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MICROSAR J1939 – 大型車両専用の AUTOSAR ベーシックソフトウェアモジュール

ドキュメント内 MICROSAR (ページ 85-88)

このセクションでは、AUTOSAR アーキテクチャーで定義されている J1939 ネットワーク通信用のベーシックソフトウェアモジュール、すなわち J1939Nm (Network Manager)、J1939Rm (Request Manager)、J1939Tp (Transport Protocol)、J1939Dcm (Diagonostic Module) について説明します。これらのモジュールはMICROSAR.CANおよびMICROSAR.DIAGの一部です。

図 52: AUTOSAR 4.3対応のMICROSAR J1939モジュール 24.1 J1939固有のMICROSARモジュールの機能概要

> AUTOSAR Release 4.xに対応

> J1939Nm:SAE J1939-81に準拠してアドレス調停および通信制御に対処。完全に動的なアドレス指定と自己設定ECUのアドレス監視

のサポートはオプションで提供可能です。

> J1939NmをCANNMと併用し、アドレス調停とスリープ/ウェイクアップを組み合わせることが可能

> J1939Rm:J1939Nm、J1939Dcm、Com、Rteの各モジュールとCddへのダイレクトなインターフェイス。タイムアウト監視および確認応

答を含む要求へのフルアクセス(SAE J1939-21)。

> J1939Tp:

> SAE J1939-81に準拠したJ1939トランスポートプロトコルを完全に実装し、BAMおよびCMDT (RTS/CTS) のバリアントを用意。

ISO 11783-3 (ETP) に準拠した拡張トランスポートプロトコルと、NMEA200に準拠したFastPacketトランスポートプロトコルに対応す るよう拡張されています。

> メッセージのサイズと宛先アドレスに基づいた適切なトランスポートプロトコル(ダイレクト、BAM、CMDT、ETP)の自動選択と、任意のトラ

ンスポートプロトコルによるメッセージの受信

> J1939TP(BAMおよびCMDT)はAUTOSAR 3.xにも対応

> J1939Dcm:大型車両を診断するための、SAE J1939-73に準拠した診断モジュール。保存されているDemの診断データを、J1939と

UDSの診断で共有する完全統合型のソリューション

> 連続メッセージの場合も含め、メッセージを送信元や宛先アドレスに依存せず、PGNに基づいてルーティング

> Cdd内のメッセージアドレスにアクセス

> ニーズに応じた設定により、コードおよびランタイムを最適化

> すべての通信固有のソフトウェアモジュールについて、モジュール間設定が可能

24.2 適用分野

J1939モジュールの適用分野は、SAE J1939規格で規定されている専用の機能を用いた、大型車両におけるCANネットワーク経由の通信処 理です。これらは J1939 固有のベーシックソフトウェアモジュールで実装され、近傍のモジュールの拡張によってサポートされます。さらに、

MICROSAR.CAN は、農業用車両および器具に含まれるISOBUS ECU(ISO 11783 に準拠)の実装にも使用できます。それを可能にするた め、J1939Nm と CanIf は完全に動的なアドレス調停とアドレストラッキングの機能によって拡張されたほか、J1939Tp には ETP および FastPacketトランスポートプロトコルが実装されました。NMEA2000に準拠した船舶でのユースケースも、FastPacketおよび完全に動的なア ドレス調停でサポート可能です。

24.3 モジュールおよびアドオン

J1939用のベーシックソフトウェアモジュールには、AUTOSAR 4.1で定義されている機能が含まれています。以下に詳細を示します。

> J1939Nm – SAE J1939 Network Management

J1939用のベーシックソフトウェアモジュールには、AUTOSAR 4.1で定義されている機能が含まれています。以下に詳細を示します。

AUTOSAR仕様の拡張

> 完全に動的なアドレス指定、自身のアドレスの競合時の自動変更、現在の変更に対する使用中の全アドレスの自動適応などの機能を追 加する拡張機能

> J1939Rm – SAE J1939 Request Management

SAE J1939-21に準拠した要求/確認応答プロトコルをサポート

> J1939Tp – SAE J1939 Transport Layer

ETP(ISO 11783-3および-7に準拠)とFastPacket(NMEA200に準拠)のトランスポートプロトコルを追加する拡張機能 AUTOSAR仕様の拡張

> ETP(ISO 11783-3および-7に準拠)とFastPacket(NMEA200に準拠)のトランスポートプロトコルを追加する拡張機能

> J1939Dcm – SAE J1939 Diagnostic Communication Manager

DCMと並行して動作し、SAE J1939-73の最も重要な診断メッセージをサポート

24.3.1 クロスパッケージのアオドオン

アドオンの中には複数のパッケージに影響を与えるものもあります。以下にその詳細を示します。

> MICROSAR.PBL – Post Build Loadable:詳しくは、「MICROSARバリアントハンドリング」のセクションをご覧ください。

> MICROSAR.IDM – Identity Manager:詳しくは、「MICROSARバリアントハンドリング」のセクションをご覧ください。

24.4 設定

設定には、簡単で便利なツールDaVinci Configurator Proのご利用を推奨します。詳しくは、ベクターまでお問い合わせください。

24.5 その他のJ1939MICROSAR関連製品

> MICROSAR.DIAGのDem

> MICROSAR.SYSのDet、BswM、EcuM、ComM

> MICROSAR XCPにより、ASAM XCPに準拠した測定とキャリブレーションが可能になります。このモジュールはCANoe.XCP、

CANoe.AMD、CANapeとの併用に特化して最適化されています。MICROSAR Xcpには、CAN ECU用として、関連するCanXcpトラ ンスポートレイヤーが含まれています。

> MICROSAR XCPはAUTOSAR仕様の枠を超えて、測定オブジェクトの汎用的な読出しをサポートします。そのため、a2lファイルでのアド

レスの定義や更新は不要です。あらゆるバージョンおよびバリアントからのデータを、MCUビルドから独立して、a2lファイルを用いて抽出で きます。汎用読出し機能の使用には、XCPツールとしてCANoe.AMDまたはCANapeを使用する必要があります。

> 安全上の理由から、量産プロジェクトではほとんどの場合、測定やキャリブレーションのインターフェイスを有効のままにしておくことはできま

せん。VX1000Ifモジュールを使用すると、測定およびキャリブレーションハードウェアであるVX1000のドライバーを、量産時でも無効化し た状態でベーシックソフトウェアに残しておくことができます。検査や開発の際は、APIを通じてこのVX1000ドライバーを再び有効化できま

す。量産品で使用する場合は、納入時にこのモジュールをMICROSAR.SIPに含めて、このユースケースの承認を受けてください。ただし、

VX1000If使用時は、量産プロジェクトでもランタイム中にVX1000ドライバーの有効化はできません。

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