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第 5 章 受験者への調査(調査 2)

5.3 受験者へのアンケート調査

5.3.4 結果

最初に、自由作文問題が出題されている大学入試を受験した参加者を抽出したが、Q1で A 大学の前期試験を受験しなかった参加者は 8 名おり、そのうち Q2 の回答から受験した入試 に自由作文問題が出題されていなかった参加者は2 名のみだった。その2名を除いた117 名 をQ3以降の分析対象とした。

5.3.4.1 受験した大学入試

Q1 で A 大学の前期試験の受験の有無を質問したところ、119 名中 111 名が受験をしてい た。つまり、この 111 名はリスニングの内容に関する自分の意見を書くタイプの自由作文問 題を受験したこととなる。

表 5.8 は、A 大学の前期試験以外に受験した大学入試で出題した自由作文問題で与えられ た情報(Q2)を示している。最も多かった回答は英語の文章(40名、44.07%)で、次にトピック のみが与えられた問題(42名、35.59%)が続いた。その他の英語の音声、絵・写真、グラフは それらと比べると少なく、それぞれ13名(11.02%)、9名(7.63%)、13名(11.02%)、とおよそ 1 割だった。また、A 大学の前期試験を含めても、英語の音声が与えられる自由作文問題を 体験した参加者は 111名(93.28%)だった。

また、Q1とQ2 の回答から、3名が A大学以外の大学入試でのみ自由作文問題が出題され ており、5 名は受験した大学入試で自由作文問題が全く出題されていなかったことが分かっ た。

表5.8 A大学以外に受験した大学入試自由作文問題で与えられている情報 与えられた情報 英文章 英音声 絵・写真 グラフ トピック

人数 52 13 9 13 のみ 42 割合(%) 44.07 11.02 7.63 11.02 35.59

5.3.4.2 大学入試対策開始時期

表 5.9 は、参加者が高校の授業以外で大学入試の対策としての学習を開始した時期を示し ている(Q3~4)。英語は、英語科目の対策を、自由作文は自由作文問題対策を開始した時期を 表す。

英語科目の対策を開始した時期は高校3 年4~6 月が29名(24.58%)と最も多く、次に高校 3 年 7~9 月が 17 名(14.41%)、高校 3 年 10 月~センター試験と高校 2 年 1~3 月が 12 名 (10.17%)、高校 2年4~6 月が11名(9.32%)、と続いた。

自由作文問題の対策を開始した時期は高校3年 7~9月が32名(27.12%)と最も多く、次に 高校3年10月~センター試験が 26名(22.03%)、センター試験後が 25名(21.19%)、高校3 年4~6月が 20名(16.95%)、高校2 年4~6月が11名(9.32%)、と続いた。

英語科目の対策開始時期と自由作文問題の対策開始時期を比較すると、後者の開始時期が 遅 い 時 期 で あ る こ と が 分 か る 。 ま た 、 特 別 な 対 策 は し な か っ た と 回 答 し た 参 加 者が 5 名 (4.24%)いた。

特別な英語科目の対策をしなかったと回答した参加者の理由としては、帰国子女であるこ とが挙げられた。また、高校 3 年の夏および秋に対策を開始したという回答には部活を引退 したからという理由も書かれていた。

表5.9 大学入試対策開始時期

開始時期 英語 自由作文

人数 割合(%) 人数 割合(%)

高校1年 4~6 月 7 5.93 1 .85

高校1年 7~9 月 1 .85 0 .00

高校1年 10~12月 1 .85 0 .00

高校1年 1~3 月 2 1.69 0 .00

高校2年 4~6 月 11 9.32 1 .85

高校2年 7~9 月 8 6.78 2 1.69

高校2年 10~12月 4 3.39 3 2.54

高校2年 1~3 月 12 10.17 3 2.54

高校3年 4~6 月 29 24.58 20 16.95

高校3年 7~9 月 17 14.41 32 27.12

高校3年 10月~センター試験 12 10.17 26 22.03 センター試験後 9 7.63 25 21.19 対策なし 5 4.24 5 4.24

5.3.4.3 自由作文問題対策方法

表5.10 は、大学入試の自由作文問題対策を行った場所(Q5)を示している。参加者が個人で 考えて自由作文対策を行った人数が 72名(61.02%)と最も多く、高校の補習が58名(49.15%)、

