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25.8 25.8 25.8コントロール方法の選択

写真 6. 「現場で使っている言葉」を活用

4.  丸三工業丸社長より官学への希望

2.4  IT 活用の成果

 

IT

活用の成果を以下にまとめる。

(1) 受発注情報交換時間の大幅短縮

 従来の紙の帳票による受発注情報交換に比べて約

50%の時間短縮となった。また、

発注側企業の

EDI

サーバが立ち上がっていれば、いつでも受発注情報を交換するこ とが可能となり、作業計画を早期に立案できるようになった。

(2) 受発注業務のコスト削減

 帳票のペーパーレス化等により従来の受発注業務と比べて約

50%のコスト削減と

なった。

(3) 受発注業務の効率化

 従来の紙の帳票による受発注情報交換を行っていた際に発生していたデータ入力 作業等を削減することによって受発注業務の効率化が実現できた。

(4) IT活用能力の向上

 インターネットを利用した今回のシステムを活用することにより、仕事の中でIT 技術を当たり前に活用するというマインド、並びに情報リテラシーの向上が担当部門 内で広まっている。

3.徳田工業の ものづくり まとめ 

 徳田工業は、従来木型・試作モデルなどの製作を主業務にしていたが、取り巻く環境の

IT

化の進展により、試作業務がなくなるとの危機感を抱き、

VR

テクノジャパン内に、デジ タルエンジニアリング研究所「ロッジ」を開設し、メーカーとの

Web−EDI

システムを使っ た情報交換や、そのデータをもとに、社内データ変換し

CAD/CAM

データを基に、NC用 データを作成する社内の

IT

化・3次元化推し進めた。しかも、そのデータを実際の“ものづ くり”を行う、高速高精度横型

5

M/C、高速横型 5

軸プロファイラ、3次元測定器兼スキ ャニングマシンなどのハイテク機器を導入し、信頼性の高い優れた製品づくりができる企 業に変身させた。このような努力により、他社の追従を許さない安定的で高成長の企業に 生まれ変わったのである。

4.徳田工業より、官学への希望   

 徳田工業よりの官学への希望は以下の

2

点である。

① 中小企業の場合、使っているソフトやシステムが最適かどうかを審査して、最適なもの への提案・変更をしてくれる人材がいない。このようなことへの援助を頂が欲しい

② VR テクノジャパンとロッジ、可児工場間では、高速ネットワークができ上がっている が、これを工場と本社、ロッジと本社などについても拡大して欲しい。もっと、高速情 報ネットワークの拡大への援助をして欲しい

略語集

1) VR:Virtual  Reality

2) LODGE:Laboratory  Of  DiGital  Engineering 3) CAD:Computer  Aided  Design

4) CAM:Computer  Aided  Manufacturing 5) CAE:Computer  Aided  Engineering 6) EDI:Electronic  Data  Interchange 7) XML:X-tensible  Markup  Language

8) CII:Center  for  the  Informatization  of  Industry 9) SSL:Secure  Sockets  Layer

 引用文献他

[1]徳田工業(株)H.P.:http://J-net21.jasmec.go.jp/info/it/h13/hearing/142/houkoku.htm

3.1-(L)幸栄精機株式会社   

1.幸栄精機(株)の紹介   

会社概要   

社      名  幸栄精機株式会社 

所  在  地 岐阜県羽島市堀津町276番地  会 社 設 立 1984年 10 月 

代表取締役社長  浅野 千幸  資  本  金 10 百万円   従 業 員 数  17 名  

 

 

幸栄精機(株)(以下幸栄精機)は、1984 年 10 月に設立された、新進企業である。幸栄精 機は、高精密部品金型・ヒドロナリューム等 の高難易度製品用金型・焼き入れ金型製造 技術などを生かした、エンジニアリングプ ラスチック樹脂金型などの設計製作を社業 としている。 

その他に、岐阜県などの支援を受け、多数 のベンチャー企業などとの協業を行う「ワークシ ョップ岐阜羽島」の中心的なメンバーとして参 加し、その中で「ユニバーサル工房はしま」を立 ち上げ、ネット上の協業体制を作る コラボレー ションシステム を運営している。そして、さまざ まな製品のデザインから製品設計・金型製作ま での受注製作、高性能な

CAD

CAM

ソフト、

特に製品の2D承認、3Dデータ、NCデ ータの販売を行うなどの多様な業務を行って いる[1]。 

つまり、従業員 17 名の小企業に属す幸栄精 機は、インターネットなどで、顧客より注文を受 け、電子技術、工業デザイン、電機技術、機械 設計等の各分野のエキスパートが、ネットワー ク上で コラボレーション・グループ として知恵 を結集する企業団を作り、それらを活用して、

幅広く顧客の要求に応えようとするものである。

  事業内容 

自動車エンジン部品   電機関連部品(トレー)  

コンプレッサー関連部品   自転車部品  

住宅関連部品     

 

