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2.5 臨床に関する概括評価

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ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page

1

ペガシス皮下注

90 μg,ペガシス皮下注180 μg

[ペグインターフェロン アルファ-

2a(遺伝子組換え)]

B 型慢性肝炎]

2部 (モジュール2):CTD の概要(サマリー)

2.5 臨床に関する概括評価

中外製薬株式会社

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略語一覧表

略語 省略していない表記

ALT Alanine aminotransferase/アラニン・アミノトランスフェラーゼ(GPT) APTT Activated partial Thromboplastin time/活性化部分トロンボプラスチン時間 AST Asparatate aminotransferase/アスパ ラギン酸ア ミノトラン スフェラー ゼ

(GOT)

AUC Area under concentration-time curve/血中濃度-時間曲線下面積

AUC0-t Area under the concentration-time curve from zero to time t/血中濃度最終測定

時点までの血中濃度-時間曲線下面積 Cmax Maximum concentration/最高血中濃度

CI Confidence interval/信頼区間

CL Systemic clearance/全身クリアランス

CLss/F Systemic clearance/定常状態における全身クリアランス

CMH Cochran-Mantel-Haenszel/コクランマンテルヘンツェル(検定) DNA Deoxyribonucleic acid/デオキシリボ核酸

FAS Full Analysis Set/最大の解析対象集団 FT4 Free Thyroxine/遊離チロキシン

γ-GTP γ-Glutamyltranspeptidase/γ-グルタミルトランスペプチダーゼ HBV Hepatitis B virus/B 型肝炎

HBc Hepatitis B core(antigen)/B 型肝炎コア(抗原) HBe Hepatitis B envelope(antigen)/B 型肝炎 e(抗原) HBs Hepatitis B surface(antigen)/B 型肝炎表面(抗原)

HBV-DNA Hepatitis B virus- Deoxyribonucleic acid/B 型肝炎ウイルスデオキシリボ核酸 HLBI Human Lymphoblastoid Interferon/ヒトリンパ芽球インターフェロン又はス

ミフェロン®

IFN Interferon/インターフェロン

IgM Immunoglobulin M/免疫グロブリン M

MedDRA Medical dictionary for regulatoryactivities terminology/ICH 国際医薬用語集 MIU Million international unit/百万国際単位

NOS Not otherwise specified/他に特定されない PCR Polymerase chain reaction/ポリメラーゼ連鎖反応 PEG Polyethylene glycol/ポリエチレングリコール

PEG-IFNα-2a Peginterferon Alfa-2a(Genetical Recombination)/ペグインターフェロン ア ルファ-2a(遺伝子組換え)

PK Pharmacokinetics/薬物動態 PD Pharmacodynamics/薬力学

PPS Per protocol set/治験実施計画書に適合した有効性評価解析対象集団 PSUR Periodic safety update report/定期的安全性最新報告

PT Prothrombin time/プロトロンビン時間 PT Preferred term/基本語

RBC Red blood cell count/赤血球数 RNA Ribonucleic acid/リボ核酸

rIFNα-2a Interferon Alfa-2a(Genetical Recombination)/インターフェロン アルファ-2a(遺伝子組換え)

SC Seroconversion/セロコンバージョン SD Standard deviation/標準偏差

SOC System organ class/器官別大分類 t1/2 Elimination half-life/消失半減期

Tmax Time of maximum concentration/最高血清中濃度到達時間

TSH Thyroid stimulating hormone/甲状腺刺激ホルモン WBC White blood cell count/白血球数

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目次

頁 2.5 臨床に関する概括評価 ... 6 2.5.1 製品開発の根拠 ... 6 2.5.1.1 B 型慢性肝炎の病態及び疫学 ... 6 2.5.1.1.1 B 型慢性肝炎の病態 ... 6 2.5.1.1.2 B 型慢性肝炎の疫学 ... 7 2.5.1.1.3 ジェノタイプ ... 7 2.5.1.2 B 型慢性肝炎に対する治療の現状 ... 7 2.5.1.3 海外臨床開発の経緯 ... 10 2.5.1.4 国内臨床開発の経緯 ... 14 2.5.1.5 臨床試験データパッケージ ... 17 2.5.2 生物薬剤学に関する概括評価 ... 20 2.5.3 臨床薬理に関する概括評価 ... 20 2.5.3.1 日本人の B 型慢性肝炎患者での薬物動態 ... 20 2.5.3.2 国内と海外の B 型慢性肝炎患者での薬物動態の比較 ... 20 2.5.3.3 B 型慢性肝炎患者と C 型慢性肝炎患者での薬物動態の比較 ... 23 2.5.4 有効性の概括評価 ... 25 2.5.4.1 JV20015 試験の試験デザイン ... 25 2.5.4.1.1 対象患者 ... 25 2.5.4.1.2 投与方法 ... 25 2.5.4.1.3 減量,休薬及び中止基準 ... 26 2.5.4.2 JV20015 試験の試験成績 ... 26 2.5.4.2.1 被験者の構成 ... 26 2.5.4.2.2 被験者背景 ... 26 2.5.4.2.3 HBe 抗原陽性患者での有効性 ... 27 2.5.4.2.3.1 主要評価項目による検討 ... 27 2.5.4.2.3.2 副次的評価項目による検討 ... 29 2.5.4.2.3.3 部分集団解析 ... 34 2.5.4.2.3.4 海外臨床試験(WV16240 試験及び WV19432 試験)成績に基づく考 察 ... 36 2.5.4.2.4 HBe 抗原陰性患者での有効性 ... 39 2.5.4.2.4.1 主要評価項目による検討 ... 39 2.5.4.2.4.2 副次的評価項目による検討 ... 39 2.5.4.2.4.3 部分集団解析 ... 44 2.5.4.2.4.4 海外臨床試験(WV16241 試験)成績に基づく考察 ... 44 2.5.4.3 有効性評価の結論 ... 45

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2.5.4.3.1 HBe 抗原陽性患者での有効性のまとめ ... 45 2.5.4.3.2 HBe 抗原陰性患者での有効性のまとめ ... 46 2.5.5 安全性の概括評価 ... 48 2.5.5.1 暴露量 ... 48 2.5.5.1.1 規定投与期間に対する投薬率 ... 48 2.5.5.1.2 投与中止時又は最終投与時までの投薬率 ... 48 2.5.5.1.3 治験薬の投与中止,休薬及び減量の頻度 ... 48 2.5.5.2 有害事象 ... 50 2.5.5.2.1 比較的よくみられる有害事象 ... 50 2.5.5.2.2 重症度別の有害事象 ... 57 2.5.5.2.3 発現時期別の有害事象 ... 58 2.5.5.2.4 死亡及び重篤な有害事象 ... 59 2.5.5.2.4.1 死亡 ... 59 2.5.5.2.4.2 その他の重篤な有害事象 ... 59 2.5.5.2.5 その他の重要な有害事象 ... 65 2.5.5.2.5.1 治験薬の投与中止,休薬及び減量に至った有害事象 ... 65 2.5.5.2.5.2 その他特記すべき有害事象 ... 65 2.5.5.3 臨床検査値 ... 67 2.5.5.3.1 臨床検査値の異常変動の発現率 ... 67 2.5.5.3.2 臨床検査値の変動 ... 72 2.5.5.4 バイタルサイン,心電図 ... 88 2.5.5.5 特別な患者集団及び状況下における安全性 ... 88 2.5.5.6 日本人の B 型慢性肝炎患者と C 型慢性肝炎患者の有害事象の比較... 90 2.5.5.7 B 型慢性肝炎患者を対象とした海外試験での安全性 ... 92 2.5.5.7.1 WV19432 試験での安全性 ... 92 2.5.5.7.2 WV16240 試験での安全性 ... 94 2.5.5.7.3 WV16241 試験での安全性 ... 96 2.5.5.7.4 B 型慢性肝炎患者を対象とした海外試験での安全性のまとめ ... 97 2.5.5.8 安全性評価のまとめと考察 ... 97 2.5.5.8.1 安全性のまとめ ... 97 2.5.5.8.2 安全性の結論と考察 ... 100 2.5.5.9 市販後のデータ ... 101 2.5.6 ベネフィットとリスクに関する結論 ... 103 2.5.6.1 用法・用量 ... 103 2.5.6.2 B 型慢性肝炎の薬物療法における IFN 製剤の位置づけ ... 104 2.5.6.3 ベネフィット ... 105 2.5.6.4 リスク ... 105 2.5.6.5 結論 ... 106

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2.5 臨床に関する概括評価

2.5.1

製品開発の根拠

ペグインターフェロン アルファ-2a(遺伝子組換え)(治験成分記号:Ro25-8310,以下 PEG-IFNα-2a 又は本剤)はインターフェロン(以下 IFN)療法の有効性及び投与方法を改良す る目的でインターフェロン アルファ-2a(遺伝子組換え)(以下 rIFNα-2a)に分子量約40KD の分枝メトキシポリエチレングリコール1分子を共有結合させた蛋白質である。PEG-IFNα-2a は rIFNα-2a に比し薬物動態と薬力学が改善され,C 型慢性肝炎患者に対して週1回投与による 臨床的有効性及び安全性が確認されたことから,2001年7月スイスにおいて初めて承認された。 その後,国内においても「C 型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善」の効能で2003年10月に 承認され,2007年1月には,同効能に対して,リバビリンとの併用療法も承認された。 また,本剤はリバビリンとの併用で,20 年より実施された国内臨床試験に基づき,2010年 10月25日に,C 型代償性肝硬変の新効能追加に係る承認事項一部変更承認申請を行った。 一方,B 型慢性肝炎については,C 型慢性肝炎と同様に,PEG-IFNα-2a 療法が従来の IFN 療 法に比べ利便性及び安全性を向上することが海外臨床試験にて確認され,2004年10月に台湾, 2004年12月にスイス,その後,2005年5月に米国,EU 等で承認を取得している。2011年6月現 在,110カ国を超える国で承認されている。 今回,国内で実施された第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験成績(JV20015)より,B 型慢性活動性肝炎に 対するPEG-IFNα-2a の有効性及び安全性が確認されたことから,ペガシス皮下注90 μg・同180 μg の B 型慢性活動性肝炎の新効能追加に係る承認事項一部変更承認申請を行う。

