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(評価資料:第5.3.4.1.1項)

本試験は、健康成人男女の被験者を対象とした、単一施設、第 1相、単回投与、ランダム化、

盲検下、4期クロスオーバーのQT/QTc評価試験(thorough QT試験)であった。本試験ではソホ スブビル(SOF、400 mg 及び 1200 mg)並びに 2種の主要代謝物 GS-566500 及び GS-331007の QT 間隔[ベースライン補正したQTcF(並びにQTcB、QTcI及びQTcN)]又は他のECGパラメ ータに及ぼす影響をプラセボ及び陽性対照(モキシフロキサシン)を用いて評価した。

表2.7.6.12 - 1 P7977-0613試験:試験の概略

項目 内容

試験番号 P7977-0613

試験の標題 予定治療用量及び治療用量を上回る用量のPSI-7977(SOF)が健康被験者の

QT/QTcに及ぼす影響を検討する、単回投与、ランダム化、盲検化、プラセボ

及び陽性対照、4期クロスオーバー試験 開発相 第1相

目的 本試験の主要目的は次のとおりであった。

• 治療用量及び治療用量を上回る用量でのSOF経口単回投与時のベースラ イン補正QTcFに及ぼすSOFの各投与レジメンの影響をプラセボと比較 して検討し、SOF投与が心再分極に対して影響を与えないことを実証す る。

本試験の副次目的は次のとおりであった。

• 治療用量及び治療用量を上回る用量のSOFの単回経口投与後のSOF及 びその代謝物が心再分極に及ぼす影響を、QTcF、QTcB及びQT間隔並 びに心拍数により検討する。

• 必要に応じて、QT間隔に対するSOF、GS-566500及びGS-331007薬物 曝露との関係を探索的に検討する。

• PR、RR、QRS、T波及びU波の波形に対するSOF及びその代謝物の影 響を検討する。

• SOF 400 mg及び1200 mgの単回投与の忍容性と安全性を比較検討する。

項目 内容

試験デザイン 本治験は、SOFの影響を評価するための、成人男女健康被験者での第1相、

ランダム化、盲検化、プラセボ及び陽性対照(モキシフロキサシン)、4期 クロスオーバー、QT評価(thorough QT)、単回投与試験であった。試験 は、3期(スクリーニング期、投与期、追跡調査期)に分けた。投与期は4 通りの投与順序からなり、各シーケンスは4期構成となることから、本クロ スオーバー試験の終了時には全被験者が全ての試験治療レジメンを受けたこ ととなる。

投与期1の1日目のスクリーニング評価が完了した後に全被験者にプラセボ を投与し、薬物動態及び心電図評価用の二次ベースラインとして使用した。

投与期1の1日目に、被験者を以下の4種の投与順序の1つにランダム割付 した。

Sequence Period 1 Period 2 Period 3 Period 3

1 A C B D

2 B A D C

3 D B C A

4 C D A B

各投与期の1日目に(10時間にわたって一晩絶食した後)、各被験者に割り 付けられた投与順序に従って、以下のいずれか1種類の投与を行った。

• 投与A:400 mg(治療用量のSOF曝露):

200 mg SOF錠、2錠 SOFプラセボ錠、4錠

モキシフロキサシンプラセボカプセル、1カプセル

• 投与B:1200 mg(治療用量を上回る用量のSOF曝露):

200 mg SOF錠、6錠

モキシフロキサシンプラセボカプセル、1カプセル

• 投与C:プラセボ投与:

SOFプラセボ錠、6錠

モキシフロキサシン-プラセボカプセル、1カプセル

• 投与D:実薬対照投与:

400 mgモキシフロキサシンカプセル、1カプセル

SOFプラセボカプセル、6カプセル

SOF、モキシフロキサシン又はプラセボ投与に対応して、次の時点で連続し て血液を採取した: 投与前(投与前30分以内)及び投与後 0.25, 0.5, 1, 1.5, 2, 2.5, 3, 3.5, 4, 5, 6, 8, 10, 12, 22.5, 48, 72 及び 96 時間。ホルタ―心電図を用いた デジタル心電図計で、ベースラインに3回(投与前の−1, −0.5, 及び −0.25時 間)及び投与後 0.25, 0.5, 1, 1.5, 2, 2.5, 3, 3.5, 4, 5, 6, 8 及び 22.5時間に計測し た。

