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学 位 の 種 類 博士(歯学)

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Academic year: 2021

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ふ り が な

氏 名

かじの こうすけ

梶野 晃佑

学 位 の 種 類 博士(歯学)

学 位 記 番 号 甲 第 865 号 学 位 授 与 の 日 付 令和 2 年 3 月 6 日

学 位 授 与 の 要 件 学位規則第 4 条第 1 項に該当

学 位 論 文 題 目 Analysis by the three-dimensional finite element method of stress in the bone around implants that have been augmented with hydroxyapatite

(ハイドロキシアパタイトを填入したインプラント体周囲骨 の 3 次元有限要素法による力学的解析)

学 位 論 文 掲 載 誌 Journal of Osaka Dental University 第 54 巻 第 1 号 令和 2 年 4 月

論 文 調 査 委 員 主 査 中嶋 正博 教授 副 査 岡崎 定司 教授 副 査 井関 富雄 教授

論文内容要旨

近年、骨増生を用いた再生療法を応用することにより、デンタルインプラント治療の適 応が拡大し た。骨再生に応用される手技の

1

つに自家骨移植がある。自家骨は骨形成が望 まれる理想的な骨補填 材であるが、骨欠損の大きな症例では、採取部位によって採取量の 限界や二次的侵襲による負担も増 大するため、自家骨に代わる人工骨補填材の研究が多くなされてきた。なかでもハイドロキシアパタ イト(以下;HA)は自家骨との癒合が認められるため、骨量の増加が期待されている。HA はヒトの骨 や歯の主成分に近似した化学成分であるため生体親和性に優れた生体適合材料である。しかし、非吸 収性で骨内に残留するため、デンタルインプラント治療の際には、その物性の違いによる周囲骨への 影響を考慮する必要がある。本研究ではインプラント周囲の骨欠損に HA を填入した場合、HA がイ ンプラント荷重時の周囲骨に及ぼす力学的影響を、3 次元有限要素法を用いて検討した。

無歯顎下顎骨およびインプラント体の 3D 画像データを解析ソフト(MECHANICAL FINDER;

varsion10.0)に取り込み、解析ソフト上で右下 4

相当部に埋入した。インプラント体の遠心部に 2、

3、4、5mm³の 3

壁性骨欠損を規定し、骨欠損部に HA を填入したモデ ル(HA2,

HA3,HA4,HA5)

を作成した。咬合力を想定した 63.7N の荷重を付与したインプラント体に接する近心側面の応力に対 して Osseointegration 非獲得を想定した非線形解析 (摩擦係数;0.33)および Osseointegration 獲 得を想定した線形解析にて測定した。なお、骨欠損のないモデルをコントロール(HA0)とした。

HA

填入群において非線形解析では線形解析よりも相当応力、圧縮応力、引張応力の全ての応力が

増大した。骨欠損のないモデルでは、全ての応力で差はなかった。また、全てのモデルで圧縮応力が引

(2)

張応力よりも高かった。このことは、インプラント体周囲骨は引張応力よりも圧縮応力が高く、インプ ラント体へ咬合力が荷重された時、

HA

よりも物性が軟らかなインプラント体の既存周囲骨へ応力の 偏位が生じることが示唆された。

デンタルインプラント植立に際して、

HA

を骨補填材として用いる場合、オッセオインテグレーシ ョンの獲得が重要で、十分な待機期間を確保する必要があると考えられた。

論文審査結果要旨

本論文は、

3

次元有限要素法を用いて、デンタルインプラント体がハイドロキシアパタイトを填入し た顎骨周囲骨に及ぼす影響について研究したものである。

Osseointegration

が得られていない状況では

HA

填入の体積に関わらず、周囲骨への応力が増大す

ることが示唆された。このことは填入された

HA

の体積により、応力が増大するのではなく

HA

の物 性の違いが応力を増大させる要因であると思われた。一方、Osseointegration した状況では、応力が 伝わっても節点のズレがないため、骨欠損のない状態と差は認められなかった。このことからインプ ラント体と骨補填材の

Osseointegration

が不十分な状態においては、既存周囲骨への応力が増大する ことが推測された。

また、インプラント体周囲骨には引張応力よりも圧縮応力が高く認められ、インプラント体に咬合 力が荷重された場合、HA よりも物性が軟らかな周囲骨へ応力の偏位が生じることが示唆された。

以上のことにより、デンタルインプラント植立に際して、HA を骨補填材として用いる場合には、

Osseointegration

の獲得が重要で、早期負荷を行わず、十分な待機期間を確保する必要があると考え

られた点において、本論文は博士(歯学)の学位を授与するに値すると判定した。

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