2.5.1.1

B 型慢性肝炎の病態及び疫学

2.5.1.1.1

B 型慢性肝炎の病態

B 型慢性肝炎は,B 型肝炎ウイルス(HBV)が血液又は体液を介して感染することにより肝 機能障害を引き起こす疾患で,その後肝硬変や肝癌へと進展すると考えられている。 免疫機能の確立した成人が HBV に感染した場合には,1~2%が劇症肝炎を発症するが,ほ とんどは不顕性で自然治癒する。一部の患者では,一過性の急性肝炎を引き起こすが,成人で は HBV に対する免疫が成立するため,持続感染することはまれである。しかし,近年,成人 での急性肝炎症例において,持続感染しやすいジェノタイプA が報告されるようになった1)。 新生児が母子垂直感染した場合及び乳幼児期に水平感染した場合には,免疫機能がまだ確立 していないため,HBV は排除されず,持続感染した状態となる。持続感染状態となると青年 期頃まではHBs 抗原*とHBe 抗原**が陽性でHBV-DNA 量も高値となるが,この時期は ALT 等 の肝機能値は正常であり,無症候性キャリアといわれる。 成人期を過ぎ,免疫機能が確立した段階では,持続感染者の10%程度に肝機能異常を伴う慢 性肝炎の症状がみられる。また,この時期には,HBV 感染肝細胞の排除,HBV-DNA 量の減 少が認められ,結果的に HBe セロコンバージョン***がみられることがある。この HBe セロコ ンバージョンにより,ウイルスの増殖は宿主免疫により抑制されるため,ウイルスは完全に消 失しないものの,肝機能値が正常な無症候性の状態となると考えられている。しかし,HBe セロコンバージョンに至った症例の中にも ALT 上昇を伴う肝機能障害が認められることがあ り,この原因として,コアプロモーター及びプレコア領域に変異がおこり,HBe 抗原の産生 能力が低下したウイルスが選択的に増殖していることが報告された2)。 このように,B 型慢性肝炎の進行過程においては,一般的に HBe 抗原の有無で病態を分類し ており,HBe 抗原陽性で,HBV の増殖能力が高く肝機能異常が持続している状態は HBe 抗原 陽性の B 型慢性肝炎,HBe セロコンバージョン等により,HBe 抗原は陰性化しているが,変 異ウイルスの増殖により肝機能異常が持続している状態は HBe 抗原陰性の B 型慢性肝炎とさ れている。

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*HBs 抗原 HBV の表面抗原で,HBV の感染状態を示す。 HBs 抗体 HBs 抗原に対する抗体であり,HBV に対する免疫を示す。また,一般的に,HBs 抗体は HBV の感染を防御する働き(中和抗体としての働き)を持っている。 **HBe 抗原 HBV コア抗原由来の蛋白質で,ウイルス増殖状態の指標とされている。 HBe 抗体 HBe 抗原に対する抗体。 ***HBe セ ロ コ ンバージョン

HBe 抗原が陰性で HBe 抗体が陽性となると HBe セロコンバージョンといわれ,B 型肝 炎沈静化の目安とされる。

2.5.1.1.2

B 型慢性肝炎の疫学

全世界の HBV 感染者数は約3億5千万人と推定され,特にアフリカ,中国及びその周辺アジ ア諸国での感染率が高いと報告されている。また,HBV は慢性肝炎,肝硬変及び肝細胞癌の 主要な原因のひとつであると考えられており,年間100万人が死亡していると報告されている3)。 国内におけるHBV 感染者数は約110~140万人と推定され,患者数は約7万人,うち慢性肝炎 が5万人,肝硬変及び肝癌が2万人と報告されている4)。その感染経路のほとんどは,新生児期 の母子垂直感染,又は乳幼児期の水平感染であるが,1986年から厚生省(現厚生労働省)によ り実施されたB 型肝炎母子感染防止事業の結果,それ以降の出生児における HBV 感染者はほ とんどないと報告されている5)。

2.5.1.1.3

ジェノタイプ

HBV はヘパドナウイルス科に属する DNA ウイルスで,現在,このウイルスはゲノムの遺 伝子分類で A~H の8つのジェノタイプに分類されており,地域によりその分布は大きく異 なる。国内における B 型慢性肝炎患者のジェノタイプ別の分布状況は,ジェノタイプ A 1.7%,ジェノタイプ B 12.2%,ジェノタイプ C 84.7%,ジェノタイプ D 0.4%,混合型1.0%で あることが報告されている6)。B 型慢性肝炎における病態の進展や治療効果に影響する因子 としては,ジェノタイプの他に人種,感染経路,罹患時期などが考えられており,ジェノタ イプのみの影響を切り分けるのは困難である。しかし,一般的に,年齢やウイルス量など他 の患者背景が同じ集団では,ジェノタイプC は病態の進行が早く7),ジェノタイプ B の方が, ジェノタイプ C に比べ HBe セロコンバージョンしやすいことが報告されている8)。また, HBe 抗原陽性患者に対する IFNα の治療効果については,ジェノタイプ D よりジェノタイプ A の方が9),ジェノタイプC よりジェノタイプ B の方が10),HBe セロコンバージョン率が高 いことが報告されている。HBe 抗原陰性患者については,ジェノタイプの違いによって IFN の効果に差があるか否かについての報告は特になされていない。

2.5.1.2

B 型慢性肝炎に対する治療の現状

(1) 海外における治療の現状及びガイドライン 海外においては,ペグインターフェロン(PEG-IFN)製剤とヌクレオシドアナログ製剤が標 準治療となっている。米国肝臓学会議による2009年の治療ガイドライン11)では,B 型慢性肝炎 患者における治療方針に関して,年齢による区分はされておらず,有効性や安全性,薬物耐性, 治療コスト,女性に関しては家族計画などを考慮し,IFN 製剤又はヌクレオシドアナログ製剤 を選択することが推奨されている。更に,本ガイドラインに,PEG-IFN は,週3回投与が必要 な従来型 IFN 製剤に比し利便性の点で優れており,また,従来型 IFN と同程度かそれ以上の 有効性が得られると述べられている。 また,欧州肝臓学会議による2008年のガイドライン12)においても,治療方針の年齢による区 分はなく,治療期間,投与方法,薬剤耐性,治療目的等を考慮して,患者ごとに PEG-IFN 製 剤とヌクレオシドアナログ製剤の使い分けをすることが記載されている。

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(2) 国内における治療の現状及びガイドライン B 型慢性肝炎の治療目標は,HBV を完全に排除するか,永続的にウイルス増殖を抑制して, 長期的に肝機能を正常に維持し,肝組織像を改善することにより,肝硬変,肝癌への進展を遅 延又は阻止し,最終的には長期生存をはかることであると考えられている13)。 現在,国内で承認されているB 型慢性肝炎の治療法には,肝炎の鎮静化を目的とした肝庇護 療法と抗ウイルス療法があり,抗ウイルス療法に用いられる薬剤には IFN 製剤及びヌクレオ シドアナログ製剤(ラミブジン,アデホビルピボキシル,エンテカビル)がある。 厚生労働省研究班による B 型慢性肝炎の治療ガイドライン(表 2.5.1.2-1)によると,主に HBe 抗原の有無,年齢,ウイルス量により各治療方法を区分している。 HBe 抗原陽性患者では,35歳未満には,セロコンバージョンを期待した IFN 治療を基本とす るが,35歳以上は一般的に IFN の奏効率が低いことから HBV-DNA の持続的陰性化を目的に, ヌクレオシドアナログ製剤の中で最も抗ウイルス効果が強く耐性ウイルスの発現率が低いエン テカビルが推奨されている。ただし,ジェノタイプA,B は,35歳以上でも IFN の効果が高い ことから,第一選択としてIFN 投与が推奨されている。 一方,HBe 抗原陰性患者では,35歳未満の高ウイルス量では,ヌクレオシドアナログ治療を 終了することを目的とした Sequential 療法が推奨されており,低ウイルス量については経過観 察が基本となっている。また,35歳以上に対しては,エンテカビルが第一選択薬となっている。 表 2.5.1.2-1 平成22年 B 型慢性肝炎の治療ガイドライン14) 35歳未満 35歳以上 HBV-DNA 量 ≥ 7log copies/mL HBV-DNA 量 < 7log copies/mL HBV-DNA 量 ≥ 7log copies/mL HBV-DNA 量 < 7log copies/mL HBe 抗原陽性 ①IFN 長期投与 (24-48週) ②エンテカビル ①IFN 長期投与 (24-48週) ②エンテカビル ①エンテカビル ②Sequential 療法 ①エンテカビル ②IFN 長期投与 (24-48週) HBe 抗原陰性 ①Sequential 療法* ②エンテカビル ①経過観察又はエンテ カビル ②IFN 長期投与(24週) エンテカビル ①エンテカビル ②IFN 長期投与 (24-48週) 血小板15万未満又は F2以上の進行例には最初から エンテカビル

