ここでは、Linux LVM(Logical Volume Manager)によって管理されるボリューム(論理ボリューム) と、マルチディスク(MD)デバイス(Linux ソフトウェア RAID)を、バックアップおよびリカバリする方法 について説明します。
2.9.1 論理ボリュームのバックアップ
Acronis Backup & Recovery 10 エージェント for Linux では、Linux with 2.6.x カーネルまたは
Linux ベースのブータブル メディアでの実行時に、このようなボリュームのアクセス、バックアップ、
およびリカバリを行うことができます。
バックアップ(GUI)
Acronis Backup & Recovery 10 GUI では、論理ボ リ ュ ームは [ダ イ ナ ミッ ク ボ リ ュ ーム
と GPT ボリューム] のバックアップ可能なボリュームの一覧で最後に表示されます。
利用可能なすべてのディスクをバックアップするには、すべての論理ボリュームと、論理ボリューム に属さないベーシック ボリュームを指定します。 これは、[バックアップ計画の作成] ページを開い た場合のデフォルトの選択です。
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論理ボリュームに含まれるベーシック ボリュームは、一覧で [ファイル システム] 列が [なし] で 表示されます。 このようなボリュームを選択すると、ボリュームはセクタ単位でバックアップされま す。 通常では、セクタ単位のイメージを作成する必要はありません。
リカバリ
論理ボリュームをリカバリする場合は、次のいずれかの方法を選択できます。
ボリュームの内容のみのリカバリ。 リカバリ先ボリュームの種類やその他のプロパティは変更 されません。
この方法は、オペレーティング システム使用時とブータブル メディア使用時の両方で選択でき ます。
次の場合に便利です。
ボリューム上の一部のデータが失われたが、ハード ディスクを交換していない場合。
論理ボリュームをベーシック(MBR)ディスクまたはボリュームにリカバリする場合。 この場 合は、リカバリ結果のボリュームのサイズを変更できます。
論理ボリュームのバックアップからベーシック MBR ディスクにリカバリしたシステムでは、カーネル がルート ファイル システムを論理ボリュームからマウントしようとするので、起動できません。 シス テムを起動するには、LVM を使用しないようにローダー設定と /etc/fstab を変更し、ブート ローダ ーを再度有効 (269ページ)にします。
ベーシック ボリュームまたは論理ボリュームを、以前作成した論理ボリュームにリカバリす る場合。 これは、lvm ユーティリティを使用して論理ボリュームの構造を手動で作成する 場合などが該当します。
論理ボリュームの構造と内容の両方のリカバリ。
これは、ベア メタルでのリカバリや、ボリューム構造が異なるコンピュータでのリカバリなどが該 当します。 論理ボリュームの構造は、バックアップに保存 (53ページ)されていれば、リカバリ時 に自動的に作成されます。
この方法は、ブータブル メディア使用時にのみ選択できます。
論理ボリュームをリカバリする方法の詳細については、「MD デバイスと論理ボリュームのリカバリ (306ページ)」を参照してください。
役に立つリンク:
http://tldp.org/HOWTO/LVM-HOWTO/
2.9.2 MD デバイスのバックアップ
MD デ バ イ ス は 、 複 数 の ボ リ ュ ー ム を 結 合 し て 、 ま と ま っ た ブ ロ ッ ク デ バ イ ス(/dev/md0、
/dev/md1、 …、/dev/md31)を作成します。 MD デバイスに関する情報は、これらのボリュームの
専用領域または /etc/raidtab に保存されます。
アクティブな(マウントされた)MD デバイスは、論理ボリュームと同じ方法でバックアップできます。
MD デバイスは、バックアップ可能なボリュームの一覧で最後に表示されます。
MD デバイスに含まれているボリュームはリカバリできないので、MD デバイスがマウントされてい る場合は、このようなボリュームをバックアップする意味はありません。
ブータブル メディアを使用して MD デバイスをリカバリする場合は、MD デバイスの構造はバック アップに保存 (53ページ)されていれば自動的に作成されます。 ブータブル メディアを使用した
Copyright © Acronis, Inc. 53 MD デバイスのリカバリの詳細については、「MD デバイスと論理ボリュームのリカバリ (306ペー ジ)」を参照してください。
Linux でリカバリを実行する際の MD デバイスの構築の詳細については、「リカバリする MD デ
