し て の 部 族 統 治 機 関(tribalgovemingbody)を 拘 束 す る 為 に 、 当 該 許 可 を 受 理 す る 当 事 者 た る 全 権 及 び 資 格 を 有 す る も の と す る 。 但 し、 ミ ノ ミ ニ ー 回 復 委 員 会 は 、 部 族 統 治 機 関 が 衷 務 を 執 る 日 か ら6ヶ 月 の 期 間 を 超 え て 部 族 を 拘 束 す る 権 限 を 有 さ な い 。
第4条(a)本 法 制 定 後15日 以 内 に 、 長 官 は 、 ミニ ミ ニ ー 回 復 委 員 会 の 選 挙 立 候 補 者 を 推 薦 す る 為 に 、 部 族 の 一 般 評 議 会(generalcouncil)の 会 合 の
期 日 を告 示 す る もの とす る。 当 該 一 般 評 議 会 の 会 合 は 、 本 法 制 定 の 日か ら 30日 以 内 に 開催 され る もの とす る。 本 条 項 で 規 定 され た一 般 評 議 会 の 会 合 か ら45日 内 に 、長 官 は、 本 条 で 規 定 され た一 般 評 議 会 の 会 合 か ら長 官 に 提 出 され た ミノ ミニ ー の 中 か ら ミノ ミニ ー 回 復 委 員 会 の委 員 を選 出 す る為 に 秘 密 投 票 に よ る選 挙 を実 施 し、 不 在 者 投 票 が 認 め られ る もの とす る。 投 票 は、 記 名 投 票 を 以 って これ を実 施 す る。 長 官 は 、 推 薦 並 び に 選 挙 過 程 に関 す る本 条 の 要 求 が 満 た され て い る と認 定 した 場 合 、 本 条 に従 っ て選 出 され た ミノ ミニ ー回 復 委 員 会 を承 認 しな け れ ば な らな い 。 ミ ノ ミニ ー 回復 委 員 会 は、 本 法 の 履 行 に 於 いて ミ ノ ミニ ー住 民 を代 表 し、 及 び本 法 で 当該 委 員 会 に付 与 され た 権 限 以 外 の そ れ を行 使 す る こ とは で きな い。 ミノ ミニ ー 回 復 委 員 会 は 、 正 当 に選 挙 され た 部 族 統 治 機 関 が'r務 を 執 る期 日以 後 は本 法 の 下 で の如 何 な る権 力 若 し くは権 限 を もつ もの で は な い 。 但 し、 当 該 規 定 は 、本 法第3条 第e項 の規 定 に従 っ て為 され た許 可 又 は契 約 を 如何 な る方 法 で 以 っ て して も無 効 に し若 し くは影 響 を与 え る も の で は な い。
(b)本 条 第c項 に従 って 準 備 され 、 本 条 第a項 に規 定 され た一 般 評 議 会 の会 合 並 び に選 挙 の 為 のみ の完 全 な 部 族 名 簿 が 欠 落 す る とき、1954年6月17日 法 (25U.S.C.893)〔 名簿 の閉鎖 に先 立 って部族構 成員名 簿 に登録 す る手続規定 。本 法 に よって廃棄 さる。〕 第3条 に 従 っ て公 告 され た 最 終 名 簿 に登 載 さ れ た全 て の 現 住 民及 び 少 な くと も18歳 で あ っ て 且 つ ミノ ミニ ー ・イ ンデ ィ ア ン の 四 分 の一 の 血 を有 す る全 て の 直 系卑 属(descendant)は 、 一 般 評 議 会 の 会 合 及 び選 挙 に 出 席 し、 参 加 し並 び に投 票 す る資 格 を 有 す る もの とす る。 子 孫 で あ る こ と及 び 年 齢 並 び に純 血 値(bloodquantum)の 確 認 は、 長 官 若 し
くは長 官 に よ っ て公 認 さ れ た 代 表 の 面 前 で の 宣 誓 に よ っ て 行 わ れ 、長 官 の 決 定 を 以 っ て 争 う余 地 の 無 い 且 つ 最 終 の もの とす る。 長 官 は 、 当 該 会 合 及 び 当 該 選 挙 の 適 切 な 通 告 が 有 資 格 の 投 票 権 者 に為 され た こ と を確 認 しな け れ ば な らな い 。
