ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス 提 供 シ ス テ ム の 多 元 化 と そ の 問 題 点
小 林 良 二
〔要 約 〕
近 年 の ホ ームヘ ル プサ ー ビス は、 サ ー ビス利 用 対 象者 の普遍 化 と重 度化 に と もな い 、 サ ー ビス 供 給 量 の拡 大 と質 の 向 上 を大 きな課 題 と して い る。 この た め、政 府 で も、提 供組織 の 多元 化 、サ ー ビス派 遣形 態 の柔 軟 化 、 サ ー ビス 内容 の分 化 、ヘ ルパ ー の派遣 決定 に伴 うケ アマ ネ ジ メ ン ト体 制 の確 立 な ど、多 くの 課題 を提 起 し、 また、 そ う したサ ー ビス の提 供 が効 率 的 ・効 果 的 に行 われ る こ
と も求 め てい る。
筆 者 で は 、 こ う した政 府 の方針 に対 して、地 方 自治体 が どの よ うに対 応 し、
どの よ うな課 題 を持 って い るか を検 討す るた め 、東 京都 調布 市 を フ ィール ドと し、制 度面 お よびサ ー ビス提 供 実 績 を中心 とす る調 査 を行 った。
その結 果 、調布 市 にお い ては ホ ームヘ ル プサ ー ビス の供給 量 は拡 大 し、 あ る 程 度 の重 度 要 介護 者へ の対 応 がす す ん で はい る ものの 、そ の サ ー ビス 量 は必 ず しも充分 で は ない こ と、サ ー ビスの効 果 的 な提 供 にあ た って は 、常 勤 型 とパ ー ト型 を適切 に組 み 合 わせ る必 要が あ る こ とな どが 示 され た。
〔キ ー ワ ー ド〕
ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス 、 多 元 的 サ ー ビ ス 提 供 シ ス テ ム 、 公 的 責 任 と公 的 助 成 、 専 属 型 とチ ー ム 型
は じめ に
公 的介護 保 険 の導入 を ひか えて 、 さ まざ まな介護 サ ー ビス基 盤 整備 対 策 が う
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ち だ さ れ て い る 。 平 成8年6月 に発 表 さ れ た厚 生 省 の 『介 護 保 険 制 度 案 大 綱 』 に お い て は 、 サ ー ビ ス 人材 の 確 保 や 質 の 向 上 の た め 、 「魅 力 あ る 職 場 づ く り、
研 修 の 充 実 、 潜 在 的 人 材 の 活 用 、 共 同 組 織 や 民 間 機 関 に よ る 人 材 養 成 な ど幅 広 い 観 点 か ら計 画 的 な対 応 策 を講 ず る」 こ とや 、 「サ ー ビ ス の 質 や 業 務 の 評 価 方 法 を確 立 す る と と も に 、 介 護 支 援 専 門 員 の 養 成 に 努 め る」 な どの 方 針 が 示 さ れ て い る が 、 在 宅 ケ ア サ ー ビ ス の 中 心 に な る ホ ー ム ヘ ル パ ー に つ い て は 、平 成4 年 に厚 生 省 が 発 表 した 『ホ ー ム ヘ ル プ事 業 運 営 の 手 引 』(以 下 『 手 引jと す
る)で 、 か な り思 い き っ た 方 策 を う ち だ して い る 。
そ こ で まず 、 ホ ー ム ヘ ル パ ー 人 材 の 確 保 とサ ー ビス の 質 の 保 障 とい う観 点 か ら見 て 重 要 と思 わ れ る 内 容 を 『 手 引jか ら整 理 して み る と次 の よ う に な る。
第1に 、 ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビス の 供 給 量 を増 大 させ る た め 、 サ ー ビ ス の 提 供 主 体 を多 元 化 す る必 要 が あ る こ と を 指 摘 し、 従 来 の 公 的 な ホ ー ム ヘ ル プ提 供 団 体 だ け で な く、 行 政 関 与 型 有 償 福 祉 サ ー ビ ス 、 シ ル バ ー マ ー ク を もつ サ ー ビ ス 提 供 団 体 等 、 多 元 的 な サ ー ビ ス提 供 団 体 へ の 事 業 委 託 を推 進 す る と して い る 。 第2に 、 ホ ー ムヘ ル プ サ ー ビ ス 派 遣 対 象 者 を拡 大 し、 特 に 家 族 介 護 者 の 要 件 の 緩 和 を行 う と して い る。
第3に 、 ホ ー ムヘ ル プ サ ー ビス 派 遣 形 態 を柔 軟 化 す る た め 、 派 遣 回 数 や 派 遣 時 間 な ど を利 用 者 の ニ ー ズ に あ わ せ て提 供 す る こ と 、 ま た サ ー ビ ス 内 容 につ い て は 、 現 状 で は 家 事 援 助 が 圧 倒 的 な の で 、 身 体 介 護 サ ー ビ ス の 拡 大 に努 め る こ と を求 め て い る 。 さ ら に 、 サ ー ビ ス の 短 時 間 利 用 へ の 配 慮 や 、 早 朝 、 夜 間 、 休 日 に お け る ニ ー ズ へ の 対 応 を促 して い る 。
第4に 、 ヘ ル パ ー の 派 遣 決 定 に つ き、 ニ ー ズ の 把 握 、 他 の サ ー ビ ス との 調 整 、 緊 急 時 の 対 応 、 継 続 チ ェ ッ ク体 制 な ど、 い わ ゆ る ケ ア マ ネ ジ メ ン ト体 制 の 確 立 を 説 き、 また 、 こ れ との 関 連 で 、 ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビス と他 の サ ー ビ ス と
の 有 機 的 連 携 の 必 要 性 を強 調 して い る 。
第5に 、 ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビス の 効 率 的 運 用 に 関 す る もの で あ り、 い わ ゆ る
「チ ー ム 運 営 方 式 」 の 必 要 性 を指 摘 して い る。
この よ う に 『 手 引 』 で は 、 ホ ー ム ヘ ル プ ニ ー ズ の拡 大 に対 して 、 サ ー ビス 提
供 団 体 の 多 様 化 ・多 元 化 に よ るサ ー ビ ス 人 材 の 確 保 を基 調 に しつ つ 、 サ ー ビ ス
利 用 者 の資 格 要 件 の緩 和 やサ ー ビス提 供 回数 ・時 間の 柔軟 化 、 ケ アマ ネ ジメ ン ト体 制 の確 立 、 効率 的 なサ ー ビス運 営 な ど、サ ー ビス提 供 シス テ ム にか か わ る 包 括 的 な課題 を提 起 して い る とい え る。
本稿 で は、 昨年(1996年)度 に筆 者 が実 施 した東 京都 調 布 市 にお け るホ ー ム ヘ ル プサ ー ビス調 査 を踏 まえ、 『手 引』 の提 起 した課題 が どの よ うに取 り組 ま れ てい るか、 また 『手 引』 に は示 され て い ない どの ような問 題 が生 じて い るか 等 を中心 に、 い くつ かの論 点 を検 討 して み よ うD。
1.調 布 市 にお け る ホ ー ムヘ ル プサ ー ビス提 供 体 制 の 多 元 化
ア.ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス の 種 類
