0.2
0.1
0
mgCO2・9−1・hr中1
△
とみなす。この方法は推定
:方法という名に価しないと いう酷評もあり,事実多く の問題点を含んでいる。そ れらは,植物体内での地上 部と地下部との物質の転流,
根系が生長する期間と枯死
・分解する期間が重なる場 合,極大・極小値となる時 期を予測する方法などであ
る。
高橋ら44)(1980)は,1974
年から5年間の測定結果か ら,5月に極大値,9〜10 月に極小値が現われると考
1000
ロ 誓 碧
場5。0
島
$ 遷
0
9・㎡2
Maxlmlm in a year
M三nimum in a year
yearly mean
1974 75 76 77 78 79 80 8I year
Year of survey
図3−14.牧草地下部現存量の年次変化
Fig.3−14. Annual cha㎎es in underground biomass in pasture・
察している。指摘された時期に近い極大・極小値を選び,その変動を見ると,調査年次が進むにしたが って変動の振幅が小さくなる傾向がうかがえる(図3一一14)。 高橋らの指摘どおり5月に極大,9〜
10月に極小値をもつ3年次の調査結果から,平均極大値(935g。m−2),平均極小値(470)をも とめ,その差を地下部生産量すなわち地下部枯死量(465g・m−2。yr−1)とした。この場合,地下部
の年回転率は70%となる。
6) 表面流去水,地下水の移動にともなう系外への有機物流亡速度
1982年秋から郭外へ有機物流亡速度測定のための準備を始め, 83年5月から測定を開始した。
降水,表面流去水,地下水の全有機炭素濃度を測定する。一方,降雨量,三角堰による表面漏壷水 量,蒸発散量推定のための日射量を平行して測定する。 83年度は草地造成法の異なる草地間(耕 起法と蹄耕法)で流亡速度を比較し,さらに草地への施肥量と流亡量(全炭素および全窒素)の検 討へと進める予定である。
放牧草地の植生一品詞系における有機物収支の試算(1981年の場台)
1981年2月から翌年2月までの1年間について,各コンパートメントの大きさと各流路の速度を試 算した(図3−15)。 対象草地は牧草が優陣している耕起造成放牧草地の弱放牧圧区である。 1973 年に造成し, 74年から放牧利用しており,1981年は放牧利用8年目にあたる。
現存量はすべてm2あたりの乾物重(gDM・m−2)であらわし,・土壌中の有機物蓄積量は地表1 m2,
深さ50㎝の土壌中の炭素量を腐植量に換算(炭素含有率58.1%)してもとめた。流路の速度は1年間,
1㎡あたりの乾物重(gDM・m−2。yビ1)であらわす。・呼吸・分解速度はC(》量に0.614を乗じて乾 物重とした。
1981年の牧草地上部の純生産量は1138g。1バ2。yr『1で,このうち470 g(41%)が家畜に緑葉で 採食される。採食されなかった緑葉の大部分は枯死する。年間枯死量は648g(57%)で,前年から持 ち越された立枯れ(332g)と合流する。立枯れは422 g家畜に採食されるから,全採食量は892gとな り,地上部工生産量の78%に相当する。純生産量のうち19g(2%)が地上部現存量の増分となって翌 年へ持ち越される。
糞の消失速度はNakamura27)(1975)に従って計算した。:糞の残存率は指数関数に従って減少し,
そのときの消失係数の値として,40.1×10『3day『1(5〜6月),55×10−3(6〜10月),7.9×10『3
(10〜5月)を得ている。これらの係数値を1981年の排糞量に適用すると,2年間で年間糞量の99%が
消失することになる。地表から消失した糞の一部は CO2となって大気中に放出され,残りはフソ虫の活 動や,水の移動とともに土壌中に移行したと考えら れる。大気中への放出量:と土壌中への移行量の割合 は,地表リター(植物遺体)の場合の値と等しいと 仮定した。その結果,年間305g・m−2の糞が地表に 落とされ,そのうち106g・m−2・yr−1の糞がCO2 となって放出され,198g。m−2・yr『1の糞が土壌 中へ移行することになる。したがって,全消失量は
304g。m一2・yr−1となり,地表の糞意積量の収支は 1m2,1年あたり1g増加することになる。尿による 土壌への有機物供給量は,いまのところ無視するほ かない。
いくつかの問題点が残されているが,系外への有 機物流亡量以外の各蓄積量,各流速の推定値をもと めることができた(図3−15)。 コンパートメント すなわち,立枯れ量,地表有機物量,無機質土壌中 の有機物蓄積量の収支は,三者ともにマイナスにな った。立枯れ量,地表有機物量は牧草の生長や放牧 圧の影響を受け,容易に変動すると予想されるが,
無機質土壌中の有機物蓄積量は地力維持と関わりが あると考えられるので,その収支がマイナスになる ことに注目したい。無機質土壌中の深さ50㎝までの 有機物蓄積童は25kg・mr 2であり,その減少量(274
g・m−2・yr−1)は蓄積量の約1%に相当する。
草地造成後6年目の土壌有機物蓄積量から土壌有 機物蓄積量の推移を検討し,今回の試算の対象とし た草地では年平均322g・m−2の速さで土壌有機物が 減少している≧いう,今回の試算と同様の結果をえ ている。一方,草地化する前の植生が同じであった と考えられる地域内で,草地造成年次の
異なる草地の土壌炭素蓄積量を調査した。
原植生の土壌炭素蓄積量を原点とし,各 調査草地の炭素蓄積量を草地造成後の年 数に従って配列した(図3−16)。図から 草地造成旧約5年間,土壌炭素蓄積量は,
減少し,約15年のちにもとの蓄積量にま で回復すると読みとれそうである。15年 以降の蓄積量の推移は今後の調査を待つ しかない。今回の有機物収支を試算した 草地は,造成後8年目で土壌有機物蓄積 量の収支はマイナスであった。今後,マ イナスの収支を持続し荒廃の方向にむか うのか,ある時点でプラスの収支に転じ,
嚢
1⑳
竃 三 至
