欧 米 諸 国 のサ ー ビ ス経 済 化 雇と
用
・失 業 問 題
次 は じ め に I サ ービ ス経 済 化 と不 安定 就 業 者 の増 加 l V oR フ・ ェッ ク ス及 び D ベ・ ルの 提 起 を めぐ てっ 2 不安 定 就業 者 の増 加
︱︱ 各国 に おけ る理 論 的
・実 証 的 把 握 に ふれ て︱
︱
① ア メリ カー ー 労 働 市 場 の分 断 と不 完 全就 業
︵ロロ o﹄ お日 OL て日 0日←
︱
︱ 例 イ ギ リ スー ー 低 賃 金 o︵い l
● じ 規 定 と 労働 者 の範 囲︱
︱ 0 フ ラ ン ース ー 不安 定就 業
︵o日
●H2
●志 o性お
︶ と 使 用者 責任 の分 裂
︱
︱ 3 公務 部門 にお け る不 定安 働労 者 の増 加
①一 イギ リス
の︺ フ ラ ン ス
4 就業 構造 の女 性化 と不 定安 就業 5 都市 と不 安定 就業 者 サー ビ ス経 済化 と失 業問 題 欧米 諸国 のサ ー ビ ス経 済化 と雇 用
・失 業問 題 一 五一
紀
法経研究三七巻一号ヽ ︵一一九八八︶ 皿 サービス経済化をあぐる政策対抗 1 サービス産業主導による雇用創出 2 つりあいのとれた経済発展と雇用創出おわりに11欧米の教訓︱︱
は じ め に サー
ビ ス経 済化 の雇 用
・失 業 題問 に及 ぼす 影響 に いつ ては
︑ 近年 わが 国 に お いて も 盛 ん に議 論 さ れ はじ めて いる
︒ 佐 野陽 子 氏 は︑ 最 近︑
﹁産業 の空
.洞化
﹂ 議の 論 が 起 こり 雇︑ 用 の動 向 が懸 念 され て いる け れど も︑ そ の背 後 には
﹁サ ー ビ ス経 済 軽を 視す る向 き が強 よい う で﹂ あ ると さ れ︑ さら に︑ サ﹁ ービ スの 高級 化志 向 は ます ます 高 ま り﹂
︑ そ う たし 分 野 労の 働 集 約的 な性 格 とあ いま てっ 雇 用 増の 加 を期 す待 る こと が でき る︑ 指と 摘 さ れ た こと があ る︒ 済経 審議 会 によ る 建﹁ 議︱
︱ 構 造 整調 の指 針 ート
﹂
︵新 川前 ポレ ート
︑ 八 七年 月五 一四 日︶ は︑
後﹁今 二〇
〇 0年 にか け て 就の 業 構造
﹂ 計を 数 的 に展 望 し て いる
︒ そ の基 礎 的 な認 識 は︑ 佐野 氏 の考 え に類 以 す る︒
﹁物財 生 産部
﹂門 は︑
﹁構 造 調整 を迫 ら れ て いる 業 種 が多 い﹂ こと から 約 二〇
〇 万人 の就 業 者減 と考 えら れ る︒ これ はと 逆 に ネ﹁ トッ ワー ク部 門
﹂ と 識﹁知
・サ ービ ス部
﹂門 など は︑ それ ぞ れ約 四0 万 人 と約 六八
〇万 人 のい ず れ 就も 業 者 の増 加が 予測 され る︒ この 種 の議 論 は︑ 次 のよ うな 特徴 をも つ︒ 第 に一
︑ 海外 への 生産 投資 や 金融 的 な投 機及 び これ ら にと も なう 国内 雇 用 の 縮 減 を︑ 間 う べか らざ る所 与 の前 提 と し て位 置 づけ る こと 第︑ 二 に︑ サ ービ ス産 業 にお け る省 力 化 投資 の技 術 的な 制 約が 注 目さ れ︑ この 部門 に けお る雇 用 の創 出 が 見込 まれ る こと
︑ 第 二 に︑ 雇用
・失 業 対策 の主 たる 関 心 は︑ 教 育 訓練 を はじ め と す る労 働力 の部 門 間移 動 にと ど ま る こと 最︑ 後 に︑ 工業 雇用 から サ ービ ス雇 用 への 比重 の移 行 は︑
﹁筋 力 を使 労う 働 か
一 一六
ら 知能 や感 性 を 必要 とす る労 働 へ変 わ てっ いこ
ビ 過程 であ ると 解 され 労︑ 働力 構成 の質 的 な側 面 に つい ても 楽 観 的な 見通 をし 提 示す る こと
