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学 位 の 種 類 博士(歯学)

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Academic year: 2021

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ふ り が な

氏 名

みやたに なほか

宮谷 尚伽

学 位 の 種 類 博士(歯学)

学 位 記 番 号 甲 第 872 号 学 位 授 与 の 日 付 令和 2 年 3 月 6 日

学 位 授 与 の 要 件 学位規則第 4 条第 1 項に該当

学 位 論 文 題 目 Brain pericytes are a major source of lipocalin-type prostaglandin D2 synthase in the cerebral cortex after ischemic stroke(脳ペリサイトは脳梗塞後におけるリポカリ ン型プロスタグランジン D2 合成酵素の起源である)

学 位 論 文 掲 載 誌 Journal of Osaka dental university 第 54 巻 第 1 号 令和 2 年 4 月

論 文 調 査 委 員 主 査 百田 義弘 教授 副 査 中嶋 正博 教授 副 査 野﨑 中成 教授

論文内容要旨

内皮細胞に関連する脳周皮細胞(ペリサイト)は, 血液脳関門の維持と, 神経血管ユニットの構成 要素として特定の毒性副産物の除去に寄与する. ただし, 脳損傷後のペリサイトの役割を特徴付ける 研究は未だにない. また, βトレースとして知られる主要脳脊髄液タンパク質であるリポカリン型プ ロスタグランジン D2 合成酵素(LPGDS)は, くも膜下出血患者の脳脊髄液中のビリベルジンを除去し, 主要なアミロイドβシャペロンとして機能すると報告されている. 今回の論文では脳ペリサイトが脳 梗塞後の大脳皮質における LPGDS の主要な供給源であることを示している.

マウスの脳卒中後大脳皮質における LPGDS の細胞局在の変化を調べた. 免疫組織化学染色を実施し て, ペリサイトマーカーである血小板由来成長因子受容体β(PDGFRβ)、星状細胞マーカーであるグ リア線維性酸性タンパク質(GFAP) 、および幹細胞マーカーである nestin による LPGDS の局在を決定 した. また, LPGDS の免疫電子顕微鏡での観察も実施した.

正常な大脳皮質では, 免疫反応性の LPGDS 構造はほとんど観察されなかった. しかし, PDGFRβ陽性 周皮細胞および nestin 陽性幹細胞ではより高い LPGDS 発現レベルが観察され, 虚血後領域の周皮細胞 による幹細胞性の獲得および LPGDS の産生が示唆された. 免疫電子顕微鏡の観察により, 内皮細胞に 関連するペリサイトが LPGDS を発現することが確認された.

LPGDS は, 虚血性傷害後の脳周皮細胞で強く発現しており, 虚血性ペリサイトが脳梗塞後の LPGDS

発現の主要な部位であることを示唆している. これらの知見は将来のペリサイトを基にした幹細胞療

法に役立つだろう.

(2)

論文審査結果要旨

マウスの脳梗塞後の大脳皮質における LPGDS の局在部位は未だに知られていない。著者はこの研究 で、脳梗塞後の大脳皮質における LPGDS の局在部位はペリサイトであることを証明している。

免疫組織化学染色を実施し、ペリサイトマーカーである血小板由来成長因子受容体β(PDGFRβ)、星 状細胞マーカーであるグリア線維性酸性タンパク質(GFAP)、および幹細胞マーカーである nestin に よる LPGDS の局在を決定している。 また、LPGDS の免疫電子顕微鏡での観察も実施している。

その結果、正常な大脳皮質では免疫反応性の LPGDS 構造はほとんど観察されなかったが、PDGFRβ陽 性周皮細胞および nestin 陽性幹細胞ではより高い LPGDS 発現レベルが観察され、 虚血後領域の周皮 細胞による幹細胞性の獲得および LPGDS が産生を示唆された。また、免疫電子顕微鏡の観察により、

内皮細胞に関連するペリサイトが LPGDS を発現することも確認された。

以上、脳梗塞後の LPGDS の発現部位がペリサイトであることを証明した点において、本論文は博士

(歯学)の学位を授与するに値すると判定した。

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