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日本内科学会雑誌第110巻第2号

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Academic year: 2022

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(1)

 膠原病(connective tissue disease:CTD)の分 野 で は, 予 後 不 良 病 態 と し て 間 質 性 肺 疾 患

(interstitial lung disease:ILD)への認識が高ま り,ILDの分野においては疾患分類や治療管理の 考え方が近年大きく変わりつつある.このよう な状況から,CTD-ILDは,呼吸器内科医や膠原 病内科医を含む関連する全ての医師にとって,

診断,治療・管理,quality of lifeならびに予後 の観点から非常に重要な課題である.2020年4 月に日本呼吸器学会と日本リウマチ学会は,世 界に先駆けて「膠原病に伴う間質性肺疾患 診 断・治療指針 2020」を発表した1).本指針は,

呼吸器内科医及び膠原病内科医に加えて,放射 線科医及び病理医も含めた多分野の英知を集 め,最新のエビデンスとエキスパートオピニオ ンを集約したものである.

1.膠原病に伴う間質性肺疾患とは

 CTDでは,疾患を問わず呼吸器疾患の頻度が 高く,気道,間質,血管ならびに胸膜に多彩な 病変を来たし,極めて重要な予後規定因子で,

現状でも関節リウマチ(rheumatoid arthritis:

RA),全身性強皮症(systemic sclerosis:SSc),

多発性筋炎/皮膚筋炎(polymyositis/dermatomy- ositis:PM/DM) な ら び に 混 合 性 結 合 組 織 病

(mixed connective tissue disease:MCTD)にお ける死因の第 1 位を占めている.呼吸器疾患の なかでも,ILDは頻度が高く,生命予後へのイン パクトが最も大きい.また,RAやSjögren症候群

(Sjögren’s syndrome:SS)では,気管支拡張症 や細気管支炎等の気道病変を高率に伴う.さら に,CTDでは,疾患自体による免疫機能異常に 加え,ステロイド,免疫抑制薬ならびに分子標 的薬を含めた免疫抑制療法を受けることが多 く,その経過中に呼吸器病変がみられた場合 は,原疾患による病変だけでなく,感染や薬剤

膠原病に伴う 間質性肺疾患 診断・治療指針 2020

Key words

膠原病,間質性肺疾患,診断,治療,指針

〔日内会誌 110:268~273,2021〕

近藤 康博1),桑名 正隆2)

1)公立陶生病院呼吸器・アレルギー疾患内科

2)日本医科大学大学院医学研究科アレルギー膠原病内科学分野

Yasuhiro Kondoh

1)

and Masataka Kuwana

2)

1)‌‌Department‌of‌Respiratory‌Medicine‌and‌Allergy,‌Tosei‌Gen- eral‌Hospital,‌Japan.

2)‌‌Department‌of‌Allergy‌and‌Rheumatology,‌Nippon‌Medical‌

School‌Graduate‌School‌of‌Medicine,‌Japan.

(2)

等他の要因による肺障害の要素も考慮する必要 がある.従って,CTD-ILDの診療には多面的な アプローチが必要である.

2.膠原病に伴う間質性肺疾患の評価

 CTD-ILDの臨床経過,治療反応性や予後は極 めて多様である.無治療でも長期に亘って進行 しない慢性から,抗MDA5(melanoma differen- tiation-associated gene 5) 抗 体( か つ て は 抗 CADM(clinically amyopathic dermatomyositis)- 140 抗体と呼ばれた)陽性例でみられる急性の 経過で治療にもかかわらず数週以内に呼吸不全 に至る急速進行性まで幅広い.一方,抗アミノ アシルtRNA合成酵素(aminoacyl tRNA synthe-

tase:ARS)抗体陽性例でしばしば経験されるよ うに,免疫抑制療法への反応性は比較的良好で あるものの,再燃を繰り返し,呼吸機能が低下 する病型もある.一方,SSc-ILDでは,明確な急 性増悪は少ないものの,年単位で拘束性換気障 害が徐々に進行し,数年から10年程度で低酸素 血症を来たす場合が多い.そのため,CTD-ILD あるいは膠原病肺として一括することは適切で なく,予後や治療反応性に基づいた病型分類と それに基づいた診療方針が必要である.

