た。また夜間では土壌の深い場所から 図2一&斜面ライシメーターのヒノキ林における温度 樹冠上部に向かって温度は低くなった。 土壌水分,炭酸ガスの垂直分布の日変化(1979年12月 土壌水分張力は晴天が続いていると土 16日)
Fig。2−8. Daily changes of ternperature, soil water
壌表層程高くなり,深さ30cm,50
potential,包nd CO2 concentrati6ns at the Hinoki cmでは深い所がやや低いが,その差は
model forest in the slope lysimeter.
少なかった(図2−8(2)〉。また土壌
水分張力は日変化を示し,土壌深10㎝の部位の温度と逆相関を示した。以上の温度,土壌水分
環境下でCO2濃度の垂直分布をみると,大気中のCO2濃度は日変化はほとんどなく低かった (図2−8(3))。土壌呼吸と土壌中のCO2濃1度は大気よりも約100ppm高かった。土壌呼吸は 土壌深10cmの温度と正の相関を示し,温度が上がる16時項に漸増する傾向を示した。地表へ のCO2の拡散が温度に依存して変化することが示唆された。
b.月変化:さらに降雨が植物群落のCO2濃度の垂直分布に与える影響をみるため,ヒノキ植栽2 年目の8月目1ケ月間,降雨量・地下水流出量・土壌水分張力・温度並びにCO2濃度を測定し た。図2−9はその結果である。まず水関係では8月初めの様に降雨と降雨の間が短い時,一降 雨の影響が速やかに地下水流出量:に現われ,土壌水分張力は低いままそれ程変化しなかった。一 方,無降雨期間が続くと地
下流出:量も減り,特に土壌 表層(深さ10cln)では水 分張力が高くなった。そし
て8月19日に21㎜の降
雨があると,土壌水分張力 は速やかに減少するが,地 下水流出量には大きな変化 はみられず,漸増するにと どまった。この事は土壌の 透水性と保水力にかかわる 問題である。同時に土壌孔 隙が水でどれ程占められ,
従って土壌空気がどれ早大 気中に移動するか,すなわ ち,土壌中のCO2がどれ程 地表から大気中へ放出され るかにかかわってくる問題と 言えるので後に詳しく検討 する。土壌温度は12月の 日変化と同様に表層日較差 が大きく,土壌深50cmの 場所では日変化が認められ なかった。土壌深50cmで
20 10 0
×50cc/23.8ゼ Preeipiセ融tio皿
XIE/娼㎡ 5
珈
100 0 20 10 0
10 15 20 25 30
20 0 500
春一
5 10 5 20 25_8劇_10【禺
.9咀.50㎝
Soil temperature
聾
さ ユ 02謄m 15 20 25 30 CO2 c㎝cen幅tion蟹姻 ,鴎
510152025r30(day}
(A㎎,1980}
図2−9。斜面ライシメ一算ーのヒノキモデル林(2年生)におけ る降雨,地下流出水,土壌水分張力,土壌温度と炭酸ガス濃度と の関係
Fig.2−9. The relationships between CO2 concentra七ions and precipitatio亘s,ground woter runoff, soiI temperature at the Hinoki model forest(2yeards old)in the slope lgsimeter。
は夏:に漸増,冬に漸減した。その差回14〜15℃の年変化が認められた。土壌温度の垂直変化で は冬期と逆転し 土壌表層程高く,深くなるに従い少しずつ低くなった。しかし,降雨時や曇天
日では垂直変化は少なくなり,土壌の深い層で温度が高くなった。水分環境や温度環境は上記の 様に日変化を示したが,これに伴うCO2濃度の月変化も認められた。まず垂直分布では土壌呼吸濃度 が最も高く,次いで土壌中で,大気が最も低かった。土壌呼吸のCO2濃度が土壌中のCO2濃度 よりも高い事は測定装置の問題や,斜面ラィシメーターを使用した事,関東ロームB層土を使用 した事,土壌有機物量が少なかった事などに起因していると思われる。群落上部,土壌表層,土 壌中のCO2濃度は相互にシンクロナイズしており,夕方から夜にかけて高くなった。これは土壌 深10cmの温度とよく対応した。また土壌温度が比較的高まった8月10臼から8月20日にかけ て,土壌呼吸のCO2濃度は高くなり,日変化の項で示レた傾向と同様であった。8月3日の降雨
