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ECL 0.8 LVDS 0.35

6.4 誤り検出条件を設定する

ビット誤りを検出する条件を設定します。

信号入力端子

誤り検出器の信号入力端子は,パネルのED1およびED2のData Inコネクタと Data Inコネクタです。

ED1のコネクタがED_Ch1に,ED2のコネクタがED_Ch2に対応します。

MP2100A-003とMP2100A-003+005では,ED_Ch1の信号入力端子として光 入力コネクタを選択できます。

MP2101Aは電気入力コネクタのみです。

ED1およびED2の信号入力端子は交流結合です。入力端子のブロック図を次に 示します。

+

-+ -Data In

Data In

しきい値電圧

図6.4-1 入力端子ブロック図

注意

電気入力コネクタのインピーダンスは 50です。インピーダンスが 50でない同軸ケーブルを使用すると正しく測定できないことがあ ります。

ED1のData InコネクタとData Inコネクタには2V以上の直流電

圧をかけないでください。

ED2のData InコネクタとData Inコネクタには1V以上の直流電

圧をかけないでください。

内部回路が焼損する恐れがあります。

MP2100A-003,MP2100A-003+005の光入力は交流結合です。

入力端子のブロック図を次に示します。

+ - + V

O/E Data In

しきい値電圧

図6.4-2 光入力端子 ブロック図(MP2100A-003) Data Input Conditionによって,信号入力端子を選択します。

[Differential 50 Ohm]: Data InコネクタとData Inコネクタの両方を信号入力 端子とします。2 つのコネクタに入力される信号の差電 圧が入力電圧です。

[Electrical Single-Ended Data ]: Data Inコネクタを信号入力端子とします。

[Electrical Single-Ended XData ]: DataInコネクタを信号入力端子とします。

[Optical]: 光コネクタ(O/E Data In)を信号入力端子とします。

減衰器の係数(External Attenuation)

本器の Data In コネクタとData In コネクタに固定減衰器を取り付けるときに,

固定減衰器の減衰量(dB)を入力します。

減衰器の入力電圧に換算したしきい値電圧が表示されます。

計算式は次のとおりです。

換算したしきい値電圧 = しきい値電圧 × 10^(減衰量/20) しきい値レベル(Threshold)

”1”と”0”を判別する電圧レベルです。入力端子は交流結合していますので, 直流 分を除去した信号波形に対する電圧を設定します。

入力信号のレベルがLVPECLの場合の,コネクタに入力される波形と直流分を除 去した波形を次の図に示します。しきい値レベルは右側の波形に対して設定しま す。

1 2 電圧 (V)

1 2 電圧 (V)

しきい値レベル

6

ビ ッ ト 誤 り 率 を 測 定 す る

論理

正論理(POS)または負論理(NEG)を選択します。

Logic POS NEG

0 電圧 (V) Data In

コネクタに入力 される波形

0 Data In

コネクタに入力 される波形

1 0 1 0 0 1 1 0

0

0 1 0 1 1 0 0 1

1

時間

時間

図6.4-4 入力波形と判定した値

パターン

誤り検出器は,受信したビット列と内部で生成したビット列を1ビットごとに比較して,

異なっているビットをビット誤りと判定します。

このため,パルスパターン発生器と同じパターンを誤り検出器に設定します。

PRBS の場合は,受信したビット列から次に受信するビットを予測できますので,

パターン同期にかかる時間がProgrammable Patternよりも短くできます。

Programmable Patternの場合は,2通りのパターン同期方法があります。

SYNC Control: OFF パターンの全ビットと,受信したビット列を比較します。

SYNC Control: ON パターン長が128ビット以上のときは,Frame Positionで 指定したビットから始まる 64 ビットと受信したビット列を照 合します。64ビットすべて合致したときに,65ビット以降の データを照合します。

パターン長が 127 ビット以下のときは,受信したビット列と データをすべて照合します。

データの全ビットを照合して得たビット誤り率が,Auto SyncのThresholdで設定 したビット誤り率以下のときに,パターン同期がとれたと判断します。

SYNC ControlをONのときにパターン同期にかかる時間を短くするには,64ビッ ト の ビ ッ ト 列 と 同 じ ビ ッ ト 列 が デ ー タ 内 に 存 在 し な い 位 置 を ,Programmable PatternのFrame Positionに設定します。

パターン同期を検出する64ビットと同じビット列が,データ内に複数あるとパターン 同期にかかる時間が長くなります。

+0 +1 +2 +3 +4 +5 +6 +7 +8 +9 +A +B +C +D +E +F 000000 55 55 55 55 55 55 55 55 55 55 55 55 55 55 55 55 000010 55 55 55 55 55 55 55 55 55 55 55 55 55 55 55 55 000020 55 55 55 55 55 55 55 55 55 55 55 55 55 55 55 55 000030 55 55 55 55 55 55 55 55 55 55 55 55 55 55 55 55 000040 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 0A 0B 0C 0D 0E 0F 000050 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 1A 1B 1C 1D 1E 1F 000060 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 2A 2B 2C 2D 2E 2F 000070 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 3A 3B 3C 3D 3E 3F 000080 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 4A 4B 4C 4D 4E 4F 000090 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 5A 5B 5C 5D 5E 5F 0000A0 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 6A 6B 6C 6D 6E 6F 0000B0 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 7A 7B 7C 7D 7E 7F

