54 34 11
(157)
5人
40字 45 26 19
(130)
やはり書ける漢宰,書きやすい漢字の学年提出漢字との関係は,
4入 (計)
36字 (336字)
24 (215)
29 (127)
23 ( 72)
(112) (750)
1年提出漢字
第3章 当用漢字の習得状況一書き 179 のほうが優位であることがわかる。中学校における教育漢字外当用漢字の教科 書新出文色の配当は,教育漢字における学年配嶺のように,特別の基準はない。
採用した著作晶の文章が中心となるが,そのなかで易から難,基本的な字形優 8入正答漢字と教科轡出現状況
国語教科書
出
現 教 科 数
出現園数 字数 9教科 8教科 7教科 6教科 5教科 4教科 3教科 2教科 1教科 0教科 150園以上 2字 段郎
101回以上 4 呼押 姿 昔
81〜100回 1 若
51〜80 15 座刻渡 井志好 窓源 頼盛脚 姪 泣笑 浮
4ユ〜50 11 優影棒 雄片装 背 潮 誌恵 鐸美
31〜40 21 互途 巻離 尾晩胸 枝南砂 介輝 紹難儀 皆
傾 城江鰻
将 21〜30 27
箱 振隆 乱穴項 樹浦妙 操湿趣 痛班屈 娘
羽 丘東乳 映鋼 筋訴
飼松仲
11〜20 56 頂 鮮斜密 陰換閉 灰盲枚 帝袋涼 沿紅秀 沖召征 匹凡悟 机 豆鏡床 霧講染 宝脳鈴 蟹澄稲
鬼
透甲抗 彫秘浜 炎探唐 忍孔巡 骨 踊障扇 堰駆儀
鍾
5〜10 34 鉛較濃 羊輻針 溶警 沼寸庁 幾沸亡 桃漂汗 唯峠痴 怠 玄畜藥 芝滝劣 湾 犠牲拍 径訪郊
5回以下 25 軸培弓 浄胴診 狩刃肪 醇紡薪 錨 暁
糖粒 菌 茎硝梅 滴腰又舶 企
0 9 尺 亜 軟硫 乙 兆斗 丙 悔
205 ? 20 20 40 34 39 27 14 3 1
〈注>1、出現回数は,音・訓出現度:を含めたもの。
2.出現教科数は,国語科を含や牟9教科にあたる。なお,男『F技術,女子家 庭のどちらかに出ている場合,便宜上,1教科どして数えた。
3.ゴチック体の字は,累積正答の文字。
4。1教科のみ出現の3字中,怠・暁は国語,丙は数学に提出されたもの。
先の原則によって提出されるのが一般であり,最終学年ではとかく提出しにく い残りの漢字ということになりやすい。教育漢字の高学年用の漢字が「書き」
漢字として定着しにくかったのと岡じような現象が,教育漢字外当用漢字にお いては,いっそう強くlllてくるわけである。
②教科書に使用されている文字
全員が書けた205字と,生徒が3年間に使用した教科書の漢字lll現状況を調べ ると,次表のように,国語をはじめ他教科にも出現しなかった文字は「悔」1字だ けである。読みでは,麗語・他教科に出現しない文字でも正しく読めたものが かなりあったが,書字では教科書の使用文字との関係が深いことが認められる。
書ける文寧は,国語教科書で出現度数が多いばかりでなく,他教科でも多 くの教科にわたって出現される漢字に多い。
国語科出現度数の低い漢字でも,他教科での出現教科数が多く,それによ って習得作用が助長されると思われるものがある。
国語科提出0でも書けている文字がある。そのほか,出現教科数1教科と いう「丙」(算数)もある。これなどは,一教科の出現度数が相当多いであろ うし,ノートなどで実際に書く場合が多いはずである。これに類したことが 他の文献についても想定される。甲乙丙はすべて書けるが,これなども評価、
用語としての甲乙丙でより,数学関係での用語としての習得経路のほうが考 えられる。
以上,教科書に早く提出され,くり返し呂にし,学習する機会があること,
多教科にわたって用いられ,ノートなど認述に関係することが多いなど,教科 書の出現が早く,しかも,多いということが,書ける漢字の一つの性格である
とみられる。
2)多用される語の構成要素として
教科書の文字使用状況のほかに,教育漢字外当用漢宇の多用される語の構成 要素との関係も考えられる。
205字の調査文字は,読みの調査で,原則として正答反応の高いほう(生徒に 親近性があると思われる)の音・訓による語形をとって問題とした。
第3章 当日漢字の習得状況一書き 181 訓の形のままで問題としたもの
羽ぬ 影かげ炎ほ㈱押滑 沖ts N汗あせ巻まく机つくえ鬼雛 輝かS やく弓嚇 泣なく恐擬態暁鋤つきsse liる茎くき 恵齪喬穴あな肩軌 呼よぷ 互「 fjCt tt好tB
骨肱酢t 咲さく枝t t姿轍飼かう若わかい狩かり松SO沼嫌笑 痂
鐘かh城しろ針はり刃は eseh し洗あらう染モめる扇おうぎ訴う嘱丸まど怠お二たる 袋ふくろ滝熔 暖あ轡:澄すむnc }t e渡わたる豆Sth峠とうげ背せ 尾ts 匹ひき
姫ひめ 浜雌 浮うく幅鷹 忘わす描埋うめる又9k 眠h t・る霧きり重良む勧ePt S if 7.
