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学 位 の 種 類 博士(歯学)

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Academic year: 2021

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全文

(1)

ふ り が な

氏 名

なかい けんいちろう

中井 健一郎

学 位 の 種 類 博士(歯学)

学 位 記 番 号 甲 第 827 号 学 位 授 与 の 日 付 平成 30 年 3 月 9 日

学 位 授 与 の 要 件 学位規則第 4 条第 1 項に該当

学 位 論 文 題 目 Effects of herbal medicine components on the physical properties of trial denture adhesives

(生薬成分の配合が試作義歯安定剤の物性に及ぼす影響)

学 位 論 文 掲 載 誌 Dental Journal (Majalah Kedokteran Gigi) 第 巻 第 号

2018 年 月

論 文 調 査 委 員 主 査 岡崎 定司 教授 副 査 山本 一世 教授 副 査 髙橋 一也 教授

論文内容要旨

現在ますます増加している高齢者の口腔内には乾燥が認められることが多々あり、治療薬として生 薬が使われてきた.そこで生薬成分を義歯安定剤に配合することにより、唾液分泌作用を促進する義 歯安定剤の開発を目的とし、その物性について基礎的検討を行った.

市販クリームタイプ義歯安定剤の主成分である

PVM-MA

のアルカリ塩

35wt%,CMC

ナトリウム塩

20wt%,ワセリン 40wt%および流動パラフィン 5wt%を用いて,試作クリームタイプ義歯安定剤を作成

し,各生薬(バクモントウ,ブクリョウ,トウキシ)の粉末を

1wt%,5wt%,10wt%配合し,それぞれの初期

粘度,粘着強さ,洗浄性,pH,細胞毒性を

ISO10873:2010

規格に従い測定した.初期粘度はストレス制御 式レオメータ(AR-G2)を用い,ずり速度を

10sec-1 のときの初期粘度を測定した.粘着強さは ISO

規 格規定の試料ホルダと感圧軸を用い測定を行った. 材料試験機(Instron-5565 型)を用い,引張速度

5mm/

分にて各材料の粘着強さを測定した.洗浄性試験は

ISO

規格に規定するアクリル板を用い,規格指示 通り洗浄試験を行った.

pH

の測定では蒸留水

300ml

に試料

1.00g,5.00g

のプロピレングリコールを加 え,pH 計(2368 型,Beckman Coulter 社製)にて撹拌

3

分後の値を読み取った.細胞毒性ではヒト由 来歯肉線維芽細胞を用い

24

時間

24well plate

にて培養後,全培養液の

10%となるようにサンプルを入

れ再度

24

時間培養後,WST-8 にて

450nm

の吸光度測定を行なった.

生薬を添加した試作クリームタイプ義歯安定剤はそれぞれ高い粘着強さ,良好な洗浄性,優れた

pH

定性を示し

ISO

規格試験に適合することが示唆された.また,全ての試料において細胞毒性が認めら

れなかった.

(2)

論文審査結果要旨

義歯安定剤に生薬成分を配合することにより唾液分泌作用を促進する義歯安定剤の開発を目的とし

,

その物性について基礎的検討をしたものである.

メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩

(PVM-MA) 35wt%

,カルボキシメチルセル ロースナトリウム塩

(CMC) 20wt%

を主成分とし

,

軟膏基材としてワセリン

40wt%

および流動パラフィ ン

5wt%

を加えたものをコントロールとし

,

そこに麦門冬(バクモントウ)

,

茯苓(フクリョウ)

,

冬葵子

(トウキシ)の

3

種類の生薬を添加した材料を使用して

,

初期粘度

,

粘着強さ

,

洗浄性

,pH

,

細胞毒性に ついて

ISO

規格に従い測定したところ生薬を添加した試作クリームタイプ義歯安定剤は

ISO

規格試験 に適合する高い粘着強さ,良好な洗浄性,優れた

pH

安定性を示した.また,全ての試料において細胞毒性 が認められなかったことから生薬成分配合義歯安定剤の開発が可能であることが示された.

以上の結果により,生薬成分を義歯安定剤に配合することにより,唾液分泌作用を促進する義歯安定

剤の開発の可能性を証明した点において,本論文は博士(歯学)の学位を授与するに値すると判定した.

参照

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