*Sequential 療法:ヌクレオシドアナログ治療において,HBe 抗原が陰性化した症例(又は陰性症例)を drug free にするために 行われる治療法。IFN を4週間併用後にヌクレオシドアナログ治療を終了し,その後 IFN 単独で20週間投与後に治療を中断す る治療 (3) 国内の B 型慢性肝炎に対する治療薬 1) ヌクレオシドアナログ製剤 ラミブジンは,2000年9月「B 型肝炎ウイルスの増殖を伴う肝機能の異常が確認された B 型 慢性肝炎におけるウイルスマーカー,肝機能及び肝組織像の改善」の効能・効果にて承認を取 得し,2005年9月には,B 型肝硬変に対する適応も取得している。主に,ウイルスの逆転写酵 素阻害作用により,ウイルス増殖を効果的に抑制し,忍容性も良好であるが,長期間投与する ことにより,ラミブジンに抵抗性を示す変異ウイルスが出現することが明らかとなった15)。こ の変異ウイルスの出現率は,5年間の投与例において,1年目では19.7%,2年目では32.2%,3 年目では43.8%,5年目では62.5%とラミブジンの投与期間に応じて増加し,3年経過時におけ る変異ウイルス出現例のうち37.5%に肝炎の再燃が認められた。また,一部の患者ではこれら 変異ウイルスの増殖による肝機能の急性増悪も報告されている16)。 2004年10月,これらの変異ウイルスに対しても効果を示すヌクレオシドアナログ製剤として, アデホビルピボキシルが,「ラミブジン投与中に B 型肝炎ウイルスの持続的な再増殖を伴う 肝機能の異常が確認された B 型慢性肝炎及び B 型肝硬変におけるラミブジンとの併用による ウイルスマーカー及び肝機能の改善」の効能・効果にて承認され,2008年9月には,「B 型肝 炎ウイルスの増殖を伴い肝機能の異常が確認された B 型慢性肝疾患における B 型肝炎ウイル スの増殖抑制」の効能・効果にて承認されたことにより,ラミブジンとの併用だけでなく単独

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投与においても使用が可能となった。 エンテカビルは2006年7月に「B 型肝炎ウイルスの増殖を伴い肝機能の異常が確認された B 型 慢性肝疾患における B 型肝炎ウイルスの増殖抑制」の効能・効果にて承認を取得した。エンテ カビルは,ウイルス増殖の抑制,変異ウイルスの出現率においてラミブジンより優れた効果を 有すると報告されている。しかし,長期に投与した場合の変異ウイルス出現の懸念は残されて いる。 2) IFN 製剤 1986年9月にインターフェロン ベータが「HBe 抗原陽性でかつ DNA ポリメラーゼ陽性の B 型慢性活動性肝炎のウイルス血症の改善」の効能・効果にて承認された後,同様の効能効果で 天然型インターフェロン アルファ製剤,遺伝子組換え型インターフェロン アルファ製剤が承 認された。IFN の作用機序は,細胞内で抗ウイルス活性を有する酵素である2’-5’オリゴアデニ ル酸合成酵素(2’,5’-AS),プロテインキナーゼ,2’-ホスホジエステラーゼ等の誘導により HBV-DNA の複製過程に生成された RNA を排除し,ウイルスの蛋白質合成を阻害する直接作 用と,リンパ球,単球等の宿主免疫系の活性化を介した間接作用が考えられている17),18)。承認 当初は,4週間投与の制限下で使用されていたが,IFN 療法は長期投与により有効性が高くな ることが報告されたことから,長期投与が可能になった19)。 なお,国内では,IFN 製剤は HBe 抗原陰性患者に対する適応の承認は取得していない。 (4) 国内における B 型慢性肝炎治療薬の課題 ヌクレオシドアナログ製剤は,経口投与のため利便性があり,IFN 製剤と比較して問題とな る副作用も少ないものの,ウイルスを陰性化し続けるために生涯にわたり長期的に投与する必 要があり,耐性ウイルスの発現が問題となっている。また,服用中止による肝炎の再燃,増悪 を起こすことがあり,投与を終了する基準が明確化されていない。更に,ヌクレオシドアナロ グ製剤には催奇形性の問題があり,挙児希望のある若年層を対象とした治療には推奨されてい ない。 一方,IFN 製剤は,治療期間がヌクレオシドアナログ製剤のような生涯にわたる長期投与で はなく,限定された期間で一定の効果が期待できる。しかし,週3回の投与が必要な注射剤で あり,治療に伴うインフルエンザ様症状等の急性症状,うつ症状,不眠症等の副作用は患者に とって負担となっている。また,IFN 製剤の国内の HBe 抗原陰性患者に対する治療効果は検 証されていない。 海外では,PEG-IFNα-2a は,ラミブジンを対照とした臨床試験成績で投与終了後における有 効性がラミブジンに比べ高かったこと,また,週3回投与が必要である従来型 IFN 製剤に対し, 週1回投与で長期投与に適していることから,HBe 抗原陽性及び陰性の B 型慢性肝炎患者にお いて,ヌクレオシドアナログ製剤と並ぶ標準治療となっている。しかし,国内では PEG-IFNα-2a の B 型慢性肝炎に対する適応は承認されていない。 (5) 国内の社会的情勢 国内最大の感染症である慢性肝炎の対策として,2008年6月20日には「肝炎研究7カ年戦略」 が取りまとめられ,「B 型肝炎における最新のインターフェロン治療としてペグインターフェ ロンの開発に関する研究」が今後期待される新たな研究課題として取り上げられている。また, 2010年1月1日には肝炎対策基本法が施行され,「肝炎医療を行う上で特に必要性が高い医薬品 の早期承認に向けて必要な施策を講じること。」が明文化されており,肝炎治療に対する包括 的な国家的対策が積極的に進められている。更に,2010年10月25日に開催された肝炎対策推進 協議会において,「肝炎対策の推進に関する基本的な指針」の中に「国は,肝炎医療に係る新 医薬品等のうち,医療上の有用性等の要件を満たす医薬品については,優先して承認審査を進 める。」と明記することが決定されており,B 型慢性肝炎治療に対する PEG-IFN 製剤の開発

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に対して社会的要請は高い。

2.5.1.3

海外臨床開発の経緯

海外では,20 年より HBe 抗原陽性の B 型慢性肝炎患者を対象とした第Ⅱ相臨床試験 (NV16037)が開始され,PEG-IFNα-2a の治療効果が示された(5.3.5.1-2)。続いて,HBe 抗 原陽性(WV16240)及び HBe 抗原陰性(WV16241)の B 型慢性肝炎患者を対象とした第Ⅲ相 臨床試験が実施され,両試験において PEG-IFNα-2a 単独投与は,ラミブジン単独投与に比し, 高い有効性が認められた(5.3.5.1-3,5.3.5.1-4)。これらの試験結果に基づき,米国,欧州等 各国にて180 μg 48週間投与での承認を取得している。 以下に海外で実施された臨床試験成績の概略を記載した。(1) ~ (3) は,承認申請時に提出 された臨床試験成績であり,(4) は,承認後に HBe 抗原陽性の B 型慢性肝炎患者に対し,投 与期間(48週間及び24週間)及び投与量(180 μg 及び90 μg)による有効性及び安全性を検討 する目的で実施された製造販売後臨床試験成績である。 (1) 海外第Ⅱ相臨床試験(NV16037試験)

HBe 抗原陽性の B 型慢性肝炎患者194例を,PEG-IFNα-2a 90 μg 群(PEG90群)49例,180 μg 群(PEG180群)46例,270 μg 群(PEG270群)48例,rIFNα-2a 4.5 MIU 群(IFN 群)51例の4群 に無作為に割り付け,各群24週間の投与後に24週間の経過観察を実施し,有効性,安全性及び PEG-IFNα-2a の3用量における用量反応関係について検討した。有効性の主な解析集団は ITT とした。

NV16037試験の主要評価項目である投与終了後24週時の HBe 抗原陰性化率を表 2.5.1.3-1に 示す。投与終了後24週時の HBe 抗原陰性化率は,PEG90群36.7%,PEG180群34.8%,PEG270 群29.2%,IFN 群25.5%であり,いずれの PEG 群においても IFN 群より高い有効性を示した。 しかしながら,PEG-IFNα-2a の用量群間において有意な差は認められなかった。一方,ウイル ス量に対し PEG 群は,投与期間中に IFN 群より高い割合で HBV-DNA 量の低下を示した。試 験開始時から投与終了時までの HBV-DNA の低下量(Log コピー/mL)は IFN 群で2.2 Log コ ピー/mL であったのに対し,PEG90群,PEG180群及び PEG270群でそれぞれ3.0,3.5及び3.7 Log コピー/mL であった。

有害事象発現プロファイルは,PEG 群と IFN 群で類似していた。PEG 群における途中中止 率や有害事象の発現率は IFN 群と同等であり,PEG-IFNα-2a の忍容性が示された。しかし, PEG-IFNα-2a 投与群では,臨床検査値異常による用量変更が多く認められた。 表 2.5.1.3-1 投与終了後24週時の HBe 抗原陰性化率(NV16037試験,ITT) IFN 群 N=51 PEG90群 N=49 PEG180群 N=46 PEG270群 N=48 P 値 すべての群間 P 値 PEG 群間 n (%) 95% CI 13 (25.5%) (14.3 - 39.6) 18 (36.7%) (23.4 - 51.7) 16 (34.8%) (21.4 -50.3) 14 (29.2%) (17.0 - 44.1) 0.2955 0.4324