 診療においては,基礎疾患に基づき,画像所 見,病理組織分類ならびにバイオマーカー等の 評価に加え,身体所見や患者報告によるアウト カム等を含めた多面的評価を行い,どのような 症例を対象に,どのようなタイミングで,どの ような治療を行い,効果をどのように判断する かを包括的に判断する必要がある.

1)基礎疾患

 ILDの頻度が最も高いCTDは,SScとDM,次い でMCTD,PMで,全身性エリテマトーデス(sys- temic lupus erythematosus:SLE)は稀である.

RA,原発性SSでのILDの頻度は 10%以下と少な いが,他のCTDに比べて患者数が多いことから 診療で遭遇する機会は多い.急速進行性ILDは 表1 CTD-ILDにおける包括的治療目標

(日本呼吸器学会,日本リウマチ学会:膠原病に伴う間質性肺 疾患 診断・治療指針 2020.2020,p.42)

治療目標 項目

現状の改善 1.症状およびQOLの改善 2.運動耐容能と身体活動性の向上 将来のリスク

低減

1.疾患の進行,再燃,急性増悪の抑制 2.併発症・合併症の予防,治療 3.生命予後の改善

膠原病に伴う全身症状および呼吸器以外の臓器障害の 改善・進行の防止

表2 CTD-ILDの発症・挙動に応じた治療目標

(日本呼吸器学会,日本リウマチ学会:膠原病に伴う間質性肺疾患 診断・治療指針 2020.2020,p.43)

疾患の挙動 発症

様式 想定される

ILDパターン 主な膠原病 治療目標

可逆性がある(自然軽快もある) 急性 OP RA,SS,SLE 改善

可逆性があるが,悪化のリスクあり

急性 DAD

NSIP±OP DM(抗MDA5抗体陽性など),

SLE,PM,MCTD 寛解(救命)

亜急性 NSIP±OP DM/PM(抗ARS抗体陽性など),

SLE,MCTD,SS 改善,進行防止 再燃防止 持続するが安定

急性増悪もあり 慢性 NSIP

UIP の一部 RA,SS,SSc,DM/PM, MCTD,

SLE 状態の維持

急性増悪の予防 進行性,安定化する可能性があるが

非可逆性急性増悪もあり 慢性 fibrotic NSIP

UIP SSc,RA,SS 状態の安定化

急性増悪の予防 治療にかかわらず,進行性,非可逆性

急性増悪もあり 慢性 fibrotic NSIP

の一部,UIP SSc,RA,SS 進行を遅くする 急性増悪の予防 シリーズ 診療ガイドライン at a glance

(3)

RAとDMに伴うことがほとんどである.RAでは 基礎疾患としてILDを有することが多く,感染,

薬剤性肺障害等を契機に急性増悪する場合もあ る.RA-ILDの急性増悪の頻度は年間2~5%と報 告されており,リスク因子として,高齢,メト ト レ キ サ ー ト 使 用 な ら び に 高 分 解 能CT

(high-resolution computed tomography:HRCT)

で のusual interstitial pneumonia(UIP)pattern が報告されている.DMでは,特に臨床的に筋症 状を欠くDM(CADM)に伴うことが多い.比較

的治療反応性が良好であるにもかかわらず再燃 を繰り返すILDはPM,DMに伴うことが多い.一 方,緩徐に進行し急性増悪が稀なILDはSScに伴 うことが多いが,MCTDや原発性SSでも時にみ られる.ただし,早期に進行せず治療を要さな い慢性型との鑑別は難しい.

 呼吸器症状や健康診断X線で見出されたILD のなかにCTDが紛れていることも多い.CTDの 確定診断に至らない自己免疫性の特徴を伴う間 質 性 肺 炎(interstitial pneumonia with autoim- 図1 PM/DM-ILD‌の治療アルゴリズム(案)

注1:身体所見,画像所見より,抗MDA5抗体陽性急速進行性ILDが疑われ予後不良と判断した 場合には,抗体結果を待たずに三者併用療法を開始してもよい.

