学習目標
(GIO)
臨床や薬学研究で分析技術を適切に応用するために、代表的な分析法の基本的知識と 技術を修得する。具体的には、生体試料の取り扱いと前処理法、光分析法、電気分析 法、クロマトグラフィーや電気泳動による分離分析法、免疫学的測定法など、臨床や 研究で使用されている分析法の基本を修得する。加えて、最近の生命科学の解析技術 や臨床検査の概略を身につけ、更に代表的な画像診断技術の基本を修得する。
臨床分析化学
授業で行っている工夫
モデル・コアカリ キュラムとの関連 成 績 評 価 方 法
教 科 書 参 考 書
オフィスアワー 所 属 教 室
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授業は基本的に板書とし、集中できるように努めている。教科書としてプリントを作 成し、修得すべき内容をあらかじめ提示している。授業の終わりにはプリントの章末 問題の中から1〜2題を小テストとして解いて提出してもらい、その講義で何を伝え たかったかを理解してもらうようにしている。
C2 化学物質の分析 (3)分析技術の臨床応用
定期試験の結果に、レポートおよび受験態度(小テスト、出欠など)を加味して評価 する。
プリント頒布
薬学生のための分析化学(高村喜代子他著 廣川書店)
第十五改正日本薬局方解説書(廣川書店)
いつでも可 但し、要予約 分析化学教室 研究2号館406号 袴田 分析化学教室 研究2号館406号
5 6 7
8
9 10 11 12〜13
4、11 4、5、
12 4、6
4、9 4、10 4、7、
8、16 15、17
4、13、
14 袴田
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センサーによる臨床検査
紫外可視吸光光度法を用いる臨床検査法 光分析総論、
紫外可視吸光光度法の原理、臨床検査における測定例 蛍光光度法又は発光を用いる臨床検査法 蛍光光度法の 原理、臨床検査における測定例、発光を用いる分析法 ク ロ マ ト グ ラ フ ィ ー ク ロ マ ト グ ラ フ ィ ー の 原 理 、 HPLC における種々の高感度検出法、HPLC を用いる 臨床検査法
電気泳動法 ゲル電気泳動、キャピラリー電気泳動 生物学的分析法 バイオアッセイ、酵素化学的分析法、
イムノアッセイ
薬学研究によく使われる実験法 遺伝子解析法の基本、
タンパク質解析法の基本
画像診断の基本 画像検査の分類、単純 X 線写真、超 音波検査、内視鏡検査、X線CT、MRI、核医学検査
2 年 次 必 修 科 目
Ⅱ
3 年 次 必 修 科 目
Ⅲ
1 年 次 必 修 科 目
Ⅰ
4 年 次 必 修 科 目
Ⅳ
1・ 2 年 次 選 択 科 目
Ⅴ
3 年 次 選 択 科 目
Ⅵ
実 習 科 目
Ⅶ
授
業
計
画
教 授 講 師
横松 力 山岸 丈洋
(A・B、C・D)
(E・F、G・H)
学習目標
(GIO)
物質の状態変化や化学反応など自然界で起こっている諸現象においてエネルギーと呼 ばれる状態量がどのように変化するか、また、エネルギーの形態はどのように変化す るか、どのような時に自発的な変化が起こるのか、このような問題を取り扱う学問が 熱力学である。また、物質の変化の過程を時間の関数として取り扱う学問が反応速度 論である。物質の状態および相互変換過程を解析できるようになるために、熱力学お よび反応速度論の基礎的知識を修得する。
熱力学・反応速度論 Physical Chemistry III
学 年 科目分類 前期・後期 単 位
第 2 学年 必 修 後 期 1 単位
行動目標
(SBOs)
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23
反応次数と速度定数について説明できる。
微分速度式を積分速度式に変換できる。
代表的な反応次数の決定法を列挙し、説明できる。
代表的な複合反応(可逆反応、平行反応、連続反応など)の特徴について説明でき る。
反応速度と温度の関係(Arrheniusの式)を説明できる。
衝突理論および遷移状態理論について説明できる。
代表的な触媒反応(酸・塩基触媒反応など)について説明できる。
酵素反応、およびその拮抗阻害と非拮抗阻害の機構について説明できる。
系、外界、境界について説明できる。
状態関数の種類と特徴について説明できる。