P 値は conditional logistic regression に基づく

(5.3.5.1-2 Table 9から作成) (2) 海外第Ⅲ相臨床試験(WV16240試験) HBe 抗原陽性の B 型慢性肝炎患者を対象とした海外第Ⅲ相臨床試験(WV16240試験)にお いて,PEG-IFNα-2a 180 μg とラミブジン又はプラセボ併用及びラミブジン単剤を48週間投与後 に24週間の経過観察を実施し,有効性及び安全性を比較検討した。 登録患者820例のうち,PEG-IFNα-2a 180 μg とプラセボ併用投与群(PEG/PLA 群)271例, PEG-IFNα-2a 180 μg とラミブジン併用投与群(PEG/LAM 群)271例,ラミブジン単剤投与群 (LAM 群)272例の計814例を ITT として有効性を検討した。

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WV16240試験の主要評価項目である投与終了後24週時の HBe セロコンバージョン率及び

HBV-DNA5.0 Log コピー/mL 未満の達成率を表 2.5.1.3-2に示す。投与終了後24週時における HBe セロコンバージョン率は,PEG/PLA 群,PEG/LAM 群及び LAM 群で,それぞれ,32.1%, 27.3%及び19.1%であった。また,HBV-DNA5.0 Log コピー/mL 未満の達成率は,それぞれ 31.7%,33.6%及び22.1%であった。いずれの評価項目においても PEG/PLA 群及び PEG/LAM 群で,LAM 群に比し,有意に高い効果が認められた。なお,PEG-IFNα-2a 投与に対しラミブ ジン併用による有効性の上乗せ効果は認められなかった。 HBe 抗原陽性の B 型慢性肝炎患者における PEG-IFNα-2a 投与の安全性プロファイルは,C 型慢性肝炎患者で知られているものと同様であり,新たな安全性情報は確認されなかった。ま た,90%以上の患者が規定された48週間の投与を完遂することができた。 表 2.5.1.3-2 投与終了後24週時の有効性(主要評価項目)(WV16240試験,ITT) PEG/PLA群 (N=271) PEG/LAM群 (N=271) LAM群 (N=272) P 値* オッズ比 (95% CI) PEG/PLA vs LAM オッズ比 (95% CI) PEG/LAM vs LAM オッズ比 (95% CI) PEG/LAM vs PEG/PLA SC率 n (%) 95% CI 87 (32.1%) (26.6-38.0) 74 (27.3%) (22.1-33.0) 52 (19.1%) (14.6-24.3) 0.003 2.00 (1.34-2.97) P= <0.001 1.59 (1.06-2.37) P= 0.023 0.80 (0.55-1.16) P= 0.232 HBV-DNA 5.0 Logコ ピー/mL未 満の達成率 n (%) 95% CI 86 (31.7%) (26.2-37.6) 91 (33.6%) (28.0-39.5) 60 (22.1%) (17.3-27.5) 0.007 1.64 (1.12-2.42) P= 0.012 1.80 (1.22-2.64) P= 0.003 1.09 (0.76-1.56) P= 0.652 *:地域とALTを層としたCMH検定 (5.3.5.1-3 Table10から作成) (3) 海外第Ⅲ相臨床試験(WV16241試験) HBe 抗原陰性の B 型慢性肝炎患者を対象とした海外第Ⅲ相臨床試験(WV16241試験)にお いて,PEG-IFNα-2a 180 μg とラミブジン又はプラセボ併用及びラミブジン単剤を48週間投与後 に24週間の経過観察を実施し,有効性及び安全性を比較検討した。 登録患者552例のうち,PEG-IFNα-2a 180 μg とプラセボ併用投与群(PEG/PLA 群)177例, PEG-IFNα-2a 180 μg とラミブジン併用投与群(PEG/LAM 群)179例,ラミブジン単剤投与群 (LAM 群)181例の計537例を ITT として有効性を検討した。 WV16241試験の主要評価項目である投与終了後24週時の ALT 基準値上限以下の達成率及び HBV-DNA 4.3 Log コピー/mL 未満の達成率を表 2.5.1.3-3に示す。投与終了後24週時における ALT 基準値上限以下の達成率は,PEG/PLA 群,PEG/LAM 群及び LAM 群で,それぞれ, 59.3%,59.8%及び44.2%であり,HBV-DNA 4.3 Log コピー/mL 未満の達成率は,それぞれ 42.9%,44.1%及び29.3%であった。PEG/PLA 群及び PEG/LAM 群で,LAM 群に比し有意に高 い効果が認められた。なお,PEG-IFNα-2a 投与に対しラミブジン併用による有効性の上乗せ効 果は認められなかった。 HBe 抗原陰性の B 型慢性肝炎患者において PEG-IFNα-2a 投与による安全性プロファイルは, C 型慢性肝炎患者で知られているものと同様であり,新たな安全性情報又は予測不能な情報は 認められなかった。PEG-IFNα-2a 投与による臨床検査値異常のほとんどが経過観察又は減量に より対処が可能であった。また,90%以上の患者が規定された48週間の投与を完遂することが できた。

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表 2.5.1.3-3 投与終了後24週時の有効性(主要評価項目)(WV16241試験,ITT) PEG/PLA群 (N=177) PEG/LAM群 (N=179) LAM群 (N=181) P 値* オッズ比 (95% CI) PEG/PLA vs LAM オッズ比 (95% CI) PEG/LAM vs LAM オッズ比 (95% CI) PEG/LAM vs PEG/PLA ALT基準値上 限以下の達 成率 n (%) 95% CI 105 (59.3%) (51.7-66.6) 107 (59.8%) (52.2-67.0) 80 (44.2%) (36.8-51.8) 0.003 1.86 (1.22-2.85) P= 0.004 1.88 (1.23-2.86) P= 0.003 1.02 (0.67-1.56) P= 0.915 HBV-DNA 4.3 Logコ ピー/mL未満 の達成率 n (%) 95% CI 76 (42.9%) (35.5-50.6) 79 (44.1%) (36.7-51.7) 53 (29.3%) (22.8-36.5) 0.005 1.84 (1.17-2.89) P= 0.007 1.93 (1.24-3.01) P= 0.003 1.04 (0.68-1.60) P= 0.849 *:地域とALTを層としたCMH検定 (5.3.5.1-4 Table 11から作成) (4) 製造販売後臨床試験(WV19432試験) 製造販売後臨床試験としてHBe 抗原陽性の B 型慢性肝炎患者を対象とした WV19432試験が 実施された。海外第Ⅱ相臨床試験(NV16037試験)で,PEG-IFNα-2a 90 μg と180 μg は24週間 投与で有効性が同程度であった。また,海外第Ⅲ相臨床試験(WV16240試験)では,PEG-IFNα-2a は180 μg 48週投与でラミブジンに対する優越性が証明されたが,投与期間が短くても 有効である可能性が考えられた。このことから,WV19432試験は,PEG-IFNα-2a の投与期間と して24週及び48週,投与量として90 μg 及び180 μg を設定し有効性と安全性を比較検討する目 的で実施された。 HBe 抗原陽性の B 型慢性肝炎患者551例を対象に,PEG-IFNα-2a 90 μg 24週間投与群 (PEG90/24W 群),PEG-IFNα-2a 180 μg 24週間投与群(PEG180/24W 群),PEG-IFNα-2a 90 μg 48週間投与群(PEG90/48W 群),PEG-IFNα-2a 180 μg 48週間投与群(PEG180/48W 群)の4 群にそれぞれ141例,136例,138例,136例を無作為に割り付け,投与終了後24週時まで経過観 察を実施した。なお,有効性評価に関しては,登録除外基準を満たし,投与回数が4回以上で ある集団をPPS と定義し,これを主要解析対象集団とした。 本治験では,投与期間と投与量による有効性を比較検討するために,以下の3つの帰無仮説 を設定した。 1) 投与期間と投与量の間に交互作用はない。 2) PEG-IFNα-2a 24週間投与は48週間投与に比べ劣性である。 3) PEG-IFNα-2a 90 μg は180 μg に比べ劣性である。 主要評価項目である投与終了後24週時の HBe セロコンバージョン率において,投与量及び 投与期間における交互作用は有意でないこと(P=0.8959,表 2.5.1.3-4)から,投与量(90 μg 又は180 μg)及び投与期間(24週又は48週)について効果を検討するため,各群を投与量及び 投与期間に併合して集計した(表 2.5.1.3-5)。 投 与 終 了 後24週時の HBe セロコンバージョン率において,PEG24W 併合群に対する PEG48W 併合群のオッズ比及び90 μg 併合群に対する180 μg 併合群のオッズ比いずれにおいて も95%信頼区間の上限が非劣性マージンとして設定した1.88を上回った。このことから,24週 投与は48週投与に対し,また,90 μg 投与は180 μg 投与に対し非劣性であるとはいえないこと が結論付けられた。つまり,PEG-IFNα-2a の投与期間として24週間より48週間で,また,投与