︑ これ ら であ る ︒ この 種 の議 論 は︑ 欧 米諸 国 にお いて す で には やく から るみ こと が でき
︑ わが 国 への 紹 と介 摂 取 も少 くな な い︒ たと えば 日本 経済 調 査 協議 会
﹃サ ービ ス経 済 への 展 望
﹄
︵六 八年 一 月一
︶ は︑ V Ro
・フ ッェ タ スの 著書
﹃サ ービ スの 経済 学
﹄
︵ 一九 六八 年
︶ な ど に代 表 さ れる 全 米経 済 究研 所
︵N BE
︲R︶ 成の 果 に刺 激 れさ たも ので あ る︒ も と より
︑ 欧米 にお け る最 近 の研 究 はい 二〇 年 ほど 前 の議 論 を ほぼ 同 じ よう にく り返 し て いる わけ では な い︒ 佐 野 氏 の主 張 が︑ こ の意 味 では か の国 々に おけ る最 新 成の 果 を摂 取 し たう え で組 立み てら れ たも での あ る かど うか と な ると
︑ 疑間 であ る︒ 他 方︑ これ ら に批 判 的 な研 究 の紹 介 検と 討 は︑ 西 欧諸 国 にも 広 い反 響 を よ んだ H
・ブ イレ ヴ ァ マソ
﹃労 働 と独 占資 本
﹄
︵一 九 七四 年︑ 邦 訳 は七 八年
︶ を除 いて
︑ ほと んど なさ れな いま ま今 日 に至 てっ いる
︒ し かし 欧︑ 米諸 国 で形 成さ れ蓄 積 され た批 判 的 な研 究業 績 は︑ サ ービ ス経 化済 と雇 用
・失 業 題問 の吟 味 に際 し てお お い に学 とび る べき 成果 をあ げ て いる よう に筆 者 に は考 えら れ る︒ H マ・ グ ド フが エ﹃ コノ メト リカ
﹄誌 第八 巻四 号
︵一 九 0四 年 一0 月
︶ に寄 せ た論 稿 は︑ 比較 的初 期 のも のに 属す がる 今 日 でも 吟味 に値 す る論 点 を含 む︒ H マ・ グ ド フは ︑ 一八 七〇 年 以 降 に おけ る第 一次 及 第び 二次 産 業就 業者 相の 対
︐ 的 減な 少 と第 次二 産業 就 業 者 増の 加 と を計 数 的 に整 理 さ れ たう え︑ 第 二次 部門 にお け る技 術進 歩 の雇 用創 出 に及 ぼす 影 響 最︑ 低 賃 金制 や労 働時 間 の短 縮 及 び失 業 保険 の消 費 財 や対 人 サー ビ ス需 要 にも た すら 効 果 など に ふれ
︑ 第 二次 部門 就業 者 のひ き 続く 増 加 は︑ 物 的 産生 部 門 の拡 張と 国 民購 買力 の引 上げ とを ぬき に 考は え る とこ が きで な い︑ 結と ぶ ヽ ︒H
﹁マ グ ド フが 第︑ 二次 部 門就 業 者 の推 移 を産 業 門部 間 の相 互 の関 連 に t ︑つ
て日 配 り たし う え 予で 測 し て いる こと ひと つを と てっ み ても 今︑ 日依 然 と し て新 鮮 さを 失な てっ は いな い提 起 あで る よう に筆 者 には 考 えら れ る︒
・
●r
・
︲ 欧蒲のゼス済一一七米国サー経化と雇用・失業問題
法経 研究 七三 巻 号一
︵一 九八 八︶ 一一 八 国 際労 働機 構 I︵ OL
︶ など で蓄 積 され た サ ービ ス産 業 不と 完 全就 業 ロ︵ロ o2 お り曰
﹁い0 日o
●ご oo ro 口あ 0び じ に 関す る理 論 的
・実 証 的 な研 究 も︑ 見 とお す わけ に は いか な い︒ それ では
︑ 私 た ちが サー ビ ス経 済 化 と雇 用
・失 業 問題 に関 す る欧 米諸 国 議の 論 を はじ め︑ さ ら に進 ん でか 国の 々に おけ る現 実 事の 態 を少 くし たち 入 てっ 批 判 的 に検 討 す る こと は︑ わが 国 に けお 同る 種 の問 題 に接 近す るう えで いか な 億る 義 を も つで あ ろう か︒ 第 一に 欧︑ 米諸 国 に おけ る研 究 の紹 介 と検 討 は︑ 必ず もし 包括 的 にお こな われ てき たわ け では な い︒ サ ービ ス経 済 化 を こと のほ か楽 観視 す るわ が国 の 一部 議の 論 が
