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直接光結合系による TOSA の作製方法

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図3-17において出力導波路側を入力側に、入力導波路側を出力側に逆転して使用することによ り合波回路として機能する

3.6.4 MZI 同期 AWG の作製と特性

本章で検討するTOSAは、CFP4光トランシーバに収容可能な小型化を目標としていた。CFP4 光トランシーバの全幅は、21.5 mm であるため、TOSA と ROSA を並置して収容しようとすると、

各々に割り振られる幅は、その半分の 10 mm 以下にする必要がある。さらに実際には、パッケー ジの壁厚とその製造誤差等を考慮すると、TOSAのパッケージ幅に許容できるサイズは、7~6 mm 以下と非常に幅狭い設計とする必要がある。さらに、パッケージ内が気密封止されることを考慮す ると、パッケージ壁面厚みとして両側にそれぞれに 0.5 mm 程を必要とする。一般にパッケージの 作製寸法誤差を考慮し、TOSAパッケージ内での組み立てに必要なスペースも考慮すると、AWG

の幅は約4 mm以下と非常に小型化したものが求められる。そのため、比屈折率差が高いPLC

導波路を適用してAWGを小型化すること望ましい。

また、本TOSA構成では、スポットサイズが極めて小さいEADFBレーザと直接光結合する形態 を追求しているため、PLC導波路の比屈折率差を高くする選択の方向性は、TOSAの小型化要 求にも沿う方向にある。そこで、AWGを2.0 %-のPLC導波路で作製することとした。そのコア断 面サイズは、縦4.5 m,横4.5 mである。また、その最小曲げ半径は0.75 mmであり、目標4 mm 以下のAWGチップ幅を要求できる点においては、導波路レイアウトに適う選択である。図3-18に、

AWGチップの光導波路レイアウトの概略を示す。ピッチ間隔 1 mm に配列した4 つの入力導波 路に続いて、AWGとMZIが配置されて出力導波路に接続されている。

EADFBレーザの出力導波路は、端面反射を抑制するために5 °傾けているため、AWG側の

入力導波路は、スネルの法則より 14 °傾けて配置している。また、それぞれの入力導波路の途 中には、タップ回路を設けて一部分岐させ、チップ側面に取り付けられるモニタ PD 用の導波路と して引き出している。以上の光回路を組み込んで、AWG のチップサイズとして、幅 3.5 mm, 長さ

6.7 mmと、目標とする CFP2 光トランシーバに収容可能なTOSAに採用できる小型化を図ること

ができた。

作製したMZI同期AWGの透過特性を、図3-19に示す。透過損失1.9 dB以下、0.5 dB帯域幅410 GHz(2.2 nm)以上の低損失広帯域特性を有している。特に、フィルタ中心波長から±100GHz(±

0.56 nm)では、透過損失変動0.2 dB以内の平坦な透過を有している。この透過損失特性は、3.5 節で指針としたAWG合波器に許容できる透過損失マージン3.6 dB以内を十分に満足し、また透 過帯域幅については、100GBASE-ER4が規定する波長配置の各レーンにおける370 GHz (~2.1 nm) にわたる広い波長帯域をカバーすることが出来る。

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TOSAを作製した。SSC集積EADFBレーザには、図3-4(b)に示した横テーパ構造 SSCを集積

したEADFBレーザを使用した。まず、EADFBレーザを、キャリア上にAuSn半田で固定する。キ

ャリアのサイズは、長さ2.1 mm, 幅0.9 mm, 厚さ0.35 mmである。AuSn半田は、あらかじめキャリ ア上にパターン形成されている。EADFB レーザの光ビーム出射端面と、キャリア端面とが同じに なるように、半導体チップ搭載装置を用いて、 これら両端面を観察しながら所定の位置で、

EADFBレーザを半田リフローして固定した。一方、3.6.4節に沿って作製したMZI同期AWGチ

ップには、レセプタクル側となる出力導波路端面にコリメータレンズをアクティブ調芯し、光学接着 剤で取り付けた。次に、EADFBレーザを実装したキャリアをx軸,y軸,z軸の三軸方向に可動でき

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る調芯機を用いて、DFB レーザを発光させつつ、AWG チップの入射導波路に対しアクティブ調 芯を行った。この時、あらかじめ AWG チップの出力導波路端面に取り付けたコリメートレンズから の出力光パワーをモニタしつつ、その出力光パワーが最大となるよう調芯した。出力光パワーが 最大となったら、レーザ端面と AWG端面の間隙を 5 µm 空けて、紫外線硬化樹脂による光学接 着剤を充填して固定した。波長レーンは4つあるので、この光学調芯工程を4回繰り返した。4つ

のEADFBレーザを1 mmピッチでAWGの入力導波路端面に取り付けたPLCサブブロックを、

図3-20の写真に示す。

次に、TOSA パッケージ内へ PLCサブブロックを収納する工程について述べる。TOSAパッケ

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ージの底面には小型ペルチエ素子を固定しており、このペルチエ素子上に、PLC サブブロックを 銀ペーストで固定した。

EADFBレーザを実装しているキャリアのサイズが非常に小さいため、その表面には、DFBレー

ザへの注入電流を供給する電気配線がパターン化されているのみである。EA 変調器に対しては、

高周波電気配線設計をする必要があり、また50 終端抵抗とDCカット用コンデンサが必要であ る。そこで、パッケージ内実装スペースに制約のある中で、EA 変調器への高周波電気配線を引 き回すため、EADFB レーザチップを実装したキャリア上に階層を分けて、EA 変調器への高周波 電気配線をレイアウトした配線板と、さらにその上の階層に、50 終端抵抗を集積しDCカット用コ ンデンサを実装した配線板とを、積層して実装した。これら基板間のグランド接続は、金属ポストを 立てて共通化し、また各種結線には金ボンディングワイヤで結線した。

そして、いずれかの波長レーンのDFB レーザを発光させて、パッケージのビーム出射窓を介し て、第2レンズをアクティブ光学調芯し、YAG レーザ溶接で固定する。さらに、アイソレータが取り 付けられている LC 型レセプタクルをアクティブ光学調心して、ここも YAG レーザ溶接により固定 する。最後に、パッケージにフレキシブル基板を、半田により取り付け、本TOSAの作製が完了す る。図3-21に、作製したTOSAの写真を示す。パッケージ本体のサイズは、長さ19.9 mm, 幅6.0

mm, 高さ5.8 mmである。これは、CFP4光トランシーバに収納可能なサイズである