仕事および熱の概念を説明できる。
定容熱容量および定圧熱容量について説明できる。
エンタルピーについて説明できる。
熱力学第一法則について式を用いて説明できる。
標準生成エンタルピーについて説明できる。
熱力学第二法則とエントロピーについて説明できる。
代表的な物理変化、化学変化に伴うエントロピー変化を計算できる。
熱力学第三法則を説明できる。
自由エネルギーについて説明できる。
熱力学関数の計算結果から、自発的な変化の方向と程度を予測できる。
自由エネルギーの圧力と温度による変化を、式を用いて説明できる。
自由エネルギーと平衡定数の温度依存性(van't Hoffの式)について説明できる。
化学ポテンシャルについて説明できる。
2 年 次 必 修 科 目
Ⅱ
3 年 次 必 修 科 目
Ⅲ
1 年 次 必 修 科 目
Ⅰ
4 年 次 必 修 科 目
Ⅳ
1・ 2 年 次 選 択 科 目
Ⅴ
3 年 次 選 択 科 目
Ⅵ
実 習 科 目
Ⅶ 授 業 計 画
― 96 ―
授業で行っている工夫
モデル・コアカリ キュラムとの関連 成 績 評 価 方 法 教 科 書 参 考 書
オフィスアワー
所 属 教 室
:
:
:
:
:
:
:
あらかじめ目標とするキーワードを提示して、目標が明確になるように工夫している。
また、CBTと国家試験問題との関連を例示して、それぞれの授業のポイントが明確に なるように工夫している。
C1物質の物理的性質:(2)物質の状態Ⅰ:エネルギー、自発的変化 (3)物質の 状態Ⅱ:溶液の化学 (4)物質の変化:反応速度、物質の移動
定期試験の成績と出席状況を総合して評価する。
薬学領域の物理化学(渋谷 皓編集 横松 力、湯浅洋子他著 廣川書店)
物理化学要論 第2版(アトキンス著 千原秀昭、稲葉 章訳 東京化学同人)
化学・生命科学系のための物理化学(Raymond Chang著 岩澤康裕、北川禎三、
濱口宏夫訳 東京化学同人)
日本薬学会編 物理系薬学 Ⅰ.物質の物理的性質(東京化学同人、スタンダード薬 学シリーズ2)
横松 予約をとればいつでも可。
山岸 予約をとればいつでも可。
横松 分子機能解析学教室 山岸 分子機能解析学教室
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13
1、2、3 1、2、3
4 5 6 7 8 9、10、11、
12、13、14、15 13、14、15 16、17、18 19、20、21 19、20、
21、22 23 横松、山岸
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反応速度の表し方と反応次数について 基本的な反応速度式について 複合反応の反応速度について 反応速度の温度依存性について 衝突理論と遷移状態理論について 酸・塩基触媒反応について 酵素反応とその阻害について 熱力学第一法則と熱化学について 熱力学第二法則とエントロピーについて 熱力学第三法則について
自由エネルギーについて
化学反応における自由エネルギー変 化について
化学ポテンシャルと相平衡について
授業内容
2 年 次 必 修 科 目
Ⅱ
3 年 次 必 修 科 目
Ⅲ
1 年 次 必 修 科 目
Ⅰ
4 年 次 必 修 科 目
Ⅳ
1・ 2 年 次 選 択 科 目
Ⅴ
3 年 次 選 択 科 目
Ⅵ
実 習 科 目
Ⅶ
授
業
計
画
准教授 堀江 正信(A・B、C・D、E・F、G・H)
学習目標
(GIO)
放射性同位体は医療の分野において大きな貢献を果たしており、薬剤師も放射性医薬 品の製造、管理などの面で責務を担う必要がある。また、放射性同位体トレーサー法 は分析化学、生化学、薬理学、薬物動態学などの研究に新しい技術を提供し、大きな 寄与をしてきた。放射化学では、放射性同位体についての基礎的な事項、医学、薬学 への応用、放射線障害などについての理解を深めることをねらいとしている。
放射化学 Radiochemistry
学 年 科目分類 前期・後期 単 位
第 2 学年 必 修 後 期 1 単位
行動目標
(SBOs)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
原子の構造およびその安定性について説明できる。
α、β、γ壊変などの放射性壊変の種類について説明できる。