調 布 市 は 東 京 都 内 の 自治 体 で 、 平 成8年3月 末 の 人 口 は約19万 人 で あ る が 、 都 内 の 他 の 自 治 体 と 同 様 に 、 公 的 な ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス(市 の 職 員 、 お よ び 、 家 政 婦 紹 介 所 へ の委 託 に よ る ホ ー ム ヘ ル プ)と 並 ん で 、1988年 か ら調 布 市 社 会 福 祉 事 業 団(そ の後 「調 布 ゆ うあ い福 祉 公 社 」 、 以 下 公 社 とす る 〉 を設 立 し、 住 民 参 加 型 の ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス へ の 取 り組 み を 開 始 した 。 公 社 に よ る 参 加 型 ホ ー ム ヘ ル プサ ー ビ ス は そ の 後 順 調 に 拡 大 し、 公 的 サ ー ビ ス と な ら ん で 重 要 な役 割 を 果 た す よ う に な っ た が 、 こ の 活 動 を 基 盤 と して 、 市 は1994年 か ら 、 公 社 に対 し、 嘱 託 制 度 に よ る ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビス を委 託 し、 サ ー ビ ス の 拡 大 を 図 っ て き た 。 これ に よ っ て 調 布 市 で は 、 「 市 職 員 ヘ ル パ ー 」 、 家 政 婦 紹 介 所 へ の 委 託 事 業 で あ る 「 介 護 券 ヘ ル パ ー」 、 公 社 へ の 委 託 事 業 で あ る 「嘱 託 ヘ ル パ ー」 お よ び 、 公 社 の 「 協 力 会 員 ヘ ル パ ー」 とい う、4つ の ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス が 活 動 す る こ と に な っ た 。 さ ら に 、1996年 か ら は 、 市 内 の 医 療 法 人 、 社 会 福 祉 法 人 に対 し夜 間 の ホ ー ム ヘ ル プ お よ び 介 護 サ ー ビス の 委 託 を 開 始 して い る 。
東 京 都 の 自 治 体 に お け る ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス は 、 家 政 婦 紹 介 所 へ の 介 護 券
方 式 に よ る ホ ー ムヘ ル プ 事 業 委 託(以 下 「介 護 券 ヘ ル パ ー 」 とす る 〉 に よ っ て
急 速 な伸 び を 示 した こ と は よ く知 られ て い る が 、 そ の運 用 を み る と、 一 般 に 市
職 員 ヘ ル パ ー が 主 と して 低 所 得 世 帯 に派 遣 され 、 介 護 券 ヘ ル パ ー は 、 そ れ 以 外
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の 世 帯 の ホ ー ム ヘ ル プ ニ ー ズ に対 応 す る こ と と され て きた 。
調 布 市 も、 同 じ経 過 を た ど っ て きた が 、 こ の 方 針 を1990年 か ら一 部 変 更 し、
介 護 券 ヘ ル パ ー を 低 所 得 世 帯 に も派 遣 す る こ と に した 。 しか し、1994年 ま で は 、市 職 員 ヘ ル パ ー が 低 所 得 世 帯 を 担 当 す る と い う方 針 を 維 持 して い る 。 そ の 後 、 低 所 得 以 外 の 一 般 世 帯 にお け る ニ ー ズ の増 大 に伴 っ て 、 市 職 員 ヘ ル パ ー と 介 護 券 ヘ ル パ ー の 区 分 が 維 持 し に く くな っ て き た 。
イ.福 祉 公 社 の 設 立 と そ の 展 開
次 に 重 要 な の は 、1988年10月 に設 立 され た 「 調 布 市 社 会 福 祉 事 業 団」 の 創 設 に よ る 参 加 型 ホ ー ム ヘ ル プサ ー ビ ス の 開 始 で あ る。 事 業 団 は そ の 後 、1990年10 月 か ら財 団 法 人 「 調 布 ゆ うあ い福 祉 公 社 」 と な り、 よ り公 益 的 な 諸 事 業 を展 開 して き て い る 。 公 社 の協 力 会 員 に よ る ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス は 、 市 が 直 接 関 与 す る事 業 で は な い が 、 会 員 制 に よ る有 償 ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス の 開 始 に よ り、
調 布 市 全 体 と して は 、 か な り多 様 な ニ ー ズ に対 応 で き る よ う に な っ た 。 こ の こ と に つ い て は 、 後 に詳 し く見 る こ と にす る 。
ウ.嘱 託 ヘ ル パ ー の 拡 大 と サ ー ビ ス 提 供 体 制 の 整 備
調 布 市 に お け る 嘱 託 ヘ ル パ ー は 、 当 初 市 所 属 の ヘ ル パ ー と さ れ 、1992年 が1 人 、1993年 が4人 、1994年 が6人 で あ っ た が 、1994年7月 に は30人 に な っ た 。
こ れ は 、 こ の 月 か ら 、 嘱 託 ヘ ル パ ー を増 員 し、 一 括 して 公 社 に委 託 した た め で あ り、 当 初 市 の 嘱 託 ヘ ル パ ー で あ っ た 者 も、 公 社 へ の 所 属 変 更 が 行 わ れ た 。
これ に よ っ て 、 調 布 市 の 公 的 な ホ ー ム ヘ ル プサ ー ビ ス は 、 市 職 員 ヘ ル パ ー 、 公 社 嘱 託 ヘ ル パ ー 、 家 政 婦 紹 介 所 の 介 護 券 ヘ ル パ ー の3者 に よ っ て提 供 され る こ と に な っ た 。 調 布 市 で は 、 こ の よ う な 体 制 の 導 入 に 際 し て 、1994年7月 に
『 調 布 市 ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビス 事 業 の 手 引 』 を作 成 し、 そ れ ぞ れ の 役 割 分 担 を
示 して い るが 、 そ の 概 要 は次 の 表1の とお りで あ る。
表11994年7月 か らの ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス 提 供 体 制
市 職 員 ヘ ル パ ー 嘱 託 ヘ ル パ ー 介 護 券 ヘ ル パ ー
(1働 務 条件 常勤
月16日 ・1日6時 間家政婦紹介所 に委託
勤務(こ れ はその後
、 月20日 に 改 め ら れ
た)又 は 、 月80時 間 勤 務 。
(2)業務 内 容 介 護 サ ー ビ ス の う ち 介 護 サ ー ビ ス の う ち 家 事 サ ー ビ ス お よ び
、 頻 回 ・特 別 困 難 ケ
、 長 時 間 ・時 間 外 ・軽 度 の介護 サ ー ビス
一 ス
休 日 、 お よ び 困 難 ケ
一 ス
(3)業務 時 間 月 曜 日 〜 金 曜 日 月 曜 日 〜 日曜 日 月 曜 日 〜 日曜 日 午 前8時30分 〜 午 後 午前7時 〜午後7時 午 前7時 〜午 後7時
5時 1時 間単位 3時 間単 位
1時 間単 位
以 上 の 業 務 分 担 の 主 要 な意 義 は 、 家 事 援 助 型 の ホ ー ム ヘ ル プ と身 体 介 護 型 の ホ ー ム ヘ ル プ との 分 化 で あ り、 こ れ も国 が1989年 に導 入 した 方 針 に対 応 した も の と な っ て い る 。
た だ し、 この 表 を見 る と、 家 事 型 と介 護 型 の 分 離 に対 す る ヘ ル パ ー の 業 務 分 担 は そ れ ほ ど簡 単 な もの で は な い 。 す な わ ち 、 市 職 員 ヘ ル パ ー は 、 頻 回 ・特 別 困 難 ケ ー ス の 介 護 サ ー ビ ス を 、 嘱 託 ヘ ル パ ー は 長 時 間 ・時 間 外 ・休 日お よ び 困 難 な 介 護 サ ー ビス を担 当 し、 介 護 券 ヘ ル パ ー が 軽 度 の 介 護 サ ー ビ ス お よ び 家 事 サ ー ビ ス を 担 当 す る 、 と され て い る が 、 こ う した 区 分 に よ る 派 遣 決 定 の た め に は 、 家 事 援 助/身 体 介 護 の 区 分 の 他 に 、 重 度/軽 度 、 あ る い は 、 特 別 困 難 ケ ー ス/困 難 ケ ー ス な どの カ テ ゴ リ ー を 明 確 化 す る必 要 が あ っ た 。 こ の た め に は 、 従 来 の よ う な サ ー ビス 決 定 基 準 で は な く、 よ り複 雑 な ニ ー ズ の 判 定 と提 供 され る サ ー ビ ス の 量 お よ び 内 容 の ア セ ス メ ン トが 必 要 に な っ た の で あ る 。
