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0 20 40 60 80 100

R es is ti vi ty ( μ Ω ·c m )

2.2 2.0 1.8 1.6 2.6 2.4

Ag 2.0μm

Ag 1.0μm Ag 0.5μm

4-3. Ag/Cu積層膜の比抵抗値のCu給電層膜厚依存性.

4-4にAg電解めっき膜の深さ方向のSIMS分析結果を示す。スパッタ成膜したPdを用意し、

Pdを給電層として電解めっき成膜した1.1µm膜厚のAg膜のSIMS分析結果と、比較のために、

Pd上にスパッタ成膜した0.4µm膜厚のAg膜の分析結果を同時に示す。Ag電解めっき膜、Agス パッタ膜の比抵抗は、それぞれ、2.1µΩ·cm、1.8µΩ·cmであった。Agに対するKの相対検出強度 比は、電解めっき膜の方がスパッタ膜より2桁高い値を示した。Agに対するNaの相対検出強度 比は、両者同等であった。SIMS分析の結果は、KAg(CN)及びKCN で構成された電解めっき液に 含まれているKが電解時にAg膜中に共析したことにより、Ag膜の比抵抗上昇を招いたことを示 唆している。アルカンスルホン酸溶液によるAg 電解めっきや電解めっき液作製工程の十分な不 純物管理により、さらに比抵抗の低いAg電解めっき膜が得られることが考えられる。

横軸1Cycleは、1元素当たり0.1secの測定を3元素について測定する単位時間

4-4. Ag膜の深さ方向のSIMS分析

4-3-2.Ag/Cu積層膜の熱処理の影響

Ag(0.5μm)/Cu(50nm)電解めっき積層膜の試料の中で比抵抗が1.8µΩ·cm、2.2µΩ·cmのAg/Cu積 層膜が得られたので熱処理によるAg膜の形態の変化をSEM観察する試験試料に供した。

4-5(a)に示すように、比抵抗2.2µΩ·cmのAgめっき膜は450ºCの熱処理後も顕著な粒成長は

観察されなかったが、600ºCの熱処理により約2µm程度まで結晶粒が成長した。比抵抗1.8µΩ·cm

のAg膜は350ºCの熱処理により再結晶化が起こり約2µm程度の粒径まで結晶粒の粗大化が観察

されたことが図4-5(b)から分かる。前項のSIMS分析結果と合わせると、比抵抗の低いAg膜は転 位の運動や粒界の移動を阻害する不純物量が少ないために、350ºC の低温でも再結晶により結晶 粒が粗大化したと考えられる。

as plated annealed at 450ºC annealed at 600ºC (a) Ag(0.5μm)/Cu(50nm)積層膜, 比抵抗:2.2µΩ·cm

as plated annealed at 350ºC

1μm

(b) Ag(0.5μm)/Cu(50nm)積層膜, 比抵抗:1.8µΩ·cm

4-5. 比抵抗が(a) 2.2µΩ·cmと(b) 1.8µΩ·cmのAg/Cu積層膜の表面形態のSEM観察像.

4-6 にAg/Cu(50nm)積層膜の比抵抗の熱処理温度依存を示す。Ag(2.0µm)/Cu(50nm)積層膜の 比 抵 抗 は 、 加 熱 前 の 2.0µΩ·cm か ら 600ºC 加 熱 後 に 1.9µΩ·cm へ 僅 か に 低 減 し た が 、 Ag(0.5µm)/Cu(50nm)積層膜の場合、加熱前の2.3µΩ·cmから600ºC加熱後に2.4µΩ·cmへ僅かに比 抵抗が上昇した。いずれの場合も熱処理後に比抵抗の大きな上昇が観測されなかった結果は、図 4-5に示すAgめっき膜表面のSEM観察像でも明らかなように、600ºCの熱処理後もAg膜の凝集 が発生しなかったことに裏付けられている。

4-6. Ag/Cu(50nm)積層膜の比抵抗の熱処理温度依存.

4-7に示すように、Ag/Cu積層膜表面のAugerスペクトルから350ºCの熱処理によりAg膜表 面にCuが検出された。さらに、図4-8に示す深さ方向の組成分析の結果から、熱処理中にAg膜 中を拡散したCuはAg膜表面付近に偏析し、Ag膜中にはほとんど存在しないことが確認された。

この結果は、CuはAg中にほとんど固溶しないために熱処理後もAg/Cu積層膜の比抵抗の上昇に 寄与しないことを示している。

4-7. Ag/Cu積層膜の熱処理前後のAg膜表面から得られたAugerスペクトル

as plated

Ag Cu Ti

Ag Cu Ti Si