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学 位 の 種 類 博士(歯学)

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Academic year: 2021

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全文

(1)

ふ り が な

氏 名

こいし れいこ

小石 玲子

学 位 の 種 類 博士(歯学)

学 位 記 番 号 甲 第 783 号 学 位 授 与 の 日 付 平成 28 年 3 月 11 日

学 位 授 与 の 要 件 学位規則第 4 条第 1 項に該当

学 位 論 文 題 目 Behavior of Human Gingival Epithelial Cells on Titanium Following Abrasion of the Adjunctive Glycine Air Polishing Powder

(グリシン含有歯面研磨剤噴射後の純チタン上のヒト歯肉上 皮細胞の挙動について)

学 位 論 文 掲 載 誌 Journal of Hard Tissue Biology 第 25 巻 第 2 号 平成 28 年 4 月

論 文 調 査 委 員 主 査 梅田 誠 教授 副 査 田中 昭男 教授 副 査 小正 裕 教授

論文内容要旨

インプラント材料としてチタン金属は広く用いられ,アバットメントでも従来のチタン金属を使用さ れている場合が多い。今回,従来の炭酸水素ナトリウムではないグリシン含有歯面研磨剤を用いて研 磨剤噴射後の純チタンの表面性状の観察と上皮細胞の動態について検討した。

市販の直径

15mm,厚さ1.5mm

JIS2

級純チタン平板を#2000 まで耐水ペーパーにて研磨・洗浄 し,グリシン含有歯面研磨剤(平均粒子径

25,65μm)と従来の炭酸水素ナトリウム含有歯面研磨剤

(平均粒子径

65μm)を噴射剤として用いた。平板上に各種研磨剤で噴射し,超音波洗浄を行い使用

した。対照群は研磨した無処理のチタン平板とした。表面性状は,走査型電子顕微鏡と走査型プロー ブ顕微鏡で観察し平均表面粗さ(Ra)を評価した。各平板を乾熱滅菌し,大阪大学 村上伸也教授よ り供与されたヒト歯肉上皮細胞

epi4

を播種し

72

時間培養後までの細胞増殖と

72

時間培養後の細胞接 着に関する遺伝子発現を検討した。統計解析は一元分散分析で行い,有意水準は

5%とした。

表面性状は,対照群のフラットな構造に対し噴射群はフラットな表面に一様に傷を帯び,高倍率では 一様な表面改質ではないことが観察され,Ra 値が平均粒子径に相関することが認められた。またチタ ン表面のぬれ性において,グリシン

25m

では無処理チタンとほぼ同等のぬれ性を維持していたが,

他の歯面研磨剤ではぬれ性が増大していた。 細胞増殖では,播種後

6

時間までは差はみられないが

24,

72

時間ではグリシン

25m

の歯面研磨剤のほうが有意に大きかった。また

ICAM-1, integrin 6, and

integrin ß4

の遺伝子発現ではグリシン

25μm

の歯面研磨剤のほうが対照群と類似した発現が認められ

た。

(2)

インプラント周囲溝の清掃では,従来の歯面研磨剤よりも小さい粒子のグリシン含有歯面研磨剤を用 いたほうがチタン表面を大きく改質することなく,生体適合性が高めるが示唆された。

論文審査結果要旨

メインテナンス時のインプラント周囲溝の清掃材料として,従来の炭酸水素ナトリウムではないグ リシン含有歯面研磨剤を用いた研磨剤噴射後の純チタンの表面性状の観察と上皮細胞の動態について 検討した。

今回の研究では,実験群として,市販の直径

15mm

,厚さ

1.5mm

JIS2

級純チタン平板を#

2000

まで耐水ペーパーにて研磨・洗浄し,グリシン含有歯面研磨剤(平均粒子径

25

65

μ

m

)と従来の炭 酸水素ナトリウム含有歯面研磨剤(平均粒子径

65μm)を噴射剤として用いた。平板上に各種研磨剤

で噴射し,超音波洗浄を行い使用した。対照群は研磨した無処理のチタン平板とした。表面性状は,

走査型電子顕微鏡と走査型プローブ顕微鏡で観察し平均表面粗さ(Ra)を評価した。各平板を乾熱滅 菌し,大阪大学 村上伸也教授より供与されたヒト歯肉上皮細胞

epi4

を播種し

72

時間培養後までの 細胞増殖と

72

時間培養後の細胞接着に関する遺伝子発現を検討した。統計解析は一元分散分析で行い,

有意水準は

5%とした。

その結果,表面性状に関しては,対照群のフラットな構造に対し実験群はフラットな表面に一様に傷 を帯び,高倍率では一様な表面改質ではないことが観察され,Ra 値が平均粒子径に相関することが認 められた。またチタン表面のぬれ性において,グリシン

25m

では無処理チタン表面とほぼ同等のぬ れ性を維持していたが,粒子径の大きい歯面研磨剤ではぬれ性が増大していた。細胞増殖では,播種 後

6

時間までは差はみられないが

24,72

時間ではグリシン

25m

の歯面研磨剤のほうが有意に大き かった。また

ICAM-1, integrin 6, and integrin ß4

の遺伝子発現ではグリシン

25μm

の歯面研磨剤のほ うが対照群と類似した発現が認められた。

以上の結果から,インプラント周囲溝の清掃では,従来の歯面研磨剤よりも小さい粒子のグリシン含 有歯面研磨剤を用いたほうがチタン表面を大きく改質することなく,生体適合性が高めるが示唆され,

本論文は博士(歯学)の学位を授与するに値すると判定した。

参照

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