(c)1954年6月17日 を以 っ て 閉 じ られ た部 族 の構 成 員 名 簿 は、 以後 、公 表 さ れ る。 長 官 は 、 ミノ ミニ ー回 復 委 員 会 との 契 約 の下 で 、 本 法 に定 め る期 日 に従 って 現 在 の 名 簿 作 成 の 手 続 を 採 る もの とす る。 本 法 制 定 日時 点 で 死 亡 して い た 全 て の 被 登 録 者 の 氏 名 は 、 削除 され る。 被 登 録 者 の全 て の直 系 卑
アメ リカ ・イ ンデ ィ ア ン法研 究 序説(七) 59
属 の氏 名 は 、 当該 直 系 卑 属 が 少 な く と も ミ ノ ミニ ー ・イ ン デ ィ ア ン の 四 分 の 一 の 血 を有 す る こ とを条 件 に 名 簿 に加 え られ る。 選 出 さ れ た 部 族 の 憲 法 に規 定 され た吏 員 が 就 任 した とき、 長 官 及 び ミ ノ ミニ ー 回復 委 員 会 は 、 部 族 統 治 機 関 に登 録 事 項 に 関 連 す る記 録及 び資 料 並 び に そ の他 の 書 類 を 引 渡 さ な けれ ば な らな い。(以 下、 略)
第5条(a)ミ ノ ミニ ー 回 復 委 員 会 の 要 請 に基 づ き 、長 官 は、 改 正1934年6 月18日 法 の 規 定 に 従 っ て 、 部 族 憲 法 及 び 付 則(tribe'sconstitutionand by且aws)を 決 定 す る 目 的 を 以 っ て秘 密 投 票 に よ る選 挙 を実 施 す る も の とす
る。 選 挙 は 、部 族 名 簿 の最 終 証 明 の 日か ら60日 以 内 に実 施 され な けれ ば な ら な い。
(b)ミ ノ ミニ ー 回復 委 員 会 は 、 選 挙 の 投 票 権 を有 す る全 て の被 登 録 者 に 少 な く と も30日 以 前 に ミ ノ ミ ニ ー 回 復 委 員 会 が 起 草 した 憲 法 及 び 条 例 (ordinance)の 写 しを 、 憲 法 及 び 付 則 の簡 潔 な 不 偏 の解 説 に加 え て 、 配 布 しな け れ ば な らな い。 ミ ノ ミニ ー 回 復 委 員 会 は 、 憲 法 及 び 付 則 の本 文 及 び 解 説 に 関 して選 挙 権 を有 す る者 と 自由 に 協議 す る もの とす る。 当該 協 議 は、
選 挙 当 日 は投 票 場 所 か ら50フ ィー ト以 内 で 行 わ れ て は な ら な い 。
(c)部 族 が 憲 法 及 び付 則 を採 択 した 日か ら120日 以 内 に、 ミノ ミニ ー 回復 委 員 会 は 、 秘 密 投 票 を 以 っ て 部 族 憲 法 及 び 付 則 に 規 定 さ れ た 部 族 の吏 員 と して 活 動 す る個 人 を決 定 す る 目 的 で選 挙 を実 施 しな けれ ば な ら な い。 か か る 最 初 の 選 挙 の 目的 の為 、 及 び部 族 憲 法 及 び付 則 に相 反 す る何 等 か の 規 定 がiii
か れ て い るに も拘 らず 不 在 者 投 票 は これ を認 め 、18歳 若 し くは それ 以 上 の 全 て の部 族 構 成 員 は 、 選 挙 の 投 票 資 格 が あ る もの とす る。 部 族 の 吏 員 に 関 す る全 て の 将 来 の選 挙 は、 採 択 され た部 族 憲 法 及 び 付 則 並 び に 条 例 の定 め る と こ ろ に よ る。
(e)第4条 第c項 、 第5条 第a項 並 び に第5条 第c項 に規 定 さ れ た 期 間 は、 長 官 及 び ミノ ミニ ー回 復 委 員 会 との 成 文 の 協 定(agreement)に 基 づ い て変 更
し得 る も の とす る。
第6条(a)長 官 は 、ミノ ミニ ー普 通 株 及 び決 議権 信 託(MenomineeCommon StockandVotingTrust)並 び に ミノ ミニー 企業 理 事 会(BoardorDirectors ofMenomineeEnterprises)の 選 出 され た 構 成 員 、 法 人 組 織 の若 し くは 授
