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6 LOLF 施行後の行財政改革の進展
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来についてどのように感じているか、の3部から構成される。本稿ではB部とC部 の一部を紹介する。
設問と回答の抜粋は以下の通りである。
図 56 アンケートの設問と回答(抜粋)
(出典)Ifop(2007)より新日本監査法人が作成
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図表 57 現在国により行われている改革に関するアンケート回答
30%
43%
20%
7%
反対 どちらかといえば反対
どちらかといえば賛成 賛成 10%
39% 42%
9%
反対 どちらかといえば反対
どちらかといえば賛成 賛成
23%
55%
17%
5%
全く知らない 大筋しか知らない かなり知っている 正確に知っている
16% 62%
9%
9% 4%
不安 信頼感がある
無関心 反感がある
熱心に支持
「中央政府および地方の公務員が、国の改革プロセスについてどう感じているか」
B1 国と公務員に対して様々な改革が進行中で すが、それについて知っていますか。
B2 現在行われている国家の改革について、ど のような感想をお持ちですか。
B3 一般的に言って、現在行われている国家の 改革について賛成、あるいは反対ですか。
B4 現在行われている国の改革は効果があると 考えますか。
B4 現在行われている国の改革は効果があると考えますか。(効果がある・無いと思われる改革)
14 10 10 3
47 40 33 19
31 39 43 54
8 11 14 24
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
国家改革は市民の行政手続を簡略化している 国家改革により市民のもつ公務員のイメージは向上
する
公務員の専門的能力の開発に新たな視点が提供さ れること
公務員の改革への主体的な関与
B4 賛成 B4 どちらかといえば賛成 B4 どちらかといえば反対 B4 反対
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B5 現在行われている国の改革のそれぞれについて、優先順位を付けてください。
73
59
40
23
16
11
23
35
42
41
31
33
0 20 40 60 80 100 120
公務員の購買力の引上げ
市民サービスの改善
業務のIT化
公務員の流動性の向上
公的団体の合併
地方分権の推進
優先順位が高い どちらかといえば高い
C5 国の改革は、次のどの改革にプラスもしくはマイナスの効果があると思いますか。
62 56 52 47 46 44 38 34 25
38 44 48 53 54 56 62 66 75
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
市民サービス 仕事の面白さ 仕事の自由度 能力開発 業務における責任 上司との関係 労働時間 給与
仕事量
どちらかといえばプラスの効果 どちらかといえばマイナスの効果
20%
27% 32%
21%
賛成 どちらかといえば賛成 どちらかといえば反対 反対 39%
41%
13%
7%
賛成 どちらかといえば賛成 どちらかといえば反対 反対
C6 昇進の決定に占める業績の要素を高めるこ とに賛成ですか。
C7 昇給と業績と関連づけることに賛成ですか。
(出典)Ifop(2007)より新日本監査法人が作成
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B.現在国により行われている改革についてどのように感じているか
アンケートの結果によると、改革について公務員の多くは情報提供が十分では ないと感じている。中には全く情報提供が無いという回答もある。その中で、年 長者とカテゴリーA及びB88に属する者は、比較的、十分な情報を得ている。
改革についてどのように感じるかという問いに対しては、2008年度に大規模な 公務員削減計画が発表された後ということもあり、不安を感じているという回答 が最も多い。回答者の属性とクロス分析すると、女性や労働組合員、カテゴリー BやC89に属する者が多く不安を感じている。一方、改革に賛成かという問いに対 しては、賛成・どちらかといえば賛成をあわせると半数程度(48%)に及ぶ。但 し、完全に賛成という回答は9%に過ぎないことに留意すべきである。インタビュ ーによると、市民により良いサービスを提供するための改革には賛成だが、その 結果、公務員の勤務条件が悪化することに不安を感じているという回答があった とのことである。このように、公務員は改革について相反した感情を持っている ことが窺える。
現状行われている改革については、行政手続きの簡略化や公務員に対するイメ ージの向上には役立つが、公務員自身の能力開発や主体的な関与には役立たない という見方が示されている。しかし、改革全体の必要性は73%が認めているため、
公務員自身のためではなく、国民のために必要な改革として認識されていること が推測される。