こ の 他 、 嘱 託 ヘ ル パ ー の 導 入 に よ っ て 、 サ ー ビ ス の 利 用 時 間 が よ り柔 軟 化 さ れ た こ と、 サ ー ビ ス の 提 供 時 間 帯 が 午 前7時 か ら午 後7時 に 拡 大 され た こ と、
休 日 の サ ー ビ ス提 供 が 可 能 に な っ た こ と 、 な どが 注 目 さ れ る 。
1996年 か ら は 、 嘱 託 ヘ ル パ ー 体 制 が さ ら に多 元 化 す る こ と に な っ た 。 す な わ
ち 、 こ の 年 の7月 か ら、 市 内 の 医 療 法 人 に対 して 、 嘱 託 ヘ ル パ ー10人 に よ る 夜
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間 帯 ホ ー ム ヘ ル プサ ー ビス の 委 託 を開 始 し た。 こ れ は 政 府 が1995年 度 か ら導 入 し た 「24時 間 巡 回 型 ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス 」 を導 入 す る た め の 準 備 段 階 と し て 、 市 内 全 域 を対 象 に 、午 後8時 〜 午 前0時 の 問 、 排 泄 介 助 を 中 心 とす る巡 回 型 ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス を試 行 的 に実 施 しよ う とす る もの で あ っ た 。
ま た 、1996年10月 か らは 、 市 内 の 社 会 福 祉 法 人 に対 して 、 介 護 型 ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス の 委 託 を 開 始 した 。 こ の結 果 、 調 布 市 の ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス は 、 介 護 サ ー ビ ス に 関 して 、市 内 が3つ の 地 域 に 分 割 され 、 市 の 中 心 部 を市 職 員 ヘ ル パ ー が 、 東 部 を公 社 嘱 託 ヘ ル パ ー が 、 西 部 を社 会 福 祉 法 人 嘱 託 ヘ ル パ ー が 担 当 す る こ と に な っ た 。 こ れ に対 して 、 介 護 券 ヘ ル パ ー 、 お よ び 公 社 の 協 力 会 員 は 、 こ れ まで 通 り、 家 事 サ ー ビ ス を 中心 に 、市 内 全 域 を カバ ー す る 体 制 と な っ た 。
以 上 の体 制 を 整 理 す る と次 の よ う に な る 。
表21996年11月 以 後 の ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス 提 供 シ ス テ ム
提供体制 ヘ ルパ ー の設置形態 担当地域
市直営 常 勤6人(高 齢担 当6人 、障害担 当5人) 中部
公社委託 嘱 託30人(月20日 勤 務:23人 、 月80時 間 勤 務:7人) 東部
医療法人委託 嘱 託10人:夜 間 巡 回 型 全域
社会福祉法人委託 嘱託5人: 西部
家政婦紹介所委託 介 護 券149人(常 勤 換 算38.5人) 全域
公社 協 力 会員(登 録) 全域
こ の よ う な ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス の 提 供 シ ス テ ム に よ っ て 、 ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス資 源 が どの よ う に拡 充 され 、 そ れ が どの よ う に利 用 され て きた か に つ い て 、 以 下 で み て み よ う。 なお 、 本 稿 で は 、 以 上 の 経 緯 の う ち 、 地 域 制 が 導 入
され る以 前 の 、1996年6月 ま で の デ ー タ に 基 づ い て 検 討 す る 。
2.ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス 提 供 実 績 の 検 討
先 に述 べ た よ う に 、 調 布 市 に お け る ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス は 、1996年6月 時
点 で は 、市 職 員 ヘ ル パ ー 、 家 政 婦 紹 介 所 へ の 委 託 に よ る介 護 券 ヘ ル パ ー 、 公 社
へ の 委 託 に よ る 嘱 託 ヘ ル パ ー に よ っ て 提 供 さ れ て お り、 こ れ ら は 、 行 政 の 公 的 責 任 に よ る ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス と して 実 施 さ れ て い る(以 下 、 「 公 的 責 任 」 に よ る サ ー ビ ス とす る)。 こ れ に対 して 、 公 社 の協 力 会 員 に よ る ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス は 、 利 用 会 員 か ら の 利 用 料 が 協 力 会 員 に全 額 支 払 わ れ て い る と は い え 、 そ の 運 営 に は市 か らの 資 金 助 成 が 行 わ れ て い る こ と か らみ て 、行 政 の 公 的 関 与 に よ る ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス で あ る と い う こ と に な る(以 下 、 「 公 的 助 成 」 に よ る サ ー ビ ス とす る)。 もち ろ ん こ の他 に も、調 布 市 の 住 民 は 、 個 人 契 約 に よ り、 家 政 婦 紹 介 所 そ の 他 の 企 業 や 団 体 か らサ ー ビ ス を購 入 して い る と考
え ら れ る が 、 こ れ に つ い て の 全 体 的 把 握 は 不 可 能 で あ る 。
以 下 、 今 回 分 析 に利 用 した 資 料 の 性 質 につ い て 簡 単 に 説 明 して お く と、 次 の 通 りで あ る 。
(1)調布 市 福 祉 部 高 齢 福 祉 課 が 集 計 した 公 的 責 任 に よ る ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス 実 績 デ ー タ(1985年 〜1995年 の 各 月)
(2)筆者 が1993年 か ら作 成 した 公 社 の ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス資 料(1993年5月 、 1994年 〜1996年 の 各 年6月 、1996年ll月 。 お よ び 、1993年5月 の 、 行 政 責 任 に よ る ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス 利 用 者 デ ー タ)
(1)で は 、 各 年 の 公 的 責 任 に よ る ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス 実 績 の 動 向 が 把 握 で き るが 、 ヘ ル パ ー 数 、 利 用 者 数 、利 用 回 数 、 利 用 時 間 数 な ど の 趨 勢 が わ か る だ け で 、 そ れ 以 上 の サ ー ビ ス の 詳 細 は わ か ら な い 。
