• 検索結果がありません。

学 位 の 種 類 博士(歯学)

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "学 位 の 種 類 博士(歯学) "

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

ふ り が な

氏 名

いまい かずたか

今井 一貴

学 位 の 種 類 博士(歯学)

学 位 記 番 号 甲 第 860 号 学 位 授 与 の 日 付 令和 2 年 3 月 6 日

学 位 授 与 の 要 件 学位規則第 4 条第 2 項に該当

学 位 論 文 題 目 Biological Effects of Shikonin in Human Gingival Fibroblasts via ERK 1/2 Signaling Pathway

(ERK1/2 シグナル伝達経路を介したヒト歯肉線維芽細胞にお ける Shikonin の生物学的効果)

学 位 論 文 掲 載 誌 Molecules 第 24 巻 第 19 号 令和元年 9 月

論 文 調 査 委 員 主 査 梅田 誠 教授 副 査 前田 博史 教授 副 査 野﨑 中成 教授

論文内容要旨

歯周外科手術は歯周病治療の専門的治療法であり,その治療過程において軟組織の良好な治癒は治 療の成功に不可欠である。しかし,創傷部位での感染と過剰な炎症は,創傷治癒を遅らせる可能性が ある。ヒトの歯肉線維芽細胞(hGF)は,歯肉組織の口腔創傷治癒の細胞増殖およびリモデリングの 過程で重要な役割を果たす。ハーブを含む天然由来の物質は古くより傷を治療するための薬として使 用され,その効能について広く研究されてきた。古くより L. erythrorhizon の根はすり傷,火傷,潰 瘍等の治療に使用され,日本では紫雲膏という火傷の治療薬として使用されている。そして, L.

erythrorhizon の根の有効成分である Shikonin の分子量は 288.5 で,化学式は C

16

H

16

O

5

である。

Shikonin は創傷治癒を促進し,抗炎症,抗腫瘍,および抗菌効果を発揮するとの報告がある。しかし,

これらの薬が歯肉組織の創傷の治療に使用されることは少なく hGF に対する報告も多くない。 そこで,

歯周組織の創傷治癒に重要な hGF に対する Shikonin の影響について検討した。

患者から採取した歯肉より分離して, hGF を樹立し実験に供した(大阪歯科大学医の倫理委員会 許 可番号:大歯医倫 第 110989 号)。hGF を各種濃度の Shikonin(0.01,0.1,1,10 および 100 µM)

で培養し細胞増殖,細胞遊走および細胞毒性試験によって至適濃度を策定した。細胞外マトリックス であるI型コラーゲン産生を免疫染色および ELIZA 法にて検討し,フィブロネクチン(FN)の産生 を Western Blots 法を用いて検討した。また VEGF および FN の遺伝子発現をリアルタイム PCR 法 を用いて検討した。さらに,創傷治癒に重要な役割を果たす MAPK 経路の ERK1/2 のリン酸化を検討 した。ERK1/2 の特異的な阻害剤である PD98059 を用いて同様の実験を行った。

Shikonin (1 µM) は hGF の増殖と遊走を有意に促進した。また,10 および 100 µM の Shikonin は

(2)

LDH の産生を促進した。以上の結果から, 1 µM を至適濃度とした。 Shikonin はⅠ型コラーゲンおよ び FN の合成を促進し, VEGF および FN の遺伝子発現を増強した。さらに Shikonin は ERK1/2 の リン酸化を誘導することが明らかになった。また, PD98059 を用いることで ERK1/2 を介してその薬 理効果を発揮することが示唆された。

Shikonin が細胞増殖,細胞遊走,Ⅰ型コラーゲンおよび FN の合成, FN および VEGF の遺伝子発 現,および ERK1/2 のリン酸化を促進することが認められた。また PD98059 によりそれらの効果が阻 害されることも認められた。したがって, Shikonin が歯周外科手術後の創傷治癒において有益な効果 をもたらすことが示唆された。

論文審査結果要旨

本論文は軟組織の創傷治癒に対し古くより漢方薬として使用されてきた紫根の有効成分である

Shikonin を用いて軟組織の創傷治癒に大きく関与するヒト歯肉線維芽細胞に対し有用であるかを明ら

かにすることを目的とした。背景として、歯周外科治療後の軟組織の創傷治癒は歯周外科の予後を大 きく作用するといわれている。しかし、軟組織の創傷治癒に対し有用な薬剤は現在多く報告されてい ないという事情がある。結果として Shikonin がヒト歯肉線維芽細胞に対し、細胞増殖、細胞遊走、細 胞外マトリックスであるⅠ型コラーゲン、 フィブロネクチンおよび VEGF の産生が認められた。 また、

これらの過程を創傷治癒に大きく関与するシグナル伝達経路の1つである ERK1/2 を介して行われて いることも確認されている。本論文の意義は歯周外科治療後の軟組織の創傷治癒において Shikonin が 有用である可能性を示唆している。

以上より,本論文は博士(歯学)の学位を授与するに値すると判定した。

参照

関連したドキュメント

術後 2 週および 10 週に組織学的評価および組織形態学的評価を行った結果、術後 2 週には両群の治

FA 群、CA 群:恒常的再生部位である海馬歯状回において、神経幹細胞マーカーである nestin 陽性 細胞が観察され、二重染色において

解析は G-band 法にて行われ,正常であった.樹立した iPS 細胞から作製した MSLC は,15 継代可能 であり,MSC

ヒト歯肉線維芽細胞において PHT 刺激によるⅠ型コラーゲン、 MMP-3 産生および細胞増殖について

て、10% FBS、 5% PRP と比較して、5% aPRP において有意に滑膜細胞の増殖を認めた。一方、細 胞増殖曲線に示した通りに 3 日目から 5%、 10%、 20%

RANKL 刺激により c-Fos の発現が増強された.しかし,この RANKL 刺激による c-Fos の発現増強は IL-17A

作製した顆粒を用いて、ウシ血清アルブミン(BSA)またはシトクロム C の吸着を検討した結果、 31 nm および 46 nm の顆粒は、BSA

有意に高くなった.SEM 観察の結果,培養 7 日後のα-TCP/CS 内で 多数の DFATs が伸展している像が 確認された.14