C.公務員の将来についてどのように感じているか
現在行われている国の改革については、全体の62%が市民へのサービス向上を もたらすと回答した一方、公務員の仕事や職場環境への影響があるという回答は 半数を超えていない。また、地方公務員と中央政府の公務員を比較すると、全て の面について、地方公務員の方が、改革が積極的な影響をもたらすと考える割合 が高い。
改革を推進するための手段として、公務員の昇進を決めるための要素において 業績の比重を高めることへの賛成者は多い(80%)が、報酬と業績を連動させる ことへの賛成は52%に留まる。
88 詳細は6.2.3参照 89 詳細は6.2.3参照
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(2)OECD・日本の有識者による評価
次に第三者的な立場からの評価として、OECDと日本の有識者の見方を紹介す る。OECDと日本の有識者には、主に、諸外国と比較した場合の、LOLFの特徴に ついて聞いた。
図表 58 OECD及び有識者の評価
【他国の事例と比較したLOLF改革の位置づけ】
・ フランスの取組みは他の国(例えばオーストラリアやニュージーランド、カナダ)
の改革事例と比較し、目立った独自性はなく、先進的な取組みでもない。ニュージ ーランドのように徹底的に市場原理を取り入れたわけでもない。(OECD)
・ しかし、これほど高度な中央集権の大規模な国家全体で制度改革が包括的に行われ た前例はないこと、先進事例に学んだ理論的には大変整った制度設計がなされてい ることから、「壮大な実験」として注目している。(OECD)
・ LOLFは理論的によく研究されて作られた制度設計である。日本と比較しても美し
い形である。(有識者)
【LOLFの成果】
・ 運営が「業績」や「成果」という言葉をキーワードに行われるようになったことが 大きな変化として挙げられる。教員を含む公務員全体では業績評価やコスト削減に ついて議論する土壌ができたこと、同じ用語を使って議論ができるようになったこ と、その結果、他の行政改革を行う素地ができたことが意義といえる。(OECD)
【今後のフランスの課題】
・ 先進諸国はすでに経験ずみである実務上の課題をどのように乗り越え、改革を実際 のものとするかが問われている段階である。(OECD)
・ LOLFでは改革の第一歩を踏み出したに過ぎず、今後、さらに改革を進められるか が問われている。(有識者)
(出典)現地調査におけるOECDへのヒアリング、及び有識者へのヒアリングにより新日本監査 法人が作成
6.1.2 行政機関から見た改革への評価
次に、行政機関における評価をまとめて紹介する。予算・公会計・公職省(旧 経済財政産業省)、CIAP、エコロジー・持続可能開発省、会計検査院へのヒアリ ング調査に基づくものである。予算・公会計・公職省とCIAPは制度を推進する立 場、エコロジー・持続可能開発省は制度の枠内で業務を行なう立場、会計検査院 は第三者的な立場であることに留意が必要である。
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(1)予算制度について
エコロジー・持続可能開発省へのヒアリングによると、予算編成の際には、各 省庁は前年度の実績を予算局に説明しなければならないが、理論的に目標をどの 程度達成できたのかを示すことが難しいとのことだった90。また、「最初の1ユー ロからの証明」を客観的にみる立場の会計検査院は、厳密な説明ができていない 省庁があると指摘している91。
予算の繰越や流用については、制度上は可能であっても、予算局等への事前説 明が必要なことや、繰越を行うと次年度予算が削減されるのではないかといった 懸念が現場にあることから、積極的に活用されていない。一方で、予算の可視可 能性が向上したことや、前年度予算の成果が問われ、次年度予算に反映される仕 組みについては評価されている92。
(2)業績評価について
業績評価における指標の設定は、合理的とは言いがたく、その数も多すぎるた め、今後整理が必要であると複数の調査対象が指摘した93。しかし、予算・公会 計・公職省(旧経済財政産業省)によると、強制的に指標を整理すると現場が混 乱する可能性があるため、今は静観しているとのことであった。
(3)新しいマネジメント手法について
マネジメントについては、プログラム責任者と従来の管理者が一致しておらず、
プログラム責任者に実務上の権限が与えられていないBOPの数が多いため、個々 のBOPの予算の額が細分化され硬直的になっているという指摘があった。また、
後述のとおり、従来の人事制度が、プログラム単位の管理という新手法に合致し ていないため、プログラムの運営に合せた柔軟な人事が実現できないという問題 もある94。
90 現地調査におけるエコロジー・持続可能開発省へのヒアリングによる。
91 現地調査における仏会計検査院へのヒアリングによる。
92 現地調査におけるエコロジー・持続可能開発省へのヒアリングによる。
93 現地調査におけるCIAP、CDC、MINEFI、新聞社へのヒアリングによる。
94 現地調査におけるMINEFI、新聞社、CIAP、CDCへのヒアリングによる。