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学 位 の 種 類 博士(歯学)

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Academic year: 2021

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ふ り が な

氏 名

てらもと さとし

寺本 賢史

学 位 の 種 類 博士(歯学)

学 位 記 番 号 甲 第 864 号 学 位 授 与 の 日 付 令和 2 年 3 月 6 日

学 位 授 与 の 要 件 学位規則第 4 条第 1 項に該当

学 位 論 文 題 目 Distribution of Rothia species in root canals in a Japanese population

(日本人の感染根管内における Rothia 菌種の分布状況) 学 位 論 文 掲 載 誌 World Journal of Advanced Research and Reviews

第 4 巻 第 2 号 令和 2 年 12 月 9 日

論 文 調 査 委 員 主 査 前田 博史 教授 副 査 山本 一世 教授 副 査 梅田 誠 教授

論文内容要旨

口腔内常在菌である Rothia 種は、従来、病原性の低い細菌と考えられていた。近年、造血幹細胞移 植患者をはじめとする易感染性宿主において、 Rothia 種が重篤な感染症を引き起こすことが報告され るようになった。また、この細菌は難治性の根尖性歯周炎の原因菌となることも報告されている。しか しながら、その病原性、そして根管内分布状況についてはほとんど解明されていない。本菌の根管内感 染分布状態を調べ、根尖性歯周炎の病態との関連性を明らかにすることは、全身の健康に寄与するこ とを目的とした歯科医療を実践していく上で重要な意義を持つ。本研究では、感染根管内における

Rothia 種の分布状況を調べ、根尖性歯周炎の病態との関連性について検討した。

本研究は大阪歯科大学附属病院歯内治療科を受診した、

20

歳から

93

歳の患者で、本研究の趣旨に同 意が得られた患者(全身疾患がなく、過去

3

ヶ月間に抗生物質を服用していない

200

名)を選択した。

披験歯には感染根管治療を必要とする歯を、各被験者から

1

歯(一次感染

92

歯、二次感染

108

歯)選 択した。なお本研究は医の倫理委員会の承認を得て行った。(大歯医倫 第

110972

号)

根管細菌サンプルの採取は、感染根管治療開始時に行った。開始時にはラバーダム防湿を行い、髄質 開拡後、オリジナルの根管径に一致する号数の

K

ファイルを挿入し、根管壁の削片、ならびに根管内 容物を掻き出し、PBS(-)に懸濁して、根管細菌サンプルとした。採取したサンプルから

DNA

抽出 を行い、 Rothia 種の検出を行った。検出法には

Tuzukibashi

らの記載(journal of microbiological

methods.2017)に基づいた、PCR

法を応用した。また、細菌種共通のプライマーを使用し、サンプル

中の総菌数を定量した上で、総菌数に占める R. mucilaginosa の割合についても、リアルタイム

PCR

法により算出した。臨床所見との関連性については、χ2 乗検定を用い、関連性を評価した。

Rothia 種( R. mucilaginosa, R. aeria, R. dentocariosa )の検出頻度は、それぞれ 49/200(24.5%) 、

(2)

95/200(47.5%) 、55/200(27.5%)であり、134/200(67%)から少なくとも 1 種類の Rothia 種が検出

された。 R. mucilaginosa の検出頻度は、歯肉腫脹が存在する場合に有意に高い結果となった(42.9%;

P =0.042) 。また、 R. aeria の検出は根尖周囲のエックス線透過性(P=0.001)及び打診痛(P=0.044)

と相関性があった。総菌数中における R. mucilaginosa の検出量は 0.04%から 91.8%の範囲であった。

Rothia 種は比較的高頻度で根管内に定着しており、易感染性宿主において全身感染症のリスクにな

る可能性が示唆された。また Rothia 種は根尖性歯周炎の病態に関与していることが示唆された。

論文審査結果要旨

口腔内常在菌である Rothia 種は、従来、病原性の低い細菌と考えられていた。近年、造血幹細胞移 植患者をはじめとする易感染性宿主において、 Rothia 種が重篤な感染症を引き起こすことが報告され るようになった。また、この細菌は難治性の根尖性歯周炎の原因菌となることも報告されている。しか しながら、その病原性、そして根管内分布状況についてはほとんど解明されていない。本菌の根管内感 染分布状態を調べ、根尖性歯周炎の病態との関連性を明らかにすることは、全身の健康に寄与するこ とを目的とした歯科医療を実践していく上で重要な意義を持つ。本研究では、感染根管内における

Rothia 種の分布状況を調べ、根尖性歯周炎の病態との関連性について検討した。

結果として、 Rothia 種は比較的高頻度で根管内に定着しており、易感染性宿主において全身感染症の リスクになる可能性が示唆された。また Rothia 種は根尖性歯周炎の病態に関与していることが示唆さ れた。

以上、本論文は、今後さらに根管内細菌と全身疾患との関連性を明確にし、根管治療の重要性を社会

に提示していくことに、大いに寄与するものと考え、博士(歯学)の学位を授与するに値すると判定し

た。

参照

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