︑ これ ま で依 拠 し 現 によ りど ころ にす る ア メリ カ の研 究 は︑ か の国 で いか な る位 置 を 保ち え て いる のか 関 心 の寄 せら れ る と ころ であ る︒ さ ら に︑ これ はと こと な る理 論 的 o実 証 的 な研 究 は︑ うど
ょ う に蓄 積 され て いる のか
︑ そ れ は︑ わが 国 にお け る研 究 動向 とど のよ う に交 錯 す る の であ ろう か︒ 第 二 に︑ 欧 米諸 国 にお け る サ ービ ス経 済 化 は︑ わが 国 より も 一段 はや い規 模 速と 度 で進 んで き て おり
︑ か の国 々の 実情 を 知る こと は
︑ わが 国 が 同じ 撤 を踏 まな いた め にも 意味 を も つと 考 え ら れ る︒ ちな にみ サー ビ ス就 業者 の全 就業 者 に占 る 割 合 は︑ ア メリ カ七
〇
・九
%︑ イギ リ ス六 五
・七
%
︑ フラ ン ス六
〇 七・
% あで る のに 較 べ︑ わが 国 は五 四
・二
% であ る
︵ いず れも 八四 特
︺︒ 欧米 諸国 のう ち本 稿 に直 接 にと り扱 う国 々は
︑ ア メリ カ︑ イギ リ ス及 び フラ ン スで あ る︒ ア メリ カは
︑ サー ビ ス経 済 化 のも っと も進 んだ 国 あで り︑ 研究 の蓄 積 も 一段 多 い︒ イギ リ スと フラ ン スは
︑ 公共 サ ービ スの 比 重が ウス ーニ デ にン こそ 及 ば な いも の のア メリ カよ り も数 段高 い国 々で あ る︒ ちな みに 公共 雇 用 の対 労働 力 人 口
︵農業 を除 く︶ 比は
︑ イギ
リ ス三 二
・二
%
︵八 一年
︶︑ フラ ソ ス二 五
・六
%
︵八 二年
︶︑ ア メリ カ 一八
・九
%
︵八 二年
︶ であ る︒ 国際 機関 に つい て は︑ 経 済協 力 開 機発 構
︵O EC D︶ を はじ め国 際 労働 機構 及 び ーヨ ロッ パ共 同体
︵EC
︶ の見 解 も︑ 必要 に応 じ 関て 説 す る つも
り であ る︒ 尚︑ フラ ン スを 除 く 他 のニ カ国 実の 情 に つい て は︑ 一部 を除 いて 二次 資 料 に依 拠 し て いる こと を︑ あ ら かじ め お こと わ り てし おき た い︒ これ は︑ 筆 者 の これ ま で の資 料 収集 の限 界 に よる も ので あ る︒ いず れ 機会 を得 て 一次 資 料 に よる 再吟 味 を お こな いた いと 考 え いて る︒
︵注凛
︶
︵1︶ 用雇 職業 総合 研究 所編
﹃女子 労働 の新 時代
﹄︑ 東京 大学
︲出 版会 一︑ 九八 七年 二︑ 四九 ペー ジ︒ 2︵
︶
︵・
・︶ 彙︵
︶
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︶
︵´ υ︶
︵″
︶
経済 審議 会
﹁経済 審議 会建 可議
︱構 造調 整 の指
︱針
︱﹂ 経︑ 済 企画 庁総 合計 画局 編 2.﹃
世紀 への 基本 略戦
﹄︑ 東洋 経済 新 報 社︑ 一九 八七 所年 収︑
〇二
〇︑ 二〇 八︱
︱二 一二 ーペ ジ︒ 雇 用職 業総 合研 究所 編 前︑ 掲書
︑ 二九 三︱
︱ 二九 四ペ ージ
︒
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︱ サービス経済化と不安定就業者の増加
V
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・フ ッュ ク ス及 び D ベ・ ルの 提起 を め ぐ てっ 欧米 諸国 サの ービ ス経 済化 と雇 用 o失 業問 題
一 一九