塾・予備校(48.31%)と続いた。9名(7.63%)がその他の対策と回答し、家庭教師、通信教育講 座が具体例として挙げられた。個人でのみ対策を行った参加者は 24名(21.62%)、高校の補習、

塾・予備校または通信講座などその他の対策を行った参加者は 86名(77.48%)と、自分の考え のみで対策を行った参加者は少なかった。また、個人で対策を行った参加者 73名のうち、高 校の補習や塾・予備校、通信講座などで対策を行っていた参加者は 47名(67.12%)、個人での みの対策を行った参加者は 24名(32.88%)だった。

表5.10 大学入試自由作文問題対策場所 対策場所 人数 割合(%)

個人 72 61.02

高校の補習 58 49.15 塾・予備校 57 48.31 対策なし 1 .85

その他 9 7.63

表5.11は、参加者が個人で考えて自由作文対策を行った際に使用した方法(Q6)について示 している。表中の「割合」は、Q4にて個人で考えて対策を行ったと回答した72名を分母と した割合を示している。また、「全体割合」は今回の参加者で自由作文問題が出題されている 大学を受験した 118 名を分母とした割合を示している。

表5.11 個人での大学入試自由作文問題対策方法

対策方法 人数 割合(%) 全体割合 過去問・問題集を解き先生の添削 66 91.67 (%) 55.93 過去問・問題集を解き模範解答を確認 48 66.67 40.68 様々な自由作文問題の解答例を読む 23 31.94 19.49 和文英訳問題を解く 20 27.78 16.95 英語のニュースや講座を聞く 18 25.00 15.25 英語の新聞や雑誌を読む 10 13.89 8.47 英語の文章に関する意見を書く 7 9.72 5.93 英語のニュースや講座を聞いて意見を書く 2 2.78 1.69 絵や写真についての作文を書く 1 1.39 .85 グラフや表についての作文を書く 0 .00 .00

その他 5 6.94 4.24

注1:割合=個人で対策を行った 72名中の割合

注2:全体割合=自由作文問題出題大学を受験した 118名中の割合

最も多かった方法は、過去問・問題集を解き先生の添削を受ける方法で、66 名(91.67%:

55.93%)が選択した。次に多かったのが過去問・問題集を解き模範解答を確認する方法で、

48 名(66.67%: 40.66%)が 選 択 し た 。 そ し て 自 由 作 文 問 題 の 回 答 を 読 む(23 名 、31.94%:

19.49%)、和文英訳問題を解く(20 名、27.78%: 16.95%)、英語のニュースや講座を聞く(18

名、25.00%: 15.25%)、英語の新聞や雑誌を読む(10名、13.89%: 8.47%)、英語の文章に関す る意見を書く(7名、9.72%: 5.93%)、英語のニュースや講座を聞いて意見を書く(2名、2.78%:

1.69%)、絵や写真についての作文を書く(1名、1.39%: .85%)、グラフや表についての作文を

書く(0 名)と続いた。その他の回答としては、「親に添削してもらった」、「日本語の新聞記事 を 要 約 し 、 自 分 の 意 見 を 書 い た 」、「 先 生 に も ら っ た プ リ ン ト で 英 語 の 知 識 を 増 や し た 」、

「YouTube で外国人が投稿した動画を視聴した」、「British Council の英語学習サイトの音声 を聞き作文を書いた」が挙げられた。

自由作文問題で与えられる情報に関連した対策方法を、その出題割合と比較すると以下の 様になる。音声情報が与えられた自由作文問題を受験した割合 93.28%に対し、「英語のニュ ースや講座を聞く」が 15.25%、「英語のニュースや講座を聞いて意見を書く」が 1.69%だっ た。また、英語の文章については、受験割合が 44.07%に対し、「英語の新聞や雑誌を読む」

が 8.47%、「英語の文章に関する意見を書く」が 5.93%だった。絵・写真またはグラフに関

する問題は受験者が7.63%、11.02%に対し、「絵や写真についての作文を書く」は.85%、「グ ラフや表についての作文を書く」は 0%だった。ここから、それぞれのタイプの自由作文問 題受験者の0から2割程度しか過去問・問題集以外の対策方法を講じていないことが分かる。