羊ひつじ雷赫なり涼tずい劣IS tる
く注〉 ゴチック体の文字は,卒業時調査にあたり,全員が書けたもの。他は,累積方 式で正答のもの。亙は音でも調べたことを示す。
訓の基本形をそのまま問題とした70字(これらの文字〈ことば〉は,生活に 密着したものが多い。中には,字音語の熟語でも同時に調べておいたものもあ
る)のほかは,音による熟語の形で調査した(訓による熟語エ0字を除く)。
①教育漢字+教育漢字外当用漢字
調査問題を作成する場合,なるべく生徒の日常生活・学校生活に密着した語 という観点をとったが,正しく書けた文字を結果的にみると,その多くは,教、
育漢字+教育漢字外当用漢字の組み合わせでできている語に使われた場合であ ることがわかる。
教育漢字+教育漢字外当用漢字 ま
陰Q!【 陰)
ら 鉛(鉛 筆)
ヨ梅(後 悔)
田
儀(儀式・礼儀)
筋2知玄孔4横
く く く く く筋恵玄孔綱
ヨ 肉)恵)
る
関)
ま
子)
綱)
映菓5比脚駆傾
く く く く く く団扇画図駆傾
3画−子較−本6除3向ら
源(源氏・資源)
郊(郊 外)
刻(時 刻)
ヨ 鋭(鋭 角)
灰(灰 色)
ヨ る
企(企画・企業)
胸6退警4相紅座
く く く く く く胸屈警互紅座
ヘノ4囲屈4察互−白4席
ヨ 沿(沿 岸)
ヨ 皆(皆 様)
幾(幾 何)
ヨ菌(細 菌)
イ
径(直径・半径)
る る
圏(北極圏・圏内)
悟(覚 悟)
ユ項(項 目)
る 錯(錯 覚)
182 第2編 う誌(雑 誌)
ヨ 斜(斜 面)
ヨ
鮮(薪鮮・朝鮮)
寸(寸 法)
ヨ
浄(清浄・浄化)
ヨ 召(召 集)
ヰ 趣(趣 味)
1 3 3 3 軸(箪 ヨ操(体 ユ盛(花 盛 薪(薪
軟(軟水・軟体動物)稲(稲 桃(桃
1
︶2色
エ障(障子・障害)
ヨ ら
巡(巡園・巡査)
ヨ 尺(尺 度)
な ヰ
付)
ユ ヨ
途(途中・帰途)
2 5 軸)
操)
り)
き
炭)
4
ユ
滴(一滴の水・水滴)帝(帝国。皇帝)
1 3 1
頂(頂上・頂点)
エ ユ
痴(痴入・臼痴)
ユ ヨ
粘(粘土・粘着う ヨ 舶(舶来・船舶)
細浦3鉄模優硫
く く く く く く細浦棒線優硫
3流3和棒3様3勝5酸
兆(一 1
ヨ 湿(湿 度)
層(地 層)
征(征 服)
ぺ
診(診察・診断)
ら 硝(硝 酸)
ヨ 秀(秀 才)
ら 忍(忍 術)
ヨ ユ 邦同(月同体。月河中)
エ 斗(北斗星・一一一・斗)
ヨ ヨ
庁(都庁・県庁)
9 4 兆) 仲(仲間・挿良し)
ま ヨ
段(一段・階段・段落)探(探求・探検)
3 1 2
濃(濃 度)
ユ ユ
箱(本箱・木箱)
ま 沸(沸 点)
ヨ エ
宝(宝物・宝石)
さ 紡(紡 績)
エ ユ
盲(盲目・申入)
ら 溶(溶 液)
鈴(鈴虫・風鈴)
梅(梅雨・入梅)
エ
班(一班・班長)
閉(閉 会)
ぺ 訪(訪 問)
ヨ ユ
凡(平凡・凡入)
ユ 唯(唯 一)
乱(混 乱)
ヨ郎(太 郎)
お 芝(芝 居〉
る る
装(装置・服装)
井(井 戸〉
ヨ 振(振 動)
ユ
将(大将・将来>
1
外乳透潮
