例 2
2.15.8 Acronis Backup & Recovery 10 コンポーネント間での通信
ここでは、Acronis Backup & Recovery 10 コンポーネントが、安全な認証と暗号化を使用して互い に通信する方法について説明します。
また、通信設定の構成、通信用のネットワーク ポートの選択、およびセキュリティ証明書の管理に 関する情報についても説明します。
安全な通信
Acronis Backup & Recovery 10 は、ローカル エリア ネットワーク内と境界ネットワーク(非武装 地帯、DMZ とも呼ばれます)のコンポーネント間で転送されるデータを保護する機能を提供します。
Acronis Backup & Recovery 10 コンポーネント間の安全な通信を確保するメカニズムには、次の
2 つがあります。
安全な認証 - SSL (Secure Sockets Layer)プロトコルを使用することによって、接続の確立に 必要な証明書を安全に転送します。
暗号化通信 - 転送されるデータを暗号化することによって、Acronis Backup & Recovery 10 エージェントと Acronis Backup & Recovery 10 ストレージ ノードとの間など、2 つのコンポー ネント間で情報を安全に転送します。
安全な認証とデータ暗号化設定の設定手順については、「通信オプションの構成 (95ページ)」をご 参照ください。
安全な認証に使用する SSL 証明書の管理方法については、「SSL 証明書 (98ページ)」をご参照 ください。
注意: Acronis True Image Echo ファミリのコンポーネントなど、以前の Acronis 製品のコンポーネント
は、安全な認証でもデータ暗号化設定でも、Acronis Backup & Recovery 10 コンポーネントに接続できませ ん。
クライアントおよびサーバー アプリケーション
安全な通信プロセスには、次の 2 つの利害関係者が存在します。
クライアント アプリケーション(クライアント) - 接続を確立しようとするアプリケーション。
サーバー アプリケーション(サーバー) - クライアントが接続しようとするアプリケーションです。
たとえば、Acronis Backup & Recovery 10 管理コンソールがリモート コンピュータの Acronis Backup & Recovery 10 エージェントに接続している場合、前者がクライアントで後者がサーバー です。
Acronis コンポーネントは、次の表に示すように、クライアント アプリケーション、サーバー アプリ
ケーション、またはその両方として機能できます。
Copyright © Acronis, Inc. 95 コンポーネント名 クライアントとして機能 サーバーとして機能
Acronis Backup & Recovery 10 管理コンソール はい いいえ
Acronis Backup & Recovery 10 エージェント はい はい
Acronis Backup & Recovery 10 管理サーバー はい はい
Acronis Backup & Recovery 10 ストレージ ノード はい はい
Acronis PXE サーバー いいえ はい
Acronis Backup & Recovery 10 ブータブル エージェント はい はい
通信設定の構成
Acronis 管理用テンプレートを使用することによって、1 つまたは複数のコンピュータにインストー
ルされた Acronis Backup & Recovery 10 コンポーネントに対して、転送するデータを暗号化する かどうかなどの通信設定を構成できます。管理用テンプレートを読み込む方法については、
「Acronis 管理用テンプレートの読み込み方法 (381ページ)」をご参照ください。
単一のコンピュータに適用する場合、管理用テンプレートはコンピュータ上のすべてのコンポーネン トの通信設定を定義します。ドメインまたは組織単位に適用する場合、そのドメインまたは組織単位 内にあるコンピュータ上のすべてのコンポーネントの通信設定を定義します。
通信設定を構成する手順は、次のとおりです。
1. [スタート]をクリックし、[ファイル名を指定して実行]をクリックして、「gpedit.msc」と入力します。
2. [グループ ポリシー]コンソールで[コンピュータの構成]を展開し、[管理用テンプレート]を展開し
て、[Acronis]をクリックします。
3. 右側の[Acronis]ペインで、構成する通信オプションをダブルクリックします。管理用テンプレート には、次のオプションが含まれます(各オプションについてはこのトピックで後述します)。
リモート エージェント ポート
クライアント暗号化オプション
サーバー暗号化オプション
4. 新しい通信設定を有効にするには、実行している Acronis コンポーネントをすべて再起動しま す(できれば Windows を再起動します)。再起動が不可能な場合は、必ず次の操作を行ってく ださい。