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§ 葺
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648
422 一一39
332→293 265 305
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一22
131→109 208
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384
一274
25200
1123
465
2546
2338
董215
662
図3−15.放牧草地の植生一土壌系にお ける有機物収支の試算(藤荷田山(草地 試)早起造成放牧草地1981年L1区)
Fig.3−15. Organic matter budget in vegetation−soil system in a pasture established bソcultivat量on, Fujini七a experimental site(L1),1981.(cf.
Fig.3−1)Unit:biomass or.amount of Grganicmatter accumulation,
gDM・㎡ 2;flow rate,gDM噴f2・yf1.
㎏C・皿−2・50㎝闇且
Q
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0 5 五〇 職5 為&r5 after e8樋bli3㎞ont of p息5tUf臼
20
図3−16.草地造成後の土壌炭素蓄積量の推移 (芝原(福島),「不耕起造成草地)
Fig.3−16. Time course of acc㎜ulation of soil organic carbon after establis㎞ent of non−
tilled pasture,Shibahara experimental site.
草地として長期間維持されるのか,今後の検討を待ちたい。
摘 要
放牧草地の土壌に注目..し,土壌を中心とした有機物の収支と循環速度を定量的に解明した。4.種の.
コンバート〆ソト,すなわち,立枯れ:量,地表有機物量:,無機質土壌中の有機物量,植物地下部内を.
想定し,各コン.パート.メントを11本の流路で結んだ。 各流路を移行する有機物の流速を測定あるい は推定法を程案した。牧草優占の耕起造成・弱放牧圧草地について,放牧利用8年目の植生一土壌系 の有機物収支を試算した。無機質土壌中の有機物量の収支はマイナスとなり,有機物蓄積量の減少傾 向を示唆した。
Dyhamics of soil o翼Banic matter in vegetation−soil system of gra.ssland
HiromitSu KI即TA, Yoshimitsu SAITO and Noboru NI SHIMURA (National Grassland Research Institute)
Summary
Caφon is one o:f the essentials of organic matter and ocごupies near half of an or窪anism,s dry weight. Its flow rate is assumed to indicate the mean. rate of ckculation.of substances.1.ih:1;e6b」
system. From this point of view, this study was begUn t661hddate the 6arbon cir6Ulation.in
・騨ゆ1・gil rγ・t二野、、=.6f凹凹tha・i・, b・d・・ts〜a・d・i・c・1・・i…at…f・・g・ni・m・tt・ゴr・1・ti・・
t・th・串qil i・p・・tμ剛砂・e q吻⑫圃y・larifi・d・
A・卿1・ρ・皿P野冊.m・d・1・・ed f・・the a・・1y・i・・f.・・il・・g・・i・m・tt6・.鱒y・・廊h・宮f…
comp皐rtments, that is, accumulation of standing dead litter,.a.ccumulati6h of:surface li亡ter and
・U血9・rゑcc・md1・…n・f. w・・.1蜘・・a1・・il・nd und・・g一州m・…Am・・g l・・le cd蜘一 m6ntsダeleven main f16宙=士outes脚ere considered年nd each flow rate 6f orga血i¢matter.or CO.を w・・mea・・±・d・・e・ti・。・t・d・S・細ゆ…iτical f・・m・1・・t…tim・t・.tU・f19胃・at・・w・・eρ・・P・・ed・
This model was applied on the pasture which waS established..M士h cultivation eight yeafs ago and is now dominated with grasses under low g士azing. CalcUlati6hs of fldw.rates of ofgとnic matter胃ere as follows;
1,Standing dead litter;Annual litter.productiQ1ぱate,648g・m−2,was added to the衰mQunt
。f,t、ndi。g dead litt,, at the end・f previ…yea,,3329・m−2.C・ttl・・g・azed=.4229・st註・di・g:d6ad litter and 265gtransferred to the s6il surfaρe. So 293gwas lεft at th¢end ofthe..year.