こ れ に対 して 筆 者 が 作 成 した(2)の 資 料 で は 、 調 布 市 に お け る 公 的 責 任 お よ び 公 的 助 成 に よ る ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス の 全 体 が 把 握 で き る こ と に な る 。 こ の 場 合 、 資 料 の 作 成 は 、 毎 年 決 め られ た 月 の サ ー ビ ス 実 績 に つ い て 、4つ の タ イ プ の ヘ ル パ ー が 提 出 した 「活 動 実 績 報 告 」 を1件 ず つ コ ン ピ ュ ー タ に 入 力 し、 こ れ に も とつ い て 、 必 要 な計 算 を行 う こ と に な る 。 こ う した 方 法 を用 い る と 、 活 動 実 績 報 告 か ら 、1回 毎 の サ ー ビ ス に 関 し て 、 そ の 利 用 者 、 提 供 者(ヘ ル パ ー)、 利 用 時 間 、 内 容(家 事 援 助 ・身 体 介 護 の 区 分)な ど が 把 握 で き る の で 、 こ れ ら の デ ー タ を集 計 す れ ば 、 公 的 責 任/公 的 助 成 別 、 サ ー ビ ス 提 供 機 関 別 な どの サ ー ビ ス 実 施 状 況 を よ り詳 し く把 握 す る こ とが で き る 。
も っ と も、 筆 者 が 作 成 し た1993年 〜1996年 の デ ー タの う ち 、1994年 と1995年
30 人 文 学 報NQ291(社 会 福 祉 学14)1998.3
の デ ー タは 公 社 の サ ー ビス 実 績 に も とつ く もの の み で あ り、 市 の 公 的 責 任 に よ る デ ー タ は 作 成 して い な い 。 従 っ て 、 公 的 責 任 お よ び 公 的 助 成 の 両 方 を含 む デ ー タが 得 られ る の は 、1993年5月 、1996年6月 お よ び11月 の み で あ る。
以 上 の 点 を勘 案 し て本 稿 で は 、 全 体 の 動 向 に 関 して は 、(1)の 公 的 責 任 に よ る ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス デ ー タ を用 い 、 詳 細 な分 析 に 関 し て は 、(2)の デ ー タ の う ち 、1993年5月 と1996年6月 の 集 計 デ ー タ を用 い て 分 析 を行 う。 な お 、 調 布 市 福 祉 部 高 齢 福 祉 課 が 作 成 した(1)の デ ー タ と、 個 別 の 実 績 報 告 か ら筆 者 が 作 成 し た(2)の デ ー タ を比 べ る と、 デ ー タの 作 成 過 程 の 違 い な どの 理 由 で 、 デ ー タ上 わ ず か な 差 異 が み られ るが 、 分 析 上 は 、 差 しつ か え な い 。
ア.ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス の 利 用 世 帯 数 と 利 用 回 数
調 布 市 に お け る ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス の 延 利 用 世 帯 数 は 、1985年 の 年 間834 世 帯 か ら1995年 に は3,702世 帯 に 達 して い る。 こ れ を 月 別 の 平 均 値 で 見 る と、
1985年 度 の70世 帯 か ら1995年 度 の309世 帯 へ と大 幅 に 増 え て い る 。
こ れ に 伴 っ て 、 サ ー ビ ス の 延 利 用 回 数 も 、1985年 の4,478回 か ら1995年 に は 24,578回 と な っ て お り、 月 別 の 平 均 利 用 回 数 で は373回 か ら2,048回 に増 え て い る 。
そ こで 、 この10年 間 の 利 用 世 帯 と利 用 回 数 の 伸 び を 図1で 見 る と 、前 者 は4.4 倍 の 伸 び で あ り、 後 者 は5.5倍 の伸 び とな っ て い る。 利 用 世 帯 の伸 び よ り も、 利 用 回 数 の 伸 び の ほ う が 大 きい こ とは 、 よ り頻 回 型 の サ ー ビ ス提 供 が行 わ れ る よ
う に な っ た こ と を 示 して い る 。 す な わ ち 、1985年 度 で は 、1世 帯 あ た り利 用 回 数 は 月 平 均5.4回 で あ っ た が 、1995年 度 で は 月 平 均6.6回 で 、1」 回 程 の 増 加 と な っ て い る 。
イ.市 職 員 ヘ ル パ ー と 介 護 券 ヘ ル パ ー の 動 向
調 布 市 は 、 急 速 な ホ ー ム ヘ ル プ ニ ー ズ の 増 大 に対 して 、 東 京 都 内 の他 自 治 体 に お け る よ う に 、 市 職 員 ヘ ル パ ー の 増 加 に よ っ て で は な く、 家 政 婦 紹 介 所 へ の 業 務 委 託 に よ っ て 、 サ ー ビ ス の 拡 大 を 図 っ て き た 。
そ こ で 、 市 職 員 ヘ ル パ ー と介 護 券 ヘ ル パ ー の 提 供 した サ ー ビ ス 量 の変 化 を 、
図1利 用 世 帯数 、 利 用 回 数 の伸 び 伸び率
600
400
200
100
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◎一 一 世 帯 数 か 。一一利 用 回 数
0 ,; :,;88鍍89嬢90鰻91鍍92鍍93鞭94鍍95鞭
利 用 世 帯 数 と利 用 回 数 に つ い て 見 て み よ う。
まず ホ ー ム ヘ ル プ 利 用 世 帯 に つ い て み る と、 図2に 示 さ れ て い る よ う に 、 図2ホ ー ム ヘ ル プ 利 用 世 帯 割 合 の 推 移1ヘ ル パ ー 別
% 100
75
50
25
■ 市職員
%%介 護券 []嘱 託
0
85鍍,.・.:=88鞭89輯F度90年 度91年 度s293年 度94鞭95鰻
1986年 度 で は 、595%の 世 帯 に 市 職 員 ヘ ル パ ー が 派 遣 さ れ て い た が 、 そ の 後 、
32 人 文 学 報NQ291(社 会 福 祉 学14)1998.3
徐 々 に そ の 割 合 は 低 下 し、1993年 に は 、 市 ヘ ル パ ・ 一が34%、 介 護 券 ヘ ル パ ー が 66%を 占 め る まで に な っ た 。
そ の 後 、 調 布 市 で は1992年 度 か ら 開 始 した 嘱 託 ヘ ル パ ー を1994年 か ら公 社 に 所 属 替 え す る と と も に 、 増 員 を は か る こ と に よ り、 介 護 サ ー ビ ス を 中 心 とす る 本 格 的 な 嘱 託 ヘ ル パ ー の 活 動 が 開 始 され た 。 こ の 結 果 、95年 度 の サ ー ビ ス利 用 世 帯 の う ち 、 市 職 員 ヘ ル パ ー が20%、 介 護 券 ヘ ル パ ー が64%、 公 社 嘱 託 ヘ ル パ ー が16.3%の サ ー ビ ス を提 供 す る こ と に な っ た 。
ま た 、 ヘ ル パ ー の 種 類 ご との サ ー ビス 提 供 回 数 を 図3で み る と 、1986年 度 に 図3ホ ー ム ヘ ル プ 利 用 回 数 割 合 の 推 移:ヘ ル パ ー 別
% 100
75
50
25
0
■ ■ 市職員 ////介 護券 [コ 嘱託
85鰻86鍍87鰯 芝88鞭89鰯 芝90鞭91鍍92鍍93鍍94鍍95鰯 芝