得意分野  高気密部品金型

ヒドロナリューム等の高難易度製品用金型

焼き入れ金型技術を生かしたエンジニアリングプラスチック樹脂金型

主な取引先

八州製作株式会社   小山鋼材株式会社   株式会社 黒田製作所   M&I エンジニアリング   岐阜富士工器株式会社   株式会社日本金型材  

中野ハガネ株式会社  クリエイト株式会社

このような、インターネットを活用して、各種企業がその特質を持ち寄り、協力して“も のづくり”企業活動は、中小の中でも規模の小さい企業にとって、特に強力な

IT

時代の経営 形態であると考え、本節では従来のように単独で取り上げた企業のものづくりを調査する のではなく、「ユニバーサル工房はしま」の活動を中心に説明することにする[1][2]

2.「ユニバーサル工房はしま」について 

2.1 「ユニバーサル工房はしま」設立の経過 

「ワークショップ岐阜羽島」の設立と活動内容

「ユニバーサル工房はしま」は、「ワークショップ岐阜羽島」の

10

社と、地域企業との 交流グループで地域企業の活性化を促すために発足した

30

社の会であり、基本母体は「ワ ークショップ岐阜羽島」である。「ユニバーサル工房はしま」の理解のためには、この「ワ ークショップ岐阜羽島」の説明が不可欠なため、以下に説明を加える。

岐阜羽島駅は新幹線の

1970

年開通と同時にでき、その南地区には岐阜市内に本社を置く 繊維産業が進出し問屋街を形成した。設立当初は、多くの繊維関連企業が地の利を活かし て全国展開を図ろうと考えていた。しかし、東南アジア製品との競合、相次ぐ円高など逆 風にさらされ、打開策を見出せないまま撤退が続き、その結果駅南地区は空きビルばかり になった。そしてビルを再利用しようにも、1970年の建造物と、築

30

年以上の物件で、撤 退して時間が経過した物件は傷みが激しく、利用先はなかなか見つからないという状況で あった。

そんな中岐阜県は、大垣のソフトピア・ジャパン、各務原のVRテクノプラザなどと新 産業を支援するための様々な取組を行い、2001 年には新たに市町村等が行う空き工場、空 き事務所、空き倉庫、空き店舗などを活用したビジネスインキュベータ整備事業に、県が 半額補助するという制度(岐阜県新産業支援施設整備費補助金)を作った。羽島市は、「こ の制度を活用して、駅南地区を活性化することができないか」と考え、空室の利用に積極 的な介入し、市が紹介者となり信用を供与し、インキュベート施設として整備することに した。そして、貸主には地域の活性化のために必要な施設であることを十分理解してもら い、自由に利用する許可を得た。このようにして「ワークショップ岐阜羽島」が誕生した のである。以下に入居企業名と業種を示す。

  企業名       業種 ロボス(株)      ロボット開発

ネオジャパン(株)       環境機器開発販売 スリーリンクス         ロボットコンサルタント

K-System Network

    ソフトウェア開発

よう星(有)      食品関連企画販売

(有)システム カノウ     ソフトウェア開発

(株)イーエスピー企画     電子教材・電子機器開発

(株)ユタカ電子製作所     コンピューターソフト開発・福祉機器 幸栄精機株式会社        金型・福祉機器・ロボット部品 株式会社 大一精機       食品機器・ロボット機器

「ワークショップ岐阜羽島」は、毎月定例会を開き、以下に示すように活動内容の調整 を行っている。

 

a. 会員企業情報交換。

 

b. 行政からの連絡業務

 

c. 地域市民参加行事の企画(有志参加)

   (電子工作、ロボット工作教室等)

 

d. 共同受注・発注情報

 

e. 地域企業との交流(ユニバーサル工房はしま)

以下に「ワークショップ岐阜羽島」のA棟・B棟の外洋を写真

1・2

に示した。A 棟は

6

室、

B

棟は

4

室の計

10

室である。部屋は大小はあるものの概ね各室

30

㎡、家賃は入居年数 により分かれており、1〜3年までは

650

円/㎡、4〜5年までは

1,000

円/㎡、6〜10年までは

2,000

円/㎡(いずれも共益費込)と、事業開始当初は格別手厚い支援を行っている。この他

入居時には保証料

100,000

円、光熱、通信費は実費負担が必要である。入居に際しては審査 会でビジネスプラン等の審査及び面接が行われ、上記

10

社が、平成

14

3

月完成後に入 居した。

写真1.「ワークショップ岐阜羽島」A棟 写真2.「ワークショップ岐阜羽島」B棟

「ユニバーサル工房はしま」の活動内容

 上でも述べたように、「ユニバーサル工房はしま」は、「ワークショップ岐阜羽島」10 社 と、地域企業との交流グループで地域企業の活性化を促すために発足した合計

30

社の会で ある。2003年

8

月にまとめられた「ユニバーサル工房はしま」の活動のまとめを表

1

に示 す。