図6.4-5 プログラマブルパターンの例 1

図6.4-5に,パターン長が1536ビットのプログラマブルパターンの例を示します。

この例では,プログラマブルパターンの先頭から64バイトが同じ値です。

値が0x55ですので先頭の512ビットは,1と0を交互に繰り返すパターンです。

このプログラマブルパターンで Frame Position を 1 に設定すると,アドレス 0x000000 から0x000007の 8 バイトのデータをパターン同期の検出に使用しま す。

この8バイトが合致する位置は,アドレス0x000000から0x000038までの間に224 個あります。8バイトのデータが合致したあとで残りのデータを照合しますが,プログ ラマブルパターンのすべてのビットが合致する確率は224分の1です。 このような パターンでパターン同期処理をすると,同期するまでにかかる時間が長くなりま す。

受信したビット列 101010101010101010………101010101010101010101010….

検出ビット列 1010101010………101010101010 512ビット

64ビット

図6.4-6 Frame Positionが1のときのパターン検出ビット列

パターン同期に使用するビット列は,プログラマブルパターンの中で 1 回しか出現 しないビット列を選択します。

図6.4-5 の例で Frame Position を 513 とすると,アドレス 0x000040 から

6

ビ ッ ト 誤 り 率 を 測 定 す る

+0 +1 +2 +3 +4 +5 +6 +7 +8 +9 +A +B +C +D +E +F 000000 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 0A 0B 0C 0D 0E 0F 000010 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 1A 1B 1C 1D 1E 1F 000020 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 2A 2B 2C 2D 2E 2F 000030 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 3A 3B 3C 3D 3E 3F 000040 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 4A 4B 4C 4D 4E 4F 000050 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 5A 5B 5C 5D 5E 5F 000060 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 6A 6B 6C 6D 6E 6F 000070 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 7A 7B 7C 7D 7E 7F 000080 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 0A 0B 0C 0D 0E 0F 000090 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 1A 1B 1C 1D 1E 1F 0000A0 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 2A 2B 2C 2D 2E 2F 0000B0 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 3A 3B 3C 3D 3E 3F 0000C0 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 4A 4B 4C 4D 4E 4F 0000E0 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 5A 5B 5C 5D 5E 5F 0000E0 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 6A 6B 6C 6D 6E 6F 0000F0 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 7A 7B 7C 7D 7E 7E

図6.4-7 プログラマブルパターンの例 2

プログラマブルパターンのパターンによっては,誤った位置でパターン同期をとるこ とがあります。図6.4-7にプログラマブルパターンの例を示します。このデータのアド レス0x000000から0x00007Fまでのデータと,0x000080から0x0000FFまでの データは1ビットだけ異なります。

このプログラマブルパターンで Frame Position を 1 に設定すると,アドレス 0x000000 から0x000007の 8 バイトのデータをパターン同期の検出に使用しま す。

このバイトのデータが合致するのは,受信したビット列がアドレス 0x000000 から 0x000007のときと,そして0x000080から0x000087のときです。前者ではビット 誤りが発生しませんが,後者では1024ビットにつき1個のビット誤りが発生します。

このビット誤り率は9.77×10-4です。

パターン同期を判定するビット誤り率(Sync Threshold)を10-3と設定すると,発生 するビット誤り率がこの値より低いので,本器はパターン同期がとれたと判定しま す。

こ の よ う な 間 違 っ た 位 置 で パ タ ー ン 同 期 が か か る こ と を 防 ぐ た め に ,Sync Threshold のビット誤り率は,プログラマブルパターンのパターン長の逆数よりも小 さくします。

たとえばパターン長が16384ビットのときは,Sync Thresholdを1E-5にします。

パターン同期

Auto SYNCはパターン同期方法を設定します。

[On]:Sync Thresholdで設定したビット誤り率を超えたら,パターン同期が外れた と判断して同期処理をします。

[Off]:パターン同期処理をしません。

測定開始時には,Auto Syncを [On] にします。

パターン同期処理後に,Sync Thresholdで設定したビット誤り率を超えるビット誤 りが発生したときに,パターン同期処理をするときは,[On] のままにします。

パターン同期処理後に,Sync Thresholdで設定したビット誤り率を超えるビット誤 りが発生しても,パターン同期処理をしないときは,[Off] にします。

パターン同期処理を実行するビット誤り率

Auto SYNCのThresholdは,パターン同期処理を開始または停止するビット誤り 率を設定します。

パターン同期処理を開始するビット誤り率(同期処理開始レベル)は,パターン同期 処理を停止するビット誤り率(同期処理停止レベル)よりも高く設定しています。これ によりパターン同期処理の開始/停止にヒステリシスを持たせています。