お け る 介 護 券 ヘ ル パ ー に よ る サ ー ビ ス提 供 回 数 の 割 合 は48.6%で あ っ た 。 そ の 後 こ の割 合 は 増 加 し、1993年 に は72.6%に まで な っ て い る 。1994年 か らの 嘱 託 ヘ ル パ ー 導 入 に よ り、 この 割 合 は67%ま で 下 が っ た が 、 そ れ で も、 ほ ぼ3分 の 2が 介 護 券 ヘ ル パ ー に よ る 提 供 と な っ て い る。
こ の こ と をみ る と、 嘱 託 ヘ ル パ ー の 導 入 に もか か わ らず 、 介 護 券 ヘ ル パ ー の 役 割 は な お 圧 倒 的 に 大 き い とい え る。
ウ.公 社協 力 会 員 を加 え た場 合
と こ ろ で 先 に 述 べ た よ う に 、 調 布 市 で は 、1988年10月 か ら調 布 市 社 会 福 祉 事 業 団 を 設 立 し、1990年10月 か ら は財 団 法 人 「調 布 ゆ うあ い 福 祉 公 社 」 と して 、 協 力 会 員 に よ る有 償 ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス の 提 供 を拡 大 して き た 。 そ こ で 、 公 社 に よ る ホ ー ム ヘ ル プサ ー ビス を 加 え て み る と 、 調 布 市 の ホ ー ム ヘ ル プサ ー ビ
ス提 供 の状 況 は か な り異 な る もの に な る 。 こ こで は 、 本 調 査 等 で 入 手 で きた 資 料 に 基 づ き 、1993年5月 、1994年6月 、1995年6月 、1996年6月 お よ び11月 に つ い て 、 公 社 の協 力 会 員 を含 む調 布 市 全 体 の ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス の 利 用 状 況 を検 討 して み よ う 。(な お 、 こ こ で の利 用 者 は 、 複 数 の 提 供 シ ス テ ム を利 用 し て お り、 実 際 の 利 用 者 数 よ りは や や 多 くな っ て い る)。
第1に 、 図4に よ る と、1993年5月 に 、 市 職 員 ヘ ル パ ー を利 用 した 人 数 は58
人 鋤
200
100
0
図4ヘ ル パ ー別 サ ー ビス利 用人 数 の推移
一
2425 3116
口 一87 マ 05
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2 か25/ 6 巨15
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℃41 75 V 48
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23 } 1814■層 85
o‑一 市 職 員
▲一 一 一 介 護 券
▽一一一一一 嘱 言モ .一 一 … 協 力 会 員
93年5月94年6月95年6月96年6月96年11月
人 、介 護 券 ヘ ル パ ー は118人 で あ っ た が 、 公 社 協 力 会 員 のサ ー ビ ス を利 用 した も の は123人 で あ り、公 社 の 協 力 会 員 利 用 者 が 最 も多 か っ た。 も っ と も、 市 の ヘ ル パ ー の 場 合 、 高 齢 の 利 用 世 帯 だ け の 数 字 で あ る の に対 して 、 公 社 の 場 合 、 高 齢 者 だ け で な く、 障 害 者 や そ の 他 の 世 帯 もサ ー ビ ス を利 用 して い る の で 、 必 ず し
も正 確 な比 較 に は な ら な い が 、 そ れ で も、1993年5月 に お け る公 社 の ホ ー ム ヘ
ル プサ ー ビ ス の 利 用 者 は 、 ほ ぼ90%が 高 齢 者 で あ っ た か ら、 介 護 券 ヘ ル パ ー と
34 人 文 学 報No291(社 会 福 祉 学14)1998.3
ほ ぼ 同 数 の 人 数 が 、 協 力 会 員 に よ る ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビス を利 用 して い た と考 え られ る 。
こ れ を割 合(図5)で み る と 、1993年5月 に お け る 市 職 員 ヘ ル パ ー の 利 用 者
図5ヘ ルパ ー別 サ ー ビス利 用 人 数 の 割 合 の 推移
% oo 1
75
50
25
■ 市職員 ////介護券 [コ 嘱託 口 協力会員
93年5月94年6月95年6月96年6月96年11月
は19.4%、 介 護 券 ヘ ル パ ー の利 用 者 は39.5%、 公 社 協 力 会 員 の利 用 者 は41.1%で あ っ た 。
こ れ に 対 して 、1994年 か ら公 社 に 嘱 託 ヘ ル パ ー が 導 入 さ れ た こ と に よ り、
1995年6月 に は 、 嘱 託 ヘ ル パ ー利 用 者 が48人 、 市職 員 ヘ ル パ ー 利 用 者 が57人 、 公 社 協 力 会 員 利 用 者 が140人 、 介 護 券 ヘ ル パ ー 利 用 者 が171人 と な っ た(図4)。
割 合 で み る と、 そ れ ぞ れ 、11.5%、13.7%、33.7%、41.1%と な る 。 そ の 後 、 1996年6月 に な る と、 こ の順 位 は 変 わ ら な い もの の 、 介 護 券 ヘ ル パ ー利 用 者 の 割 合 が 急 増 して い る こ と な どが 注 目 され る(図5)。
第2に 、 利 用 回 数 別 にみ る と、 こ う した事 情 は か な り異 な る 。 図6に よ る と、
1993年5月 に お け る市 職 員 ヘ ル パ ー の 利 用 回 数 は273回 、 協 力 会 員 は557回 、 介 護 券 ヘ ル パ ー は887回 と な っ て い る。 また 、 そ れ ぞ れ の 割 合 は 、 図7に よ る と、
15.9%、32.4%、51.7%で あ り、 回 数 の 点 で は 、 介 護 券 ヘ ル パ ー が よ り重 要 な役
割 を果 た して い る こ と が わ か る 。
人 ㎜ 2
図6ヘ ル パ ー 別 サ ー ビ ス利 用 回 数 の 推 移
1500
1000
500
0
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892 刃 一.嗣 ロ
ヨ 653
93年5月94年6月95年6月96年6月
人 数 人 数 人 数 人 数
96年11月 人 数
o一 市 職 員
▲一 一 一 介 護 券
▽一一一一一 嘱 託 .… 一 協 力 会 員
図7ヘ ルパ ー別 サ ー ビス利 用 回数 の割 合 の 推 移
% oo 1
75
50
25
■ 市職員 /////i介 護券 [コ 嘱託
〔=コ 協力会員
0
93年5月94年6月95年6月96年6月96年11月
こ の よ う に 、 サ ー ビ ス利 用 者 数 で は 公 社 協 力 会 員 の 方 が 多 い の に対 して 、 利
用 回 数 か ら見 る と介 護 券 ヘ ル パ ー の 方 が 大 き な割 合 を 占 め る と い う こ と は 、 協
36 人 文 学 報NQ291(社 会 福 祉 学14)1998.3
力 会 員 が 、 介 護 券 ヘ ル パ ー と比 べ て 、 比 較 的 少 な い 回 数 で 、 必 ず し も定 型 的 で は な い ニ ー ズ に対 す る援 助 活 動 を行 っ た こ と を示 して い る 。
協 力 会 員 の 活 動 は 、 「日頃 の 経 験 で 、 誰 に で も参 加 で き る」 活 動 を建 て前 と して い た か ら 、 介 護 券 ヘ ル パ ー の よ う に 、3時 間 を単 位 とす る定 期 的 な 訪 問 を 前 提 とす る 「仕 事 」 と は異 な る性 質 の ニ ー ズ に対 応 す る こ と に な っ た と い え る 。 つ ま り、 公 社 協 力 会 員 の ホ ー ム ヘ ル プ 活 動 パ タ ンは 、 そ れ まで の市 職 員 ヘ ル パ ー や 介 護 券 ヘ ル パ ー に よ る サ ー ビ ス で は対 応 しに くい ニ ー ズ に応 え る もの で あ っ た 。