により土州水分張力が5㎝塊から4㎝H9に低下した程度では各層のCO2濃度はあまり変化し
なかったが,降雨前の土壌水分張力が26(㎜H9から降雨後に5㎝地に低下した降雨時には各層のCO2濃度は高くなった。
2)30年生ヒノキ林
a 季節変化:温度や水分環境とCO2濃度の相互関係については斜面ライシメ一婦ーで検討を行い,
上記にその結果をまとめた。しかし,ライシメーター内におけるCO2濃度の変化は,土壌が未熟 でありかつ物理的に閉鎖系であるため,自然条件とは異なる変化をすると考えられた。そこで,
モデル林ではなく実際のヒノキ林で,CO2濃度の垂直分布の季節変化について測定を行った。そ
の結果を図2−10に示す。1981年7月に測定を開始したが,夏期(8月)のグラフで土壌呼 吸の濃度が20日を境に土壌中のCO2
濃度より低くなっているのは,先に考 案した循環方式(測定用に赤外線ガス
2,000CO・幽 (Sp,i。g)
■ 1,600
分析装置に吸引した気体を,そのまま もとのboxの中へ送り込む方法)から
簾劉緬戴犠嘩鈴監:瓢び藁凱凝認_.
CO2濃度を測定した。 季節を通じて 400噸一・一一…一一・…・幅… ・・一・一・・」・…b・ve th・…un O御
大気のcO2濃度はおよそ380 PPInから
25 30 5 10 15 20 (day)
April,1982 May,1982 400ppmと一定であったが,土壌呼吸・
21000●●∵CO・PPm (S・mm・・), ・ 土壌中のCO2月度は季節的に変化した。 .9、, ㌦
す・わ・土賜の…灘賭期1:繋:噸撚:擁癌借
におよそ600ppmで増大の傾向を示し,
或。鴨。吃・、冥。
夏期に約9・・ppm撮大値となり,秋 800 き刷
期に約700ppmと減少の傾向を示し, 400 ^恥一{ … 脇 漸 帳{幅回v岬}
冬期に約45・PPmと中朝とな。た。 510纂剖,、撫12530(day)
10cmの深さの土壌中では,春期に約
CO2 ppm (Auもum) ・ 1000ppm,夏期に約1500 ppmと最大 2,000
値を示し・鯛に1100ppmと減少し・1劒・ @ . r
冬期に約600ppmと最小値となった。 1,200・マ 昂.
土壌呼吸の・・撒・土壌中の… 8・・脳ご・_ζ職=矯
濃度の季節変化はほぼ同じ傾向を示し 4 _岬_、,。._...。_岬.、w..,、,恥..〜._._.
たが、その差は冬期で約150pplnと最・ 0 5 10 15 20 25 30(day)
も小さく,次いで春期と秋期で約400 0ctobe■ 1981
難議鰹張誠謡、
た(図2−11)。日中鴛樹冠中の部 一斗、、y)
November,1891 D駐cember11981 分が最もCO2濃度が低く,土壌呼吸と
土壌中との差は夜間に比較して小さか 図2−10・天岳良国有林のヒノキ林(30年生)における つた。一方,夜間では大気のCO,濃 炭酸ガス濃度の垂直分布と季節変化
Fig.2−10. Seasonal changes of CO2 concentrations 度が最も低く,次いで樹冠中となった。
of the atmosphere above the canopγ, soiI
また土壌呼吸と土壌中のCO2濃度差
respiratio鞠and air in the soil at the は昼間に比較して大きく・ことに夏期 Tenga㎞ra Hinoki forest(30 years old>.
において顕著であった。斜面ライシメ
ーターでのモデル林においてみてきた様に,土壌呼吸や土壌中のCO2濃度は降雨の影響を受
§(m)
督、。5
、塁
9.5
0