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第2章 災害予防計画

第8節 防疫・公衆衛生・清掃対策

災害時の防疫・衛生、公衆衛生など、環境保全にかかる体制整備を総合的に進めます。

1 防疫・衛生活動及び環境保全体制の整備

---市民こども部

(1)防疫・衛生活動体制の整備

災害時においては、感染症が発生しないように組織的な防疫活動を実施する必要が あります。そのため、市民こども部を中心とした「防疫班」を組織し、殺菌、消毒、

ねずみ等の駆除、飲料水の水質検査などを迅速に行える体制整備に努めます。

なお、防疫・衛生活動の内容を検討、整理し、その実施計画の作成に努めます。

(2)関係機関、民間業者等との協力体制の整備

大規模災害時の広範囲にわたる防疫・衛生活動を迅速かつ効果的に実施するため、

関係機関・民間関連業者・団体等に対し、災害時において人員、資機材等の確保等に 関する応援・協力が得られるよう、必要に応じて協力協定を締結し、対策実施体制の 整備を図ります。

(3)防疫・衛生用資機材の確保

災害時における防疫・衛生活動及び環境保全対策のための薬剤、装置・資機材等の 備蓄に努めます。また、市有の資機材の備蓄では対応しきれない場合を想定し、県、

他市町村及び民間業者からの調達による確保体制の確立についても検討します。

2 遺体収容に関する事前対策

---福祉部

(1)遺体収容・埋葬マニュアルの作成

大規模な災害が発生し、多数の死亡者が発生した場合、市は遺体収容所を設置し、

警察による検視、医師の検案等、各関係防災機関等と連携して、迅速かつ適切に遺体 の取扱いに関連する各種活動を行う必要があります。このため、遺体の収容、火葬・

埋葬等一連の遺体の取扱いについて検討し、マニュアル等の作成に努めます。

(2)遺体収容等に関する関係機関等との協力体制の整備

災害時の遺体収容所設置及び遺体の取扱い等に関し、事前に県、警察署、その他の 関係機関と協議を行い、条件整備に努めます。

(3)広域火葬体制の強化

神奈川県広域火葬計画に基づき、災害時における遺体の処理を進めるため、棺の調 達、遺体の搬送、火葬、埋葬等の手配を行い、県は広域的な協力体制をとります。

(4)身元不明遺体に必要な施設の確保

大規模災害時に発生することが予想される遺体の火葬、埋葬案件への対応が迅速か つ適切に行われるよう、身元不明遺体にかかる必要な施設の確保に努めます。

3 し尿処理体制の整備

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(1)災害時におけるトイレ等の確保

大規模地震発生時の上下水道の破断等により、水洗トイレ等が使用できない場合に 対応するため、簡易トイレ、携帯用便器等の備蓄整備を進めています。今後も、引き 続き、計画的に備蓄を行い災害時のトイレ対策に万全を期して行きます。

[防災主管部]

(2)仮設トイレの確保体制の確立

市で備蓄しているトイレでは対応しきれない場合に備え、レンタル会社との災害時 における協力協定を締結しています。今後においては、バキュームカーやし尿処理資 機材などを民間収集業者やレンタル会社からの資機材確保について検討し、災害時に おけるし尿処理のための体制の確立に努めます。

[環境経済部]

(3)災害時における「便所用水」確保等についての周知

阪神・淡路大震災では、トイレ自体は破損を免れたものの、上水道の破断により使 用不能となったトイレが多数存在したことが報告されています。

このことから、市、「ふろ水の汲み置き」等、災害時に備えた便所用水・生活用水の 確保について市民への周知を図って行きます。

[防災主管部]

(4)大規模災害時を想定した「し尿処理・処分マニュアル」の作成

大規模災害時には、水洗トイレの使用不能により、大量のし尿発生が予想されます。

一方では、市の処理施設が被災する可能性もあり、市の処理能力は低下するものと 想定されます。これら非常時においても、仮設トイレ等からのし尿の収集体制や処理 施設の非常時処理方法等、適切かつ迅速な処理を行うための「し尿処理・処分計画」