第3に 、 図5に 戻 る と、 市 職 員 ヘ ル パ ー に よ る サ ー ビ ス の 利 用 者 の 割 合 は 年 々 低 下 して お り、1993年5月 か ら1996年ll月 の 問 に 、 利 用 者 の 割 合 で は19.4%か
ら9.0%に 、利 用 回 数 の割 合 で は 、15.9%か ら6,3%に まで 低 下 した 。 も っ と も、
市 職 員 ヘ ル パ ー の 利 用 者 数 自体 は 、 こ の4年 間 で そ れ ほ ど低 下 した わ け で は な い 。 利 用 者 お よ び 利 用 回 数 の 割 合 の 低 下 は 、 も っ ぱ ら他 の サ ー ビ ス利 用 者 や 利 用 回 数 の 増 大 に伴 っ て 生 じた もの で あ る 。
い ず れ に して も、 公 社 協 力 会 員 の 活 動 を ふ くめ た調 布 市 の ホ ー ム ヘ ル プサ ー ビ ス の 利 用 状 況 を考 え る と、 公 社 協 力 会 員 の ホ ー ムヘ ル プ活 動 に よ っ て 、 こ れ まで 対 応 で き な か っ た ニ ー ズ が 掘 り起 こ され 、 市 と して も よ り多 様 なサ ー ビ ス の 提 供 を行 う こ とが 求 め ら れ て きた と い え る だ ろ う。
エ.サ ー ビ ス 利 用 者 と サ ー ビ ス 提 供 シ ス テ ム と の 関 係
以 上 の デ ー タ は 、 サ ー ビ ス 提 供 機 関 か ら み た サ ー ビス 提 供 状 況 で あ る が 、 こ れ を 、 サ ー ビ ス利 用 者 の方 か らみ る と どの よ う に な る で あ ろ うか 。 こ こ で は 、 公 的 責 任 に よ る サ ー ビ ス と公 的 助 成 に よ る サ ー ビ ス の 両 方 の デ ー タが 得 られ る 、1993年5月 と1996年6月 の 状 況 を比 較 して み よ う。
表3に よ る と、1993年5月 にお け る ヘ ル パ ー の 実 利 用 人 員 は 、281人 で あ っ た が 、3年 後 の1996年6月 に は491人 に な り、75%の 伸 び に な っ て い る 。 こ れ をヘ ル パ ー 種 類 別 にみ る と、 もっ と も大 き い の は 介 護 券 ヘ ル パ ー利 用 者 でll3%
の 伸 び で あ り、 次 い で 、 複 数 の 種 類 の ヘ ル パ ー を利 用 す る混 合 型 利 用 者 の106
%、 協 力 会 員 利 用 者 の70%な ど と な っ て い る。
同様 に 、 表4に よ る と 、 ヘ ル パ ー 利 用 回 数 は2つ の 時 点 で 、1,717回 か ら3,152 回 へ と84%の 伸 び とな っ て い る 。 こ の う ち も っ と も増 え た の は協 力 会 員 利 用 回 数 で118%の 増 加 で あ り、 次 い で 混 合 型 の105%、 介 護 券 ヘ ル パ ー の84%の 伸 び
と な っ て い る が 、 市 職 員 ヘ ル パ ー は2%の 減 と な っ て い る 。
表3ヘ ル パ ー種 類 別 サ ー ビ ス 利 用 人 数(1993年5月/1996年6月)
1993年5月1996年6月 増 減 数 増 加 率 増 減 寄 与 率 市 職員 ヘ ルパ ー
介護 券 ヘ ルパ ー 協力 会員
混合
52人 ios 106 18
50人 一2人96%‑1.0%
2241i921356.7 1807417035.2 37192069.0
合計
281 491 210175 100.0表4ヘ ル パ ー種 類 別 サ ー ビ ス 利 用 回 数(1993年5月/1996年6月)
1993年5月1996年6月 増 減 数 増 加 率 増 減 寄 与 率 市職員 ヘ ルパ ー
介護券 ヘ ルパ ー 協 力会 員
混 合
246回
$01 454 216
242回 一4回98%‑0.3%
1477676 990536 443227
18447.1 21837.4 20515.8
合計
1717 3152 1435184 100.0こ れ らの 数 字 か らわ か る よ う に、 こ の3年 間 の ホ ー ム ヘ ル プサ ー ビス 利 用 者 とホ ー ム ヘ ル プ 資 源 の 増 加 は 、 相 変 わ らず 介 護 券 ヘ ル パ ー の 活 動 の 増 加 に も と つ く もの で あ っ た こ とが わ か る が 、 協 力 会 員 の 寄 与 率 もか な り大 き い こ と 、 ま た 、 複 数 の ホ ー ムヘ ル プ サ ー ビス を利 用 す る混 合 型 の サ ー ビ ス利 用 者 が ふ え て い る こ と も注 目 に値 す る 。
混 合 型 サ ー ビ ス の 利 用 状 況 は 、 表5に よ る と、1993年 の 場 合 、 介 護 券 ヘ ル パ ー と協 力 会 員 の 組 合 わせ が11人 で もっ と も多 く3.9%、 市 職 員 ヘ ル パ ー と協 力 会 員 の 組 合 わ せ が6人 で2.1%と な っ て い た 。 こ れ に対 して 、 表6に よ る と 、1996 年 の 場 合 、 公 社 の 嘱 託 ヘ ル パ ー と協 力 会 員 の 組 合 わせ が12人 で2.4%、 介 護 券 ヘ
ル パ ー と協 力 会 員 が10人 で2.0%な ど と な っ て お り、3種 類 の ヘ ル パ ー の 組 合 わ せ も2人 み られ る 。
こ の よ う に 、1993年 と1996年 と を全 体 と して比 較 して み る と、 サ ー ビス 利 用
38人 文学 報NQ291(社 会福祉 学14)1998,3
者 で75%、 サ ー ビス 提 供 回 数 で84%の 増 加 をみ 、 市 職 員 ヘ ル パ ー を 除 い て 、 そ れ ぞ れ の 種 類 の ヘ ル パ ー が 提 供 す る サ ー ビ ス 量 が 拡 大 した に もか か わ らず 、 ど れ か1つ の 種 類 の ヘ ル パ ー で1人 の利 用 者 の 全 て の ニ ー ドを満 た す こ と は 困 難 で あ り、 複 数 の 種 類 の ヘ ル パ ー で 対 応 せ ざ る を 得 な く な っ て い る こ とが わ か る 。
表5ホ ーム ヘル プ利 用 者93年5月
複合2 利用者 件数 分数 件/利 分/件 糊翻 件数% 分数%
市介
110 1186 10.0 178.8 o.a o.s
0.6市協 6 68 11532 11.3 169.6 2.1 4.0 3.7
介協 11 138 25080 12.5 161.7 3.9 8.0 8.1
市 52 246 31122
4.7126.5 18.5 14.3
10.0介 105 801 166320
7.6zo7.s
37.4 46.7 53.6協 cos 454 74250
4.3163.5
37.726.4 23.9 合計 281 1717 310092 6.1 180.6 100.0
100.0 100.0注)市=市 職 員 、 介e介 護 ヘ ル パ ー 、 協=協 会 会 員 の 略
表6ホ ー ムヘ ル プ利用 者96年6月
複合2 利用者 件数 分数 件/利 分/件 朋都 件数% 分数%
市嘱介
1 11 1710 11.0 155.50.2
0.3 0.3市嘱協
1 91115
9.0123.9 0.2
0.3 02嘱介
6 7614700
12.7 193.4i.2 2.4
z.e市介 7 93 11075 13.3 119.1 1.4 a.o 2.1
介協 10 136 z>>ea 13.6 155.7 2.0 4.3 4.0 嘱協 12 118 18975 9.8 1fiO.8 2.4 3.7 3.6
