NAR
Yield
S
D
S
D
S
D
S
D
S
D
872 957
5.21 5.73 26,0 23.0 0.057 0.043
1,361 1,453 4,89 4.81 22.9 25.7 0.054 0.053 935 (1,760)
903 (1,773)
934 1,013 4.57 4,85 18.6 26,3 0.042 0,056
1,291 1,420 4,30 4.33 10,0 14,5 0.026 0.036 699 (1,696)
646 (1,706)
747 753
5,34 5,29 24,1 28,8 0,046 0.062
1,198 1,153 4.93 4,62 21.0 11.7 0.042 0,027 868 (1,666)
846 (1,583)
9/m2
9/c㎡/day
9/c㎡/day
9/m2
note:Dry weight, LAI;mean value for 20 day
CGR, NAR;value for 20 day before or after heading Yield:ear,():total dry matter
S;sparse density D;dense density
に関係なく,いずれも高い相関がみられた。植被下における日射量と純放射量との間にもほぼ相関 がみられた。
1979〜81年における全乾物重,LAI(葉面積指数), CGR(個体群生長速度)およびNAR
(純同化率)は,表1−3のとおりである。水稲の生育を前述の放射状態と対比させてみると次の 傾向がみられる。80年において,出穂後のCGRが低い値を示すのは日射量の不足に基因する。
CGRはNARとLAIの積で表されるので,80年における出穂前の疎植区でCGRが低い値を示す
理由は,LAIが低いためであり,また出穂後に疎植・密植両区ともCGRが低いのは,LAIのほか,NARの滅少,つまり日射量の不足によって, NARとLAIが共に低下したことに原因する。
LA工は80年が最も小さい値を示した。また,1.AIが大きくなると植被下における純放射量と 植影面におけるそれとの比は小さくなるとされているが,本観測では,観測期間中のLAIの変動 が小さいためか,そのような傾向は認められなかった。
全乾物重は,概して,81年が小さい値を示しているが,栽植密度による差異は81年を除き,
すべて密植区が疎植区にくらべ大きい値を示している。しかし,子実生産量はいずれの年次も疎植
区が大きかった。このことは,
栽植密度の差異によるLAIお
よび乾物重の変化のほか,群落 構造の差異に基づく別の要因が 生産力に関係しているものとみられる。
前述の結果を群落内の光環境 から検討した結果を表1−5に 示した。短波・長波が葉層を透 過するとき,その強さはしa群 bert−Bearの式,つまり指数函 数で減少するが,門司,佐伯の
弐1)・一∫。e訓一瞬(た
だし,1はある群落内のある高 さより以上における光の強さ,∫oは群落上の光の強さ孟は吸 光係数または消散係数,Fは群 落内のある高さより上にある葉 面積)から吸光係数んの値は,
日射量,純放射量:に関し,出穂 前と出穂後で差異を認めること ができるが,栽植密度による差 異は明瞭でない。
水田におけ.る放射状態からみ て,80年の出穂後の日射量の 不足がLA I,NARの低下によ
って,CGRの減少をもたらし
たものといえる。80,81年の 出穂前の密植区は,NARが大きいことがCGRの増加に結びつ
いていると考えられる。このことは,植面面における純放射量 からは関連づけられず,植字下 の純放射量が比較的大きいこと
から群落構造の差異がNARに
影響をもたらしているといえよう。
水田の放射状態と生長解析と の対比を出穂前後40日間にわ たり行ったQしかし,この期間 におけるCO2環境について連続 測定されなかったため,CO2環 境と生長解析とを対比して検討 する.ことは困難である。しかし,
表1−4.日射量と純放射量の相関
Table 1−4. Correlat主on between insolation and net radiation
Plant density
A
B1979
1980
1981
before heading
after 皐eading
before heading
after heading
before heading
after heading
S
D
S
D
S
D.
S
D
S
D
S
D
0.990 0,156 ぷ
0,.974 0,558*
0,839*** 0,748***
01854*** 0,750***
0,992寧** 01930***
0,967*寒* 0.906***
0.921*** 0,923*串*
0.958*** 0,975***
0,878*** 0,978***
0,928*** 0.669**
0.961*** 0,772***
みネ
0..983 0.430
note :Significant;5%,
S;sparse densiもy A;canopy level
**;1%,辮;0.1%
D;dense dens ity B;soil surface 表工一5.短波・長波の吸光係数
頒able 1−5. Extinction coefficient of short and long waves
Extinction coefficient Plant density Insoiation W&ve l.eagth
1979
1980
1981
before heading
af ter hea(fi貧9
before heading
after heading
before headi㎎
after he昂ding
S
D
S
D
S
D
S
D
S
D
S
D
0,201 0.160 0.385 0,402 0,202 0.236 0.348 0,315 0.209 0,224 0.310 0,336
0.074 0.088 0,089 0.147 0.163 0,121 0,257 0,161 0.098 0.G65 0,315 0,300 note Exti。,ti。。,。effi,i,nt K−F−11・1/1。
F=LAI(in table 2)
1/10=(insolation on soil surfase)/(net rad iation under canopy) or (insolation)/ (net radiation of canopy leve1)
S;sparse density D;dense density
とくに出穂前は下向きのCO2フラックスが大きい疎植区は,NARが大きい傾向があるとみられる。
出穂後,LAIが等しくても群落構造が異なり群落上におけるフラックスに差異が認められるのは,
群落を構成する個葉のkの値には関係せず,CO2の放出源,すなわち稲体の呼吸と土壌からの供給 に基因し,その結果が子実収量に影響するものと推定される。
摘 要
耕地における太陽エネルギーの有効利用を意図し,耕地群落内空間における熱・水蒸気・CO2など の物質のエネルギーの動向を植被層の生産構造との関連で解析し,その生物生産を高めるための具体 的な手掛りを得ようとした。本研究は,水稲とオオムギ群落のCO,環境と放射状態を調査検討したも のである。
1)水稲群落内のCO2環境はLAIの違いによって異なるが, LAIがほぼ等しい群落でも葉層構造に よって異なる。
2)群落内CO2環境は,栽植密度の差異によって生じた群落内の光,温度の影響をうける。
3)LAIの大きい多肥区では, LAIの小さい堅肥区にくらべ,日中,群落上層において下向きのフ ラックスが大きいのみでなく,群落下層において上向きのフラックスも大きい。
4)登熱期におけるCO2環境は, CO2の吸源とともにCO2放出源も多く,出穂前とは異なった状態 となる。群落境界面から移送されるCO2と土壌および稲体から放出されるCO2を効率的に利用して 乾物生産を高める生産構造を検索しなければならない。
5)1979年から 80年の3ケ年について,稲が同一発育段階にある水田の放射状態をそれぞれ測定 した。その結果,放射状態と生産力との間に一定の関係が認められたが,CO2環境と生産力との関 係は明瞭でなく,今後なお検討の余地がある。
Analysis of transport system of heat,w3tervapor and carbon dioxide in plant community
Norindo TAKAHAskl*and Kazukiyo TETsuKA**
(*Inst呈tute for Agricultural Research, Tohoku University;
**Miyagi Prefectural College of Agriculture)
Summary
For economica玉utilization of the solar energy in crop communities, which have different productive structures, the transport system of heat, watervapor and CO2 gas were studied in paddy rice. The results obtained were as fo11Qws.