試験での薬剤投与は、最低1 週間の間隔をおいて実施した。安全性フォロー アップの来院は、最終投与後の7 ~10 日に実施した。

診断及び主な選択 基準

年齢18~50歳の健康な男性及び妊娠中/授乳中でない女性であり、重要な心 伝導及び再分極の異常がなく、重要な心臓疾患又はトルサード・ド・ポアン トの既往のない被験者を組入れた。

2.7.6.12 - 3

項目 内容

被験者数(計画時 及び解析時)

計画時:評価可能48 例を得るために被験者数を60 例とした。

解析時:

Analysis Set sofosbuvir 400 mg (N=60)

sofosbuvir 1200 mg (N=60)

Placebo

(N=60) Moxifloxacin (N=60) Safety Analysis Set 59 (98.3%) 59 (98.3%) 57 (95.0%) 59 (98.3%) PK Analysis Set 59 (98.3%) 59 (98.3%) 57 (95.0%) 59 (98.3%) PD Analysis Set 59 (98.3%) 59 (98.3%) 57 (95.0%) 59 (98.3%)

被験薬、用量、用

法、ロット番号 SOF 200 mg 錠を経口投与。ロット番号.

対照薬、用量、用 法、ロット番号

プラセボ錠:SOF 200 mg 錠と外観上識別できない錠剤を経口投与。ロット番 号

モキシフロキサシン(Avelox):市販の 400 mg 錠を経口投与。ロット番 号 5401T69

モキシフロキサシンのプラセボ:モキシフロキサシン 400mg 錠と外観を合 わせた錠剤を経口投与。ロット番号. 070615

モキシフロキサシン及びプラセボは治験実施医療機関が提供した。盲検化の ため治験実施医療機関でカプセル(青色 Gallipotゼラチンカプセル、サイズ 00、ロット番号 0806151F13)に装てんし使用した。

投与期間 5 日間 (Day -1 のプラセボ単回投与と 4つの投与期間のいずれのDay 1に治験

薬単回投与)

評価基準 有効性: 本試験では有効性は評価しなかった。

薬物動態: SOF及びその代謝物 (GS-566500 及び GS-331007)の血漿中濃度をバ リデートした生物分析法を用いて測定した。次のような血漿中薬物動態パ ラメータをSOF、 GS-566500、 GS-331007について算出した: Cmax、 Tmax

t1/2、AUC0-last及び AUC0-inf。モキシフロキサシンが心電図計測の1時点以上

で 5 ms 以上の延長を達成できない場合は、モキシフロキサシンについても

これらのパラメータを算出した。

薬力学: QT/QTc 間隔とSOFの曝露との関係を探索した。主要な薬力学 (PD)

評価項目は、SOFの各投与量について12誘導心電図で評価したQTcF間隔の プラセボ補正したベースラインからの変化量とした。副次 PD 評価項目は QTcB、QT 間隔、心拍数におけるベースラインからの変化量、各用量による SOF及びその代謝物でのPR、 RR、 QRS、 T 波及び U 波の形状とした。

安全性: 安全性評価では有害事象(AEs)のモニタリング、試験中の定められた 間隔でのバイタルサイン、12誘導心電図、臨床検査値[血清生化学、血液及 び他の測定(例えば、ウイルス学的検査)]を含めた。

項目 内容

解析方法 有効性: 本試験では有効性は評価しなかった。

QTcF の各実薬用量とプラセボ投与との平均値の差についてプラセボ補正した

ベースラインからの変化量を主要な比較とした。

薬力学:

全ての QTc データは、2 分以内の間隔で測定した心電図に基づき、3回測定

したQTc 間隔の平均値として表示した。QTc: QTcF、 QTcB、 QTcN及び QTcI についての解析は全て、次のような補正を用いた。主要評価項目は、QTcFの 時間を一致させたベースラインからの変化量とした。

統計解析の構成は、プラセボとの比較でSOFにはQTcF 間隔への影響がない ことを示す非劣性デザインとした。帰無仮説は各実薬群とプラセボとの時間 を一致させたベースライン補正 QTcFの平均値の差が10 msec以上とし、対立 仮説はその差が10 msecより少ないものとした。全ての測定時点でベースラ インからの変化量の差の90% 信頼区間(CI)の上限が10 msecより小さい場 合、影響は見られない(又は帰無仮説は棄却される)とした。SOF各用量と プラセボ間のベースライン補正し、時間を一致させたQTcF のベースライン からの変化量についての点推定値及び対応する90% 信頼区間は、被験者

