• 検索結果がありません。

試料全域および界面付近における組成分析結果

ドキュメント内 九州大学学術情報リポジトリ (ページ 49-53)

3.3  実験結果

3.3.2  試料全域および界面付近における組成分析結果

  図 3.7で示した試料に対しWDXによる測定を行った点を図 3.12に示し、ま た測定された組成分析結果を表 3.1に示した。 測定は図 3.12に示すように上端を P1とし、P2を上端から 1 mmの部分、そしてそこから 2 mmごとにP7まで分析 を行った。 また表 3.1は測定結果より得られたモル分率から、クラスレートのカ ゴ状構造を形成するAuおよびSiが46個のサイトすべてを占有していると仮定し、

組成比にしたものである。

 この結果ではn型半導体部およびp型半導体部では大きな組成の変化は確認され なかった。またn型半導体部における平均のAuモル比は約4.07、p型半導体部は 約5.07であった。

表 3.1 図 3.12における組成分析結果 測定点 Ba : Au : Si(mol%)

P1 7.66 : 4.12 : 41.88 P2 7.70 : 4.08 : 41.92 P3 7.68 : 4.05 : 41.95 P4 7.68 : 4.04 : 41.96 P5 7.67 : 5.05 : 40.95 P6 7.63 : 5.15 : 40.85 P7 7.70 : 5.02 : 40.98

図 3.12 組成分析点

 そこで図 3.12に示すn型半導体部とp型半導体部の界面付近に注目し、組成分 析を行った。下記に示す図 3.13は界面部を500倍で撮影したBSE像であり、その 中のP1からP4の4点にかけて組成の点分析を行った。また表 3.2はその各点にお ける組成分析結果をモル比で示したものであり、また図 3.14に各点におけるAu 組成量を示した。

 この結果から界面付近の結晶粒ではn型半導体部の平均組成4.07とp型半導体部 の平均組成5.07の中間の値をとり、またAu組成の値はn型半導体側からp型半導 体側にかけて上昇する挙動を示した。このことから広い範囲ではAuの拡散は起き ていないものの、互いの結晶粒が接している界面ではAuの拡散が発生しており、

これによりAu濃度の傾斜が生じたと考えられる。

図 3.13 n型/p型界面付近のBSE像及び点分析ポイント

表 3.2 各測定点の組成比

測定点 Ba : Au : Si(mol%) n型側平均 7.68 : 4.07 : 41.93

P1 7.81 : 4.14 : 41.86 P2 7.87 : 4.15 : 41.85 P3 7.90 : 4.47 : 41.53 P4 7.90 : 4.52 : 41.48 p型側平均 7.67 : 5.07 : 40.93

図 3.14 各測定点におけるAu組成量

 さらに試料に含有されるAu量を測定する線分析を行った。図 3.15は40倍で撮 影されたBSE像であり、赤線部において上部から下部へと線分析を行った。また その際のAu線量を同様に示しており、線量が多いほどAu量が多いことを示してい る。この線分析結果からn型側およびp型側ではほぼ一定量のAu組成となっている が、界面付近では徐々にAu量が増加していることが確認できた。この結果はこれ までの組成分析結果と一致しており、 これらの結果から本実験でSPS法によって 作製された2層試料は試料内でAu組成の傾斜を含んでおり、n型/p型半導体界面に おいて真性半導体を含むフェルミ準位の異なる部位を持つことが考えられる。

図 3.15 巨視的BSE像及び線分析結果

ドキュメント内 九州大学学術情報リポジトリ (ページ 49-53)