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教師の持つ採点基準と自由作文対策活動の関係

第 6 章 教師への調査(調査 3)

6.5 結果

6.5.3 分析 3:大学入試の波及効果に関する教師要因

6.5.3.4 教師の持つ採点基準と自由作文対策活動の関係

授業での自由作文問題対策傾向を授業の採点基準と大学入試採点 基準像に分類し、因子得 点を計算した(表 6.26)。そして、教師の持つ授業の採点基準と大学入試採点基準像の分類 によるライティングの授業での自由作文問題対策傾向の差を検討するために 3 要因分散分析 を行った。授業での自由作文問題対策の因子得点を対象に、入試採点基準像 グループ(熟達度 採点基準像群・独自採点基準像群)×授業での採点基準グループ(2:熟達度採点群・独自採点 群)×自由作文問題対策活動種類(文章を書くための活動・一文を書くための活動)の、自由 作文問題対策活動種類を参加者内要因とする3 要因混合計画分散分析を実施した。表6.27は その結果を示している。入試採点基準像グループ×授業での採点基準グループ×自由作文問 題対策活動種類の交互作用(

F

(1,65) = .263)、入試採点基準像グループ×授業での採点基準グ ループの交互作用(

F

(1,65) = .004)、入試採点基準像グループ×自由作文問題対策活動種類の 交互作用(

F

(1,65)=1.57)、授業での採点基準グループ×自由作文問題対策活動種類の交互作用

(

F

(1,65) = .00)と、すべてにおいて有意ではなかった。また、入試採点基準像グループの主効

果(

F

(1,65) = .48)と授業での採点基準グループの主効果(

F

(1,65) = .2.34)もともに有意でなか った。なお、自由作文問題対策活動種類の主効果については本分析の目的に含まれないため 示さなかった。

表6.26 授業の採点基準と大学入試採点基準像グループの自由作文問題対策活動因子得点 平均値

熟達度採点基準像群 独自採点基準像群 熟達度採点群 独自採点群 熟達度採点群 独自採点群

文章を書くための活動

平均値 .78 .49 .37 -.18

(標準偏差) (.92) (.19) (.86) (.85)

一文を書くための活動

平均値 -.16 -.71 -.15 -.38

(標準偏差) (1.11) (144) (1.00) (.78)

表6.27 入試採点基準像グループ×授業での採点基準グループ

×自由作文問題対策活動種類の分散分析表

自由度 平均平方 F p

入試採点G 1 .21 .48 .490

授業採点G 1 1.01 2.34 .131

入試採点G×授業採点 G 1 .00 .00 .952

授業採点G×対策活動 1 .00 .00 .958

入試採点G×対策活動 1 1.53 1.57 .215

入試採点G×授業採点 G×対策活動 1 .26 .26 .610

誤差 65 .98

注:入試採点G=入試採点基準像グループ、授業採点=G授業での採点基準グループ、

対策活動=自由作文問題対策活動種類

そこで、次に入試採点基準像グループ(熟達度採点基準像群・独自採点基準像群)×自由 作文問題対策活動種類(文章を書くための活動・一文を書くための活動)の、自由作文問題 対策活動種類を参加者内要因とする 2要因混合計画分散分析を実施した。表 6.28は、グルー プごとの自由作文問題対策活動の因子得点平均値を示している。表6.29は分散分析の結果を 示している。交互作用(

F

(1,112) = .06)は有意でなかったが、入試採点基準像グループの主効 果(

F

(1,112) = 5.74,

p

< .05)は有意だった。このことから、文章を書くための活動と一文を書 くための活動の因子得点について、独自採点基準像群よりも熟達度採点基準像群の方が高い ことが分かった。なお、自由作文問題対策活動種類の主効果については本分析の目的に含ま れないため示さなかった。

表6.28 大学入試採点基準像グループごとの自由作文問題対策活動因子得点 平均値 熟達度採点基準像群 独自採点基準像群

文章を書くための活動

平均値 .18 -.14

(標準偏差) (1.06) (.92)

一文を書くための活動

平均値 .07 -.18

(標準偏差) (1.03) (.92)

表6.29 入試採点基準像グループ×自由作文問題対策活動種類の分散分析表 自由度 平均平方 F p

入試採点G 1 2.20 5.74 .018

入試採点G×対策活動 1 .08 .06 .800

誤差 112 1.19

注:入試採点G=入試採点基準像グループ、対策活動=自由作文問題対策活動種類

また、同様に授業採点基準グループ(2:熟達度採点群・独自採点群)×自由作文問題対策 活動種類(文章を書くための活動・一文を書くための活動)の、自由作文問題対策活動種類 を参加者内要因とする 2要因混合計画分散分析を実施した。表 6.30 は、グループごとの自由 作文問題対策活動の因子得点平均値を示している。表 6.31 は分散分析の結果を示している。

交互作用(

F

(1,69) = .86)は有意でなかったが、入試採点基準像グループの主効果(

F

(1,69) =

6.80,

p

< .05)は有意だった。このことから、文章を書くための活動と一文を書くための活動

の因子得点について、独自採点群よりも熟達度採点群の方が高いことが分かった。 なお、自 由作文問題対策活動種類の主効果については本分析の目的に含まれないため示さなかった。

表6.30 授業の採点基準グループごとの自由作文問題対策活動因子得点平均値

熟達度採点群 独自採点群

文章を書くための活動

平均値 .59 -.09

(標準偏差) (.91) (.82)

一文を書くための活動

平均値 -.13 -.43

(標準偏差) (1.05) (.83)

表6.31 授業採点基準グループ×自由作文問題対策活動種類の分散分析表

自由度 平均平方 F p

授業採点G 1 2.84 6.80 .011

授業採点G×対策活動 1 .86 .86 .357

誤差 69 1.000

注:授業採点G=授業採点基準グループ、対策活動=自由作文問題対策活動種類