ECL 0.8 LVDS 0.35
7.6 クロックリカバリとレートを設定する
7
波形を 観 測する
7.6.1 クロックリカバリユニットを設定する
オプション055のクロックリカバリユニット(CRU) は,データ収集する信号からクロッ クを生成します。
生成したクロックを使用して,波形を観測することができます。
クロックリカバリユニットでは,次を設定します。
・ CRU Input (MP2100Aのみ)
・ Clock Recovery
・ CRU Loop BW
CRU Inputは,クロックリカバリユニットの入力コネクタを設定します。
Clock Recoveryは出力のOn/Off,および周波数範囲を設定します。
CRU Loop BW はクロックリカバリユニットの周波数制御回路で使用するループ フィルタの帯域幅です。
位相比較器
入力信号 ループフィルタ 電圧制御
発振器 緩衝増幅器 CRU Out CRU In
図7.6.1-1 クロックリカバリユニットのブロック図
周波数帯域幅が広い方が,瞬間的に発生する周波数変動を吸収することができま す。通信規格ではジッタ測定に使用するループフィルタの帯域が規定されていま す。
注意
・ CRU Inコネクタ,およびCRU Outコネクタのインピーダンスは
50です。インピーダンスが 50でない同軸ケーブルを使用し
た場合,または接続する機器のインピーダンスが50でない場 合は正しい測定ができないことがあります。
・ CRU Outコネクタの出力電圧は0.5~1.5 Vp-pです。コネクタ に出力される電圧が,接続する機器の入力電圧範囲を超えな いことを確認してください。CRU Out コネクタに出力される電圧 振幅が接続する機器の入力電圧範囲を超えるときは,CRU Outコネクタに減衰器を取り付けてください。
・ CRU Inコネクタに入力する信号の振幅は2 Vp-p以下にしてく ださい。正弦波信号の場合,2 Vp-pは+10 dBmに相当します。
この電圧以上の信号を入力すると内部回路が焼損する恐れが あります。
手順 (MP2100A)
1. 正面パネルのTrigger CLK InコネクタとCRU Out コネクタを同軸ケーブ ルで接続します。
2. [PPG/ED 1ch] をタッチします。
3. [ED] をタッチします。
4. Data Input Condition のボタンをタッチして,クロックリカバリユニットの入 力コネクタを次から選択します。
[Electrical Single-Ended Data]: Data In(A In) を入力コネクタとします。
[Electrical Single-Ended XData]: Data In(B In) を入力コネクタとします。
[Optical]: O/E Data Inを入力コネクタとします。
5. [EYE/Pulse Scope] をタッチします。
6. [Setup]をタッチします。
7. Clock Recoveryのボタンをタッチして,CRU Bandを次から選択します。
[Off]: CRU Outコネクタへのクロック出力を遮断します。
[<2.7]: 生成するクロック周波数が0.1~2.7 GHzのときに設定します。
[>8.5]: 生成するクロック周波数が8.5~12.5 GHzのときに設定します。
[<2.7] または [>8.5] を設定したときは,「*CRU Valid」が表示されます。
8. Clock Recoveryが [>8.5] のときは,CRU loop BWを次から選択します。
[1 MHz],[2 MHz],[4 MHz],[8 MHz]
9. [Time] をタッチします。
10. Divide Ratioの分周比に1を入力します。
11. Acquire Clock Rateの [Acquire Clock Rate] をタッチします。
7
波形を 観 測する
手順 (MP2102A)
1. 正面パネルのTrigger CLK InコネクタとCRU Out コネクタを同軸ケーブ ルで接続します。
2. 正面パネルのCRU Inコネクタに信号を入力します。
3. [Setup] をタッチします。
4. Clock Recoveryのボタンをタッチして,CRU Bandを次から選択します。
[Off]: CRU Outコネクタへのクロック出力を遮断します。
[<2.7]: 生成するクロック周波数が0.1~2.7 GHzのときに設定します。
[>8.5]: 生成するクロック周波数が8.5~12.5 GHzのときに設定します。
[<2.7] または [>8.5] を設定したときは,「*CRU Valid」が表示されます。
5. Clock Recoveryが [>8.5] のときは,CRU loop BWを次から選択します。
[1 MHz],[2 MHz],[4 MHz],[8 MHz]
6. [Time]をタッチします。
7. Divide Ratioの分周比に1を入力します。
8. Acquire Clock Rateの [Acquire Clock Rate] をタッチします。
注:
クロックリカバリユニットを使用しないときは,CRU Band を [OFF] に設定 してください。
クロックリカバリユニットに入力する信号の周波数が,CRU Band に設定し た周波数帯域外の場合は,クロックリカバリユニットがクロックを再生できない ことがあります。このときは画面に「PLL Unlocked」が表示されます。
クロックリカバリユニットを使用した場合に,波形エリア右下に表示されてい るビットレートが所望の値にならないことがあります。このときは,CRU Lock の [Continue Scan] をタッチしてください。