注2:予後不良因子(60歳以上,SpO2<95%,CRP≧1mg/dL,フェリチン≧500mg/dL,KL-6

≧1,000U/mL)を複数認める場合には,治療抵抗性を示す可能性が高い.

注3:急速進行性の増悪経過がなく,かついずれの予後不良因子を伴わない症例では,PSL+免 疫抑制薬単剤(CNI)で十分な治療効果が得られる症例もある.

注4:抗MDA5抗体陰性でも,PSL+CNIで十分な治療効果が得られない症例などにはCNIとIVCY の併用を考慮してもよい.

*:低酸素血症や広範に病変が及ぶ場合にはmPSLパルス療法を考慮.

⁑:CNI(TACまたはCYA)が選択されることが多い.CYCも用いられる.

§:高用量PSL(mPSLパルス先行を含む)+TACまたはCYA+IVCY.

¶:呼吸器症状や胸部画像・呼吸機能検査が,3ヵ月以上の経過で緩徐に悪化を認める.

‡:臨床経過,年齢,動脈血酸素分圧,呼吸機能検査,肺画像所見を考慮して,免疫抑制薬の 併用を決定する.

#:TACまたはCYAが選択されることが多い.CYC,MMFも用いられる.

PSL:prednisolone,mPSL:methylprednisolone,CNI:calcineurininhibitor,

IVCY:intravenouscyclophosphamide,TAC:tacrolimus,CYA:ciclosporin,

CYC:cyclophosphamide,MMF:mycophenolatemofetil

慢性

進行性¶ 非進行性

急性/亜急性

高用量PSL

(mPSLパルス先行を含む)

+免疫抑制薬単剤⁑

三者併用療法§§

専門施設へ紹介 その他の治療

治療継続

PSL+

免疫抑制薬# PSL単独 経過観察 抗MDA5抗体(+) 抗MDA5抗体(-) 抗MDA5抗体(+)

抗ARS抗体(+)ないし 抗MDA5抗体(-)

抗ARS抗体(-)かつ

[抗ARS抗体(+) or 抗MDA5抗体(-) かつ

抗ARS抗体(-)]

無効再燃 無効

無効 無効

注1

注2 注3

注4

(4)

mune features:IPAF)と呼ばれる概念も提唱さ れている.

2)画像

 CTD-ILDのHRCT画像はCTD毎に違いがある.

UIP patternはRAで多く,nonspecific interstitial pneumonia(NSIP)patternはSScを 代 表 と す る が,CTD全般で高頻度にみられる.organizing pneumonia(OP)with supervening fibrosis/

fibrosing organizing pneumonia(FOP)patternは 比較的PM/DMに特異的である一方,SLEやPM/

DMではdiffuse alveolar damage(DAD)pattern もみられる.

3)病理

 CTD-ILDの病理は,特発性間質性肺炎の組織 型に基づいて予後の比較検討がなされてきた.

CTD-ILDではNSIPとUIPが主たる組織型である が,OPやDADも認める.特発性肺線維症(idio- pathic pulmonary fibrosis:IPF)に比してCTD- ILDで線維芽細胞巣は少なく,胚中心をもつリ ンパ濾胞の過形成や間質の形質細胞浸潤が高頻 度にみられる.特に,胚中心肥大のあるリンパ 濾胞の過形成,間質の著明な単核細胞浸潤なら びに顕著な線維性胸膜炎の存在はCTDを示唆す

る所見である.

4)血清バイオマーカー

 Krebs von den Lungen-6(KL-6)は,肺障害の 際にII型肺胞上皮・呼吸細気管支上皮により分 泌される糖蛋白質であり,さまざまなCTDにお いてILD合併の有無の評価に有用とされる.SSc では疾患進行を予測する有用なマーカーであ り,抗ARS抗体陽性ILDに関しても,KL-6の推移 は疾患挙動を反映し,再燃の予測に有用なバイ オマーカーとなる.

 surfactant protein D(SP-D)は,II型肺胞上皮・

クラブ細胞から分泌される糖蛋白質であり,SSc で はILD合 併 例 で 上 昇 す る.さら に,SSc-ILDと MCTD-ILDの統合解析では,SP-D高値は努力肺活 量(forced vital capacity:FVC)の低下と関連する.