(変量効果)、投与期間、性及び薬剤を固定効果、及びベースラインの QTcF を共変量とした混合モデルを用い、測定時点ごとに算出した。QTcB、

QTcN、及び QTcIにおいても、投与前ベースラインからの変化量について同

様の解析を実施した。

感度分析のため、ベースライン補正したベースラインからの変化量について

のこのQTcF の解析を、モキシフロキサシン投与とプラセボ投与間でも行な

い、陽性対照のモキシフロキサシンとプラセボとのQTcの平均変化量が、少

なくとも1時点で5 msecを上回ることを示した。

QTc 間隔はカテゴリー別にも評価し、観測されたQTc(450 msec超、

480 msec超、又は500 msec超)及びQTc のベースラインからの変化量

(30 msec 超又は60 msec超)のQTc 間隔の閾値を超える被験者数及び被験者 の割合を薬剤ごと及び時間経過で要約した。

薬物動態:

血漿中SOF及びその代謝物(GS-566500 及び GS-331007)薬物動態について 被験者毎の血漿濃度-時間データからノンコンパートメント解析法で推定し た。推定した薬物動態パラメータは、 Cmax、 Clast,、AUC0-last

AUC0-inf、 % extrapolated AUC、 t1/2、 Tlast、 Tmax、 CL/F及びVz/Fとした。血 漿中薬物動態パラメータ(Tmaxを除く)は対数変換し、統計解析を行った。

パラメータは被験者毎及び時期ごとに一覧表とし、投与薬剤及び時期に要約 した。

分散分析(ANOVA)を用い、SOF、 GS-566500及び GS-331007について用量 規格化した薬物動態パラメータ(Cmax、 AUC0-last及び AUC0-inf)に基づき治療 量を超えた用量と治療用量との用量比例性を検討した。用量比例性の評価は SOF、 GS-566500及び GS-331007 の薬物動態について要約した。t½はSOF、

GS-566500及び GS-331007について、ノンパラメトリックな解析で要約し

た。

2.7.6.12 - 5

項目 内容

解析方法

(続き)

安全性:

有害事象はMedDRA®(Medical Dictionary for Regulatory Activities)Version

13.0. を用いてコード化した。有害事象を発現した被験者の割合は、治験薬投

与下で発現した有害事象(treatment-emergent AEs)、治験薬と関連のある有 害事象、重篤な有害事象(SAEs)、及び治験薬投与中止に至った有害事象に ついて、投与薬剤、器官別大分類、及び基本語別に要約した。全ての有害事 象はスクリーニングの来院後から治験の最終来院日(フォローアップ、治験 薬の休薬期間を含む)までの発現日を記録した。有害事象により治験薬投与 を中止した被験者及び重篤な有害事象を発現した被験者を一覧表にした。理 由や因果関係を問わず、治験中及び治験薬最終投与30 日後までの全ての死亡 を報告した。

選択した臨床検査データは、観察値及び時点ごとにベースラインからの変化 量で要約した。グレード化した治験薬投与下の臨床検査値異常が見られた被 験者数及び被験者の割合を、投与薬剤別に表示した。

安全性の心電図観察でのQTc 間隔関連のデータを要約し、投与薬剤及び評価 時点別に一覧表とした。異常心電図所見を一覧表とした。この成績はQT 間

隔thorough評価の分析には加えなかった。

実施医療機関 1施設(米国)

試験実施期間 2011年1月17日 (最初の被験者のスクリーニング日)~ 2011年4月4日 (最後の被験者の最終観察日)

12.1 被験者の内訳及び人口統計学的特性

全体で 60例の被験者を4 期の投与シーケンス順序の1つに割り付けた。54例が4投与期間全 てを完了した。1 例の被験者は、ニコチン化合物の使用が疑われ、除外基準に抵触することから、

期間4(SOF 400 mg)の期間に治験を中断した。トリコモナス感染を有した被験者2例、メトラ

ニダゾール(アゾール系薬剤投与を併用禁止とした)の投与を受けており、モキシフロキサシン 投与期(1 例)又はプラセボ投与期(1 例)のいずれかの期間が欠落した。 インフルエンザ様疾 患が見られた被験者 3 例は、SOF 1200 mg 投与期(1例)又はプラセボ投与期(2 例)の期間の いずれかが欠落した。各解析集団の被験者数は表2.7.6-1に示した。

全被験者の平均年齢は 34 歳(範囲20~50歳)であった。被験者の大半は男性(60例中33 例、

55%)で、人種は白人(60 例中47 例、78.3%)であった(表2.7.6.12 - 2)。