α、β、γ線などの放射線の種類について説明できる。
放射平衡およびその応用例について説明できる。
放射線と物質との相互作用について説明できる。
放射線の測定原理について説明できる。
原子核反応について概説できる。
放射線の生体への影響について概説できる。
放射性同位体の医療への応用について概説できる。
1 2 3 4 5〜6 7〜8 9 10〜12
13
1 1 2、3、4
2、3 5 6 7 9 8 堀江
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原子核の構成 原子核の安定性 壊変形式
壊変速度および放射能の単位 放射線と物質との相互作用 放射線の検出方法および装置 原子核反応
放射性同位体の薬学への応用
放射線の生物作用の特徴、個体レベルへの影響
回 数 担 当 内 容 対応(SBOs)
授業内容
2 年 次 必 修 科 目
Ⅱ
3 年 次 必 修 科 目
Ⅲ
1 年 次 必 修 科 目
Ⅰ
4 年 次 必 修 科 目
Ⅳ
1・ 2 年 次 選 択 科 目
Ⅴ
3 年 次 選 択 科 目
Ⅵ
実 習 科 目
Ⅶ 授 業 計 画
― 98 ―
教 科 書 参 考 書 オフィスアワー 所 属 教 室
:
:
:
:
放射化学・放射薬品学(五郎丸、堀江編 廣川書店)
特になし。
特に設けない。お互いに都合のよい時間帯。
RI共同実験室 研究2号館1階RI共同実験室管理室
2 年 次 必 修 科 目
Ⅱ
3 年 次 必 修 科 目
Ⅲ
1 年 次 必 修 科 目
Ⅰ
4 年 次 必 修 科 目
Ⅳ
1・ 2 年 次 選 択 科 目
Ⅴ
3 年 次 選 択 科 目
Ⅵ
実 習 科 目
Ⅶ
授
業
計
画
准教授 講 師
森川 勉
釜池 和大
(E・F、G・H)
(A・B、C・D)
学習目標
(GIO)
ジエンおよび芳香族化合物の構造と性質および基本的反応に関する知識を修得し、医 薬品を含む様々な化合物を合成するために、炭素骨格の構築に関する基本的反応を修 得する。
有機化学Ⅲ Organic Chemistry III
学 年 科目分類 前期・後期 単 位
第 2 学年 必 修 前 期 1 単位
行動目標
(SBOs)
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16
有機化合物の性質に及ぼす共鳴の影響について説明できる。
炭素を含む反応中間体(カルボカチオン)の構造と性質を説明できる。
有機反応を、電子の動きを示す矢印を用いて説明できる。
カルボカチオンの級数と安定性について説明できる。
共役ジエンの製法と安定性について説明できる。
共役ジエンへのハロゲン化水素の付加反応の特徴について説明できる。
炭素骨格の構築法として、Diels−Alder反応の特徴を具体例を用いて説明できる。
芳香族化合物をIUPACの規則に従って命名できる。
代表的な芳香族化合物を列挙し、その物性と反応性を説明できる。
芳香族性(Hückel則)の概念を説明できる。
芳香族化合物の求電子置換反応の機構を説明できる。
芳香族化合物の求電子置換反応の反応性および配向性に及ぼす置換基効果を説明で きる。
芳香族化合物の代表的な求核置換反応について説明できる。
ベンザインの性質について説明でき、化合物合成への利用について概説できる。
芳香族化合物の代表的な酸化について説明できる。
芳香族化合物の代表的な還元について説明できる。
授業内容
1 2 3 4 5 6 7〜8
1、2、3、4、5 1、2、3、4、5、6
7 8 1、9
10 2、3、11 森川(勉)、釜池
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共役ジエン:製法と安定性 共役ジエン:求電子付加反応 共役ジエン:Diels − Alder 付加 環化反応
代表的芳香族化合物の命名
ベンゼンと芳香族性:ベンゼンの構 造と安定性
芳香族化合物:Hückel則と芳香族性・
複素環式化合物
ベンゼンの化学:芳香族求電子置換 反応
回 数 担 当 内 容 対応(SBOs)
2 年 次 必 修 科 目
Ⅱ
3 年 次 必 修 科 目
Ⅲ
1 年 次 必 修 科 目
Ⅰ
4 年 次 必 修 科 目
Ⅳ
1・ 2 年 次 選 択 科 目
Ⅴ
3 年 次 選 択 科 目
Ⅵ
実 習 科 目
Ⅶ 授 業 計 画
― 100 ―