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第2章 災害予防計画

第6節 避難対策

災害が発生した場合、市民の生命を確保するために、市では、一時避難場所、広域避難 場所、避難所を確保・指定しています。安全に避難するため、環境整備を総合的に進めま す。また、近年各地で発生している風水害等において、避難勧告等の発令のタイミングや 市民への迅速・確実な伝達等の課題について、その対応策をあらかじめ定めます。

1 避難場所等の指定・整備

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(1)一時避難場所の指定・整備

災害発生時、広域避難場所や避難所へ避難する前に、家族や近隣の避難者が一時的 に安全確保のために様子を見る場所または避難のための集団を形成する場所として、

都市公園等を一時避難場所として指定しています。市は、防災マップやホームページ 等を活用し、これら一時避難場所の周知を図るとともに、各施設の管理者と連携して、

円滑な避難のための条件整備に努めます。

なお、豪雨時等の避難などの急を要する場合は、自宅などから直接一次避難所に避 難するため、一時避難場所は利用しません。

[防災主管部、関係各部]

○一時避難場所 101箇所(平成26年4月1日現在)

(2)広域避難場所の確保

市街地における大規模火災発生時、火災による輻射熱から避難者の生命を保護する ため、市は、必要な安全距離が確保されたオープンスペースとして、広域避難場所を 26箇所確保しています。今後も市街化の状況に応じ、安全な避難のための広域避難 場所の確保及び環境整備に努めます。

[防災主管部、関係各部]

◎主な整備目標

1 2 3

初期消火・救助救援活動を行うために必要な資機材の配備

夜間・休日に地域住民が広域避難場所として利用するために必要な準備措置等 災害対策本部との相互情報連絡手段の確保

(3)一次避難所の指定

災害により被害を受け、住居を喪失するなどした被災者について、一時的居住施設 として、避難所を開設し、応急的な食料配布等を行うなどの保護を行います。

このため、避難所開設予定施設として、市立小・中学校(15校)及び市内県立高 校(2校)を指定し、市の防災マップの配布や地域の広報掲示板に避難所を表示する などして市民への周知を図っています。

なお、水害時においては、浸水するおそれのある綾南小学校は、一次避難所として 利用しないこととし、代替施設として南部ふれあい会館、落合自治会館及び上土棚自

(4)二次避難所の指定

避難行動要支援者、一般的な避難所生活には耐えられないことも予想されるため、

市は、避難行動要支援者優先もしくは専用の二次避難所として、公共施設(14施設)

を活用することとしています。

なお、水害時においては、南部ふれあい会館並びに浸水するおそれのある早園地区 センター及び綾南地区センターは、二次避難所として利用しないこととします。

[防災主管部]

(5)地域避難所の確保

災害により被害を受け、住居を喪失するなどの被災者の一時的居住施設として、一 次避難所17施設を指定していますが、水害時等に対応するため、地域の事業所等の 施設の一部を地域避難所として使用できるよう、事業所等に協力を求めていきます。

(6)福祉避難所の確保

二次避難所の施設では対応困難な場合を想定し、設備・体制が整った民間の社会福 祉施設等と連携し、福祉避難所として緊急受入れに関する協定を締結して避難行動要 支援者の支援体制強化に努めます。さらに、公立の社会福祉施設についても受入れま す。

[福祉部]

(7)避難所開設・運営に必要な資機材の備蓄

市は、独立した防災倉庫を各避難所(一次、二次避難所)に設置し、被災した市民 のための避難所の開設・運営に必要な備品類の備蓄を行っており、引続き計画的な整 備に努めます。また、被害の状況により、指定する避難所だけでは収容できない場合 に備えて、関係機関・団体・事業所等の協力を得て、一時避難のための施設の提供・

確保、野外受入施設用資材(テント・ビニールシート等)確保・調達のための体制の 確立を図ります。

[防災主管部]