5)肺機能検査

 肺機能検査は,侵襲が少なく,繰り返し実施 できることから,進行度や治療効果判定に用い られている.SSc-ILDでは重症度を評価するサロ ゲートマーカーとして用いられ,FVCと一酸化 炭素肺拡散能(diffusing capacity of the lung for carbon monoxide:DLCO)は病期分類や進行リス ク因子として,また,その低下は予後との関連 図2―1 SSc-ILD進展予測と進展リスク因子

SADL:Smokinghistory,Age,andDiffusioncapacityoftheLung,SPAR:SpO2,andarthritisever HRCT での病変範囲

A.SSc-lLDの病期分類 B.SSc-lLDの進展リスク因子

・喫煙歴,高齢,DLCO

(SADL model)

・SpO2低下(6分間歩行後),関節炎 (SPAR model)

・KL-6高値(>1,273 U/mL)

<20% 判定不能 >20%

FVC ≧70% FVC <70%

Limited

disease Extensive

disease

進展リスク因子

1.大動脈弓上部, 2.気管分岐部, 3.肺静脈合流点, 4.3と 5の中間,5.右横隔膜上の5スライスでILDと関連するすべての 陰影(すりガラス影,網状影,蜂窩影,囊胞影)の占めるおおよ その面積比を求め(5%単位),それらの平均を病変の広がりと する.実臨床では目分量で広がりを評価し,判定不能の場合は,FVC を参考にする.

シリーズ 診療ガイドライン at a glance

(5)

が報告されている.RA-ILDにおいても,FVCや DLCOの低値,経時的なFVC低下は予後不良因子 として報告されている.

3.合併症

 CTDに伴う各種合併症,とりわけ,肺高血圧 症,嚥下障害と,ILDに伴う合併症(急性増悪,

肺癌)が重要であり,これらの管理が予後やQOL

(quality of life)に大きく影響する.

 また,ILDに伴う既存の肺障害に加え,ステロ イド,免疫抑制薬や分子標的薬等に伴う呼吸器 感染症の管理・コントロールも重要である.特 に抗酸菌感染(結核症,非結核性抗酸菌症),真 菌感染(アスペルギルス,クリプトコッカス 等),ニューモシスチス感染ならびにサイトメガ ロウイルス感染等に注意する.

図2―2 SSc-ILDの治療アルゴリズム(案)

a)高度肺機能低下の目安%FVC<50%,酸素療法が必要な症例.

b)各薬剤の順位付けのエビデンスはない.

c)POCYに比べIVCYはエビデンスレベルが低いが,POCYに比べ総投与量を減らせる利点がある.MMFはPOCY と同等の効果が示されており,安全性・忍容性はPOCYより高い.

d)悪性腫瘍リスクが上がるためCY総投与量の制限がある(36g以下).6~12カ月投与後に維持療法としてAZ またはMMFにスイッチする.

e)他臓器に不可逆性の病変がないこと.末期肺病変でなくても,60歳未満で,FVC80%,DLCO40%未満ない し酸素必要症例で,治療にも関わらず進行性の場合,肺移植も考慮する.

f)酸素療法,呼吸リハビリテーションなど肺機能サポート・温存などが含まれる.

g)末期肺病変におけるニンテダニブ治療に関してエビデンスはない.さらに,免疫抑制療法はリスクもありその 使用は慎重な検討が必要である.

dcSSc:diffusecutaneoussystemicsclerosis,POCY:経口cyclophosphamide,IVCY:cyclophosphamide間歇静注,

AZ:azathioprine,MMF:mycophenolatemofetil,TCZ:tocilizumab,

PBSCT:peripheralbloodstemcelltransplantation,RTX:rituximab 早期dcSSc

(罹病機関 ≦5年):

6 ~ 12ヵ月ごとの評価

(胸部HRCT,

呼吸機能検査)

図1 Limited disease

(図2―1参照)

ILD進展予測

低リスク 高リスク なし あり

進行

・PO(IV)CYC)

→AZ/MMFd)

・MMF・ニンテダニブ

・TCZ

・PO(IV)CYC)

→AZ/MMFd)

・MMF・ニンテダニブ

進行e) 進行e)

図1 Extensive

disease

(図2―1参照)