を検討し、マニュアル等の作成に努めます。

[環境経済部]

(5)下水処理施設の整備

大規模災害時においても被害を最小限に抑え、下水道が適切に機能するよう、下水 処理施設の耐震化、ライフライン停止時に対するバックアップ設備の設置、災害時に 利用可能なオープンスペースの確保等、非常時に配慮した整備を図ります。

[都市建設部]

(6)災害時相互応援協力体制の整備

下水道事業の災害時相互応援については、「関東ブロック下水道事業における災害時 支援に関するルール」に基づき、災害時に迅速・的確な連携が図れるよう体制整備を 進めます。

[都市建設部]

(7)民間業者等との協力協定の締結

大規模災害時に発生が予想される、大量のし尿を迅速かつ効果的に処分するため、

民間し尿収集・処理事業者、土木・運送事業者等に対し、災害時に人員、資機材等の 確保について応援が得られるよう協力協定を締結し、必要な体制の確立に努めます。

[環境経済部]

4 ごみ・がれき処理体制の整備

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(1)ごみ・がれき処理・処分マニュアル等の作成

大規模災害時に大量に発生することが想定される、ごみ・がれき等に迅速かつ適切 に対応するため、ごみの一時集積場所や廃棄物の仮置き場等の候補地の検討など、災 害時を想定した処理・処分マニュアル等の作成に努め、非常時に備えます。

[環境経済部]

(2)近隣市町村・民間業者等との応援・協力体制の確立

災害時の大量のごみ・がれき等を迅速かつ効果的に処分するため、非常時における 具体的な処理実施手順等について検討を行います。

また、ごみ・がれき等を迅速かつ効果的に処分するため、民間の廃棄物処理事業者、

土木・運送事業者等に対し、災害時に人員、資機材等の確保並びに民間処理施設への 受け入れについて協力が得られるよう、協定締結等について検討し、必要な体制の確 立を図ります。

[環境経済部]

水は、生命及び生活の維持に必要不可欠です。このため、災害時における飲料水等の確 保、給水体制の整備を総合的に進めます。

1 応急給水拠点及び給水源の確保

---防災主管部

(1)飲料水兼用耐震性貯水槽

大規模災害による上水道の断水を想定し、災害初期の応急飲料水を確保するため、

飲料水兼用耐震性貯水槽(100㎥)を各地域に整備しています。

番号 設置場所 所在地

1 光綾公園駐車場  深谷上4丁目5234番地 2 北の台小学校  大上9-14-1

3 綾北小学校  寺尾本町3-10-1 4 早園小学校  小園420番地 5 綾西小学校  綾西1-2-1 6 綾南小学校  上土棚中1-12-19

(2)県企業庁の災害用指定配水池

県企業庁は、災害初期の応急飲料水を確保するため、吉岡配水池を災害用の配水池 として指定しています。

○吉岡配水池確保水量 11,950㎥

(3)プール・受水槽等補給用給水源の指定・整備

給水拠点及び貯水槽の整備による応急飲料水の確保のほか、補完的な給水源として 市立の小・中学校にろ水機等を配備しています。水は、生命維持に必要不可欠なもの であり、災害時にろ水機等が確実に使えるよう、引続き計画的な整備・点検を行い使 用方法等の周知を図ります。また、飲料水兼用耐震性貯水槽が設置されていない小・

中学校の受水槽には、緊急遮断弁が設置されています。今後は、現に飲料用に使用さ れる市内公共施設・事業所等の受水槽の活用による飲料水確保について、検討してい きます。

(4)災害対策用井戸の指定

災害時の飲料水及び生活用水を確保するため、井戸の所有者と災害時における井戸 水の供給協力をお願いしています。今後は、井戸を所有する事業者との災害時応援協 定の締結の検討や所有者との連携・協力体制や具体的な供給方法について検討します。

○災害用井戸指定箇所357箇所(平成26年4月現在)

【飲料水兼用6箇所、生活用水351箇所】