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量として90 μg より180 μg で高い有効性が得られることが示された。 また,各投与群での投与終了後24週時の HBe セロコンバージョン率(例数,95%信頼区間) は,PEG90/24W 群で14.1%(20/142例,8.8~20.9%),PEG180/24W 群で22.9%(32/140例, 16.2~30.7%),PEG90/48W 群で25.8%(34/132例,18.5~34.1%),PEG180/48W 群で36.2% (47/130例,27.9~45.0%)であり,PEG180/48W 群が最も有効率が高く,PEG-IFNα-2a 180 μg 48週間投与が最も効果的な用法・用量であることが確認された(表 2.5.1.3-6)。 安全性では,PEG-IFNα-2a 投与により大部分の被験者(78%~90%)で有害事象が認められ た。PEG180/48W 群において,有害事象の発現率は最も高かったが,重篤な有害事象,高度な 有害事象,中止に至る有害事象及び用量変更に至る有害事象の発現率は他の投与群と比較し高 くはなかった。重症度が高度な有害事象及び重篤な有害事象の発現率は低く,各投与群間で同 程度であった。投与終了後8週までの高度な有害事象は各投与群で5~9例及び重篤な有害事象 は1~4例であった。PEG-IFNα-2a 投与によりすべての群で高い忍容性が認められ,有害事象に よる投与中止例はわずか(各投与群0~3例)であった。PEG-IFNα-2a のこれまでの使用経験と 一致して,高頻度に認められた有害事象は,発熱,筋肉痛,脱毛症,疲労,頭痛,不眠症及び 食欲減退であった。PEG90/24W 群,PEG180/24W 群及び PEG90/48W 群の有害事象発現率は, 下痢と脱毛症を除いて,PEG180/48W 群と比較し同程度か又は低い(difference ≤ 5%)傾向が 認められた。下痢と脱毛症についても顕著な違いではなかった。本治験中に死亡例は認められ なかった。 高頻度に認められた臨床検査値異常は,PEG-IFNα-2a の既知のプロファイルと一致して,好 中球数,白血球数及び血小板数の減少並びに AST,サイロキシン(T4),尿潜血及びトリグ リセライドの増加が認められたが,大部分は有害事象と判断されなかった。好中球数及び血小 板数の減少の頻度は,PEG180/48W 群で最も高かった。しかし,好中球数の最低値が0.75 × 109/L 未満又は血小板数の最低値が50 × 109/L 未満に低下した被験者数は少なくかつ各群間に偏 りはなく,感染症の発現率の増加を伴うものではなかった。また,これらの減少の程度は投与 量の変更で臨床的に管理可能な範囲であった。投与量変更の大部分は,1段階の調整のみで あった。 以上,WV19432試験の有効性及び安全性の結果より,HBe 抗原陽性の B 型慢性肝炎患者で の用法・用量として,既承認の PEG-IFNα-2a 180 μg 48週間投与が至適であることが示された。

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表 2.5.1.3-4 投与終了後24週時の HBe セロコンバージョン率における投与期間及び投与量の交

互作用(WV19432試験,PPS) Protocol: WV19432

Analysis: Per Protocol Population

_____________________________________________________________________________ HBeAg Seroconversion DOSE (mcg PEG-IFN) 24 Weeks after End of Treatment

n/N (%) 95% CI 90 180 _____________________________________________________________________________ DURATION (weeks) 24 20/142 (14.08%) 32/140 (22.86%) ( 8.82, 20.91) (16.19, 30.71) 48 34/132 (25.76%) 47/130 (36.15%) (18.54, 34.09) (27.91, 45.04) _____________________________________________________________________________

Test of Dose by Duration Interaction* CPR = 0.95

95% CI for CPR ( 0.41, 2.20) P-value = 0.8959,

df = 1

_____________________________________________________________________________ * Test of dose-by-duration interaction is from the logistic regression model with strata, dose, duration, and dose-by-duration interaction as factors.

Program : $PROD/cdp10586/wv19432/ehegdd24_t.sas / Output : $PROD/cdp10586/wv19432/reports/ehegdd24_t_1000.lst 12JUN2010 3:36 Page 1 of 1

Source: ehegdd24_t_1000 (PDRD)

(5.3.5.1-5 Table 12を再掲) 表 2.5.1.3-5 投与期間併合群及び投与量併合群における投与終了後24週時の HBe セロコンバー

ジョン率(WV19432試験,PPS)

Grouped By PEG-IFN Dose Grouped by PEG-IFN Duration

90 μg 180 μg 24 weeks 48 weeks

N=274 N=270 N=282 N=262

HBeAg seroconversion (24 wks after treatment end)

54 (19.71%) 79 (29.26%) 52 (18.44%) 81 (30.92%) OR = 1.79, 95% CI: 1.18 to 2.72, p-value = 0.410 OR = 2.17, 95% CI: 1.43 to 3.31, p-value = 0.749 (5.3.5.1-5 Table 11を改変) 表 2.5.1.3-6 各投与群における投与終了後24週時の HBe セロコンバージョン率(WV19432試験, PPS) 24 Weeks 48 Weeks 90 μg 180 μg 90 μg 180 μg N=142 N=140 N=132 N=130 HBeAg seroconversion (24 wks after treatment end) 20/142 (14.1%) (CI: 8.8%, 20.9%) 32/140 (22.9%) (CI: 16.2%, 30.7%) 34/132 (25.8%) (CI: 18.5%, 34.1%) 47/130 (36.2%) (CI: 27.9%, 45.0%) (5.3.5.1-5 Table 10を改変)

2.5.1.4

国内臨床開発の経緯

海外臨床試験(NV16037試験,WV16240試験及び WV16241試験)の成績により,PEG-IFNα-2a は,国内の HBe 抗原陽性の B 型慢性肝炎患者においても従来型 IFN 製剤と同程度か又はそ れ以上の有効性が期待され,更に国内では従来型 IFN 製剤が適応を有さない HBe 抗原陰性患 者に対する有効性も期待された。その上,C 型慢性肝炎の IFN

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製剤での治療と同様に,PEG-ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page

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IFNα-2a は従来型 IFN 製剤に比べ投与頻度を減らし,患者の負担を軽減することができる。こ れらのことからPEG-IFNα-2a は,B 型慢性肝炎患者においても優れた治療薬になり得ると考え, 国内での開発を計画するに至った。 開発当初, は, ことから, を行わずに, ことによる申請を計画した。この計画の妥当性を確認する目的で,20 年 月 日に医薬品医療機器総合機構において治験相談( 相談)を実施し た。また,本相談にて , と同様, とし, することの妥当性についてもあわせて相談した。 その結果, は, されたが, こと, ことから, であり, と判断された。また, に関して, こと, こと, ことか ら と判断された。その他,国内開発におけ る留意点について助言を受けた。 これらの機構相談における結果を踏まえ,HBe 抗原陽性及び陰性の B 型慢性肝炎患者を対象 とした第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験(JV20015試験)を実施することとした。以下に,機構による助言 及びそれぞれの助言を踏まえた上で立案したJV20015試験のデザインについて記載する。 (1) 対象患者 1) ことから, の必要性, の必要性等について十分検討した上で, することを勧める。 【治験デザイン】 B 型慢性肝炎においては,HBe 抗原の有無にかかわらず,HBV 量が肝硬変への進行に大き く関与しているという報告20)から,HBV 量をできるだけ低値に抑えることが,肝硬変,肝細 胞癌への進行を抑制すると考えられている。国内では,HBe 抗原陰性患者に対し IFN 製剤は 承認されていないが,海外報告によると,HBe 抗原陰性患者でウイルス学的及び/又は生化 学的効果で評価した投与終了後の観察期間終了時における有効率は,IFNα 投与患者で28~ 65%,無治療患者では0~27%であり,HBe 抗原陰性患者に対する IFN の効果が認められてい る21)-23)。また,海外臨床試験(WV16241試験)では,PEG-IFNα-2a の投与終了後24週時の ALT 基準値上限以下の達成率及び HBV-DNA 4.3 Log コピー/mL 未満の達成率は,それぞれ 59.3%及び42.9%であり,投与終了時のみならず投与終了後においても持続的な効果が確認さ れた。これらのことから,国内で HBe 抗原陰性患者に対しても PEG-IFNα-2a による治療の必 要性があると考えた。 HBe 抗原陰性患者での対照薬については,国内において IFN 製剤の適応はなく,ヌクレオシ ドアナログ製剤が考えられた。しかしながら,ヌクレオシドアナログ製剤は,薬剤の特性上, 目的とする治療効果が IFN 製剤とは異なること,及び治療終了後に重篤な肝障害が発現する 可能性があることから,治療終了後の有効性を評価する PEG-IFNα-2a の対照薬として適当で ないと考えた。したがって,対照群は設定せず,国内患者に対する PEG-IFNα-2a 90 μg 及び 180 μg の2用量の有効性及び安全性を確認するとともに,海外臨床試験成績との探索的な比較 により有用性を検討することとした。 また,HBe 抗原陰性患者での検討は HBe 抗原陽性患者と同一治験内で実施することとした。