(8)避難所の環境整備

避難所では、老若男女、思想・信条、健常であるなしを問わず、様々な被災者が一 時的に生活をともにすることとなるため、円滑な避難所運営には、避難者相互の理解 と協力が不可欠です。しかし、最低限度の被災者のプライバシー保護や出入口、その 他の段差の解消、救護スペースの確保など、要配慮者への配慮等を図る必要があるた め、設備等の改修が必要なものについては、避難所開設予定施設の改修計画に合わせ て整備を図ります。

[防災主管部、関係各部]

2 避難所運営委員会との連携

---防災主管部、関係各部 避難所の開設・運営は、住民の安全確保、生活の維持、健康・衛生管理など、様々な配 慮が必要です。市では、各地区の住民代表者と避難所運営委員会を組織しています。

避難所運営委員会では、あらかじめ作成してある「避難所運営マニュアル」の作成、見 直し及び地域住民へのマニュアルの周知などを行い、円滑な避難所運営体制について検討、

整備に努めています。

(1)避難所運営委員会の組織構成

避難所運営委員会は、次により構成されています。

市 職 員

学 校 関 係 者

地 域 住 民

体)

会 長

副会長

事務局長 兼

※平常時から避難所運営について活動をしています。

◎運営マニュアルの作成や訓練など 避難所運営委員会

地域の方々が中心となって組織されています。

※避難所開設時に避難者で活動班を組織して活動します。

(2)避難所運営委員会の役割

大規模災害時には、住居を喪失したなどの地域住民が一定期間臨時の生活拠点とし て利用することを前提に、避難所が避難者にとって秩序の取れた生活の場として機能 するように、平常時から運営マニュアルの作成や見直し、避難所内での要配慮者対策 など、避難所の円滑な運営に向け検討を行います。このため、避難所運営調整会議を 定期的に開催します。

(3)避難所運営委員会の活動内容

1 災害時に備え、避難所運営マニュアルの作成、見直し及び要配慮者対策など の検討、決定

2 避難所運営にかかる訓練の実施 3 防災に関する意識啓発活動の実施

4 自主防災組織などとの連携に関する事項の検討

3 避難経路の整備

---都市建設部、自主防災組織 避難経路となり得る道路については、計画的に整備を行います。特に幅員4m以下の狭 あい道路については、避難、消防活動の支障となる恐れが強いため、改善に努めます。

また、建物の倒壊等により閉塞する恐れのある避難路等について、実態調査を行い、必 要に応じて、道路沿いの建築物の耐震化を推進するなど、避難路の確保に努めます。

なお、自主防災組織は、災害時に家屋の倒壊、延焼などにより避難経路が遮断される場 合を考慮して、あらかじめ複数の避難経路を定めておきます。

4 避難勧告等の発令基準の作成

---防災主管部 平成17年、国において「集中豪雨時における情報伝達及び高齢者等の避難支援に関す る検討報告」がまとめられ、その中で「避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドラ イン」及び「災害時要援護者の避難支援ガイドライン」が示されました。よってこれらを 参考にして、災害時に適切な避難勧告等を実施するため、関係機関からの情報や自ら収集 する情報を基に、避難勧告等の発令の判断基準等について、できる限り客観的な数値によ り整理した「避難勧告等の判断・伝達マニュアル」が整備してあります。

なお、判断基準については、想定外の事態にも対応ができるように総合的に判断します。

◎避難勧告等の類型

避難の類型 発令時の状況

避難準備(要配慮者)情報

 要配慮者、特に避難行動に時間を要する者が避難行動を開 始しなければならない段階

 人的被害の発生する可能性が高まった状況

避難勧告

 通常の避難行動ができる者が避難行動を開始しなければな らない段階

 人的被害の発生する可能性が明らかに高まった状況

避難指示

 前兆現象の発生や地域の特性、現在の切迫した状況から、

人的被害の発生する危険性が非常に高いと判断された状況、

あるいは、すでに人的被害が発生した状況

5 関係機関・団体等との連携強化

---防災主管部 不特定多数の人が集まる施設や、災害が発生した場合の避難誘導を混乱なく行うため、

警察、自主防災組織等との協力体制の確立を図り、その連携の強化に努めます。