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第 6 章 小規模成長直売所の商品差別化政策

第 2 節 NE 直売所の商品品揃えと高齢化

1 NE直売所の特徴

NE直売所は、所在地区の住民が2002年に公団所有の施設を借りて開設した。開設目 的は、生きがい・仲間との交流・利用者との交流による地域活性化が主目的であるが、生 産者からは収入増加も期待されている。施設は公団所有のため初期投資はなく、家賃・光 熱費が無料である。販売は生産者の当番制で、1日500円で担当する。運営経費が少額の ため、手数料は8%(当番をしない生産者は15%)である。

NE直売所は中山間地域にあり、2,400人の住民が現在1,200人に減少し、65才以上が

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4割を占める。1994年から圃場整備を開始している土地改良区である。今後の地域や農業 をどう方向づけるのか、地域の将来像をより具体化して住民に示して若者人口の増加、地 域の活性化を望んでいる。NE直売所はその中核拠点として同地区にとって必要な拠点と 位置付けられている。

さらに、同地区は食と農の資源循環型社会づくりの構想を持っており、都市と農村の交 流拠点化を目指している。そのため、NE直売所の開設後、2005年に有機資源(堆肥)セ ンターを誘致して運営管理を行い、2006年に交流センターを開設してそば打ち体験等の企 画の実施、2010年には貸し農園を開設しており、年間2.1万人が同地区のNE直売所周辺 施設を訪問している。

NE直売所の売上高は、図補-1のとおり2002年度から2004年度までは成長したが、そ れ以降売上が減少してきており、2012年度には730万円まで低下した。2006年度から2009 年度の期間は横這い・微減であったが、2009年度以降は売上減少が大きい。生産者数は当 初26人であったが、それ以降も27~29人で横ばいである。生産者の年齢は58~74才で、

平均年齢は65才である。

図補-1 NE直売所の売上高推移

(出所)NE直売所資料

NE直売所は表補-1のとおり、売場面積60㎡で2012年度売上高が730万円、1㎡当た り売上高は12万円と規模が小さい。利用者数は1日108人、年間1.2万人で、客単価は 641円であるが、2009年度と比較して2012年度は利用者数、客単価ともに減少している。

8,459 9,179

10,934

9,303 8,439

9,320 8,057

8,884 8,165

7,684 7,264

5,000 6,000 7,000 8,000 9,000 10,000 11,000 12,000

(

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品揃えは50~60品目であり、売上構成は野菜が85%、花が10%で生鮮農産物が95%を

占める。残りの農産物加工品も漬物や塩蔵品、味噌、笹だんごやちまきなど、地場農産物 の加工品である。

表補-1 NE直売所の概要

(出所)NE直売所資料、聴き取り調査より作成

(注1)*期間は2004~2009年度、2009~2012年度。**2011年度。営業月は4月~12 (注2)売上構成は201110月~12月および20124月~8月の8カ月の構成比から推定。

農産加工品は笹だんご、ちまき、漬物、塩蔵品等。野菜は山菜、一部果物を含む。

2 NE直売所の売上上位品目

NE直売所の月別売上高推移は、図補-2のとおり、5月と10月~11月の売上高が大き いが、その突出した売上高が徐々に減少してきている。

図補-2 NE直売所の月別売上高推移 (出所)図補-1に同じ

2009年度 2012年度  2012年度売上構成(%)

設立 2002 野菜 85

売上高(百万円) 8.9 7.3 果物 0

年平均成長率*(%) -4.1 -6.5 花 10

売場面積(㎡) 60  生鮮農産物計 95

1㎡売上高(万円) 14.8 12.1 農産加工品 5

利用者数(万人) 1.3 1.2** その他 0

1日利用者数(人) 118 108** 合計 100

客単価(円) 661 641** 品目数 50~60

0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 1,600 1,800

2005.4 6 8 10 12 5 7 9 11 2007.4 6 8 10 12 5 7 9 11 2009.4 6 8 10 12 5 7 9 11 2011.4 6 8 10 12 5 7 9 11

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月売上高が大きい5月と10月~11月の上位10品目の売上高をみると、表補-2のよう に、5月は山菜や地場特産品のアスパラガス、笹だんご、ちまきなどが上位を占め、10月 は枝豆やきのこ、11月は山の芋や京野菜のえび芋が上位にあり、上位10品目で売上高の 5~6割を占めている。NE直売所ならではの地場特産品が売れ筋となっている。

表補-2 NE直売所の月売上上位10品目

(出所)図補-1に同じ

3 上位生産者の売上高の減少

図補-3 NE直売所の上位10位の生産者売上高と11位以降の合計売上高推移 (出所)図補-1に同じ

2011年10月 75品目 2011年11月 68品目 2012年5月 60品目

順位 品目名 売上金額 単価 品目名 売上金額 単価 品目名 売上金額 単価

1 枝豆 118,350 200 山の芋 281,100 953 アスパラガス 228,750 249 2 その他花き 85,460 151 ねぎ 69,050 135 たけのこ 115,890 184 3 ねぎ 81,220 115 大根 62,770 129 笹だんご 79,100 491 4 大根 51,700 111 その他花き 58,360 154 わらび 67,200 256 5 きのこ 48,850 385 白菜 54,570 148 みず 39,450 236 6 食用菊 45,230 122 れんこん 36,900 183 ちまき 35,500 500 7 里いも 44,200 186 キャベツ 36,890 131 フキ 34,210 158 8 なす 42,850 154 里いも 33,940 162 その他花き 27,170 157 9 柿 36,630 177 食用菊 31,060 121 もち草 18,900 197 10 白菜 35,830 224 えび芋 30,400 395 パン 17,530 118

合計 590,320 695,040 663,700

総計 1,305,110 1,172,100 1,044,790

10位シェア 45% 59% 64%

0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 8,000 9,000 10,000

2005 2006 2007 2008 2009 2010年度

11位以降 10位 9 8位 7位 6位 5位 4位 3位 2位 1位

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上位10位の生産者の売上高推移は、図補-3のように2005年度から2010年度にかけて 減少傾向にあり、特に上位1~3位の減少度合いが大きい。生産者数は27~29人で横ばい であり、NE直売所の売上高減少は上位生産者の売上高減少が主要因と考えられる。

上位1~3位の生産者は、1品目当たりの売上高が2012年4~6月の3カ月合計で6千 円~1万円であり、1位が39品目、2位が19品目、3位が12品目と出荷品目数が多いた め、売上高が増加している。上位生産者の売上高減少は、高齢化で出荷品目数が減少して いる可能性が高い。