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第2章 災害予防計画

第7節 要配慮者対策

(3)避難行動要支援者避難支援

避難行動要支援者に対する避難支援、安否確認等をより確実なものとするため、そ の基礎となる名簿(避難行動要支援者名簿)を災害対策基本法第49条の10第1項 の規定に基づき作成するものとする。この名簿には、次の項目を記載・記録するもの とします。

1 氏名 2 生年月日 3 性別

4 住所又は居所

5 電話番号その他の連絡先 6 避難支援等を必要とする事由

7 避難支援等の実施に関し市長が必要と認める事項

また、必要に応じて、同法第49条の11第2項の規定に基づき、避難行動要支援 者本人の同意を得た上で、災害の発生に備え、避難支援等の実施に必要な限度で、自 主防災組織を始めとする避難支援関係者に対し、同意をした避難行動要支援者に係る 名簿情報を提供するものとします。

この避難行動要支援者名簿の作成・更新方法や活用方法、名簿情報提供に当たって の情報漏えい防止措置などの必要な事項については、別に定めるものとします。具体 的には、次の事項について定めます。

1 避難支援等関係者となる者

2 避難行動要支援者名簿に掲載する者の範囲 3 名簿作成に必要な個人情報及びその入手方法 4 名簿の更新に関する事項

5 名簿情報の提供に際し情報漏えいを防止するために市町村が求 める措置及び市町村が講ずる措置

6 要配慮者が円滑に避難のための立退きを行うことができるため の通知又は警告の配慮

7 避難支援等関係者の安全確保

4 社会福祉施設等との連携

---福祉部 高齢者、障がい者などは、一般的な避難所での共同生活には耐えられないことも予想さ れるため、設備、体制が整った民間の社会福祉施設等と連携して避難行動要支援者支援を 実施するために、あらかじめ、施設管理者と福祉避難所としての緊急受入れに関する協定 を結んでいます。今後は、これらの福祉避難所の具体的運用について調整を実施するとと もに、協定施設相互の連携体制を進め、支援体制の強化を図ります。また、新たな民間の 施設等との協定の締結を積極的に推進します。さらに、公立の社会福祉施設についても確 保し、民間の社会福祉施設等と同様に、避難行動要支援者の受入を行い、支援します。

5 社会福祉施設等の対応

---社会福祉施設 社会福祉施設の入所者あるいは通所者は要援護者であることから、社会福祉施設の管理 者は、日頃から防災対策を行っておきます。

(1)防災設備等の整備

施設そのものの災害に対する安全性を高めます。また、ライフライン等の機能停止 に備えて入居者の生活維持に必要な食料、飲料水、医薬品等の備蓄を行うとともに、

施設機能の応急復旧等に必要な防災資機材の整備を行います。

(2)組織体制の整備

災害発生に備え、あらかじめ防災組織を整え、職員の任務分担、動員計画、緊急連 絡体制を明確にしておきます。特に職員が手薄な夜間は、照明の確保が困難であるこ とを配慮した組織体制を確保します。

(3)防災教育訓練の実施

施設職員や入所者が、防災についての理解や関心を高めるため、定期的に防災教育 を実施します。

また、施設職員や入所者が、災害等の切迫した状況下でも適切な行動がとれるよう、

施設の構造や入所者の状況に応じた防災訓練を定期的に実施します。特に、自力避難 が困難な入居者がいる施設では、夜間を想定した防災訓練も行うように努めます。

6 外国籍市民への対応

---市民こども部 本市には、約2,900人(平成22年10月現在)の外国籍市民が居住しています。

そのうち多くの人々があまり日本語を理解できず、災害時には言葉の問題から情報が十 分に伝わらずに二次被害に巻き込まれたり、被害が拡大する可能性があるため、避難行動 要支援者になることが懸念されています。

(1)外国籍市民への防災意識啓発

外国籍市民への防災パンフレットの作成については、やさしい日本語や各種の母国 語を使用して避難行動や避難場所などの情報を提供します。

また、外国籍市民を雇用している企業での防災教育や防災訓練を支援します。

(2)外国籍市民への防災行政用無線

災害時に放送する緊急放送は、やさしい日本語や多国語での放送に努めます。

(3)外国籍市民を交えた防災訓練

外国籍市民を交えた防災訓練の実施を検討します。

国籍別外国人登録者(H22.10国勢調査)

618 2

21 78

179 193

203 246

259

353

739

その他 イギリス インドネシア アメリカ 韓国・朝鮮 フィリピン タイ ペルー 中国 ベトナム ブラジル

災害時の防疫・衛生、公衆衛生など、環境保全にかかる体制整備を総合的に進めます。

1 防疫・衛生活動及び環境保全体制の整備

---市民こども部

(1)防疫・衛生活動体制の整備

災害時においては、感染症が発生しないように組織的な防疫活動を実施する必要が あります。そのため、市民こども部を中心とした「防疫班」を組織し、殺菌、消毒、

ねずみ等の駆除、飲料水の水質検査などを迅速に行える体制整備に努めます。

なお、防疫・衛生活動の内容を検討、整理し、その実施計画の作成に努めます。

(2)関係機関、民間業者等との協力体制の整備

大規模災害時の広範囲にわたる防疫・衛生活動を迅速かつ効果的に実施するため、

関係機関・民間関連業者・団体等に対し、災害時において人員、資機材等の確保等に 関する応援・協力が得られるよう、必要に応じて協力協定を締結し、対策実施体制の 整備を図ります。

(3)防疫・衛生用資機材の確保

災害時における防疫・衛生活動及び環境保全対策のための薬剤、装置・資機材等の 備蓄に努めます。また、市有の資機材の備蓄では対応しきれない場合を想定し、県、

他市町村及び民間業者からの調達による確保体制の確立についても検討します。

2 遺体収容に関する事前対策

---福祉部

(1)遺体収容・埋葬マニュアルの作成

大規模な災害が発生し、多数の死亡者が発生した場合、市は遺体収容所を設置し、

警察による検視、医師の検案等、各関係防災機関等と連携して、迅速かつ適切に遺体 の取扱いに関連する各種活動を行う必要があります。このため、遺体の収容、火葬・

埋葬等一連の遺体の取扱いについて検討し、マニュアル等の作成に努めます。

(2)遺体収容等に関する関係機関等との協力体制の整備

災害時の遺体収容所設置及び遺体の取扱い等に関し、事前に県、警察署、その他の 関係機関と協議を行い、条件整備に努めます。

(3)広域火葬体制の強化

神奈川県広域火葬計画に基づき、災害時における遺体の処理を進めるため、棺の調 達、遺体の搬送、火葬、埋葬等の手配を行い、県は広域的な協力体制をとります。

(4)身元不明遺体に必要な施設の確保

大規模災害時に発生することが予想される遺体の火葬、埋葬案件への対応が迅速か つ適切に行われるよう、身元不明遺体にかかる必要な施設の確保に努めます。