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学 位 論 文 審 査 要 旨 公開審査日 2015 年 11 月 25 日(水)

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学 位 論 文 審 査 要 旨 公開審査日 2015 年 11 月 25 日(水)

報告番号:甲 第 1671 号 氏名:迫田 邦裕

論文審査

担当者 主査 教授 荻野 均 印

副査 教授 菅野 義彦 印

副査 教授 濵岡 隆文 印

審査論文の題目:

Association of moderate chronic kidney disease with insufficient improvement of fractional flow reserve after stent implantation (CKD のステント留置後 FFR 改善不良に及ぼす影響)

著 者:Kunihiro Sakoda, MD, Nobuhiro Tanaka, MD, PhD, Yohei Hokama, MD, Kou Hoshino, MD, Naotaka Murata, MD, Jun Yamashita, MD, PhD, Akira Yamashina, MD, PhD

掲載誌:

Catheterization and Cardiovascular Interventions (2015)

論文要旨:慢性腎臓病(CKD)においては,冠動脈ステント留置による血行再建成功後も心血管イ ベントの発生率が高く,冠動脈疾患の予後不良につながることが知られている. 本論文は,こ の CKD と冠動脈疾患との関連において,冠血流予備量比(Fractional flow reserve, FFR)とい う指標を用い, CKD の重症度が冠動脈ステント留置後の FFR に影響するか否かを検討したもので ある.対象は狭心症の 105 例で,左冠動脈前下行枝(LAD)に薬剤溶出性ステントを留置し,ス テント留置前後で FFR を測定した.一方,対象症例を CKD の重症度別に,Stage 0-2(推算糸球 体濾過量 eGFR>60 ml/min/

1.73m2

), Stage 3a(44-59),Stage 3b(30-49)と群分し,FFR との関連 を検討した.その結果,ステント留置後 FFR は,CKD stage3b 群,すなわち中等度慢性腎臓病の 患者において有意に低値であった (p<0.01).また, eGFR はステント留置後 FFR と有意な相関 関係を認め(r = 0.223, p =0.024), ステント留置後 FFR 低値(<0.80)の独立した予測因子で あった. 以上より,中等度 CKD はステント留置後 FFR の改善不良と関連し、ステント留置成功 後も FFR 低値であり,びまん性病変の残存から心血管イベントの発生につながることが示唆さ れた.

審査過程:

1. FFRという指標が持つ意味合いについて十分な説明ができた.

2. CKD患者の動脈硬化に特徴的な因子について説明できた.

3. FFR以外の指標を用いた検討結果を説明し、末梢血管との差異を説明できた.

4. 対象患者の治療薬が結果に及ぼす影響について説明できた .

5. 液性因子や神経系因子など,他の因子との関連性についても説明できた.

6. CKD 患者の冠動脈疾患の特性(びまん性・末梢性) ,FFR 低値との関連について説明できた.

7. 本研究の限界(limitation)についても適切に回答できた.

価値判定:本論文は,冠動脈疾患において,慢性腎臓病の合併がびまん性冠動脈病変をもたら

し,冠動脈ステント留置成功後においても予後不良につながることを, FFR という指標を用いて

示した価値ある論文であり,臨床的意義も大きく,学位論文としての価値を認めます.

参照

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