高度肺機能低下a)a)

支持療法f)

60歳未満 60歳以上

肺移植登録

を考慮 適応外 または待機中

リスク・ベネ フィットを勘案 の上で初期治療

を検討g)

・PBSCT

・RTX 6 ~ 12ヵ月ごとの

(胸部HRCT病勢評価 呼吸機能検査)

6 ~ 12ヵ月ごとの病勢評価

(胸部HRCT,呼吸機能検査)

ILDなし ILDあり

胸部HRCT 呼吸機能検査

初期治療b)

単剤または併用

併用・スイッチ 併用・スイッチ

(6)

4.膠原病に伴う間質性肺疾患の治療

 CTD-ILDの治療目標は,他の多くの疾患と同 様に「症状を改善させるのみでなく,生命予後 を改善させ,かつ社会生活を含めた生活の質を 改善させる」ことである(表 1).CTD-ILDは多 彩な臨床像を呈し,治療目標の設定には,その 疾患の挙動(disease behavior)2,3),特に発症様 式,臨床経過を参考にする(表 2).治療選択に おいて考慮すべき点は,疾患の進行速度,肺病 変の重症度,基礎疾患としてのCTD,画像・病 理所見パターンによる治療反応性と治療による 不利益の予測,年齢ならびに治療とモニタリン グへの遵守であり,これらを総合的に判断して 治療介入を行う.さらに最近では,標準治療を 行っても線維化の進行する一群に対し,「進行性 線維化性フェノタイプ」や「進行性線維化を伴 う間質性肺疾患」(progressive fibrosing intersti- tial lung disease:PF-ILD)という疾患横断的な 概念も提唱されている.2 年以内の経過で標準 治療を行っても進行性線維化を呈するILD症例 は,抗線維化薬ニンテダニブの適応を検討す る4)

 今回の指針では,PM/DM(図1)及びSSc(図 2―1,2―2)における治療アルゴリズムを提示し ている.

5.将来展望

 CTD-ILDの経過は極めて多彩であるため,ど のような症例が進行するかを予測できれば患者 管理に有用である.種々の診療所見,バイオマー カーならびに画像を含めた予測因子の多面的な 検討が望まれる.また,近年の網羅的ゲノム解 析により,CTD各疾患で関連遺伝子が同定され,

IPF関連遺伝子として同定されている遺伝子群 との相違に基づいたテーラーメイド治療につな がる可能性がある.CTD領域に導入されてきた 分子標的薬のなかにはILDに対しても有効な可 能性のある治療候補薬も増えており,さらなる 検討が必要である.

著者のCOI(conflictsofinterest)開示:近藤康博;講演 料(塩野義製薬,日本ベーリンガーインゲルハイム),

桑名正隆;特許使用料(医学生物学研究所),講演料(ア クテリオンファーマシューティカルズジャパン,アス テラス製薬,小野薬品工業,サノフィ,武田薬品工業,

田辺三菱製薬,中外製薬,バイエル薬品,ヤンセンファー マ),研究費・助成金(中外製薬,日本ベーリンガーイ ンゲルハイム,バイエル薬品),寄附金(旭化成ファー マ,アステラス製薬,小野薬品工業,田辺三菱製薬,中 外製薬,日本新薬,バイエル薬品)

文 献

1) 日本呼吸器学会・日本リウマチ学会共同 膠原病に伴う間質性肺疾患 診断・治療指針2020作成委員会編:膠原病に 伴う間質性肺疾患 診断・治療指針 2020.メディカルレビュー社,東京,2020.

2) Travis WD, et al : An official American Thoracic Society/European Respiratory Society statement : update of the international multidisciplinary classification of the idiopathic interstitial pneumonias. Am J Respir Crit Care Med 188 : 733―748, 2013.

3) 日本呼吸器学会 びまん性肺疾患診断・治療ガイドライン作成委員会編:特発性間質性肺炎診断と治療の手引き(改 訂第 3 版).南江堂,東京,2016.

4) Flaherty KR, et al : Nintedanib in progressive fibrosing interstitial lung diseases. N Engl J Med 381 : 1718―

1727, 2019.

 

シリーズ 診療ガイドライン at a glance

参照

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