(DThe CO2 environment in the paddy rice community varied with the values of LAI. But in the community which has am・equal LAI value, the CO2 envilonrnent was also affected by leaf architecture of the comlnunity.
(2)The CO2 environments were remarkably influenced by the differences in insolation and temperature in rice commun重ties,which have different plant densities.
(3)LAI of experimental plot supplied with heavy manure was larger than that of light manure. The former had a larger downward flux in the surface layer of canopy and also larger upward flux on the ground layer thall the latter.
(4)The CO2 environment at ripening stage differed from at pre−headillg stage, To obtain higher dry matter productiQn, we should clarify the favorable productive structure to utilize
effectively CO2・which is transferred from the boundary atmosphere and relea串ed from sQil and
rice plant.
(5)The insolations at the heading stage were measured under different cQn4itio箪s,1.979 to 1981.There. was certain relationship between the insolation and the prod廿ctivity of paddy rice community, while the relationship between CO2 gnvh・onment and productivity of paddy rice was not ciear.
(3)耕地における窒素循環流の実態の解明
ホ
佐藤和夫,佐藤孜
はじめに
我が国の米生産量は,1960年代から急激に増加し,70年代には「過剰」状況が引きおこされるに 至った。これは,水田条件の量的及び質的改善,稲作技術の進歩によるが,一方では,化学肥料の多 投と,それを可能にした品種の改良等にも支えられてきた。しかし,その後の社会状況の変化の中で,
エネルギー及び資源を効=果的に利用する稲作の方策がさぐられている。
本研究は,水田系における窒素の動態の,より効果的な利用を可能にするための基礎的知見を得よ うとしたものである。
水田系(水田一作物系)における窒素の動態に関する研究は,我が国の主食生産の場という位置付 けから,歴史も長く,数もぼう大である(甲子i)1978)。しかし,稲の窒素吸収を土壌経由のもの に限っても,土壌からの窒素の放出と稲の生産性をむすびつけるには,解明されなければならない多 くの要素が,いまだに存在している。例えば,稲への窒素供給は,施肥窒素及びいわゆる「地力窒素」
からの2つの給源から行われ,特に野老からの窒素の放出は,土壌内の種々の条件に影響され,必ず しも稲の要求性とは一致しない。
本研究は,水田系での窒素の動態を,その代表的な流れについて,量的側面と変動則を明らかにし ょうとしたものである。具体的には,施肥窒素を重窒素(15N)で標識し,施肥窒素及び「地力窒素」
それぞれの流れを追跡し,稲による利用の舗限因子を明らかにしょうとしたものである。
なお,本課題は当初炭素及び窒素の収支に関するものであったが,「炭素の収支」については,本 系の他の課題で追求されており,ここでは,窒素の動態のみを追求した。
本研究を行うにあたり,農水省の方々及びGEP皿系の研究者の方々には,研究費及び研究上のご支 援をいただいた。前当研究所所長神田巳季男博士並びに現研究所所長古坂澄石教授はじめ職員の方々,
特に本田強講師,技官本郷功,相沢光秋,熊谷儀一の各氏には多くのご援助をいただいた。記して感 謝の意を表する。
方 法
1)実験圃場
実験圃場は,東北大学農学研究所付属農場(宮城県志田郡鹿島台町)のNα5の水田とした。本水 田は,付近を流れる吉田川の沖積面を約50年前に水田としたものである。排水設備があるため,
冬一春期間作土層は乾燥するが,重粘質のため,水田期間は減水深をほとんどなくすことができる。
土壌の概要は次のとおりである。弱グライ黄褐色水田土壌に分類される。全炭素及び全窒素含量 はそれぞれ3,3%,0,28%,乾土効果は約18㎎/100gを示す。重三質(粘土含量50%以上)で,粘 土鉱物はスメクタイトを主成分とし,CECは約34me/100 gである。(Yamane and Sato41)1970)
2)実験区
4ケ年の各実験区の設定は表1−6に示したごとくである。79年は4×4m2の正方形を1区と
し,周囲はケイハンシートを鋤床層内へ5cm以上打ち込んで周辺から隔離した。80〜82年につい*東北大学農学研究所