2.Soil surface organic matter;Standing dead litter of 2.65g噴1−2.transferred to the soil surface for a year, and dungs of cattles 305g・己m『2・yビ1,too。 The organic matゼer 6f(265十305)g w・・ 艨Edt・・h・p・evi・u・yea・ ・1・f・・f 1319・m−2,・nd by dec。mp・・iti・n・f・h・・u・face・・g・ni・
m.≠狽狽?r,1itter and du皿g, and by transference to the mineral soi1,亡he organiG matter,208 and 3849・m−2・yf1τ・・卿ively,Ψ・・di・apPeared f・・m th・g…bd・u・face.
,。il潔認聯齢1驚黙黙膿,部、1;ごniC聯(hU漁S)inm ne「a1
.This result suggests the decreasing tendency of soil organic Inatter accumulation in thi魯 pastur巳:
②草地生態系における微生物生産量の解明
ぷ
沢田泰男・岡野正豪
草地の物質循環系における微生物生産の実態を明らかにして,系の機能の解明と制御に寄与する。
開始当年は,まず放牧草地での一次生産量の調査に対応して,微生物バイオマスの分布と季節的変動 を把握する。
方 法
草地試験場内藤荷田地医にig73年に耕起造成.したオーチャードグラス,レッドトップ優占の傾斜草 地(弱放牧区,1ha)に価・て,植生ならびに土壌の理化学性の予備調査から比較的均一とみられる数
アールを対象とした。本草鞄の来歴,管理状況,および生産性については高橋ら45)の報文に記載され ている。土壌は,非固結火成岩母材の洪積火山性土で表層多腐植質黒ボク土に属する(表層10㎝の土 性L,pH4.6−5.2, C22−11.7平均6.1%, NO.14−0.64平均0.36%)。
全般に塩基の溶脱が顕著で,雑草の侵入が多く重量の不均一性も大きいなど,必ずしも高位の生産 性を維持しているとは言い難いが,放牧強度の低い条件で比較的平準に近いレベルにあるとみられる。
分析資料は,牧草茎葉の緑色部(1)と立枯れ部(2),地表リター(3),ルートマット層の上部(0−1.5㎝)
(4)と下部(1.5−3㎝)(5),3−10㎝(6),および10−20c田(7)を採取した。このうち(4)一(6)については,
3連でほぼ1ヵ月ごとに調査し,季節変動を検討した。
微生物分析に当たっては,上記(1)(4)については超高速ホモジナイザー(ポリトロン)2分間処理 また(5)一(7)についてはブレソダー5分間処理を行って試料の完全分散をはかった。微生物バイオマス の測定はJones−MomsoR19)法による直接検鏡法を準用し,1試料当たり4枚の寒天フイルムをアニ
リンブルー染色後,糸状薦菌系(606倍,25×4視野)および細菌細胞(1,000倍,10×4視野)を実測 した。バイオマス算出の基礎には,糸状菌菌系の直径と細菌細胞の大きさをそれぞれ実測値に基づい て2,6−3.0μm,および0.2μm3とし,また菌体の比重1・1,水分80%を適用した。
このほか希釈平板法による微生物数については,アルブミン培地による細菌と放線菌(1/10濃度 の場合についても低栄養細菌17>として検討),胞子形成細菌を計測した。
1)
結 果
で最も多く
すると,植物緑色部0.2g,立枯れ部2.8g,地表リター1g,ルートマット上部(0−1.5cm)11.8g,
同下部(1.5−3cm)4。6g,3−10㎝層15.5 g,および10−20㎝層1(埴gで,合計524gであった。そ のうち約1./3は表層3cmのルートマット層に存在した。
また,層位によって微生物の構成が異なることがうかがわれ,細菌が深さとともに比較的徐々に 減少するのに対して糸状菌は急減し,そのため下層ほど細菌バイオマスが優位を占める傾向があっ た。糸状菌菌系についても,立枯れ部からルートマット上部に至る表層では,直径が太く褐色のもの
微生物の一説分布
調査草地内の一時点における微生物の垂直分布は表3−1に示す。
表層には多量の有機物が集積しており,単位重量当たりの微生物数量は,地表リターと立枯れ部 ,深さとともに減少した。草地1m2当たりの微生物バイオマス(糸状菌一卜細菌)を概算
*現.農業環境技術研究所,環境生物部 **草地試験場生態部