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一般的に,両患者集団については,HBe 抗原の有無に伴い,HBV-DNA 量や年齢,その他の患 者背景・病態が異なることが予想され,評価方法も異なる。しかし,それぞれの集団の選択基 準を設け,評価方法を集団ごとに設定することにより同一治験実施計画書内での治験の実施が 可能であると判断した。また,同一治験実施計画書内で同時期に実施することにより,統一し た安全性情報の収集が可能であると考えた。 2) に対しては, の必要性,安全性に 対する配慮等について することを勧める。 【治験デザイン】 については, した結果,安全性上のリスクが高くな ると考えられたことから こととした。 (2) 用法・用量 1) 用量設定に関しては,既承認の rIFNα-2a を対照に複数の用量群による試験を実施し,本剤 群が既承認のrIFNα-2a に対し少なくとも非劣性を検証する必要がある。 2) 海外試験成績を再度精査し,本邦における C 型慢性肝炎患者における安全性情報等の利用 も考慮した上で,用法・用量の設定根拠を説明する必要がある。 3) と考えるので, については 理論構築した上で十分な説明が必要である。 と判断された場合には, 検討が必要となることも留意する必要がある。 【治験デザイン】 HBe 抗原陽性患者における対照薬は,従来型 IFN 製剤のなかで標準的に使用され,構造上も 類似した Human Lymphoblastoid Interferon(商品名 スミフェロン®:以下 HLBI)とし,HLBI に対する非劣性及び本剤の安全性を確認するための試験として JV20015試験を計画した。 HLBI の用量は,承認用量である6 MIU とし,投与期間については,開発当初の国内ガイドラ イン24)における推奨投与期間の上限であり,医療現場で最も標準的に用いられている24週間と した。 HBe 抗原陽性患者での PEG-IFNα-2a の用法・用量は,海外第Ⅱ相臨床試験(NV16037試験) 及び第Ⅲ相臨床試験(WV16240試験)の成績からは,科学的に決定することが困難と判断し, 国内臨床試験(JV20015試験)において検討することとした。用量については,NV16037試験 で90 μg 及び180 μg は,ほぼ同様の効果であったことから,JV20015試験においてこの2用量を 設定した。投与期間については,NV16037試験及び WV16240試験では,それぞれ24週間及び 48週間であり,同一試験内で投与期間の比較検討はされていない。JV20015試験では,対照薬 であるHLBI の投与期間を24週間と設定したこと及び海外で PEG-IFNα-2a は48週間投与が行わ れていることから,投与期間として24週間及び48週間を設定し有用性を比較することとした。 以上より,投与群として,90 μg 又は180 μg の PEG-IFNα-2a を24週間投与する計2群,90 μg 又 は180 μg の PEG-IFNα-2a を48週間投与する計2群,HLBI 6 MIU を24週間投与する対照群の計5 群を設定した。

一方,JV20015試験で HBe 抗原陰性患者に対し,PEG-IFNα-2a の用量は,HBe 抗原陽性患者 と同様90 μg 及び180 μg の2用量とし,投与期間は,一般的に長期投与のほうが効果は高いと されているため,海外試験の投与期間と同様の48週間とした。すなわち,投与群として90 μg 又は180 μg の PEG-IFNα-2a を48週間投与する計2群を設定した。 また,海外試験における HBe 抗原陽性患者及び HBe 抗原陰性患者での有効性及び安全性を, 国内におけるPEG-IFNα-2a の用法・用量設定の参考とした。 (3) 盲検化,目標症例数 1) 試験の質を確保するために,二重盲検試験とすることが望ましいが,対照群を含めて盲検

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化することが技術的・倫理的に困難である等の理由があり,また,盲検化しないことの有

効性及び安全性への影響が説明可能であるのであれば,本剤の複数の用量のみを盲検化し て試験を実施する方法も考えられる。

【治験デザイン】

JV20015試験において,HBe 抗原陽性患者及び HBe 抗原陰性患者における PEG-IFNα-2a の2 用量は盲検下で実施することとした。一方,HBe 抗原陽性患者の対照薬である HLBI は, PEG-IFNα-2a と投与頻度が異なり,製剤上からも PEG-IFNα-2a との識別不能性を保持すること は困難なことから,HLBI 群は非盲検とした。 2) 目標症例数については,本試験の目的及び位置づけ,試験の実施可能性等を十分検討し, 算出することを勧める。 3) 当該試験への組み入れ可能な患者数が限られるのであれば,本剤の複数の用量群を併合し, 既承認のrIFNα-2a を対照に試験を実施する方法も考えられる。 4) が, ものではない。 【治験デザイン】 HBe 抗原陽性患者を対象とした検討は,HLBI に対する非劣性を検証することが第一の目的 であり,目標症例数について機構の助言を参考にし以下のように決定した。PEG-IFNα-2a 投与 群及び HLBI 群の期待有効率は,海外試験(NV16037試験及び WV16240試験)の成績から, それぞれ25%及び12%と設定した。PEG-IFNα-2a 投与群のうち24週間投与の2群を併合した群又 は48週間投与の2群を併合した群の HLBI 群に対する非劣性を検証する場合の非劣性マージン は,HLBI 群の複合評価の有効率12%と自然治癒率3%の差である9%より小さい − 7%と設定し た(期待有効率及びマージンの設定根拠は2.7.3.1.1 (6)参照)。この設定により HBe 抗原陽性 患者全体の症例数は200例と算出された。医学専門家との相談の結果,IFN 治療対象となる HBe 抗原陽性患者数を考慮すると,200例であれば実施可能であると判断された。 HBe 抗原陽性患者の治療効果判定については,一般的に用いられている HBe セロコンバー ジョン,ウイルス学的効果及び生化学的効果を組み合わせることで,より精度の高い治療評価 が可能になると考え,複合的な評価を主要評価項目に設定した。また,効果判定時期は IFN 製剤で一般的な投与終了後24週時とした。 HBe 抗原陰性患者の目標症例数については,医学専門家と相談した結果,国内では IFN 治療 対象となっていない HBe 抗原陰性患者を HBe 抗原陽性患者と同様に登録することは困難であ るとの予測から実施可能な症例数を60例程度と見積もった。 HBe 抗原陰性患者の治療効果判定については,一般的な評価指標で海外試験(WV16241試験) でも用いられたウイルス学的効果及び生化学的効果とした。また,効果判定時期は IFN 製剤 で一般的な投与終了後24週時とした。 なお,JV20015試験は,HBe 抗原陽性患者における投与量及び投与期間,並びに HBe 抗原陰 性患者における投与量の有効性の差を検証することを目的とはしていないが,PEG-IFNα-2a の 国内における推奨用法・用量については,本試験の有効性及び安全性の結果を基に,海外試験 成績を参考にした上で決定することとした。

2.5.1.5

臨床試験データパッケージ

今回の承認申請における臨床試験データパッケージを表 2.5.1.5-1に示す。 国内で実施した第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験(JV20015試験)において,HBe 抗原陽性及び陰性の B 型慢性肝炎患者における PEG-IFNα-2a の有効性及び安全性の確認ができたことから,本試験 を評価資料とし承認申請を行うこととした。 なお,国内の B 型慢性肝炎患者における PEG-IFNα-2a の安全性評価の参考に,国内で実施 した C 型慢性肝炎患者に対する臨床試験(JV15724試験及び JV15725試験)を参考資料とした。

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また,海外第Ⅱ相臨床試験(NV16037試験),海外第Ⅲ相臨床試験(WV16240試験及び WV16241試験)及び製造販売後臨床試験(WV19432試験)については,国内の B 型慢性肝炎 患者に対する有効性及び安全性評価の参考資料とした。 海外臨床試験のうち,JV20015試験と並行して実施された WV19432試験は,HBe 抗原陽性の B 型慢性肝炎患者における PEG-IFNα-2a の用法・用量を検討することを目的とした試験で,投 与期間として24週間より48週間が及び投与量として90 μg より180 μg が有用性が高いことが証 明された。日本人の HBe 抗原陽性の B 型慢性肝炎患者における PEG-IFNα-2a の推奨用法・用 量を決定するにあたり,JV20015試験成績に加え WV19432試験の成績も考慮した。 国内における臨床試験については,ヘルシンキ宣言,治験実施計画書,薬事法第14条第3項 及び第80条の2に規定する基準,並びに「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する症例」 (GCP)を遵守して実施した。

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表 2.5.1.5-1 臨床試験データパッケージ 国内臨床試験(評価資料) 試験の相 試験目的 対象 登録例数 PEG-IFNα-2a 投与量 投与期間 試験期間 第Ⅱ/Ⅲ相臨床 試験 (JV20015) HLBI を対照とした PEG-IFNα-2a の有効 性・安全性・薬物動 態の検討 HBe 抗原 陽性患者 215例 90 μg 又は 180 μg 24週又は 48週 20 . ~20 . PEG-IFNα-2a の有効 性・安全性・薬物動 態の検討 HBe 抗原 陰性患者 62例 90 μg 又は 180 μg 48週 C 型慢性肝炎に対する国内臨床試験(参考資料) 試験の相 試験目的 対象 登録例数 PEG-IFNα-2a 投与量 投与期間 試験期間 第Ⅱ相臨床試験 (JV15724) rIFNα-2a を対照とし たPEG-IFNα-2a 単独 投与における有効 性・安全性の検討 C 型慢性 肝炎 241例 90 μg 又は 180 μg 48週 19 . ~20 . 第Ⅲ相臨床試験 (JV15725) PEG-IFNα-2a /リバビ リン併用投与におけ るIFN 未治療でジェ ノタイプ1b 症例に 対する有効性・安全 性の検討 C 型慢性 肝炎 201例 180 μg 48週 20 . ~20 . PEG-IFNα-2a /リバビ リン併用投与におけ るIFN 既治療症例に 対する有効性・安全 性の検討 C 型慢性 肝炎 100例 180 μg 48週 海外臨床試験(参考資料) 試験の相 試験目的 対象 登録例数 PEG-IFNα-2a 投与量 投与期間 試験期間 第Ⅱ相 臨床試験 (NV16037) rIFNα-2a を対照とし たPEG-IFNα-2a の用 量反応性・有効性・ 安全性・薬物動態・ 薬力学の検討 HBe 抗原 陽性患者 194例 90 μg 又は 180 μg 又は 270 μg 24週 20 . 20 . 第Ⅲ相 臨床試験 (WV16240) ラミブジンを対照と したPEG-IFNα-2a の 有効性・安全性・薬 物動態の検討 HBe 抗原 陽性患者 820例 180 μg 48週 20 . ~20 . 第Ⅲ相 臨床試験 (WV16241) ラミブジンを対照と したPEG-IFNα-2a の 有効性・安全性・薬 物動態の検討 HBe 抗原 陰性患者 552例 180 μg 48週 20 . ~20 . 製造販売後臨床 試験 (WV19432) PEG-IFNα-2a の用量 及び投与期間よる有 効性・安全性の検討 HBe 抗原 陽性患者 551例 90 μg 又は 180 μg 24週又は 48週 20 . ~20 .