権 され た代 表 者 と企 業 資 産 の 引 受 け計 画 を 開 発 す る為 に交 渉 しな け れ ば な らな い。 長 官 は、 当該 計 画 を合 衆 国 議 会 に本 法 制 定 の 日 か ら1年 以 内 に 付 託 しな け れ ば な らな い 。
(b)合 衆 国 議 会 の 両 院 の い ず れ か 一 院 が 合 衆 国 議 会 に 計 画 が 付 託 さ れ た 日か ら60日 以 内 に 計 画 の不 承 認 の 決議 を可 決 した 場 合 、 長 官 は 、本 条 第a項 の 規 定 に従 って 交 渉 され た 期 間 並 び に条 件 に従 っ て、 ウ ィス コ ンシ ン法 に よ っ て要 求 され る株 主 の 承 認 に 服 す る こ と を条 件 に ミノ ミニ ー 企 業 理 事 会 、 法 人 組 織 に よ っ て 長 官 に移 転 され た場 合 に限 っ て 、 ミノ ミニ ー 企 業 、 法 人 組 織 の資 産(本 法 の発効 日 〔1973年12月22日 〕 に ウィス コンシ ンの ミノ ミニーの 領土 を構成 す るテ リトリー 内に位置せ ず若 し くは隣 接 しない全 ての不動 産 を除 く) を 引受 け る もの とす る。 当該 資 産 は 、 先 取 特 権 、 未 払 い 税(地 方 、州及 び連 邦)、 抵 当 権 、 全 て の型 の 未 払 いの 法 人 負 債 並 び に そ の他 の義 務 を 含 む 全 て の 有 効 な既 得 権 に服 す 。 本 条 項 の 規 定 に 従 っ て長 官 に移 転 され た土 地 及 び その 他 の不 動 産 は 、 ウ ィ ス コ ン シ ン 州 法 に従 っ て 全 て の 有 効 な既 存 の 義 務 の 条 件 に よ り受 戻 権 喪 失 手 続 若 し くは売 却 に服 せ しめ られ る。 本 条 に 定 め られ た 条 件 に従 っ て 、 移 転 され た ニヒ地 は 、 部 族 の為 に合 衆 国 の 名 に於 いて 信 託 に付 され 、 部 族 の 保 留 地 とな る。 本 条 で 認 め られ た 資 産 移 転 は 、 全 て の 地 方 、 州 並 び に連 邦 の 課 税 か ら免 除 され る。 本 条 に 基 づ い て 移 転 され た 全 て の 資 産 は 、 移 転 の 日 を 以 っ て 全 て の地 方 、 州 並 び に連 邦 の 課 税 か ら免
除 され る。
(c)長 官 は 、 ミ ノ ミニ ー の 所 有 者 又 は複 数 の所 有 者 に よ っ て長 官 に移 転 され た場 合 に 限 っ て 、 ミノ ミニ ー部 族 の 成 員 の不 動 産(本 法 の発効 日に ウ ィス コ ンシンの ミノ ミニ ーの領土 を構 成 す るテ リ トリー内 に位 置せ ず若 し くは隣接 しな い全 ての不 動産 を除 く)を 引 受 け る もの とす る。 当 該 資 産 は 、 先 取 特 権 、 未 払 い税(地 方、 州及 び連 邦)及 び 抵 当 権 並 び に そ の 他 の義 務 を含 む全 て の 有 効 な既 得権 に服 す 。 本 条 項 の 規 定 に 従 っ て長 官 に移 転 され た土 地 は、 ウ ィ ス コ ン シ ン州 法 に従 っ て 全 て の 有 効 な既 存 の 義 務 の条 件 に よ り受 戻 権 喪 失 手 続 若 し くは売 却 に服 せ しめ られ る。 本 条 に 定 め られ た 条 件 に従 って 、移 転 され た 土 地 は 、 部 族 の為 に合 衆 国 の 名 に於 い て 信 託 に 付 さ れ 、 部 族 の保 留 地 の 一 部 とな る。 本 条 で 認 め られ た 資 産 移 転 は、 全 て の 地 方 、 州 並 び に
アメ リカ ・イ ンデ ィ ァ ン法研 究 序説(七) 61