Sync Threshold に1E–2を選択したときの,同期処理開始レベルと同期処理停 止レベルを次の図に示します。

ビット誤り率 10-2

10-3

Sync Loss

Indicator:灰色 Sync Loss Indicator:赤色

同期処理開始レベル

同期処理停止レベル

図6.4-8 パターン同期処理を開始/停止レベルするビット誤り率

[INT] を選択したときは,Test Patternの種類,パターン長およびSync Control の設定によってビット誤り率が異なります。

Sync Thresholdの選択肢ごとの同期処理開始レベルと同期処理停止レベルを次 の表に示します。

6

ビ ッ ト 誤 り 率 を 測 定 す る

表6.4-1 Threshold設定がINTのときのビット誤り率 Test

Pattern

Sync Control

Pattern Length

ビット誤り率 同期処理

開始レベル

同期処理 停止レベル PRBS - 2n–1

(n=7 , 9 , 15,23,31)

2.5×102 1.56×102

Program mable Pattern

OFF 2~16 2.5×102 1.56×102 17~160 5.0×103 1.56×103 161

~1,600 5.0×104 1.56×104 1,601

~16,000 5.0×105 1.56×105 16,001

~80,000 1.0×105 6.25×106 80,001

~160,000 5.0×106 3.13×106 160,001

~320,000 2.5×106 1.56×106 320,001

~ 524,288

1.9×106 7.81×107

524,289

1,048,576

9.54×107 3.91×107

表6.4-1 Threshold設定がINTのときのビット誤り率 (続き) Test

Pattern

Sync Control

Pattern Length

ビット誤り率 同期処理

開始レベル

同期処理 停止レベル Program

mable Pattern

ON 128

~5,120 1.95×104 1.56×104 5,121

~10,240 9.77×105 7.81×104 10,241

~51,200 1.95×105 1.56×105 51,201

~102,400 9.77×106 7.81×105 102,401

~ 204,800

4.88×106 3.91×106

204,801

~ 307,200

3.26×106 2.60×106

307,201

~ 409,600

2.44×106 1.95×106

409,601

~ 524,288

1.91×106 1.53×106

524,289

1,048,576

9.54×107 7.63×107

表6.4-2 Threshold設定とビット誤り率(1E–2~1E–8の場合) Sync

Threshold

ビット誤り率

同期処理開始レベル 同期処理停止レベル 1E–2 2.5×102 1.56×102 1E–3 2.5×103 1.56×103 1E–4 2.5×104 1.56×104 1E–5 2.5×105 1.56×105 1E–6 2.5×106 1.56×106 1E–7 2.5×107 1.56×107

6

ビ ッ ト 誤 り 率 を 測 定 す る

す。

[On] にしたときは,手順6に進んでください。

[Off] にしたときは,手順2に進んでください。

2. Bit Rate のボタンをタッチして,規格を選択します。

パルスパターン発生器のビットレート規格と同じ規格にします。

3. ビットレート規格を Variable,Variable-1/2,Variable-1/4,Variable-1/8, Variable-1/16,またはVariable-1/32に設定したときは,Bit Rateのテキス トボックスをタッチします。パルスパターン発生器と同じ値を入力します。

ビットレートの設定範囲は「表 6.2-1 ビットレート規格とビットレート設定範囲」

を参照してください。

4. Test Patternのボタンをタッチして,パターンを選択します。

パルスパターン発生器と同じパターンにします。

5. Logicを [POS] または [NEG] に設定します。

6. Data Input Conditionのボタンをタッチします。

7. 信号を受信するコネクタを次から選択します。

・ MP2100A-003,MP2100A-003+005のCh1 [Optical]: O/E Data Inコネクタ

[Electrical Single-Ended Data]: Data Inコネクタ

・ MP2100A-001,MP2100A-001+005,MP2101AのCh1,Ch2 [Differential 50 Ohm]: Data InとData Inコネクタ

[Electrical Single-Ended Data]: Data Inコネクタ [Electrical Single-Ended XData]: DataInコネクタ

・ MP2100A-003+005,MP2100A-007+005のCh2 [Differential 50 Ohm]: Data InとData Inコネクタ [Electrical Single-Ended Data]: Data Inコネクタ [Electrical Single-Ended XData]: DataInコネクタ 8. External ATTのテキストボックスをタッチします

9. Data In コネクタとData In コネクタに固定減衰器を挿入したときは,その 減衰量( dB )を入力します。減衰器を使用しないときは0を入力します。

10. Thresholdのテキストボックスをタッチします 11. しきい値電圧を入力します。

Test PatternをProgrammable Patternに設定したときは,以下の操作をしま す。

12. Programmable Pattern のボタンをタッチします。ファイル選択ダイアログ ボックスが開きます。

13. パルスパターン発生器のProgrammable Patternと同じファイルを選択しま す。

14. Frame Positionのテキストボックスをタッチします。

15. フレームの先頭位置を入力します。