く く く く 樹2牛透5満5 木〉乳)
明〉
潮>
2
畜(牧蕎・家畜)
お東(全 冊(拍 暁(今 1
\/﹀︶
東・四丁2
片(片手・片方)
3死・一2冬4英4信○
く く く く く く亡冊子雄頼湾
。
ヘノラ ラ 野寺眠凸凹湾
(伊勢舶風唖後なので・ルビつきで伊勢湾として拙.稲一鮒はこのi学の特株 例。なお,この中にも,教育漢字外当薦漢字との組み合わせでも調べた語もある。)
〈注〉熟語の文字の右肩の数掌は教育漢字の学年配当を示す。
これらは,B常の社会生活でも,こうした組み合わせの語として多用されで おり,生徒がその語に接近することが多く,また,書く機会や必要も多い。し たがって,教育漢回外当用漢字であっても自然に書けるようになる。なお,他 教科で多用される語(文字)も,次にみるように相当あり,よく目にふれる,
ノートなどで書く機会も多いと思われる。
第3章 当用漢字の習得状況一書き 183
②教育漢宇外当用漢字十教育漢字外当用漢字
教育漢字外当用漢字との組み合わせの語(:文字)は,前者に比べると,さす がに少ない。しかし,教育漢字外当用漢字であっても日常生活と密着している もの,他教科に関するものという傾向は動かない。
亜(亜 鉛)
犠(犠 牲)
砂(砂丘・砂糖)
抵(抵 抗)
培(栽 培)
密(秘 密)
影砂紹彫秘奇
く く く く く く影丘鯨帯秘妙
響)丘)
介)
刻)
密)
妙)
乙(甲 乙 丙)
甲(甲 乙 丙)
床(寝 床)
唐(遣 唐 使)
丙(甲 乙 丙)
離(距 離)
紹揚書軸脂隆
く く く く く く介江牲軍営隆
子
介江牲糖肪盛
これらは,国語科や他教科との関連がみられ,字数・字種に多少の異同があ っても,中学生一般に共通する習得現象ではないかと思われる。
このように教育漢字外当用漢字でも,生活上,あるいは学習活動の上で,必 要性の高いものは,書ける漢字が相当あること,そのような漢字は,語構成・
語表記の上で,やはりまぜ書きよりも,漢字で書くことが望ましいし,同音語 の誤りもさけられる。
中学の漢字学習では,書くカとして定着しない教育漢字の指導も合わせて行 なわれるであろうが,現実には,中学校の国語教科書で新出する漢字一一教育 漢字外当用漢字を中心に進められるのが一般のようである。その結果,上掲の ように,書くことを義務づけられている教育漢字の中の文字が習得し残り,必 ずしも書くことまでは義務づけられていない教育漢字外当用漢字の中にも,巳 常生以上,学習の必要上,習得能力上,書ける文字のあることに注呂される。
このことは,将来,読み書きともに習得の可能な漢宇,習得すべき漢字という ことを考える場合,参考になるのではなかろうか。(付 この漢寧調査を終え て昭和43年,学習指導要領が改訂され,中学校の漢字学習についても,かなり の改訂をみた。教育漢字外当用漢字中,小学校段階におろされたいわゆる備考 の漢字115字を含む約1000字が書く漢字として要求されるようになり,昭秘7 年新学習指導要領が実施されるころには,書く力も一段と強化されることにな