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20

2.5.2

生物薬剤学に関する概括評価

本申請で新たに追加する資料はない。

2.5.3 臨床薬理に関する概括評価

B 型慢性肝炎での PEG-IFNα-2a の臨床薬理に関する概括評価は,国内で実施した第Ⅱ/Ⅲ相 試験(JV20015試験)の成績を用いて行った。なお,参考として,海外の B 型慢性肝炎患者を 対象に実施されたNV16037試験,WV16240試験及び WV16241試験,並びに国内の C 型慢性肝 炎患者を対象に実施されたJV15725試験と本試験の薬物動態を比較した。

2.5.3.1

日本人の

B 型慢性肝炎患者での薬物動態

日本人のB 型慢性肝炎患者(HBe 抗原陽性90 μg 群13例,同180 μg 群15例,HBe 抗原陰性90 μg 群8例,同180 μg 群8例)の薬物動態を検討した。投与12週時及びその直前の4週間以上にわ たり同一の投与量で IFNα-2a を投与した被験者を対象として,投与12週時の血清中 PEG-IFNα-2a 濃度を用いて薬物動態パラメータを算出した。HBe 抗原陽性の PEG-PEG-IFNα-2a の90及び 180 μg 投与群の Cmax (平均値 ± SD,以下同様) はそれぞれ10.4 ± 4.52 ng/mL 及び22.2 ± 8.89

ng/mL, AUC0-168hは1380 ± 661 ng*h/mL 及び3080 ± 1220 ng*h/mL であった。

HBe 抗原陰性の PEG-IFNα-2a の90及び180 μg 投与群の Cmax (平均値± SD,以下同様) はそれ

ぞれ14.8 ± 8.59 ng/mL 及び20.4 ± 14.3 ng/mL, AUC0-168hは1830 ± 929 ng*h/mL 及び2680 ± 1820

ng*h/mL あった。

HBe 抗原の有無にかかわらず,B 型慢性肝炎患者から得られた Cmax及び AUC0-168hは,陽性

及び陰性患者で同程度であり,いずれの患者でも投与量に応じた値を示した。以上の結果から, PEG-IFNα-2a の薬物動態は,HBe 抗原の有無にかかわらず同様と考えられた。

2.5.3.2

国内と海外の

B 型慢性肝炎患者での薬物動態の比較

国内の B 型慢性肝炎患者(JV20015試験)と海外の B 型慢性肝炎患者(WV16240試験及び WV16241試験)での血清中 PEG-IFNα-2a 濃度の推移を,HBe 抗原陽性・陰性及び投与量で分 けて比較した。その結果,HBe 抗原陽性患者,HBe 抗原陰性患者とも,国内と海外の B 型慢 性肝炎患者での血清中PEG-IFNα-2a 濃度の推移は同様であった。

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図 2.5.3.2-1 国内及び海外 B 型慢性肝炎患者の血清中 PEG-IFNα-2a トラフ濃度推移 (平均値 ± SD) (5.3.5.1-1 図11.5.1-3を再掲) 更に,国内のB 型慢性肝炎患者(JV20015試験)と海外の B 型慢性肝炎患者(NV16037試験) の投与12週時の Cmax及びAUC0-168hを比較したところ,いずれも同様の値を示した。 Dose = 180 mcg Time (Week) Concentration (ng/mL) 0 10 20 30 40 50 01 0 2 0 3 0 4 0 HBe(+):JV20015HBe(-):JV20015 HBe(+):WV16240 HBe(-):WV16241

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図 2.5.3.2-2 国内及び海外 B 型慢性肝炎患者の PEG-IFNα-2a 薬物動態パラメータ (上:Cmax,下:AUC0-168h,平均値 ± SD) (5.3.5.1-1 図11.5.1-5を再掲) 以上の結果から,本剤のB 型慢性肝炎患者での薬物動態に人種の影響はないと考えた。 Dose (mcg) Cmax (ng / mL) 90 180 270 0 50 100 150 HBe(+):JV20015 HBe(-):JV20015 HBe(+):NV16037

program name : JV20015_compP1.ssc execution date & time : 16Aug2010 10:10:31

Dose (mcg) AUC0_168h (ng*h/mL) 90 180 270 0 5000 10000 15000 HBe(+):JV20015 HBe(-):JV20015 HBe(+):NV16037

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2.5.3.3

B 型慢性肝炎患者と C 型慢性肝炎患者での薬物動態の比較

B 型慢性肝炎患者(JV20015試験及び NV16037試験)と C 型慢性肝炎患者(JV15725試験) の血清中PEG-IFNα-2a 濃度の推移を比較したところ,両者は同様であった。 図 2.5.3.3-1 投与12週時の B 型及び C 型慢性肝炎患者の 血清中 PEG-IFNα-2a 濃度推移(平均値 ± SD) (5.3.5.1-1 図15.2-12を再掲) また,B 型慢性肝炎患者(JV20015試験及び NV16037試験)と C 型慢性肝炎患者(JV15725 試験)の投与12週時の Cmax及びAUC0-168hを比較した結果,いずれも同様の値を示した。 Dose = 180 mcg

Time after last administration (h)

Concentration (ng/mL) 0 50 100 150 0 2 04 06 0 HBe(+):JV20015 HBe(-):VJ20015 HCV:JV15725 HBe(+):NV16037

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図 2.5.3.3-2 B 型及び C 型慢性肝炎患者の PEG-IFNα-2a 薬物動態パラメータ (上:Cmax,下:AUC0-168h,平均値 ± SD) (5.3.5.1-1 図15.2-13を再掲) 以上の結果から,B 型慢性肝炎患者と C 型慢性肝炎患者の薬物動態は同様であると考えた。 Dose (mcg) Cmax (ng / mL) 90 180 270 0 50 100 150 HBe(+):JV20015 HBe(-):JV20015 HCV:JV15725 HBe(+):NV16037

program name : JV20015_compP1.ssc execution date & time : 16Aug2010 10:10:31

Dose (mcg) AUC0_168h (ng*h/mL) 90 180 270 0 5000 10000 15000 HBe(+):JV20015 HBe(-):JV20015 HCV:JV15725 HBe(+):NV16037

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2.5.4 有効性の概括評価

B 型慢性肝炎に対する PEG-IFNα-2a の有効性は,国内で実施した JV20015試験の成績を用い て評価した。有効性評価の主要な解析対象集団は,割付後,治験薬が1回でも投与され,有効 性に関する検査が投与後に1回でも実施された被験者(FAS)とした。なお,海外の HBe 抗原 陽性の B 型慢性肝炎患者を対象とした WV16240試験及び WV19432試験並びに HBe 抗原陰性 の B 型慢性肝炎患者を対象とした WV16241試験の有効性成績を参考として国内の試験成績を 考察した。

2.5.4.1 JV20015試験の試験デザイン

国内第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験(JV20015試験)は,HBe 抗原陽性及び HBe 抗原陰性の B 型慢性肝 炎患者を対象として実施した。HBe 抗原陽性患者に対しては,90 μg 又は180 μg の IFNα-2a を24週間投与する群(以下,PEG90/24W 群,PEG180/24W 群),90 μg 又は180 μg の PEG-IFNα-2a を48週間投与する群(以下,PEG90/48W 群,PEG180/48W 群),6 MIU の HLBI を24 週間投与する群(以下,HLBI 群)の5群を設定し,PEG-IFNα-2a の HLBI に対する非劣性を検 証すること及びPEG-IFNα-2a の安全性を検討することを目的とした。

HBe 抗原陰性患者に対しては,対照群を設定せず,90 μg 又は180 μg の PEG-IFNα-2a を48週 間投与する群(以下,PEG90/48W 群,PEG180/48W 群)において,PEG-IFNα-2a の有効性及 び安全性を検討することを目的とした。

なお,HBe 抗原陽性患者と HBe 抗原陰性患者の48週投与群の一部について,PEG-IFNα-2a の薬物動態の検討も実施した。

HBe 抗原陽性患者での主要評価項目は,投与終了後24週時の HBe セロコンバージョン(HBe 抗原の消失かつHBe 抗体の発現),HBV-DNA 5.0 Log コピー/mL 未満及び ALT 40 U/L 以下の 3つの指標をすべて満たす複合評価とし,HBe 抗原陰性患者については,投与終了後24週時の ALT 40 U/L 以下の達成率及び HBV-DNA 4.3 Log コピー/mL 未満の達成率を主要評価項目とし て定義した。