連 邦 の 課 税 か ら免 除 され る。 本 条 に基 づ い て 移 転 さ れ た 全 て の資 産 は 、移 転 の 日を 以 って 全 て の 地 方 、 州 並 び に連 邦 の 課 税 か ら免 除 さ れ る。
(d)長 官 及 び ミノ ミニ ー 回 復 委 員 会 は 、必 要 な る政 府 役 務 の規 定 が 本 条 の 規 定 に従 って 為 さ れ た 資 産 の移 転 の結 果 と して 損 な わ れ な い こ とを保 証 す る 為 に 、 州 政 府 並 び に地 方 政 府 の 官 吏 と協 議 しな け れ ば な らな い。
(e)本 条 第d項 の履 行 の 為 に、 ウ ィス コ ン シ ン州 は、 当 該 地 方 政 府 組 織 、 政 治 的下 部 機 関 並 び に 役 務 協定 を本 法 発 効 日 に ミ ノ ミニ ー の 土 地 を構 成 す る テ リ ト リー 内 に居 住 す る住 民 に よ っ て 要 請 さ れ る州 政 府 若 し くは地 方政 府 役 務 が 最 善 の 方 法 で 提 供 され る よ うに す る 目 的 を 以 っ て設 定 す る こ とが で き
る。
第7条 長 官 は 、 本 法 に 基 づ い て 本 法 の規 定 を 実 施 す るに 必 要 と され る規 則 及 び 行 政 規 則 を定 め る権 限 を有 す る。
第8条 本 法 の規 定 の実 施 に 必 要 とされ る総 額 の歳 出 が 、 以 後 、 承 認 され る。
以 上 見 て きた よ うに 、 回 復 法 は 、 部 族 の管 理 を終 結 させ た 初 期 の 立 法 を廃 棄 し、 連 邦 条 約 、 法 律 等 に よ っ て 部 族 乃 至 部 族 構 成 員 の す べ て の権 利 及 び特 権 を 復 権 させ る もの で あ っ た 。 部 族 政 府 を立 ち 上 げ る た め の 手 続 が規 定 さ れ 、 内 務 長 官 及 び保 健 ・教 育 ・福 祉 長 官 に連 邦 役 務 を 提 供 す るた め に 、部 族 に許 可 を 与 え、 契 約 を 締 結 す る権 限 を付 与 して い る。 本 法 制 定 後 、 合 衆 国議 会 は 、 これ ま で 管 理 終 結 して き た 部 族 を 回 復 す る特 別 法 を制 定 す る に至 るの で あ る。 す な わ ち、 第95議 会 に お い て1977年ll月18日 に 制 定 さ れ た 「シ ュ レ ッ ツ ・イ ンデ ィ
ア ン 部 族 回 復 法 」(theSiletzIndianTribeRestorationAct)に よ る オ レ ゴ ン の シ ュ レ ッ ツ ・ イ ン デ ィ ア ン の 連 合 部 族(ConfederatedTribes)の 回 復 、 第95
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議 会 に お い て 制 定 さ れ た1978年5月15日 法 に よ る オ ク ラ ホ マ の モ ー ド ッ ク 、 ワ イ ア ン ド ッ ト、 ペ オ リ ア 及 び オ タ ワ ・イ ン デ ィ ア ン 部 族(Modoc,Wyandoffo,
Peoria,andOttawaIndianTribes)の 回 復 が そ れ で あ る 。 (e)1975年 以 降 の 合 衆 国 の イ ン デ ィ ア ン 自 決 ・自 治 政 策
(ア)レ ー ガ ン 、 ブ ッ シ ュ 、 ク リ ン ト ン政 権 及 び ブ ッ シ ュ 政 権 下 の 政 策 イ ン デ ィ ア ン 自 治 の 時 代 の 主 要 な 作 業 は 、 部 族 レ ベ ル で の 意 思 決 定 及 び 計 画 の 管 理 運 営 の た め に 新 た な 機 構 を 創 り上 げ る こ とで あ っ た と言 え よ う 。 自 決 及 び 自 治(self‑governance)政 策 の 概 念 と作 用 は 、 長 い 間 に 築 き 上 げ られ て き た