市 50 242 21210 4.8 87.6 10.2
7.7 4.0嘱 62 500 77430
8.1 154.9iz.s
15.9 to.7協
ireaso 77370 4.2 157.9 24.0 15.5
14.7介 224 1477 281100 6.6 190.3 45.6 46.9 53.5 合計 49i 3152 525865 6.4 166.8 100.0 100.0
100.0注)市 、介 、協 は表5と 同 じ。嘱=嘱 託 ヘ ルパ ーの略
1人 の 利 用 者 に 複 数 種 類 の ヘ ル パ ー 派 遣 が 必 要 に な っ た理 由 は 、 1人 当 り派
遣 回 数 の 増 加 に よ る もの で あ る。1993年 の デ ー タで も、1996年 の デ ー タ で も、
複 数 種 類 の ヘ ル パ ー が 派 遣 され て い る利 用 者 の サ ー ビス 利 用 回 数 は 平 均 で 月12 回 で あ り、1996年 の 場 合 に は 、1種 類 の ヘ ル パ ー 派 遣 の 場 合 よ りか な り多 い 。 この よ う に現 状 で は 、 い くつ か の ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス の 種 類 を組 み 合 わ せ て サ ー ビス の 頻 回 化 に対 応 しな け れ ば な ら な か っ た と い え る 。
な お 、 表7に よ れ ば 、 市 か らの 委 託 に よ る 介 護 券 ヘ ル パ ー は6つ の 家 政 婦 紹 介 所 か ら派 遣 され て い る か ら、 実 際 上 は8つ の 団 体 が 公 的 な ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビス 提 供 に 関 与 して い る こ とが わ か る 。 そ れ だ け に、 サ ー ビス の 調 整 に つ い て は 、 複 雑 な対 応 が 必 要 に な っ て い る わ け で あ る 。
表7部 門 別 ヘル パ ー種 類別 サ ー ビス利 用状 況96年6月
部 門 所属
朋 者 鋤 者件数 分数
利用都件数% 分数% 利/援 件/利 分/件 件/援
行政 市職員
59 13 296 24835 11.1 9.4 4.7 4.5 5.0 83.9 22.8公社 公社嘱託
$2 26 sus 97080 15.5 19.5 18.5 3.2 7.5 157.6 23.7公社協 力
141 9ア 598 92430 zs.s 19.0 17.6 1.5 4.2 154.6 6.2介 護券 介護券計
248 170 1642 311520 46.8 52.1 59.2 1.5 6.6 189.7 9.7介護券A
30 25 159 aooso 5.7 5.0 5.7 1.2 5.3 189.1 6.4介 護券B 41 17 2Z6 41400 7.7 7.2 7.9 2.4 5.5 183.2 13.3
介護 券C 62 37 453 84540 11.7 14.4 lfi.1 1.7 7.3 186.6 12.2 介護 券D 60 61 446 85500 11.3 14.1 16.3 1.0 7.4 191.7 7.3
介 護券E 6 6 30 6120 1.1 1.0 1.2 i.o 5.0 204.0 5.0
介 護券F 49 24 328 63900 9.2 10.4 12.2 2.0 6.7 194.8 13.7
合計 合計
530 306 3152 525865 100.0 100.0 100.O 1.7 5.9 166.8 10.3オ.重 度 化 に と も な う サ ー ビ ス 頻 回 利 用 の 状 況
一般 に、 ホ ー ムヘ ル プサ ー ビス の利 用 回数 や利 用 時 間 につ い て み る と、 家事 援 助 の場 合 、1回2時 間、週2回 程 度 の サ ー ビス提 供 が標 準 と され るの に対 し て、 身体 介護 の場 合 、頻 回 ・長 時 間 のサ ー ビスが必 要 に なる こ とが指摘 され て
きた。 もっ と も、最 近 巡 回型 の ホ ー ムヘ ル プサ ー ビスが導 入 され て以 来 、 身体
介 護 で も、 た とえば 、 オム ッ交換 な どの場 合 、短 時 間の援 助 で 十分 な効 果 が得
られ る とされ、 また、 家事 援 助 につ い て も短 時 間 の援助 で大 きな効 果 が あ が る
もの もあ る とい う指摘 が行 われ る よ うに なっ た。 つ ま り、家 事援 助 、 身体 介 護
40 人 文 学 報NQ291(社 会 福 祉 学14)1998.3
を通 して 、 そ れ ぞ れ の 援 助 に か か る 時 間 を 的 確 に ア セ ス メ ン トし、 サ ー ビ ス の 提 供 を 効 果 的 な もの にす る こ とが 求 め られ る よ う に な っ て きた の で あ る。
こ れ に 対 して 、 サ ー ビ ス 利 用 回 数 に つ い て み る と、 家 事 援 助 が 週2回 程 度 で 一 応 の ニ ー ズ を満 た す の に対 し
、 身 体 介 護 の 場 合 に は 、 重 度 に な れ ば な る ほ ど 頻 回 の 援 助 が 必 要 に な る こ とが 指 摘 さ れ て い る 。 そ こ で 、 重 度 化 に と も な う サ ー ビ ス利 用 の 頻 回 化 に対 し、 公 社 協 力 会 員 を 含 む4つ の ヘ ル パ ー の シ ス テ ム が ど の よ う な対 応 を行 っ て きた か に つ い て 見 て お こ う。
表8は 、 こ の 点 を 検 討 す る た め に作 成 した も の で あ る 。 こ の 表 に お け る利 用 回 数 型 のAと は 、 こ の 月 の サ ー ビ ス 利 用 回 数 が4回 以 下 、 つ ま り、週1回 程 度 の サ ー ビス を利 用 した 者 で あ る 。 同 様 に して 、 月9回 以 下 ・週2回 程 度 の 利 用 をB、 月13回 以 下 ・月3回 程 度 をC、 月14回 以 上 ・週4回 以 上 をDと して い る 。
表8回 数 型 別 ヘ ル パ ー数96年6月
融 型 1人 2人 3人 4人 5人 6人 7人 1人% 2人% 3人% 4人%
署
5人% 6人% 7人%件数
A 219 24 4 1 0 0 0 ea.a 9.7 t.6 0.4 o.o 0.0 o.o zas
8 85 49 25 7 1 1 D 54.6 29.2 14.9 4.2 o.s o.s o.o 168
C 18 11 13 3 3 0 0 37.5 22.9 27.1 6.3 6.3 o.o o.o 48
D s 5 3 5 4 1 3 22.2 18.5 11.1 18.5 14.8 3.7 11.1 27
こ の 表 に よ る と、A型 の サ ー ビス利 用 者248人 に つ い て は 、88.3%が1人 の ヘ ル パ ー で 対 応 して い る の に 対 して 、B型 で は50 .6%、C型 で は37.5%、D型 で は22.2%で あ り、 利 用 回 数 が 増 え る ほ ど よ り多 くの ヘ ル パ ー の 派 遣 が 行 わ れ て い る 。 特 にD型 で は 、 最 多 で7人 の ヘ ル パ ー が か か わ っ て お り、 重 度 の 在 宅 ケ ア の 場 合 、 い か に多 くの 介 護 サ ー ビ ス の 人材 が 必 要 に な る か が わ か る。
こ の こ とは 、 さ ま ざ ま な課 題 を提 起 して い る 。 す な わ ち 、週3回 程 度 を超 え
る よ う な頻 回 の サ ー ビス ニ ー ズ が あ る場 合 、 利 用 者 の 側 か ら見 る と、 複 数 の ヘ
ル パ ー が 入 れ 替 わ り立 ち 替 り訪 問 す る こ とが 避 け ら れ な くな り、 異 な る ヘ ル