2.5.4.1.1

対象患者

B 型慢性肝炎患者を対象とし,HBe 抗原陽性患者は,HBe 抗原陽性,HBe 抗体陰性,DNA ポリメラーゼ陽性及び HBV-DNA 定量値が5.7 Log コピー/mL 以上である患者とした。また, HBe 抗原陰性患者は,HBe 抗原陰性及び HBV-DNA 定量値が5.0 Log コピー/mL 以上である患 者とした。

2.5.4.1.2

投与方法

HBe 抗原陽性患者の投与群において,PEG-IFNα-2a は週1回24週又は48週間及び HLBI は週3 回24週間皮下投与した後,24週間の経過観察を実施した。HBe 抗原陰性患者の投与群におい て,PEG-IFNα-2a を週1回48週間皮下投与した後,24週間の経過観察を実施した。なお,PEG-IFNα-2a の用量については,HBe 抗原陽性患者及び陰性患者いずれにおいても盲検性を保持し た。

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2.5.4.1.3

減量,休薬及び中止基準

減量,休薬 及び中止の 基準は,PEG-IFNα-2a 及び HLBI それぞれの添付文書を基に表 2.5.4.1.3-1に示す通り設定した。 表 2.5.4.1.3-1 JV20015試験における減量,休薬及び中止基準 PEG-IFNα-2a の処置 HLBI の処置 好中球数 (/mm3) <750 1/2量に減量 ≥ 750に回復後全量で投与再開 変更なし <500 休薬 ≥ 500に回復後1/2量で投与再開 (≥ 750に回復した場合でも1/2量で 投与継続可) 変更なし <250 中止 中止 血小板数 (/mm3) <50,000 1/2量に減量 ≥ 50,000に回復後全量で投与再開 休薬 <25,000 中止 中止 ヘモグロビン濃度 (g/dL) <8.5 中止 中止 白血球数 (/mm3) <2,000 変更なし 休薬 ALT 値 (U/L) 前回測定値から ≥ 100の上昇 変更なし ALT 値が低下傾向を示すまで,2週間ごとの経過観察実施 ≥ 500 休薬 低下傾向を示すまで,2週間ごとの経過観察実施。低下した場合は,同 一用量にて再開可。 総ビリルビン値 (mg/dL) ≥ 2.5 休薬 低下傾向を示すまで,2週間ごとの経過観察実施。低下した場合は,同 一用量にて再開可。

2.5.4.2 JV20015試験の試験成績

2.5.4.2.1

被験者の構成

(1) 投与開始例数

HBe 抗原陽性の PEG180/48W 群,PEG90/48W 群,PEG180/24W 群及び PEG90/24W 群は各41 例並びにHLBI 群は43例で,HBe 抗原陰性の PEG180/48W 群は29例及び PEG90/48W 群は32例 であった。

(2) 投与中止例数

投与中止例数は,HBe 抗原陽性被験者の PEG180/48W 群では4例,PEG90/48W 群では1例で あり,PEG180/24W 群,PEG90/24W 群及び HLBI 群では投与中止例は認められなかった。 PEG180/48W 群の4例の投与中止例の内訳は,投与期間中に妊娠したため,HTLV-1キャリアで あることが判明したため,来院しなくなったため及び有害事象のためによる中止が各1例で あった。また,PEG90/48W 群では有害事象による中止が1例であった。以上,投与群間で有害 事象による投与中止例の例数に大きな違いは認められなかった。

HBe 抗原陰性被験者の PEG180/48W 群及び PEG90/48W 群における投与中止例はそれぞれ2 例及び1例で,いずれも有害事象による中止であった。

なお,中止に至った有害事象については,2.5.5.1.3に記載した。

2.5.4.2.2

被験者背景

FAS の HBe 抗原陽性患者の PEG180/48W 群,PEG90/48W 群,PEG180/24W 群,PEG90/24W 群及びHLBI 群の年齢はそれぞれ33.8 ± 7.15歳(平均値 ± 標準偏差,以下同様),33.8 ± 7.27

(27)

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歳,34.7 ± 7.42歳,32.8 ± 7.09歳及び32.4 ± 6.23歳,男性の割合はそれぞれ58.5%,65.9%,

51.2%,61.0%及び67.4%,体重はそれぞれ61.44 ± 11.247 kg,61.52 ± 11.198 kg,60.02 ± 10.290 kg,61.16 ± 11.576 kg 及び64.46 ± 11.308 kg であった。HBV-DNA 定量値はそれぞれ7.38 ± 0.693 Log コピー/mL,7.32 ± 0.651 Log コピー/mL,7.41 ± 0.525 Log コピー/mL,7.53 ± 0.431 Log コ ピー/mL 及び7.38 ± 0.589 Log コピー/mL,ALT はそれぞれ150.7 ± 100.23 U/L,171.7 ± 161.77 U/L,143.2 ± 117.46 U/L,147.4 ± 132.89 U/L 及び138.7 ± 95.93 U/L,ジェノタイプ C の割合は それぞれ95.1%,95.1%,95.1%,95.1%及び97.7%,罹病期間(B 型肝炎による肝障害を指摘さ れてから初回投与日までの期間)はそれぞれ4.80 ± 5.894年,5.28 ± 6.383年,4.63 ± 6.173年, 5.85 ± 7.182年及び3.48 ± 4.410年,IFN 製剤による治療歴がある被験者の割合はそれぞれ22.0%, 17.1%,17.1%,24.4%及び20.9%,ヌクレオシドアナログ製剤による治療歴がある被験者の割 合はそれぞれ7.3%,4.9%,4.9%,9.8%及び2.3%であった。 以上の背景因子については,HBe 抗原陽性患者の5群間で大きな違いはなかった。

HBe 抗原陰性患者の PEG180/48W 群及び PEG90/48W 群の年齢はそれぞれ36.9 ± 9.92歳及び 36.3 ± 5.86歳,男性の割合はそれぞれ69.0%及び75.0%,体重はそれぞれ60.48 ± 9.125 kg 及び 62.27 ± 9.918 kg であった。HBV-DNA 定量値はそれぞれ6.25 ± 0.877 Log コピー/mL 及び6.42 ± 0.839 Log コピー/mL,ALT はそれぞれ82.4 ± 46.56 U/L 及び101.1 ± 67.78 U/L,ジェノタイプ C の割合はそれぞれ93.1%及び84.4%,罹病期間はそれぞれ5.97 ± 5.391年及び8.93 ± 7.110年,IFN 製剤による治療歴がある被験者の割合はそれぞれ44.8%及び40.6%,ヌクレオシドアナログ製 剤による治療歴がある被験者の割合はそれぞれ17.2%及び6.3%であった。 以上の背景因子については,HBe 抗原陰性患者の2群間で大きな違いはなかった。

2.5.4.2.3 HBe 抗原陽性患者での有効性

2.5.4.2.3.1

主要評価項目による検討

本治験における主要評価項目は,投与終了後24週時に HBe セロコンバージョン(HBe 抗原 の消失かつHBe 抗体の発現),HBV-DNA 5.0 Log コピー/mL 未満及び ALT 40 U/L 以下の3条 件を満たした複合評価とした。

(1) 有効性の検証

PEG180/48W 群と PEG90/48W 群を併合した群(PEG48W 併合群),PEG180/24W 群と PEG90/24W 群を併合した群(PEG24W 併合群)及び HLBI 群の投与終了後24週時の複合評価 の有効率を表 2.5.4.2.3.1-1に示す。

PEG48W 併合群,PEG24W 併合群及び HLBI 群の投与終了後24週時の複合評価の有効率(例 数,95%信頼区間)は,それぞれ18.3%(15/82例,10.6~28.4%),7.3%(6/82例,2.7~15.2%) 及び7.0%(3/43例,1.5~19.1%)であった。PEG48W 併合群と HLBI 群との複合評価における 有効率の差(95%信頼区間)は11.3%(0.0~22.6%)であり,95%信頼区間の下限値が治験実施 計画書にて規定された非劣性の許容マージン(−7%)を下回らなかったことから,HLBI 群に 対する PEG48W 併合群の非劣性が検証された。一方,PEG24W 併合群と HLBI 群との有効率 の差(95%信頼区間)は0.3%(−9.1~9.8%)であり,95%信頼区間の下限値が−7%を下回った ことから,HLBI 群に対する PEG24W 併合群の非劣性は検証されなかった。しかしながら, PEG24W 併合群及び HLBI 群の投与終了後24週時の複合評価の有効率はそれぞれ7.3%及び 7.0%であり,投与期間が同じ場合の PEG-IFNα-2a と HLBI は同程度の有効性を示した。 以上の結果より,PEG-IFNα-2a は48週投与において HBe 抗原陽性の B 型慢性肝炎患者にお ける有効性が検証された。

表 2.5.1.3-5  投与期間併合群及び投与量併合群における投与終了後24週時の HBe セロコンバー ジョン率(WV19432試験,PPS)
表 2.5.4.2.3.1-3  各投与群における投与終了後24週時の複合評価の有効率
表 2.5.4.2.3.2-1  各投与群における副次的評価項目の有効率(HBe 抗原陽性患者,FAS)
表 2.5.4.2.3.2-1  各投与群における副次的評価項目の有効率(HBe 抗原陽性患者,FAS) (続)
+7

参照

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