バイスの構築(Linux) (271ページ)」を参照してください。
2.9.3 ボリューム構造情報の保存
リカバリ時に自動的に作成される MD デバイスおよび論理ボリュームの構造には、次のいずれか の方法でボリューム構造情報を保存する必要があります。
ディスク レベルのバックアップのバックアップ計画を作成するときに、[バックアップ オプション]
→ [詳細設定] の順に進み、[ソフトウェア RAID と LVM メタデータをバックアップとともに保
存する] チェックボックスをオンにします (デフォルトでオンになっています)。
ソース コンピュータへの最初のディスクのバックアップを実行する前に、次のコマンドを実行し ます。
trueimagecmd --dumpraidinfo
いずれの操作でも、コンピュータの論理ボリューム構造は /etc/Acronis ディレクトリに保存されま す。 このディレクトリのボリュームがバックアップ対象に選択されていることを確認してください。
2.9.4 コマンドラインでの論理ボリュームと MD デバイスの選択
システムに 4 つの物理ディスク(Disk 1、Disk 2、Disk 3、Disk 4)があるとします。
RAID-1 ボリュームは、2 つのベーシック ボリューム sdc1 および sdd1 上に構成されていま す。
論理ボリュームは、2 つのベーシック ボリューム sdc2 および sdd2 上に構成されています。
Disk 1 には、通常はバックアップされない Acronis セキュリティ ゾーンがあります。
ボリュームの一覧は、次のコマンドを実行して取得できます。
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trueimagecmd --list
Num Partition Flags Start Size Type ---- --- --- --- --- --- Disk 1 (sda):
1-1 sda1 Pri,Act 63 208813 Ext2 1-2 sda2 Pri 417690 12289725 ReiserFS 1-3 sda3 Pri 24997140 1052257 Linux Swap Unallocated 27101655 2698920 Unallocated 1-4 Acronis Secure Zone Pri 32499495 522112 FAT32 Unallocated 33543720 5356 Unallocated Disk 2 (sdb):
2-1 sdb1 Pri 62 124969 Ext2 2-2 sdb2 Pri 250001 125000 None Unallocated 500001 8138607 Unallocated Disk 3 (sdc):
Table 0 Table Unallocated 1 1048575 Unallocated Disk 4 (sdd):
4-1 sdd1 Pri 62 124969 Ext2 4-2 sdd2 Pri 250001 125000 None Unallocated 500001 798575 Unallocated Dynamic & GPT Volumes:
DYN1 VolGroup00-LogVol00 245760 Ext3 Disk: 3 250385 245760
Disk: 5 250385 245760
DYN2 md0 124864 Ext2 Disk: 5 62 249728
Disk: 3 62 249728
論理ボリューム DYN1 は、ベーシック ボリューム 2-2 および 4-2 を占有します。 RAID-1 ボリ ューム DYN2 は、ベーシック ボリューム 2-1 および 4-1 を占有します。
論理ボリューム DYN1 をバックアップするには、次のコマンドを実行します(バックアップの名前は /home/backup.tib であると仮定します)。
trueimagecmd --partition:dyn1 --filename:/home/backup.tib --create
RAID-1 ボリューム DYN2 をバックアップするには、次のコマンドを実行します。
trueimagecmd --partition:dyn2 --filename:/home/backup.tib --create
3 つのハード ディスクとボリュームをすべてバックアップするには、ボリューム 1-1、1-2、1-3、
DYN1、および DY2 を選択します。
trueimagecmd --partition:1-1,1-2,1-3,dyn1,dyn2 --filename:/home/backup.tib --create
Disk 3、ボリューム 2-1 またはボリューム 2-2 を選択すると、セクタ単位の raw バックアップが作
成されます。