パ ー へ の対 応 に 落 ち つ か な い とい う よ う な感 想 を もつ こ と は避 け ら れ な い で あ
ろ う。
逆 に ヘ ル パ ー の 側 か ら見 る と、1人 の 利 用 者 の と こ ろ に 多 くの ヘ ル パ ー が か か わ る の で あ る か ら 、 他 の ヘ ル パ ー が どの よ う な対 応 を して い る か に つ い て の 引 継 ぎや 情 報 の 交 換 が 不 可 欠 に な る で あ ろ う。 こ の よ う な 組 織 的 な対 応 を 、1 つ の サ ー ビス 提 供 団 体 内 で行 う こ と は比 較 的 容 易 で あ ろ うが 、 も し、 他 の 提 供 団 体 との 間 で こ の よ う なサ ー ビス提 供 に 関 す る調 整 を す る と な る と 、 そ れ は き わ め て 困 難 で あ ろ う。 特 に 、 介 護 券 ヘ ル パ ー は 、 他 の ヘ ル パ ー 派 遣 シ ス テ ム と 異 な り、 単 に サ ー ビ ス の 委 託 を受 け る だ け で 、 家 政 婦 紹 介 所 に よ る サ ー ビ ス 調 整 機 能 を前 提 と して い な い か ら、 他 の ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス との 調 整 は ほ と ん ど行 わ れ て い な い 。 こ の 場 合 、 サ ー ビ ス利 用 者 あ る い は そ の 家 族 が サ ー ビス 調 整 能 力 を も っ て い れ ば 、 問 題 は あ ま り起 らな い か も しれ な い が 、r人 暮 ら し世 帯 や 高 齢 者 世 帯 な ど、 サ ー ビ ス 利 用 に関 す る 実 質 的 な調 整 機 能 を 発 揮 しえ な い 場 合 に は 、 サ ー ビ ス提 供 機 関 の 側 で 調 整 を行 う こ と が 求 め られ る 。
一 般 的 に 見 て 、 サ ー ビ ス 調 整 機 能 は 、(1)利 用 者 とヘ ル パ ー 、(2)複 数 の ヘ ル パ ー 問 、 〈3)複数 の サ ー ビス 提 供 団 体 間 に必 要 で あ る。 こ こ で の デ ー タ は 、(2)と (3)の調 整 機 能 に 関 す る もの で あ る が 、(1)の 調 整 機 能 が 重 要 で あ る こ と は い う ま で もな い 。 た だ 、 本 稿 で検 討 した デ ー タ を み る と、(2>お よ び(3)の 分 野 に お け る 調 整 が 重 要 な 課 題 に な っ て い る とい え る で あ ろ う。
カ.ヘ ル パ ー 種 類 別 の 頻 回 利 用 へ の 対 応
と こ ろ で 、 こ の よ う な サ ー ビ ス の 頻 回利 用 に 対 す る、 そ れ ぞ れ の サ ー ビス 提 供 シ ス テ ム の 対 応 は か な り異 な っ て い る 。 以 下 、 こ の 点 を 検 討 して み よ う。
図8は 、 こ の 点 を検 討 す る た め に作 成 した もの で あ る 。 こ の グ ラ フ にお け る 利 用 回 数 型 のA、B、C、Dは 、表8で 用 い た 分 類 と同 じ もの で あ る2)。
こ の 図 に よ る と 、 全 体 で541人 が サ ー ビ ス 利 用 者 と な っ て い る が 、 そ の う ち 90%に あ た る485人 は 、 週2回 程 度 以 下 、 つ ま り、Aお よ びBの タ イ プ に属 し て い る。 こ れ に対 し て 、Cお よ びDの タ イ プ に属 す る利 用 者 は 全 体 で は56人 で あ り、 こ の う ち 、64%を 介 護 券 ヘ ル パ ー 、20%を 嘱 託 ヘ ル パ ー 、13%を 協 力 会 員 、4%を 市 職 員 ヘ ル パ ー が 対 応 して い た 。
1994年 に お け る サ ー ビ ス提 供 体 制 の 再 編 に お い て は 、 市 職 員 ヘ ル パ ー が 「介
42 人 文 学 報NQ291(社 会 福 祉 学14)1998.3
人 50 1
100
50
図8ヘ ルパ ー 別利 用 回数型 別 利 用 者 数96年6月
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o‑一 市 職 員
▲一 一 一 介 護 券
「7」。。一一 嘱 言『…
■ 一一一・ 協 力 会 員
01
A(305)B(180)C{37)D(19)
護 サ ー ビス の う ち 、 頻 回 ・特 別 困 難 ケ ー ス 」 を 、 嘱 託 ヘ ル パ ー が 「介 護 サ ー ビ ス の う ち 、 長 時 間 ・時 間外 ・休 日お よ び 困 難 ケ ー ス 」 を受 け 持 つ と され た が 、 少 な く と も頻 回 ケ ー ス に つ い て は 、 依 然 と して 介 護 券 ヘ ル パ ー 、 場 合 に よ っ て は公 社 協 力 会 員 に依 存 す る 形 に な っ て い る 。
と こ ろ で 、 こ の よ う なサ ー ビ ス の 頻 回 ケ ー ス の 増 加 に 対 して 、4つ の ホ ー ム ヘ ル パ ー の シ ス テ ム は 、 どの よ う に対 応 した の だ ろ う か 。 ・
図9を 見 る と、 頻 回 利 用 者 が 増 え る 場 合 、 市 職 員 ヘ ル パ ー と嘱 託 ヘ ル パ ー は 担 当 す る ヘ ル パ ー 数 を そ れ に応 じて 増 や して い る 。 す な わ ち 、Aタ イ プ(週1 回程 度)の 場 合 、1人 の 利 用 者 に対 して 、 そ れ ぞ れ1.8人 と1.2人 の ヘ ル パ ー が 対 応 して い る の に 対 して 、Dタ イ プ(週4回 程 度 以 上)で は 、 そ れ ぞ れ5.0人 と 5.3人 の ヘ ル パ ー が 派 遣 され て い る。 こ の こ と は 、 頻 回利 用 ケ ー ス に な る と、 多
人 数 の ヘ ル パ ー が 関 わ る こ と を意 味 して お り、 単 純 化 して い え ば 、1週 間 の う ち毎 日 あ る い は 毎 回 別 の ヘ ル パ ー が 訪 問 す る こ と に な る 。
これ に対 して 、 介 護i券ヘ ル パ ー と協 力 会 員 の 場 合 、 対 応 す る ヘ ル パ ー を ほ と
ん ど増 や して い な い 。 す な わ ち 、Aタ イ プ で は そ れ ぞ れ 、1.0人 と1.1人 で あ る
の に対 して 、Dタ イ プ で も、1.9人 と2.0人 で あ る 。
回6
4
図996年6月 利 用 回 数 型 別 サ ー ビ ス提 供 回 数=ヘ ル パ ー 別
D市 職 員
5・3▲ 一 一 一介護 券
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▽一 一一一1属 言モ f・ 一一 一・ 協 力 会 員
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さ ら に 、 図10に よ る と 、 市 職 員 ヘ ル パ ー と 嘱 託 ヘ ル パ ー は 、 頻 回 派 遣 が 必 要
図1096年6月 利 用 回 数 型 別 ヘ ル パ ー 担 当 回 数 回
12 ◎一 一一 市 職 員
▲一 一 一 介 護 券
10v‑一 一一 嘱 言 モ
日 ・一一一・一協 力 会 員 8
6
4
2
0
ABCD
に な っ て も 、 利 用 者 に 対 す る ヘ ル パ ー1人 あ た り の 提 供 回 数 を あ ま り 変 え て い な い の に 対 し て 、 介 護 券 ヘ ル パ ー と 協 力 会 員 の ば あ い は 、1人 あ た り の 派 遣 回
10.7
▲ 〆
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