Acronis Backup & Recovery 10 管理コンソールを実行している場合は、これを閉じて再
度起動します。
Acronis Backup & Recovery 10 エージェント for Windows や Acronis Backup &
Recovery 10 管理サーバーなどの他の Acronis コンポーネントを実行している場合は、
Windows の サービス スナップインから対応するサービスを再起動します。
リモート エージェント ポート
コンポーネントが他の Acronis コンポーネントとの送受信を行うために使用するポートを指定しま す。
次のいずれかを選択します。
96 Copyright © Acronis, Inc.
未指定
コンポーネントは、デフォルトの TCP ポート番号の 9876 を使用します。
有効
コンポーネントは、指定したポートを使用します。ポート番号を[Server TCP Port]に入力しま す。
無効
[未指定]と同じです。
ネットワーク ポートの詳細および Linux とブータブル環境でネットワーク ポートを指定する方法の 詳細については、「ネットワーク ポート構成 (98ページ)」をご参照ください。
クライアント暗号化オプション
コンポーネントがクライアント アプリケーションとして動作する場合に転送されるデータを暗号化す るかどうか、および自己署名 SSL 証明書を信頼するかどうかを指定します。
次のいずれかを選択します。
未指定
コンポーネントは、可能な場合は暗号化を使用し、自己署名 SSL 証明書を信頼するデフォル トの設定を使用します(次のオプションをご参照ください)。
有効
暗号化は有効になります。[暗号化]で、次のいずれかを選択します。
有効
データ転送は、サーバー アプリケーションで暗号化が有効になっている場合は暗号化さ れ、無効になっている場合は暗号化されません。
無効
暗号化は無効になり、暗号化を必要とするサーバー アプリケーションとの接続は確立され ません。
必須
データ転送は、サーバー アプリケーションで暗号化が有効になっている場合のみ実行さ れ、暗号化されます(「サーバー暗号化オプション」をご参照ください)。
認証パラメータ
[自己署名証明書を信頼]チェックボックスをオンにすると、クライアントは Acronis Backup &
Recovery 10 コンポーネントのインストール中に作成される証明書などの自己署名 SSL 証明
書を使用するサーバー アプリケーションに接続できます(「SSL 証明書 (98ページ)」をご参照く ださい)。
このチェックボックスは、環境に公開キー基盤(PKI)がある場合を除き、オンにしておく必要があ ります。
[エージェントの証明書認証を使用]で、次のいずれかを選択します。
[使用しない]
SSL 証明書の使用は無効になります。SSL 証明書の使用を必要とするサーバー アプリ ケーションとの接続は確立されません。
Copyright © Acronis, Inc. 97 [可能な場合使用]
SSL 証明書の使用は有効です。クライアントは、サーバー アプリケーションで SSL 証明 書の使用が有効になっている場合はその証明書を使用し、無効になっている場合は使用し ません。
[常に使用]
SSL 証明書の使用は有効です。接続は、サーバー アプリケーションで SSL 証明書の使 用が有効になっている場合のみ確立されます。
無効
[未指定]と同じです。
サーバー暗号化オプション
コンポーネントがサーバー アプリケーションとして動作する場合に、転送されるデータを暗号化する かどうかを指定します。
次のいずれかを選択します。
未指定
コンポーネントは、可能な場合は暗号化を使用するデフォルトの設定を使用します(次のオプシ ョンをご参照ください)。
有効
暗号化が有効になります。[暗号化]で、次のいずれかを選択します。
有効
データ転送は、クライアント アプリケーションで暗号化が有効になっている場合は暗号化さ れ、無効になっている場合は暗号化されません。
無効
暗号化は無効になり、暗号化を必要とするクライアント アプリケーションとの接続は確立さ れません。
必須
データ転送は、クライアント アプリケーションで暗号化が有効になっている場合のみ実行さ れ、暗号化されます(「クライアント暗号化オプション」をご参照ください)。
認証パラメータ
[自己署名証明書を信頼]で、次のいずれかを選択します。
使用しない
SSL 証明書の使用は無効になります。SSL 証明書の使用を必要とするクライアント アプ リケーションとの接続は確立されません。
可能な場合使用
SSL 証明書の使用は有効です。サーバーは、クライアント アプリケーションで SSL 証明 書の使用が有効になっている場合はその証明書を使用し、無効になっている場合は使用し ません。
常に使用
SSL 証明書の使用は有効です。接続は、クライアント アプリケーションで SSL 証明書の 使用が有効になっている場合のみ確立されます。
98 Copyright © Acronis, Inc.
無効
[未指定]と同じです。
ネットワーク ポート構成
Acronis Backup & Recovery 10 コンポーネントは、デフォルトで 9876/TCP ネットワーク通信ポ ートを使用します。サーバーはこのポートで着信接続をリッスンします。このポートは、デフォルトで
Acronis クライアントでも使用されます。Windows ファイアウォール以外のファイアウォールを使用
している場合は、コンポーネントのインストール時に、ポートが開いていることを確認するか、手動で ポートを開くように求められます。
インストール後、必要な値に合わせて、またはセキュリティの目的で、いつでもポートを変更できま す。この操作には、Acronis リモート エージェント(Windows の場合)または Acronis_agent(Linux の場合)サービスを再起動する必要があります。
サーバー側でポートを変更した後、<Server-IP>:<port> または <Server-hostname>:<port> の URL 表記を使用して、サーバーに接続します。
注意: NAT(Network Address Translation) ; ネットワーク アドレス変換)を使用する場合、ポート マッピング を設定してポートを構成することもできます。
オペレーティング システムでのポートの構成
Windowsポートの番号を変更できるようにするには、「通信設定の構成 (95ページ)」の「リモート エージェン ト ポート」の説明に従って、Acronis に用意されている管理用テンプレートを読み込んで構成しま す。
Linux
/etc/Acronis/Policies/Agent.config ファイルでポートを指定します。Acronis_agent デーモンを再 起動します。
ブータブル環境でのポートの構成
Acronis ブータブル メディアを作成する場合、Acronis Backup & Recovery 10 ブータブル エー ジェントで使用されるネットワーク ポートをあらかじめ構成するオプションがあります。次のいずれ かを選択できます。
デフォルトのポート(9876)
現在使用中のポート
新しいポート(ポート番号を入力)
ポートがあらかじめ設定されていないときは、エージェントはデフォルトのポート番号を使用します。
SSL 証明書
Acronis Backup & Recovery 10 コンポーネントは、安全な認証に SSL(Secure Sockets Layer) 証明書を使用します。
コンポーネントの SSL 証明書は、次の 2 つの種類のいずれかになります。